6月句会の互選結果を発表します。
6月のトップは6点を得たふうりんさんの「夏場所」の句でした。続いて8点句の弥生さんの「涼し」の句でした。
以下、6点句がダイアナさん、水尾さん、にゃんこさんの句が同点でした。
10点句 16 夏場所や母のベッドの背を起こし (ふうりん)
8点句 18 辻ひとつ入りて涼しき京の路地 (弥生)
7点句 56 畦道は暮らしの道よ行々子 (森野)
6点句 17 万緑や嬰赤くなり伸びをする (ダイアナ)
6点句 69 推敲の末は昼寝の大鼾 (水尾)
6点句 82 いきさつを聞かむ古茶の葉開きけり (にゃんこ)
個人別総合では、ふうりんさんと弥生さんが、ともに14点で並びました。
6月度みんなのネット俳句会互選結果一覧 ◎は特選、特選2点並選1点で計算。 令和7・6
1 ナイターの我がナガシマや永久 (玉虫) 3 ちとせ、◎えっちゃ、
2 群生を茅花流しや銀色に (和談) 2 ◎ヨヨ、
3 家飲みに麦酒生き生き冷えてゐる (コビトカバ) 1 弥生、
4 おはようと挨拶しそうアマリリス (ちとせ) 2 森野、てつを、
5 五月雨にあやめの紫紺煌めいて (茶々) 4 えっちゃ、ヨヨ、ふうり、みにょ、
6 梅雨寒や九人目となる理髪店
7 本が好き白詰草の野に飽きず (尾花) 2 えっちゃ、森野、
8 うつ病のうつ捨てるため山登る (ABCヒロ) 4 えっちゃ、ナチー、◎弥生、
9 若葉風けふもご機嫌古農機 (てつを) 5 ダイア、ちとせ、弥生、アイビ、水尾、
10 解体をぢつと待つ家夕薄暑 (ヨシ) 3 にゃん、弥生、水尾、
11 著莪咲きし一乗谷に置く思ひ (森野) 2 尾花、水尾、
12 茄子植うる妻の白髪の目に余り (ナチーサン) 1 和談、
13 半夏生最後尾っに来て米を待つ
14 草引くや屈む背中に青時雨 (ヨヨ) 2 ちとせ、和談、
15 白百合に埋め包まれし母眠る (ラガーシャツ) 1 みにょ、
16 夏場所や母のベッドの背を起こし (ふうりん) 10 茶々、◎ラガー、◎玉虫、圓人、森野、弥生、ABC、ヨシ、水尾、
17 万緑や嬰赤くなり伸びをする (ダイアナ) 6 かをり、玉虫、ふうり、ABC、◎アイビ、
18 辻ひとつ入りて涼しき京の路地 (弥生) 8 尾花、ダイア、にゃん、ちとせ、かをり、森野、コビト、ABC、
19 河骨の咲いて荒蕪の湿地かな (アイビー) 1 ちとせ、
20 夾竹桃白し聖職者の庭よ
21 病む父や遠くでニュース梅雨入りと
22 万緑や文武に長ず松代藩 (和談) 1 かをり、
23 梅雨寒やここも更地か古本屋 (水尾) 5 ◎森野、てつを、みにょ、アイビ、
24 何回も振り向く別れ夏の空 (コビトカバ) 4 ◎にゃん、えっちゃ、ラガー、
25 新品種ひたち乙女は薔薇美人 (茶々) 1 ふうり、
26 亀の子の脱走癖の面白し (玉虫) 1 ヨヨ、
27 不機嫌な空地上には梅雨茸
28 ザーザーと洗車する夫半ズボン
29 若竹や母国知らずにパンダの子 (てつを) 1 ナチー、
