清記&選句
8月句会の清記一覧を発表します。投句された方は速やかに選句に入って下さい。
8月の投句者は、▼ヨヨ、▼和談、▼コビトカバ、▼えっちゃんあら、▼ラガーシャツ、▼弥生、▼にゃんこ、▼ABCヒロ、▼尾花、▼森野、▼ふうりん、▼ヨシ、▼ダイアナ、▼ちとせ、▼みにょん、▼てつを、▼ナチーサン、▼アイビー、▼玉虫、▼茶々、▼比延、▼かをりの22名。(▼は選句済み)
選句要領
1 選句期間 8月11日(月)~8月13日(水)
2 選句数 8句 うち1句を特選とする。特選は無しでも構わない。特選2点、並選1点で計算します。
3 選句方法 句番号を書き出すだけでもよい。
4 結果発表 8月14日(木)
5 投句に参加しない方も選句することも出来ます。投句者全員の選句が終わっても、スケジュールの前倒しは行いません。
8月度みんなのネット俳句会清記一覧
1 止まらないポテトチップス秋涼し
2 八十路来て良き汗かける幸せを
3 迎え火の吠え出す犬と男の子
4 サイレンへ風止まる街原爆忌
5 鷺の首白き紋様青田原
6 しんがりの船鉾雨に悠悠と
7 緑蔭へ漢孤独な翳を曳く
8 腹当は明日の元気を約束す
9 夫運転私助手席雲の峰
10 小六の語り部ガイド広島忌
11 好きな夢選べる未来水中花
12 平幕は元気はつらつ名古屋場所
13 流星や幾人残る同級生
14 鉢植えに灯る夕菅ひと夜花
15 しかけたりしかけられたり水鉄砲
16 極暑日に線香燻り香り立つ
17 つかの間の生とも知らで蝉鳴けり
18 水の日に記録的雨皮肉かな
19 鶏も卵を産まぬ極暑かな
20 更衣逢ひたき奴は何処やら
21 青芦の風を呼びたりあひびきし
22 向日葵や凛と老人寄せ付けず
23
24 ほおずきやほの口をして吹き鳴らす
25 夕菅や湖に暮れゆく比良比叡
26 向日葵や人と違ふと吸えぬ息
27 夕暮れへ秋は密かに紛れ込む
28 水着着て昭和モダンの砂スキー
29 鉾の輪に噛ませたる梃子木屑とぶ
30 立つ秋や季節は歪み飛来せず
31 暑くなる予感小石に躓けり
32 闇深き夫の故郷や天の川
33 今朝の秋雨は田畑を潤さず
34 夏草は胸の丈までここ空き家
35 運転は夫におまかせ雲の峰
36 夢心地推しコンサート夏の夜
37 玄関を出れば秋津の群るる空
38 熱風浴ぶ木々も疲るる40度
39 新盆の供物の礼の昔めく
40 長崎の鐘の復元盆供養
41 みんみんやとく眼帯のもどかしさ
42 端居して世の喧騒と距離を置く
43 蝉時雨背に一刀浴びにけり
44 目を剥いて暑いと言ふや仁王像
45 今朝の秋ひこうき雲は茜色
46 八月の悼みごころの靴並ぶ
47 句集編む時の流れや梅雨湿り
48 炎天や悲鳴を上げる室外機
49 炎暑果てほっと一息夕日観る
50 無人駅風は青田を渡り来る
51 炎暑なり荒れに荒れてる名古屋場所
52 寝室に蟷螂全身に寒気
53 老犬の座り込みたる秋暑し
54
55 語り部の白髪三千丈原爆忌
56 このセット取れば優勝蝉時雨
57 猛暑日も牌で鍛える古き脳
58 迷い道して出会いたる花鬱金
59 母と見るプレバト俳句蚊遣香
60 師の病快癒願ひて笹飾る
61 原爆忌さらけ伝えよ世界中
62 踏み上る崩れ石段花は葉に
63 初めての町に既視感百日紅
64 新涼や新作パンの並ぶ店
65 すれ違ひざまに見上ぐる百日紅
66 向日葵は今太陽に挑みたり
67 雨の京都地につくほどに夏柳
68 冷奴何も吸収したくない
69 ペン胼胝の名残かすかに桜桃忌
70 孫を待つアロハで変身米寿なり
71 蚊遣香持ちつつ移動庭仕事
72 夢に入ることもできずに明易し
73 憧れて届かぬ遠さ夏茜
74 面痩せの何処に立ちても夕立かな
