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アイビーの俳句鑑賞 その3

アイビーの俳句鑑賞 その3

10 絵図にある富士の方角霞をり (尾花さん)
作者自身の自句自解にもあった知多半島で富士山の見えるスポットとは、おそらく豊浜の桜公園のことかと思う。私も尾張高野山で知られる岩屋寺の帰りなどによく寄るが、360度のパノラマが広がる絶景スポットである。何せ鈴鹿の山から伊吹山、御嶽山、目を転じれば神島から伊良湖、三ヶ根山を一望でき、条件のよい日には富士山が見えるという。当日は生憎霞がかかっていて富士は拝めなかったようだが、どっちみち数年に一度の僥倖と思えば諦めもつこう。

25 みどり川桜吹雪に鯉跳ねる (茶々さん)
鯉の棲む清流と桜吹雪とはまた豪勢な取り合わせだ。しばし時の経つのを忘れる極上の景観だ。ただ、みどり川と鯉、桜吹雪と贅沢なキーワードが三つ揃ったのはよいが、どれを主役にするのかを決めておけばもっと良くなったと思う。俳句は言葉で言い尽くすより、いかにして言葉を捨てるか、の文芸だと私は思う。勿体なくても捨てる時は捨てたい。それと「みどり川」は固有名詞なのか、川にみどりをくっつけた造語なのかも気になるところ。

28 焼き入れの刀を冷やす春の水 (ナチーサンさん)
作者本人の自句自解にもあったが映像をもとに作った句。俳句へのアプローチのひとつの方法として映像俳句もありだろう。そつなく上手くまとめたと思うが、やはり実際に現場で詠めばまた違った視点の俳句になるだろう。早く体調を整えて吟行にもお出かけいただきたいと念ずるのみ。季語の「春の水」はもっと良い季語がありそうな気がする。

43 天上の風をとらへて山桜 (かをりさん)
6点の支持を集めた。この句は「天上」という言葉を発見したことで俄然、格調高い調べになったと思う。風にそよぐ山桜、そこはかとなく漂う無常観、と言えば言い過ぎだろうか。 天上も淋しからんに燕子花(鈴木六林男) つきぬけて天上の紺曼殊沙華(山口誓子)  の名句を思い出した。

58 天国の犬は濡れまじ花の雨 (玉虫さん)
可愛がっていた犬が死んだ。たかが犬と言うなかれ、ペットロスなる言葉が定着したように、現代人とペットは切っても切れない関係なのだ。折からの花の雨、満開の桜をよそに思い出すのは愛犬の在りし頃、ともに過ごした日々のことだ。花の雨という自然現象に自分の心情託した手法が上手い。大変参考になった。

98 見上げればあっと言う間の初桜 (令淑さん)
今日咲くか明日咲くかと心待ちにしていた桜が咲いた。やっと咲いた桜も花の時期は短い。待つ時間が長かっただけに、もう散ってしまったのかという心情が「あっと言う間」の楚辞に表れた。偽りのない実感だろう。点数は伸び悩んだが立派な句だと思う。

67 新しき巣で育ちたる燕かな (無点)
子燕のために親燕はせっせと巣作りに余念が無い。同じ鳥でも雀の巣はぞんざいだが、燕の巣はとても堅牢に作る。燕は一生懸命に、とにかくよく働く。この勤勉さが日本人の琴線に触れるのだろう。おかげで生まれてくる子燕のねぐらが出来た。蛇足になるが、燕は春の季語で、子燕、巣燕などは夏に分類される。

以下次号、不定期掲載

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いえいえ、きつい表現とは毛頭思っていません。少しぐらい波風が立った方が緊張感が出て、却って喜んでいます。
当掲示板にはかをりファンが大勢います。顕在ファン、かくれファン、合わせてちょっと見当もつかないくらいのファン、というか信者というか、とにかくいらっしゃるのです。
その方たちのためにも、頻繁にメッセージを発信していただきますようお願いします。