30 夫偲ぶ友に鬼灯花数多 (森野) 1 圓人、
31 風過ぎて薔薇の香りやバスを待つ (尾花) 2 ◎水尾、
32 今もなほ動かぬ時計梅雨晴れ間 (えっちゃんあら) 1 ラガー、
33 庭中をわがもの顔に著莪咲けり (ヨシ) 2 ヨヨ、みにょ、
34 あれ食べてみたいと言ふの四葩かな
35 次の世は蝶に生れこよ火取り虫 (ナチーサン) 2 尾花、えっちゃ、
36 蔓草や絡みて高く五月雨
37 ひと月の健診終へて早苗道
38 母の日に贈る絵入りの感謝状 (ふうりん) 1 かをり、
39 烏飛ぶ宝珠のごとく枇杷咥え (アイビー) 2 茶々、てつを、
40 空梅雨や己が道行く三男坊 (圓人) 2 尾花、ナチー、
41 薔薇園の少女も婆もプリンセス (弥生) 2 ナチー、みにょ、
42 一晩に一寸を伸ぶ夏野菜 (にゃんこ) 2 かをり、圓人、
43 同志寄り閉ざす旧会梅雨走り
44 叱られし事忘れたる螢かな (玉虫) 5 ラガー、コビト、弥生、◎ヨシ、
45 凛と立ち藍艶やかや花菖蒲 (ちとせ) 2 茶々、みにょ、
46 カセットを交換した日ソーダ水 (コビトカバ) 3 ◎ダイア、玉虫、
47 活けられて高き品格百合匂う (ABCヒロ) 4 ラガー、ふうり、◎和談、
48 梅雨入りやダメライフなもレットイットビー
49 若者に習ひを問はれ青嵐
50 入梅が夫婦げんかの今日の題 (水尾) 2 ラガー、玉虫、
51 クレマチス咲いて老舗の若女将 (ヨシ) 5 尾花、ダイア、ナチー、弥生、アイビ、みにょ、
52 更衣先延ばしする老夫婦 (ナチーサン) 1 圓人、
53 合歓の花長電話して夫の愚痴 (えっちゃんあら) 2 てつを、ABC、
54 赤き花髪に浴衣の城下町 (尾花) 1 茶々、
55 山登る三度もこけてこりゃいかん
56 畦道は暮らしの道よ行々子 (森野) 7 ◎ちとせ、てつを、玉虫、圓人、ナチー、アイビ、
57 さくらんぼそわそわ妻のクラス会 (ふうりん) 1 森野、
58 田舎道蛙の合唱いま昔 (ヨヨ) 1 和談、
59 空海も見し海原の卯浪かな (アイビー) 4 ◎尾花、ヨヨ、水尾、
60 ほの蒼く街煙りゆく梅雨はじめ (弥生) 2 にゃん、かをり、
61 合唱終へ師の誉め言葉代田風
62 蚊遣火や老いを受け入れ然を生く (圓人) 2 ◎ナチー、
63 曇天の水面とろりと梅雨の入り (にゃんこ) 2 ◎コビト、
64 シルバーのアクセ選べば夏来る
65 夏やさい自助自立への老いの鍬 (和談) 3 茶々、ダイア、◎圓人、
66 蒼き葉に楚々と朱を置く花柘榴 (ちとせ) 3 ヨヨ、◎てつを、
67 尺取りや老の脳味噌掻き回す (玉虫) 1 コビト、
68 五月雨に軒下で丸く猫も待つ
69 推敲の末は昼寝の大鼾 (水尾) 6 にゃん、ラガー、玉虫、ふうり、ヨシ、アイビ、
70 果と吾の夢を包みて袋掛け (てつを) 5 ◎茶々、圓人、◎みにょ、
71 白南風や補助輪外しこはごはと
72 逃げだした蛸捕らへられ元の箱 (ヨシ) 1 にゃん、