75 溜息を繰り返しつつ夜の秋
76 美しく儚きものに揚花火
77
78 森更けてなほ蜩の鳴き止まず
79 みちをしへ遥か先行く父の背ナ
80 あれこれと歳時記片手に熱帯夜
81 昼日向ビール三昧蝉時雨
82 マスカット一房囲む甘さかな
83 愛猫も興奮夏の甲子園
84 手花火のじじと弾けてみな終る
85
86 表札はローマ字表記秋の薔薇
87 風鈴にふれてにこにこ抱つこの子
88 太陽のコロナ閉じ込めスイカ玉
89 生き過ぎたといふ義父逝きし初の盆
90 日を浴びて畑に向日葵凛と立つ
91 なまくらなこの身を嗤へ蝉時雨
92 寝室を出たらあちらに蝉王国
93 蛍の点滅闇を争はず
94 御所東膳を揃えて生身魂
95 豊漁の鰯クレーンの網開く
96 秋簾昭和の会話聞こえそう
97 今の子に貧乏話終戦日
98 名は名古屋朝顔とあり江戸の鉢
99 旅先で席譲られし冷房車
100 盆唄や炭坑節を繰り返し
101 熱波の水桶で伸びてる蛙の子
102 古本の書き込み侘し夜の秋
103 茄子馬で迎え火求め先祖来る
104 ひまわりも俳句も好き麻雀も
105 万博リングそぞろ歩めば風涼し
106 夏場所や光る土俵に巨人舞ふ
107 ちはやぶる一生懸命蝉の声
108 初穂の田雨渇望す地割れかな
109 朝戸開く外に暑熱が横たふる
110
111 やわらかき野に膝をりて今朝の秋
112 奪衣婆の乳房あらはに黴の堂
113 唖蝉の不意に翔ちたる翅音かな
114 藍浴衣男嫌ひをとほすかな
115 雷鳴に居間を離れて長電話
欠番がありますが、欠番のまま無視してください。
間違いその他不都合をご連絡下さい。
アイビーさん、お疲れさまです。
無点句探訪は、仲間褒めしないので、お許しくださいませ。
45 猫抱いて春爛漫の庭先に
70 ベランダのずっと見てゐる桜かな
よき春の日の一こま。二句とも春の一日が背景にあります。私は大好き。
12 釣れずとも磯の卯波を聞くひと日 (ちさ)
これも春の一日の句ですが、比べてみて、どうでしょう。
もう一歩踏み込むなり、なにげなく自分をさらけ出すなりすると、いい句になりそうです。
私も頑張ります。
77 この先は牧場と聞く諸葛菜
牧場を問う道すがら、この場面もいいですね。
牧場と聞く が曖昧でもったいない。伝聞でしたら、牧場とかや でしょうか。
82 富士山を踏んまえている桜かな
富士と桜の取り合わせ、私も大好き。日本の風景ですよ。
踏んまえているが、力が入りすぎかなあ。つくばね、とか伊吹山ならOKですが、私は富士山は特別という意識がありますので・・・
一樹に隠す大桜 くらいで
104 鳥帰る卒寿の母の機嫌よく
季語と母がいいですねえ。卒寿を省いて、母の機嫌よさを具体的に詠むと特選の可能性大ですよ。
生意気なことを書きましたが、無点句にこそ、人の行く裏に道あり花の山。
勉強になります。
コビトカバです。
仕事に行く朝に車の中からベランダでずっと桜を見ているおじさんを見て、気持ち分かる!と思いストレートに詠んだ句です。
俳句を始め、この瞬間を詠みたい!って思う事が多くなりました。
季節を感じられていいですね^_^
大好きな句だと言って頂き嬉しかったです。
アイビーさん、お取りまとめありがとうございます。中日新聞の特選も拝見しました。知ってる方の俳句が載ってると私まで嬉しくなります。
皆さんの自句自解、選句鑑賞を読ませていただいて、とても参考になり楽しませて頂いております。
俳句投句の後の皆さんの感想や素晴らしいご意見等とても勉強になります。ちらっと人生観も俳句に滲みでているような。。楽しみを貰っています。俳句やっていて本当に良かったと思いました