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アイビーさん、こんばんは。
天上の風は良寛の書「天上大風」が心にありました。
是非新潟にお越しの際は、良寛堂へ。海も里山もございます。
前スレでは、きつい文面になってしまい不愉快なおもいをさせてしまい。お許しください。
なかなか「天上大風」とはいきません。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年04月22日 21:17)

今更ですので一般の話として聞いてもらいましょうか。補足はします。

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仰る通り白桃を知っている人は少ないでしょう。まして白桃に投句している方は数名でしょう。当掲示板の読者は愛知県以外の方も多くいらっしゃるので、白桃?何のこと、と言う人もみえると思います。

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アイビーさんへ
 今茶々さん準備していますが白桃のこと会員の殆どの方には無縁なのでは。

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花杏

ナチーサン様、面白いドラマではなくてすみません❢ 物心付いた頃には庭に杏の大木がありました。我が家の前の路地は当時、銭湯へ行く人達の通り道でした。杏の花が咲き始めますと立ち止まって見上げる人や褒め言葉が聞こえて来ました❢ 子供心に嬉しかったです❢ 梅の花と桜の花の間に咲いていたと思います❢ 父は長野の川中島の出身で故郷の木を植えたのだと聞きました。私は花の後の杏の実が好きでした❢ 種が気持ち良く取れて当時は美味でした❢ 大人になってから友達の家の杏の実を頂き食してみましたがそれ程でも無かった❢ 時代でしょうか? その杏の木も伊勢湾台風で倒れてしまいもう、昔、昔のお話です❢

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 何をおっしゃいますか。ドラマチックなお話です。ジンときました。お父様も苦笑いしているでは。そうでしたか。長野は川中島ですか。伊勢湾台風でね。杏の木、写真に残っていませんか。思い出は良いですね。二度と味わえないふるさとの味です。追憶は○○なり。

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アイビーの俳句鑑賞 その2

アイビーの俳句鑑賞 その2

93 粗朶並ぶ海に島影霞立ち (ちとせさん)
南知多の海だろうか。南知多から見える島は篠島と日間賀島と言うことになる。天気の良い日なら近くの島どころか神島や伊良湖まで見えるのだが、今の季節、霞がかかってしまい篠島、日間賀島ですらぼんやりとしか見えない。何時もなら島で暮らす人々の息使いまで感じ取れるほどの距離なのに。朦朧としたいかにも春らしい雰囲気を醸し出している。

53 春日傘四番打の児の母となる (えっちゃんあらさん)
少年野球に出場する我が子の応援に駆け付けたお母さんの立場で詠んだ句。我が子がレギュラー、それも四番打者という少し誇らしい母親の気分がよく表れている。小道具の春日傘の使い方が上手い。ただ、四番打は四番打者の誤りか。

63 ケセラセラ花は咲きたり人死ぬる (寺内さん)
ケセラセラはドリス・デイの往年のヒット曲。ずいぶん昔の曲だが誰でも一度は聞いたことがあるのではないか。先のことは分らないという意味だが、やや楽天的なニュアンスを含んで「なるようにしかならない」と訳することが多い。たしかに満開の桜の下ではそんな気分にさせられる。どうせ一度は死ぬ身とデカダンな気分になるのも、また日本人好みの形を変えた無常観なのであろうか。

108 真に受けし小父さんの法螺四月馬鹿 (あいさん)
親戚の小父さんは少し剽軽でシャレの分かる人なのだろう。何時も冗談を言っては場を和ませるキャラなのだ。今日は4月1日、引っかかるまいぞと警戒していながら、まことしやかな小父さんの法螺話に引っかかってしまった。やられたと笑い話で済む罪のない嘘。ユーモラスで楽しい句になった。

106 春暁や夢の中でも俳句よむ (コビトカバさん)
俳句の面白さに目覚めたコビトカバさん。夢の中でも俳句三昧とは恐れ入る。まことに素直に状況を述べて、嫌みの無い後味の良い句になった。季語の春暁も申し分ない。私も取らせて頂いたが春雨さんは特選にされた。