73 青二才おのれの翳や桜桃忌 (ABCヒロ) 尾花、
74 朝ドラに犬見向きせず半夏雨
75 滴りて水子地蔵の貌濡らす (ナチーサン) 3 てつを、ABC、水尾、
76 五月雨に濁る事なし清水川 (ラガーシャツ) ふうり、
77 廃屋の庭に南天花こぼれ (森野) 2 ヨヨ、ヨシ、
78 学生の眩しき街や更衣 (ダイアナ) 3 ちとせ、コビト、ヨシ、
79 ドクダミや風雨に耐ゆる十字花 (ヨヨ) 4 茶々、ふうり、和談、ヨシ、
80 次々と我抜くシニア登山杖 (弥生) 1 コビト、
81 食欲は常に全開冷奴 (ふうりん) 2 和談、コビト、
82 いきさつを聞かむ古茶の葉開きけり (にゃんこ) 6 ダイア、てつを、かをり、圓人、ナチー、ABC、
83 ジャスミンの紅茶召しませ夏座敷 (アイビー) 3 茶々、ダイア、ふうり、
84 突然にめだかは向きを変へりをり (圓人) 2 えっちゃ、アイビ、
85 拾ひたる桑の実フッと吹きて食ぶ (玉虫) 2 弥生、ヨシ、
86 蛇口からじゃかじゃか水が立夏かな (ちとせ) 1 にゃん、
87 夏旅や卓球台は洒落た黒 (コビトカバ) 1 ラガー、
88 湯の町の路地は静もる夏隣り (和談) 3 ダイア、えっちゃ、ヨヨ、
89 短夜の夢の数々ただ悲し
90 緑蔭や洪鐘(おおがね)までのをとこ坂 (尾花) 3 かをり、玉虫、アイビ
91 あの頃のわれに逢ひたし夏柳
92 特売のチラシわんさか入梅前
93 鎮魂の碑を巡りゐる田植歌 (ナチーサン) 1 森野、
94 父の日にうな丼囲ひ絆かな (茶々) 1 和談、
95 気象図の斜め線引き梅雨に入る
96 海底に数多の遺骨沖縄忌 (ABCヒロ) 2 森野、コビト、
97 糖尿のぎりぎりライン走り梅雨
98 川に沿ひ沢蟹崖を上り下り
99 エルビスの曲の流るる五月かな
100 近づきてキミガヨランの葉がチクリ
101 高速路茅花流しの銀の波 (ダイアナ) 2 ちとせ、和談、
102 表札の擦れし名前姫女苑 (弥生) 1 尾花、
103 相撲道語るも楽し泥鰌鍋 (ラガーシャツ) 4 にゃん、玉虫、ABC、アイビ、
104 雨纏いここぞとばかり四葩起つ
105 梅雨寒のラジオ抑揚無きニュース (にゃんこ) 4 ABC、ヨシ、水尾、アイビ、
投句者はヨヨ、えっちゃんあら、ABCヒロ、ふうりん、森野、ヨシ、和談、ラガーシャツ、弥生、コビトカバ、にゃんこ、てつを、尾花、ダイアナ、ナチーサン、アイビー、ちとせ、玉虫、茶々、圓人、水尾の21名。ほかに選句参加・かをり、みにょん。
間違い等、不都合な点をご連絡下さい。
イタリア戦、大谷が先発大勢が締めた。ダルビッシュも投げた。ダルは最後の日本での投球かもとしっかり目に収めた。連覇を狙うアメリカも辛勝準決へ。あと2戦、舞台はアメリカ。サムライ頑張れ!
気合いの入ったすごい試合でしたね。
1発があるのでドキドキして応援していました。村上も打てたし良かったです。次からは、アメリカへ!!
頑張って欲しいです。
めっちゃ応援しています!