4月句会は過去最多の22名の投句を得て無事終了しました。厚く御礼申し上げます。当ネット句会はコロナ禍で句会開催もままならぬ時期に、何か句会の代わりになるものをという趣旨で、新樹俳句会の矢浦さんや大福俳句会の神谷さんのお力添えで始まったものです。俳句用の専用プログラムではなく、既存の無料掲示板を利用した句会ということで試行錯誤の連続でしたが、何とか今日まで2年4か月、皆さん熱意でここまで来ることが出来ました。
コロナの方はようやく収束の兆しが見えてきましたが、それはそれ、ネット句会はネット句会ということでこれからも続けて参りたいと存じます。皆様におかれては、今後ともよろしく盛り立てていただきますようお願い申し上げます。
また何時ものように活発な感想、自句自解等お寄せ下さい。
今朝の中日新聞の中日俳壇です。涅槃図の長さの足りぬ象の鼻。おめでとうございます。
参加者が増えると選のバラつきは否めませんが、私はたくさんの句に触れる機会を得て、様々な選評を
読めるのでとても楽しいです。
アイビーさん、メンバーが増えて色々と大変だと思いますが、よろしくお願いいたします。
コビトカバさんと弥生さんは先回から、ラガーシャツさんは今回が初投句ですね。茶々さんはナチ―サンさんの代行投句でしたが、今回からご自分で投句されるようになりました。頼もしいお仲間が増え、喜んでいます。今後ともよろしくお願いします。
私は2回目の参加でした!
沢山の素敵な俳句に触れる事が出来て、とてもワクワクします(o^^o)
これからも精進します!
アイビーさんの努力に頭が下がります!
初めて参加させていただきましたが楽しいですねー!
これからもよろしくお願いします🤲。
アイビーの俳句鑑賞 その1
15 初蝶や動きの止まぬ牛の顎 (春雨さん)
35 名人の無駄なき一手亀鳴けり (春雨さん)
いずれも互選高点句。二句一章の見本のような句。前句は牧歌的な農村風景、後句は凛とした佇まいの中の時間の経過を詠んだが、季語の「初蝶」、「亀鳴く」が微妙に離れ微妙に適っている。この辺りの呼吸は口で説明できるものでなく、場数を踏んで体得するしかないだろう。
23 昭和の日巨人大鵬卵焼き (てつをさん)
74 たかんなの鼓動高なる土の中 (てつをさん)
前句は一定の年齢以上の世代にはすぐわかる。いやになる程強くて面白みが無い。昭和の高度成長期の象徴だろう。後句は私が特選に頂いた句。筍がまだ地中にあって少し頭を出そうかという時、「鼓動高なる」の表現が筍の力が漲って来るようで、まことに秀逸。かな混じりでの表記だが、漢字で書けば「鼓動高鳴る」になろうか。
27 寂しいね雨に負けそな桜たち (ラガーシャツさん)
上五にいきなり「寂しいね」と置いたのが新鮮。「負けそうな」を「負けそな」と、実際に使う口語のかたちに近づけた。これが気取りのない平明さにつながったように思う。ラガーシャツさんは初投句だが、ご自分の確たる俳句スタイルをお持ちのようにお見受けした。
31 マスク無き卒業式の笑顔かな (ふうりんさん)
今年の卒業式はマスク着用の義務が外された。去年まではマスクのため、表情のない、淡々と式次第を消化するだけの無味乾燥な卒業式にならざるを得なかった。マスク無しの今年は卒業生の泣くにしても笑うにしても、多感な世代の表情がストレートに表れる。
50 花筏のんぼり洗い五条川 (和談さん)
桜の名所の五条川。鯉幟や武者幟を染めて晒すのんぼり洗いでも知られる。桜が散って花筏が川を流れる時とのんぼり洗いの時期が重なった。清冽な川の流れ、青や黒様々な色の幟が何本も晒されている。そこへ淡いピンクの花筏。想像するだに鮮やかな一大ペイジェントだ。
8 春うらら句に苛まれ早や三年 (無点)