34 朧月チャミスルそっとテーブルに (無点)
チャミスルは韓国焼酎の銘柄。一時眞露がブームになったが今はチャミスルが一番の売れ筋とか。惜しくも無点となったが、朧月と韓国焼酎の取り合わせはよい雰囲気を出している。ただ、チャミスルそのものを知らい人が多かったのではないか。おそらくそれが無点の理由と思われる。その意味でも惜しまれる句だ。 

以下次号、不定期掲載

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用事があって掲示板を覗かなかったらえらく込み入った話になってた。しかしこういう議論が出ることは悪いことじゃないと思います。
まあ一般論としてこれだけ生活様式が変化してるのに、俳句だけカタカナ語を使わないなど、どだい無理な話です。第一、歳時記自体にカタカナ語が氾濫しているのですから。固有名詞や商品名も当然あるでしょう。それがどうかしましたか、という次元の話だと私は思います。
一体に書き言葉は保守的、話し言葉は革新的と言われます。短歌は俳句以上に保守的で、雅語の大和言葉のみを使い、外国由来の語は漢字の熟語であっても不可とされてきましたが、俵万智さんの出現で根底から覆りました。今やケータイ短歌にしても口語短歌が全盛です。いわんや俳句においてをやです。
いわゆる若者ことばにしても、一般に社会で通用する言葉ならノープロブレムです。要は俳句は作者の独りよがりでつくるものでなく、読み手の側に共感を得るように作るものです。伝わったか伝わらなかったか、作者の自己責任でしょう。まあ、とんだ釈迦に説法でしたかね。
冒頭にも言いましたがこういう議論は大いに歓迎です。当掲示板のポリシーです。公序良俗に反しない限り一切制限はありません。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年04月20日 17:18)

この場は学びの場です。大事な問題ですので他の方のご意見も伺いたいものです。

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わからないことは調べる、訊く、それが勉強じゃないでしょうか。
「これ良さげだから取った」それが詩を尊ぶ原点ではないでしょうか。
だから楽しいのです。プロでないし、仕事でないです。束束子=春雨さんと方法論は違いますが、プロに近づこうという気概はあります。
ちょっと、もう此処はいいかな。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年04月20日 00:44)

カタカナ俳句には危険性が伴いますから知らなきゃ取らないのが正解です。
カタカナ俳句や難字の俳句を「これ良さげだから取った」として、説明を求めている人を時々見かけますが、分からないものを取るという神経を私は持ち合わせておりません。
横文字の氾濫、造語ばやり、クリスマス:バレンタイン:外国の奇祭好き、「すんません」や「全然いいよ、それ」などの日本語の破壊が進む昨今、せめて俳壇、俳諧だけは日本語で・・・・
ナチーサンの仰るとおりです。 勉強不足のせいじゃありませんから・・  

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年04月19日 08:37)

 スタンドアローンが解らない。ごめんなさい、横文字に弱くて。つまり知らないのは読者の勉強不足と。句会でもその話になりそこに落ち着きました。ルビも同じ、必要無しと。句に前書きがある場合があります。どこどこでの作と。先輩の作にも。そこは解らないでもありませんが。ただし公の場ではね。繰り返しますがこの場は学びの場、一般的でない言葉は控えるか註か前書きを。地名など固有名詞も戸惑いますね。ついパスします。勿体ない。マッコリ・・・覚えました。
 酌みたるは韓の高杯朧月   特選に戴きます。

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チャミスルをしらない、註や前書き、そこじゃないとおもいます。知名度の上がるマッコリでも同様です。
俳句はスタンドアローン とおもっています。
私は語順とか、カタカナ名詞が重なり、そっとが、ちょっと採れませんでした。言いにくかったので今日はまっこり飲みました。
酌みたるは韓の高杯朧月
おやすみなさい。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年04月18日 22:59)

34の句について
 アイビーさんのおっしゃる通りです。私もチャミスルが理解できなかった。焼酎と知れば縁が無いわけで無しもっと朧月に接近したかも。これ何とかなりませんかね、アイビーさん。ちょっとした註を付けるとか。必ず1、2句はありますよね。ここは勉強の場ですので。作者、選者の責任と割り切ることは簡単ですが。