(*´∀`*)尸"
3 雛様と私の一夜飾りかな(ちとせ)
特選にしようか迷った名詞と助詞のみケレンミのなゐ怖い句ですよね。一夜飾りで薄ら怖く、「私の」でとても怖いのです。
雛を可愛いという人には読めない句であります。これからのちとせさんの句を楽しみにしております。
7 鰊群来語りとなりし番屋跡(森野)
鰊群来と番屋跡はありがちな組み合わせ。それを現在の視点で懐かしげに詠んだ所が達人です。
国破れて山河在り、つわものどもに詩に繋がり、私には新鮮に感じました。
45 拳万の小指短し春夕焼け(えっちゃんあら)
幼子の小指は短くて、拳万の七分まで。焦点の絞りが効きます。
童謡になりそうな春の拳万、その詩心がうらやましいです。
75 エイプリルフール思い浮かばぬ嘘(コビトカバ)
発想の独自性。考えてみるとエイプリルフールに嘘をつこうなんてごくごく少数。それをそのまま詠んだ。
この季語に嘘の説明、その周辺をぶつけている句はありますが、こういう句はありましょうか。
成功は17文字におさめたことです。脱帽です。またよろしくお願いいたします。
80 真つ直ぐに見つめ返され椿落つ(ヨシ)
見つめ返す主体はだれか。椿では面白くないですから、私は恋の相手と読みました。
夜の椿には密会が似合います。
84 甕に足掛けて水飲む猫の春(おだまき)
季語の動かぬ見事な写生句。この猫の絵は構図が斜めですよね。句にも動きが出ますねえ。
題「猫の春」という名画ですね。
94 小面の見つめる先の朧かな(アイビー)
能はゆったりと気分でないと観賞できません。アイビーさんの句だったのですね。豊かな時間、とてもいいですねえ。
この時間が止まるが如くの映像は、朧に集約されます。季語の斡旋が秀逸。
特選、3と75で迷い、さらに今回はあとの入選五句は激戦で、選句してるときの気分で変わりました。
結局、具象化された言葉で詠んでおられる句が残った次第です。
もう一度声に出して詠んでみたい、あらためていい句だなあとおもいます。
7 鰊群来語りとなりし番屋跡 (森野さん) 3
鰊(にしん)は北海道の特産だった。鰊屋敷などの言葉も残る。鯨が関西の湾に迷い込んだ。気候変動で今後の生態系の動静が気になる。この句、さらっと詠んでいるが上五の選択、座五に番屋跡を置くなど推敲の後が垣間見える。心に残る句だ。
23 真ん中は妻の領分畑を打つ (玉虫さん) 7
特選に戴いた。多くの方の共感を得た作品。この機械化が進む農業の中でわが国の農業の原点を見せられた思いだ。特に中七に家族の繋がりが垣間見られ共感した。この句へのウグイスさんのコメントを参照されたい。
66 雛食べよ三河味ぞやいが饅頭(茶々さん) 2
いが饅頭がどのような饅頭かは存じないが雛段に飾っているのだ。普通雛段には生ものは載っていないと思うが作者の思いが三河味の措辞で伝わってくる。雛ならずとも一度食してみたいものだ。
70 宇治橋の擬宝珠触れ行く伊勢参 (玉虫さん ) 2
お伊勢さんの内宮の宇治橋の欄干に16基の擬宝珠(ぎぼし)があり、橋の安全と触れて帰るとまた参拝ができるということで人気スポットになっているようだ。作者はぎぼしに触れ何を願ったのだろうか。
81 侘助や織田の有楽は数寄大名(アイビーさん) 1
織田有楽は信長の弟で武より文の面に優れた才能を持ち茶道を極めるなど数寄大名と呼ばれた。また機を見るに敏で微妙な戦国時代を生き抜き後家康に仕えた。地元では根強い人気を持つ。この句、季語の侘助が効いている。
101 地震の悲話語り継がれて春の雪 (ウグイスさん) 4
3.11も過ぎ早くも12年の歳月が流れたが悲しみは消えない。大府でも「せいれいの会」という環境保全の会で毎年この時期池に灯籠を流し会員の和尚の誦経で追悼式を行っていたが会員の高齢化で10年を機に会を解散した。元代表者が岩手の方で親類の多くは未だ見つかっていない。春の雪が切ない。