惜しくも無点となった。言わんとするところはよく分かるのだが、言葉の取捨選択にも気を使いたい。問題の言葉は「苛まれ」だ。国語辞典でも虐めるとか辛く当たるとかのネガテイブな意味しか出てこない。作者の真意はそうではなく、句作に推敲に、ああでもない、こうでもないと苦心しているとの意味だろう。苦心もまた楽しいのが俳句だ。アイビー流に うららかや句に没頭し早や三年 としてみた。
7 うららかや土管坂より海の見える (無点)
これも惜しくも無点となったが、これは推敲の時のちょっとした不注意が原因だろう。原句では座五が「海の見える」と字余りになってしまい、リズムが壊れた。上五で「うららかや」と切れを入れたのだから、座五は「海の見え」と流せば十分だ。
以下次号、不定期掲載
アイビーの俳句鑑賞は今後4回くらいに分けて掲載しますが、次回が何時になるかも本人も分かりません。新規の投稿が途絶えてしまうのが管理人としては一番辛いことです。内容がかぶっても構いませんので積極的な書き込みを期待します。
19 丹念に向き替ふ猫の日向ぼこ 1
私は犬派だが茶々さんの影響でテレビのネコチャンネルをよく見るようになった。「岩合光昭猫歩き」だ。世界を巡り色々な猫の表情や人との関わりなど 面白い。実に様々だ。猫博士茶々さんの賛同を得た。光栄! 皆さん茶々さんの句と思った?
28 焼き入れの刀を冷やす春の水 1
これはテレビを見ての作。日本刀作家の伝統を守る戦いの場。「鉄は熱いうちに打て」との格言どおりの気の遠くなるような繰り返し。仕上がった刀身には魂が宿っている。
39 凍て返る手彫りの女面鬼神面 0
これもテレビでの作品。京都だったかの伝統芸能を守る作家の執念を見た。手彫りの作品からはぞくっとする顔の表情が彫り出される。いずれも表情豊かだ。何か訴える力が漲っている。
61 眼裏に浮かぶ廃校卒業歌 0
私の故郷伊勢志摩の寒村も例外にもれず過疎に晒されている。まだ本籍は移していないがどうなるか。1昨々年に中学校が1昨年小学校が廃校になった。3月は別れの時。この時期になると卒業式が浮かぶ。勿論卒業歌は「仰げば尊し」だ。
91 露天風呂漏れ来る闇の早春賦 1
その昔職員旅行で露天風呂に入った。確か南紀だったと思う。海を見渡せる場所にあり潮騒に交じり修学旅行生の軽やかな歌声が脳裏に浮かぶ。
昭和は遠くなりにけり
61 眼裏に浮かぶ廃校卒業歌
先日も南知多町の大井小学校の廃校のニュースがありましたが、身につまされますね。少子化と過疎化の両方ですから。私の卒業した半田小学校は全部で7クラスあって、1クラスが56~57名いました。半田中学は岩滑も含みますから9クラスありました。私達の世代はいわゆる団塊の世代の走りでして、今の少子化の時代、統合・廃校のニュースを聞くにつけ隔世の感がありますね。
春暁や夢の中でも俳句詠む(コビトカバ)
高齢になってからというもの、眠りが浅くなったのか毎日夢を見るようになった。
夢見の分析をしてみると、元職の上司や同僚:6割、ライオンに追いかけられる夢:1割、空を飛ぶ夢:1割、崖っぷじから谷底を見る夢:1割、身内の夢:0.5割、その他:0.5割
不思議なことに妻の夢などはゼロ、父母は一年に1~2回
そして夢から覚めると布団の中で俳句を作るというのが私のパターンなのです。 どの俳句も「まさに珠玉の俳句」だから、手元に準備してある短冊にただちに書きなぐるのだが、朝飯を食べたあとにその句を検証すると、8割方は駄作で、0.5%ぐらいが「珠玉の句」なのだ。
コビトカバさんも同じようなパターンのようで、どうやら心が通じ合いそうなので特選として拾わせて頂きましたが、アイビーさんも拾ってらっしゃるので この句! いいですよ!