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選句候補作品鑑賞

51 寺に置く仔猫のための募金箱 (尾花さん) 2
  猫好きの茶々さんも選んでますね。「子猫・春」を学習したばかりです。彼、外国の現状から「猫の福祉」を役所に掛け合ったく
 らいですから。お寺の募金箱ですか。住職さんの顔が見たいです。ひょっとして尼寺かも。

62 花筵一巡二巡一升瓶 (ABCヒロさん) 2
  有りましたね。現役時代の歓送迎会。準備は2年生。場所取りから団子の準備まで。我が社は常に10人ほどの入れ替わりがありま
 したから盛大でしたね。まだまだ男が威張っていた時代でした。

72 朝寝して孵化する如く伸ばす四肢 (弥生さん) 5
  中七が新鮮。詠まれてみると何となく納得します。ズルいですよ弥生さん。寝起きで欠伸し乍らの佳句なんて。それとも季語の孵
 化のことが常に念頭にあったのかな。選したかった句の一つです。

82 富士山を踏んまえている桜かな 
  富士山を眺めながらの河口湖マラソンに3度ほど出ましたが全て冬。氷点下に震えながら出走を待ったものです。この句無点です  
 が大きな句ですね。圧倒されます。桜を頂いた富士山麓を一度走りたかったです。30年ほど前の話。

107 父偲ぶものの一つに花杏 (森野さん) 3
花杏子の花言葉は「乙女の恥じらい」。ソメイヨシノより一足早く咲きピンク色の花で花弁は梅と同じ5枚で丸みを帯びているそ
 うです。はてこの句、何かドラマがありそうですね。ドキドキします。

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自句自解(尾花)

10.絵図にある富士の方角霞をり
知多半島の先端、南知多町でも気象条件がいいと数年に1回位は富士山が見えるそうです。 小高い丘の展望台には、方角、島の名前など書かれた絵図があり富士山も記されています。 その方角を眺めながら霞の中の富士のお山を想像するだけ。

30.野に遊ぶ見知らぬ稚児とハイタッチ
公園を散歩していると、お母さんの手を振りほどいてトコトコ歩いて来る子がいました。その子と目が合い気が合ってハイタッチしてくれました。もう嬉しくて。

51.寺に置く仔猫のための募金箱
南知多町の大宝寺(もくれん寺)に、住職さん手作りの猫の写真入りのお知らせ版と募金箱がありました。 山里離れたお寺なので、この住職さんに見捨てられたら猫ちゃん生きていけないんじゃないか・・・? で思わず募金。 猫好きの住職さんで良かったね。

75.乳匂ふ子を膝に抱き半仙戯
   省略

110.飛花落花風も堤もうす紅に
美しい景に出会いました。散るべき時に少しの風がきて、惜しげもなく花びらを飛ばす。 この散り際の潔さも多くの人の心を捉えて離さない所以でしょうか。

今回私の句を、寺内さんが3句も、茶々さんが2句もとってくださいました。とても嬉しかったです。ありがとうございました。

ナチーサンさんへ。尾花はまぁ女性です・・・(親しかった女性の友人に、あなたの気持ちは男だね!と言われていましたけど)

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尾花さんへ
  失礼いたしました。もし、男性の句なら違う見方があるとふと思ったもんですから。
 それより茶々さんの選ですが初心者なのにしっかりした基準を持っているようですね。間もなく90 
 歳ですが隅におけません。元英語教師だけあって言葉には敏感です。今、季語に苦労しているようで
 すが末が楽しみです。やはり猫の句を拾ってますね。募金箱の句いいですね。

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えっちゃんあらさんに先を越されたが、アイビーさん 特選での入選 おめでとうございます。
先のNHK俳壇に続いて、絶好調ですね。 更に頑張って下さい。

雨の中で新樹俳句会が行われましたが、ここでも高点句。 すごい すごい!