104 宿坊の按摩の指に忘れ雪 (かをりさん) 2
ホテルでなく宿坊、マッサージ師でなく按摩。相変わらずかをりさんの世界は古風だ。が、この方が心の琴線に触れる。忘れ雪の座五が効いている。
ナチーサンさん、104 宿坊、ありがとうございます。
これはあん摩さんにはじめてお会いしたごく幼少のころの思い出です。お見かけして、とても不思議な感じがしました。
祖母は某宗派に熱心でしたので、連れて行かれたのでしょう。春浅き、幼きころの思い出です。
21 桃の花咲きて詩心呼び覚ます 2
思わぬ怪我で閉じこもりの三ヶ月、テレビ付けで詩心も萎えた。ふと気づくと母屋の狭庭に桃の花が、いざと身構えたが空振り。それでも次第に春の気配に心が和んだ。
41 盲人の杖挿すあたり梅薫る 2
探梅の一コマ。盲人の一団に出逢う。嗅覚の優れた人々。梅の木を指す白い杖。あたりには豊かな梅の香りが漂う。盲人は饒舌だ。
78 盆梅を愛でる目の位置腰の位置 3
大府市の大倉公園での定例の盆梅展。写真好きの私は毎年訪れる。抹茶をいただきほっと一息、ふと見ると初老の漢が一つの鉢の前で動かない。 やがて観察を始めた。約5分間、その所作が面白く時を忘れた。きっと愛好家だろう。
83 指追って俳句作る子蝌蚪生る 2
これは追憶の句。当時は周りに田んぼもあり蛍も居た。放課後子供たちと田んぼへ。子供たちは覚え立ての俳句に夢中、対象は泡の中のオタマジャクシ、指折り数えて。
102 春の雪光消ゑゆくものに蹤き 0
春の雪は淡い。かすかな光も雪にとっては命取り。やがて消えゆく雪、消えゆく雪に付き添う光の断片。残像も長く続かない。
かをりさんへ
今気づきました。83 「指追って」になってますね。勿論「折って」です。誤って投句したようです。
21の桃の花、少し恰好付けすぎましたかね。41の句、入れ替えと「や」で切れが出ました。102の句抽象的とのご指摘、少し対象に溺れたようですね。
適切なご指摘有難うございました。
以下四句は惜しみながら、採らなかった割愛の句です。
1 桃の花咲きて詩心呼び覚ます 2
詩心なんて、ナチーサンらしくもない。幼心で詠んでくださいませ。
41 盲人の杖挿すあたり梅薫る 2
いい場面を切り取っておられて、採りたくなりましたが。。切れと語順で。。。
梅の香や盲人の杖挿すあたり
83 指追って俳句作る子蝌蚪生る 2
追っては折ってで、いいではないですか。
指おりつつ、であれば特選です。私もいまだに指折り数えます。
102 春の雪光消ゑゆくものに蹤き 0
無点句ですが、光消ゑゆくものを具体的に直指されれば、秀句授かり。
まことに失礼な観賞で、今日は仲間褒めなしで。
真ん中は妻の領分畑を打つ (玉虫) 7 ◎ウグイス、◎ナチーサン、ちとせ、弥生、棚釜
一昨年まで200坪の借地で作物を作っていたが、その1割ほどは妻の花作り用の領地とし、9割部分では20種類ほどの季節野菜を育てていた。 借地料は年間で1万円、10トントラックに一杯分を鶏舎が無料で分けて下さり、牛糞は近くの畜産農家が無料で支給だったので、石灰を購入するだけでしたから、二人の子供達の世帯や俳句仲間や俳句結社の宗匠やお仲間へ分けてやっても余るほどの収穫があった。
玉虫さんのこの句。 夫婦の作業分担だけではなく、夫婦の動きまでもが見えて、大変共感する句として特選に拾わせて頂い、ナチ―サンも同じく特選とされ、トップとなった。 おめでとうございます。
通りがかった方が「何時も仲良く頑張ってますね」と声をかけて下さったが、いやいやどうして 作業の進め方の違いや、収穫のタイミングのずれ、施肥の多寡などを巡り、これでも時には大声で罵り合うほどの大喧嘩。 妻が作業を放棄して花畑へ逃げて行ってしまうことなどが何度もありましたね。 今は何もやることが無いし、夫婦喧嘩も少なくなったけど、一抹の寂しさを覚えます。