新樹俳句会は少人数ですが、アイビーさんや兵庫の会員やらで なかなかトップを取るのは難しくて、6割がたは会代表の「島 桜子」が攫っていきます。 7句出句、10句選なのですが、多い時には桜子一人で30点も取っていくので他の人の目の前は真っ暗ですね。 最下位ぐらいだと2点か3点しか入らない。 私も過去には3点という時がありましたね。 ここの句会では2月は0点だったが、こんなばらつきがあっちゃいけないんですが、参加者が多くなると、こういうことが普通になっちゃいますよね。
コビトカバです。
良い句だと言って頂きとても嬉しく、今後の励みになります(^ ^)
俳句を始めてから夢の中でも俳句を考えている自分に出会いました。
今まで生きてきて初めての体験(夢)でしたので、素直によんでみました。
私も寝てる時や日常の何気ない時に、不意に魅力的なフレーズが浮かんでくることがあります。一番多いのが酒を飲んでる時にひらめくのですね。辺りに紙が無い、仕方ないので箸の袋に書きつけたりします。あとで素面の時に読み返すのですが、「なんやこれ、しょーむない」となるのが殆んどです。
島桜子さんのこと
この方以前選のみに参加されたことがありましたよね。またお願い出来れば幸いです。
パソコンがご臨終しまして、新しいのが入ってきて、設定作業に手こずってましたが、漸く4月の句会に間に合ったので投句させて頂きました。入選トップとのことで驚いております。ハンドルネームは「束束子」ですが、今回は「春雨」とさせて頂きました。 これからも宜しくお願い申し上げます。
4月句会は無事終了しました。互選句も個人別総合でも春雨さんが2位を引き離してトップでした。春雨さんは当ネット句会へは初投句ですが、違うハンドルネームで過去に投句されていた可能性はあります。念の為。
結果発表
4月句会の互選結果を発表します。
トップは春雨さんの初蝶の句で10点でした。続いてちささんの卯波の句が7点、かをりさんの山桜の句が6点で続きました。
10点句 初蝶や動きの止まぬ牛の顎 (春雨)
7点句 釣れずとも磯の卯波を聞くひと日 (ちさ)
6点句 天上の風をとらへて山桜 (かをり)
個人別総合でも春雨さんが17点でトップでした。次いでてつをさん、かをりさん、ちささん、ABCヒロさんの4人が13点で並びました。
① 春雨 17点 ② てつを、かをり、ちさ、ABCヒロ 13点(4人同点)
4月度みんなのネット俳句会 互選結果一覧表 ◎は特選、特選2点、並選1点で計算 R5・4・14
1 祖父の手を握る一歩の夕焼雲
2 遅刻かも桜蘂降る道走る (コビトカバ) 3 ABCヒロ、あい、尾花、
3 待ちわびて朧月夜に猫戻る (茶々) 1 てつを、
4 花の下カメラ目線の母むすめ
5 仏生会薬缶の脇の紙コップ
6 ひょろ長も寸胴もゐてつくつぐし (てつを) 2 玉虫、和談、
7 うららかや土管坂より海の見える
8 春うらら句に苛まれ早や三年
9 京鮨よ君を肴に春の酒 (ラガーシャツ) 2 弥生、茶々
10 絵図にある富士の方角霞をり (尾花) 1 寺内、
11 嫁ぐこと内緒にしてね万愚節 (かをり) 1 ラガーシャツ、
12 釣れずとも磯の卯波を聞くひと日 (ちさ) 7 春雨、令淑、えっちゃんあら、かをり、ヨシ、寺内、ちとせ、
13 炊きたての飯はほこほこ山葵漬 (ふうりん) 3 コビトカバ、令淑、ラガーシャツ、
14 汐まねき見るのが好きで又浜に