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アイビーさんへ   NO1490に答えて
 結論から先に。アイビーさんもその域に達したと。子規も虚子も言っています。「事物を客観的に写生する中で主観を滲ませる」と。人間も自然の一部なりとも。あくまでも写生は手段であり自己主張が目的です。文学でも絵でも書でも茶華道でもそうですよね。芸術と言われるもの全て、武芸だってそうかも。全ては自己表現の場です。
 改めてアイビーさんの句 「貝寄風や遊女の文の金釘流」を鑑賞しました。
これ明らかに人事句ですよね。でもこの古風な現象を咀嚼し自分のものとして再構築し主張しています。自分を出しています。誰も真似できない一句です。
 改めて人も自然の一部と感じ流転する自然との違い有限の儚い命を実感します。でもこの自然との付き合いの中で少しでも自然との一体感を感ずることが出来れば幸せですね。
いずれにしても忘れなれない一句になりそうです。
 

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有難うございます。長らく試行錯誤でしたが、やはり自分の持ち味は俳味追及の人事句なんでしょうかね。客観写生を目指したものの空振りばかりで、さあこの先をどうするか。

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選句観賞

アイビーさん、お纏め、大変お疲れさまでした。

12 釣れずとも磯の卯波を聞くひと日 (ちさ)
私は釣りはしませんが、釣りっていいなあとと思わせる太公望の成功句です。
日がな一日卯波の音がいいですね。

15 初蝶や動きの止まぬ牛の顎 (春雨)
蝶と牛、なんとも春らしいのんびりした句でしょうか。
牛は反芻しますので、いつも顎を動かしているのですね。それをよく観察しておられます。

40 諍いに少しの悔いや飛花落花 (ABCヒロ)
少しの悔いは逆に謝れません、季語に託して流すのも俳句の効用でしょうか。
ちょうど私も同じ気分でしたの、すぐに特選でいただきました。

62 花筵一巡二巡一升瓶 (ABCヒロ)
ビール1ダースではこういう感覚にならないのです。常温の日本酒ですね。
一巡、二巡と、もう花なんぞどうでもよくなってくる、その気分がよく出ています。

72 朝寝して孵化する如く伸ばす四肢 (弥生)
春の休日の朝はまさにこれです。
孵化が効いて面白さがでました。

74 たかんなの鼓動高なる土の中 (てつを)
俳句をなさる人はたけのこがお好きな人が多いですね。
「鼓動高なる」で好物を超えて、さらに愛情がほとばしる句になっています。

87 こほろぎを食ふの食はぬの四月馬鹿 (アイビー)
日本でも最近耳にするようになったコオロギ食。食糧問題解決のカギともされているらしいです。
地味な時事を入れるのがコツですね。
ちなみにアマゾンの昆虫食は高いです。乾燥しており、旨くも不味くもなかったです。

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地球の裏側のアマゾンと思いきや、通販のamazonとは。老骨はどんどん世の中から遅れますね。フフッ。

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イナゴは美味しいですよね。産業文化祭りでの猿投産が人気です。コオロギはご免!

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いえいえ、通販のamazonです。言葉が足りなくすみません。

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拙句を取り上げていただきましたが、アマゾンへ行かれたことがあるのですか。滅多に行ける所じゃないのに。昆虫食ですか。旨くも不味くもなかったそうですが、そういう形容しがたい味なんでしょうね。何となくわかりますが。

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選句鑑賞

20 永き日や母リハビリのグーチョキパー (ヨシさん) 2
  私の古い句に、「じゃんけんの紙ばかり出す青りんご」があります。人間の体は神経がからだの
 末端に行きわたりそこを刺激すると血液の循環も良くなり動きも良くなります。幼い子は指など末
 端の器官がうまく使えず頭では理解出来ていても指が伴ないません。この句認知症でしょうか親子
 でのじゃんけんがリハビリの日課になっているようです。楽しみつつ親子で過ごすひととき、永き
 日が何かを暗示しているようにも見えます。構えず日常の中からの切り取り、グーチョキパーがユ
 ーモラス。深刻さを微塵も感じさせないさらりとした表現に拍手。迷わず特選に。