真ん中は妻の領分畑を打つ (玉虫)
うぐいすさんのコメント拝見しました。うぐいすさんはお言葉が過去形ですので既に現役を退いていられると思われますが、農作業の苦労を経験していらっしゃるので実感がこもっています。今も時には畑に出られているんでしょうか。
でもこの句体験の無い私でも心に残る作品でした。特に「妻の領分」の措辞が全てを言い表しています。迷わず特選にいただきました。
私がメールを見るのが遅くご心配をおかけし申し訳ありません。あなたからの投句はちゃんと届いております。結果オーライと言うことでご容赦下さい。
この句会は、たまたま私が管理人をやっているだけのことでして、普通の句会のように主宰がいるわけではありません。従いまして、常連投稿者でもビギナー投稿者でも一切、区別がありません。公序良俗に反しない限り発言は自由です。
コビトカバさんの初参加(おそらく弥生さんも初参加でしょう)を心から歓迎します。これからも宜しくお願いします。
弥生さん、コビトカバさんの初投句、歓迎します。御世辞を言う訳ではありませんがお二人の投句を拝見し、非常に新鮮な俳句表現に感じ入りました。これからもネット句会にどしどし新風を吹き込んで頂きますようお願いします。
皆さまはじめまして弥生です。
楽しんで俳句を作っていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
俳句を一生の趣味として始めたい
一念発起し、去年の夏から始めました(o^^o)
こちらこそ宜しくお願い致します。
3月度みんなのネット俳句会は皆様のご協力で無事終わることが出来ました。厚く御礼申し上げます。しかし大事なのは句会の後の検討です。率直な意見を交換することにより句力の向上が図られます。積極的な書き込みをお願いします。
それと投句者が21名になったことでもあり、ナチーサンさんのかねてからの持論、選句数の見直しについて皆さんのごご意見を頂きたいと思います。
通算100期のタイトル獲得まで後一勝に迫っていた羽生九段が敗退、持ち越しになった。ちなみに藤井聡太五冠は王将防衛で通算12期目、後何年で達成できるか。
タイトルは全8タイトル。羽生にも十分チャンスあり。後の3タイトルは渡辺棋王など他の棋士が持っている。
藤井五冠が防衛に成功したようですが、羽生九段も流石に一時代を画しただけによく頑張ったと思いますよ。藤井五冠のこれまでのタイトル戦は大体一方的な展開でした。豊島九段、渡辺二冠、永瀬九段と当代の実力者でも然り。そこへ行くと羽生九段は一旦は五分の2勝2敗までもっていったのですから、流石と言うべきでしょう。
それにしても藤井の強さは異次元の強さです。すえ恐ろしいばかりです。
つづき
次点は大山康晴の80だが既に故人なので、現役では渡辺明の31タイトル。
結果発表
3月句会の結果を発表します。2月に続き今月も大接戦でしたが、玉虫さんの「畑打つ」の句が7点でトップでした。続いてウグイスさんとおだまきさんが6点で並びました。
7点句 真ん中は妻の領分畑を打つ (玉虫)
6点句 鳥獣の慟哭深き涅槃絵図 (ウグイス)
6点句 甕に足掛けて水飲む猫の春 (おだまき)
個人別総合でも玉虫さんが15点でトップでした。続いておだまきさんとアイビーが14点で並びました。
3月度みんなのネット俳句会 成績一覧表 ( )は作者。 ◎は特選、特選2点、並選1点で計算
1 棒切れで突く水草水温む (玉虫) 2 ちとせ、エミ、
2 子は持たず手窪に乾く春の泥 (かをり 3 おだまき、◎ちとせ、
3 雛様と私の一夜飾りかな(ちとせ) 1 かをり、
4 分け合うてほんのひと箸土筆和え (おだまき) 5 ちとせ、◎弥生、ふうりん、和談、
5 目の前の山も消しつつ春の雪(棚釜) 2 ABCヒロ、令淑、
6 お雛様 今年の笑顔も可憐なり
7 鰊群来語りとなりし番屋跡 (森野) 3 ウグイス、ナチ―サン、かをり、
8 イヤホンを外して気づく初音かな(弥生) 2 えっちゃんあら、アイビー、
9 春霖やさみしい時は手をたたく (えっちゃんあら) 2 玉虫、ヨシ、
10 教科書を開きしままに春炬燵(尾花) 2 コビトカバ、棚釜、
11 窓際の席が好きですヒヤシンス(ヨシ) 4 尾花、玉虫、◎てつを、
12 草花に心和らぐ雨水かな (令淑) 2 ◎茶々、
13 節分やわが身のうちの邪気はらふ(ふうりん) 2 ◎エミ、
14 ゆつたりと唱歌聴きたる春炬燵
15 鳥獣の慟哭深き涅槃絵図 (ウグイス) 6 おだまき、◎ABCヒロ、ヨシ、◎棚釜、
16 温床やあさ観てひる見ゆうに視る(てつを) 1 コビトカバ、
17 天災を何度も逃れ享保雛(ABCヒロ) 2 ウグイス、森野、
18 炎駆け無病息災春告げる (和談) 2 ふうりん、令淑、
19 啓蟄の出口わからぬユニモール(アイビー) 5 おだまき、◎コビトカバ、弥生、えっちゃん、
20 桃の花今が盛りと輝けり(茶々) 1 ふうりん、
21 桃の花咲きて詩心呼び覚ます(ナチ―サン) 2 茶々、てつを、
22 鶯の片言鳴きを真似てみる (令淑) 4 尾花、えっちゃんあら、和談、アイビー、
23 真ん中は妻の領分畑を打つ (玉虫) 7 ◎ウグイス、ちとせ、弥生、◎ナチ―サン、棚釜、
24 吾子と花見の日二人きりも楽し
25 ぺしやんこのタイヤへ入れし春一番(棚釜) 2 おだまき、ふうりん、
26 冴え返るやむにやまれぬ歯科治療(てつを) 2 エミ、ABCヒロ、
27 草の名にやさしさのあり母子草 (森野) 1 令淑、
28 伊予四温農耕牛馬祀る寺
29 海風の届く洋館花ミモザ (おだまき) 2 ABCヒロ、森野、
30 疾走のバスは回送春疾風(弥生) 2 ちとせ、えっちゃんあら、
31 春寒し気球にぢつと見られゐて
32 向こうから近づいて来る手のぬくし
33 三月や一日のうちに四季の有り
34 拘置所の塀悠々と蝶々行く(アイビー) 1 コビトカバ、
35 雛祭り箱より出でておこしもん
36 内裏雛空に連れ添ふ金木星
37 人知れぬ蝶の道へと我も消ゆ
38 お隣の池へ列なし春の鴨
39 鳴ってすぐ切れる電話や夕朧 (ウグイス) 1 コビトカバ、
40 きわやかなお顔でおわす享保雛(ABCヒロ) 1 茶々、
41 盲人の杖挿すあたり梅薫る(ナチ―サン) 2 ◎えっちゃんあら、
42 電車見て蝶も見つける乳母車 (玉虫) 1 エミ、
43 がんじきの跡目の囲む枝垂梅
44 耕耘機進む後ろの土の色(ヨシ) 2 玉虫、和談、
45 拳万の小指短し春夕焼け (えっちゃんあら) 2 ちとせ、かをり、
46 まどろむやつちのこと化す雛の夜 (かをり) 1 ヨシ、
47 向き揃へそっと仕舞ふや番雛
48 友倒れ口さみしきや春の雷
49 𩸽竿並ぶ浜辺はオホーツク (森野) 3 ウグイス、尾花、玉虫、
50 待望のゴールド免許春一番(ふうりん) 1 ヨシ、
51 両親の墓じまいする彼岸かな
52 卒業子すでに口紅使うらし(ABCヒロ) 1 棚釜、
53 三月やなり手のをらぬ自治会長(アイビー) 2 ウグイス、ABCヒロ、
54 落椿雨を含みし重さかな (おだまき) 1 森野、
55 春耕の峡に一筋けむり伸び(ちとせ) 1 森野、
56 豊満の乳房でありし八重椿
57 磴を行く白き遍路の背ナ続く(尾花) 4 ◎森野、◎アイビー、