65 貝寄風や遊女の文の金釘流 (アイビーさん) 1
  アイビーさんの句でしたか。「金釘流は下手な文字をあざける言い方」と辞書にあります。一
 方、貝寄風は「二月二十日前後難波の浦辺に吹く風、竜宮の魚貝、海上に浮かび出て、天王寺 
 云々」とあります。仏花の添え物とも。「本来はこの地域に限らず二月十八日の暴風」の意らし
 い。問題はこの暴風と遊女の仮名釘流の結びつきです。私の理解を超えているので自解を望むとこ
 ろです。いずれにしてもほっとけない句です。私のみの選。

75 乳匂ふ子を膝に抱き半仙戯 (尾花さん) 3
  半仙擬をブランコと認識するのに少し時間がかかりました。それと知れば乳匂ふがストンと落ち
 抱っこしてるのは父親かはたまたなど詮索したくなりました。春一日の幸せいっぱいの親子を切り 
 取った佳句と思いました。

100 馬の仔や農鳥山の雲ほどけ (かをりさん) 3
  この句下五の雲ほどけにまず目が行きました。そして仔馬が季語、農鳥山はどこでしょうか。そ
 れを繋ぐ切字のや。仔馬とほどける雲の調和、見事な一句と思い戴きました。

101 啄木忌人を憎みて人恋し (ABCヒロさん) 4
  啄木も数奇な人生を歩んでいますね。作品は夢のある人を引き付けるものが多く啄木ファンを引
 き付けています。これらは厳しい自然や生活環境の中で育くまれたものでしょうか。それにしてこ
 の句、思い切った中七下五、作者の人生行路の豊かさが垣間見えます。

102 清貧に暮すよろこび花菫 (ヨシさん) 4
  清貧ね。最近あまり見かけないですねこの言葉。昭和の名残でしょうか。でも当世でも貧富の格
 差が広がりマンションを売って生活の立て直しを図る若者が増えているとか。違いはそのような環
 境の中で生きがいを見付けられるかどうかの違いですね。顕著に表れているのが明治の女は10人前
 後の子供を産んで育てています。貧乏暮らしを逆手にとって逞しい子供をね。今や一人っ子に甘ん
 たりせいぜい二人止まり。勿論環境が許さないという世相もありますがね。それどころか未婚や同
 性婚など少子化を早めています。この句でいろいろ考えさせられました。花菫がいいですね。

103 草臥れし憶良のごとく目刺焼く (アイビーさん) 1
  これもアイビーさん。山上憶良は万葉歌人で「貧窮問答歌で貧困をテーマに人の生き方を説い
 た」とあります。この句も私の知識では鑑賞の域を超えています。でも気になる句でどこか琴線に 
 触れます。自解をお待ちします。これも私のみの選。

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尾花さんへ
 言葉が見つからないのは当然ですよ。しいて言えば「母の香り」かな。父親には味わえない分野です。来世は女に生まれます、私。そして専業主婦。多くの子供に囲まれた母親を満喫したい。父親はツマラナイ・・・ですよね、アイビーさん。ところで尾花さんって女性ですよね。句からは読み取れませんでした。

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ナチーサンさん、75番の句ありがとうございました。
75 乳匂ふ子を膝に抱き半仙戯
これは、かつて子供、孫をブランコに乗せた時の思い出です。 乳児を抱っこすると柔らかい特有の匂いを感じます。馥郁たる花の香りとは違う、美味しいいちごの香りとも違う。言葉がみつからないのですが・・・。「半仙戯」とは漢字も響きもそぐわなくて「ぶらんこ」とか「ふらここ」とかにしたかったのですが、下五に置くにはこれしかないかなぁーと。

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アイビーさん、発想を飛ばすとはこういう事なのですね。参考になります。
できるかできないかはまた別の話ですが。( ;∀;)

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103番の句の自句自解をせよとのことですので割り込みます。万葉歌人の中でも一際異色の存在が山上憶良。一応貴族に連なる身分ですから当時としてはエリートの部類です。しかし私らの印象ではマイホーム主義のよきパパであり、下級官吏として宮仕えの悲哀を舐めた人物像が思い浮かびます。役所では嫌な上司に仕え、部下からは突き上げら、家に帰れば奥さんの尻に敷かれと哀れなサラリーマン憶良に目刺を焼かせたら面白いと思いました。私の想像の産物です。