58 老梅や己が来し方重ねゐる
59 土筆んぼ散歩の小道背伸びして (和談) 1 ふうりん、
60 ゆつくりと町を濡らして春の雨
61 子と昔遊びぬ湫に芹を摘む (ウグイス) 1 尾花、
62 春愁や千のイイねを貰えども(弥生) 1 おだまき、
63 本売つて私雨の春山辺 (かをり) 1 弥生、
64 桜色のピアス耳にキラリ春(コビトカバ)
65 風邪引きの頭に刺さる女子の声 (エミ) 1 コビトカバ、
66 雛食べよ三河味ぞやいが饅頭(茶々) 2 ナチ―サン、ふうりん、
67 まだ人の気配なきまま山笑ふ (森野) 4 ウグイス、和談、令淑、てつを、
68 遊園地へ繰り出すリュック春休(ABCヒロ)
69 春の夜や地域猫てふ人間(ひと)のエゴ(てつを) 1 エミ、
70 宇治橋の擬宝珠触れ行く伊勢参 (玉虫) 2 茶々、ナチ―サン、
71 咲いている端から落ちて白木蓮
72 パン生地の馴染む手のひらうららけし(弥生) 2 ヨシ、てつを、
73 月ヶ瀬に人も疎らや梅三分(ふうりん) 1 茶々、
74 窓越しに梅ちらほらと語りたげ (令淑) 2 ◎和談、
75 エイプリルフール思い浮かばぬ嘘(コビトカバ) 3 ◎かをり、アイビー、
76 春の月涙に潤む片思ひ
77 春彼岸木魚の響き遠くより (和談) 1 令淑、
78 盆梅を愛でる目の位置腰の位置(ナチ―サン) 3 えっちゃんあら、てつを、棚釜、
79 掌にまろくころころ鳴るや土鈴雛(ちとせ) 1 アイビー、
80 真つ直ぐに見つめ返され椿落つ(ヨシ) 2 ABCヒロ、かをり、
81 侘助や織田の有楽は数寄大名(アイビー) 1 ナチ―サン、
82 夫手術二度振り返り暮れの春
83 指追って俳句作る子蝌蚪生る(ナチ―サン) 2 弥生、尾花、
84 甕に足掛けて水飲む猫の春 (おだまき) 6 茶々、かをり、◎玉虫、◎ヨシ、
85 盆梅を地に植ゑしとか低く咲く
86 マスク顔コロナか花粉春の風
87 東風強し風車のうねり足裏に(尾花) 1 エミ、
88 モノクロの映画に見入る春炬燵 (森野) 2 ABCヒロ、棚釜、
89 変な嘘ニヤけ夫は四月馬鹿
90 カラオケの声が漏れくる春の昼
91 鶯の姿何処や声清し (和談) 1 令淑、
92 水温む下校の子らの声はずみ(てつを) 1 茶々、
93 小さき手の摘みし土筆の頭かな (玉虫) 3 ◎ふうりん、棚釜、
94 小面の見つめるの先の朧かな(アイビー) 5 おだまき、ちとせ、◎尾花、かをり、
95 六畳の半分占める雛かざり (エミ) 2 コビトカバ、アイビー、
96 全身を鋭角にして初つばめ(ABCヒロ) 5 ウグイス、◎おだまき、えっちゃんあら、てつを、
97 生きし物目覚める気配山笑う(弥生) 4 尾花、和談、◎令淑、
98 花薺仔細に見たる虫眼鏡
99 雛祭やれ嬉しかり猫帰る(茶々) 3 玉虫、ヨシ、森野、
100 かやく飯お握りにして梅見かな(ふうりん) 3 エミ、和談、アイビー、
101 地震の悲話語り継がれて春の雪 (ウグイス) 4 弥生、ナチ―サン、森野、てつを、
102 春の雪光消ゑゆくものに蹤き
103 供養する今年限りの雛飾る(尾花) 1 玉虫、
104 宿坊の按摩の指に忘れ雪 (かをり) 2 弥生、ナチ―サン、
105 今日木曽の林業大の卒業式
投句者・おだまき、えっちゃんあら、かをり、ウグイス、エミ、令淑、和談、森野、玉虫、ABCヒロ、尾花、ふうりん、ヨシ、アイビー、てつを、ちとせ、茶々、ナチ―サン、弥生、コビトカバ、棚釜 計21名
間違いその他お気づきの点をご連絡下さい。
3月句会の選句は投句者全員の選句が終了しましたのでこれをもちまして締め切ります。今から集計作業に入りますが、できれば本日中に結果発表まで行いたいと思います。