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 大府市は長寿医療センターが取り組んでいることもあり市も力を入れています。私達コミュニティでも文化福祉部会が中心になって取り組んでいます。花は黄色です。何かいわれがあるようですが私には解りません。私もいくつか持っていますが黄色いワッパが認知症の講習を受けた証です。周りは殆どの人が持っています。この病気は家族を中心に地域で支えていくものとの意識が浸透していることが実感されます。そういえば10年程前の踏切事故がきっかけでしたね。グーチョキパーが一番の薬です。お大事にね。

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ナチーサンさん、ありがとうございます。
雲のところは、雲ほぐれでしたが、辞書でほぐれるの近くに「ほどける」がありましたので、即選びました。
工夫どころを褒めていただき、とてもうれしいです。
山は新潟、五頭連峰のあたりです。

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ナチーサンさん、ありがとうございます。
グーチョキパーの句は義母との時間を切り取りました。認知が進んでおり語彙も減りました。頭の中はどうなって行くのかなと思います。せめて、手指を動かして欲しいと思いグーチョキパーを一緒にしたり懐メロを歌ってみたりします。

花菫の句は母を思って作りました。
大正生まれの母は明治女の6番目の子。まだ下に2人おりました。
尋常小学校卒の母は本が大好きでしたが、家を手伝うために勉強の時間などありませんでした。暗がりで本を読んでは叱られていたそうですが、その頃の教科書をよく暗唱して聞かせてくれました。
母は20年ほど前に亡くなりましが、貧しくても生活に喜びを見いだし強い女だったなぁと思い出します。

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無点句探訪

アイビーさん、お疲れさまです。
無点句探訪は、仲間褒めしないので、お許しくださいませ。

45 猫抱いて春爛漫の庭先に
70 ベランダのずっと見てゐる桜かな 

よき春の日の一こま。二句とも春の一日が背景にあります。私は大好き。
12 釣れずとも磯の卯波を聞くひと日 (ちさ)
これも春の一日の句ですが、比べてみて、どうでしょう。
もう一歩踏み込むなり、なにげなく自分をさらけ出すなりすると、いい句になりそうです。
私も頑張ります。

77 この先は牧場と聞く諸葛菜
牧場を問う道すがら、この場面もいいですね。
牧場と聞く が曖昧でもったいない。伝聞でしたら、牧場とかや でしょうか。

82 富士山を踏んまえている桜かな 
富士と桜の取り合わせ、私も大好き。日本の風景ですよ。
踏んまえているが、力が入りすぎかなあ。つくばね、とか伊吹山ならOKですが、私は富士山は特別という意識がありますので・・・
一樹に隠す大桜  くらいで

104 鳥帰る卒寿の母の機嫌よく
季語と母がいいですねえ。卒寿を省いて、母の機嫌よさを具体的に詠むと特選の可能性大ですよ。

生意気なことを書きましたが、無点句にこそ、人の行く裏に道あり花の山。
勉強になります。

引用して返信編集・削除(未編集)

コビトカバです。

仕事に行く朝に車の中からベランダでずっと桜を見ているおじさんを見て、気持ち分かる!と思いストレートに詠んだ句です。
俳句を始め、この瞬間を詠みたい!って思う事が多くなりました。
季節を感じられていいですね^_^

大好きな句だと言って頂き嬉しかったです。

引用して返信編集・削除(未編集)

皆さんの投稿楽しく拝見させて頂いています

アイビーさん、お取りまとめありがとうございます。中日新聞の特選も拝見しました。知ってる方の俳句が載ってると私まで嬉しくなります。
皆さんの自句自解、選句鑑賞を読ませていただいて、とても参考になり楽しませて頂いております。

引用して返信編集・削除(未編集)

俳句投句の後の皆さんの感想や素晴らしいご意見等とても勉強になります。ちらっと人生観も俳句に滲みでているような。。楽しみを貰っています。俳句やっていて本当に良かったと思いました

引用して返信編集・削除(未編集)
合計3918件 (投稿1940, 返信1978)

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