15 初蝶や動きの止まぬ牛の顎 (春雨) 10 コビトカバ、あい、玉虫、えっちゃん、ふうりんかをり◎ヨシ 弥生寺内
16 遠足の集合離散笛ひとつ (ABCヒロ) 2 森野、ちさ、
17 立話長引く妻や目借時 (寺内) 1 ちとせ、
18 この国が好きで残りし春の鴨 (アイビー) 3 尾花、ちさ、弥生、
19 丹念に向き替ふ猫の日向ぼこ (ナチーサン) 1 茶々
20 永き日や母リハビリのグーチョキパー (ヨシ) 2 ◎ナチーサン、
21 タンポポや土手に競いて綿毛立つ (和談) 2 ◎令淑、
22 逢ひたくて来世信じる桜かな
23 昭和の日巨人大鵬卵焼き (てつを) 2 ◎あい、
24 退職の友にブーケや花の下 (あい) 1 尾花、
25 みどり川桜吹雪に鯉跳ねる (茶々) 1 令淑、
26 花の下口角上げて人の波
27 寂しいね雨に負けそな桜たち (ラガーシャツ) 1 アイビー、
28 焼き入れの刀を冷やす春の水 (ナチーサン) 1 ふうりん、
29 鶯の声を真上に庭仕事 (森野) 2 てつを、ちとせ、
30 野に遊ぶ見知らぬ稚児とハイタッチ (尾花) 2 春雨、茶々
31 マスク無き卒業式の笑顔かな (ふうりん) 2 和談、ラガーシャツ、
32 許されて見せつける羽黒揚羽 (えっちゃんあら) 1 コビトカバ、
33 春休み助手席は爺ゴーカート
34 朧月チャミスルそっとテーブルに
35 名人の無駄なき一手亀鳴けり (春雨) 5 コビトカバ、ABCヒロ、令淑、◎えっちゃんあら、
36 春眠やたつた五分の夢なれど (ヨシ) 2 あい、ふうりん、
37 草青む散歩畔道生き返り
38 桃の花見上ぐる貌の優しくて (令淑) 1 ちとせ、
39 凍て返る手彫りの女面鬼神面
40 諍いに少しの悔いや飛花落花 (ABCヒロ) 4 森野、ちさ、◎かをり、
41 春風や浮き足だった君の声 (コビトカバ) 2 ふうりん、ラガーシャツ、
42 堅香子の花見尽くして五平餅 (アイビー) 1 寺内、
43 天上の風をとらへて山桜 (かをり) 6 ◎てつを、令淑、森野、◎ちとせ、
44 指定席空けて始まる花見かな (寺内) 2 春雨、ヨシ、
45 猫抱いて春爛漫の庭先に
46 いつの間に池縁取りぬ雪柳 (弥生) 2 和談、寺内、
47 紅茶にはシナモン少し罌粟若葉 (ちさ) 2 ◎尾花、
48 軒裏に目覚まし時計雀の子 (てつを) 2 あい、玉虫、
49 木蓮や一服頂く山の茶屋 (玉虫) 1 ラガーシャツ、
50 花筏のんぼり洗い五条川 (和談) 1 アイビー、
51 寺に置く仔猫のための募金箱 (尾花) 2 ABCヒロ、茶々
52 我が家へと迎へし雛の頬まろし (ふうりん) 1 弥生、
53 春日傘四番打の児の母となる (えっちゃんあら) 2 ◎コビトカバ、
54 琵琶の音や五臓に染みる春の宵 (森野) 3 春雨、えっちゃんあら、ふうりん、
55 花筏よく笑う子ら渡りきる (ラガーシャツ) 1 茶々
56 常滑の煙突に蔦芽吹きだし
57 春灯舞妓の白きうなじかな (ヨシ) 1 てつを、
58 天国の犬は濡れまじ花の雨 (玉虫) 2 尾花、ヨシ、
59 その手には乗らぬぞ爺の四月馬鹿 (春雨) 1 ラガーシャツ、
60 クローバーに寝転べば雲動き出す (ちさ) 2 えっちゃんあら、弥生、
61 眼裏に浮かぶ廃校卒業歌
62 花筵一巡二巡一升瓶 (ABCヒロ) 2 玉虫、かをり、
63 ケセラセラ花は咲きたり人死ぬる (寺内) 1 和談、
64 線路沿ふ切られ桜の細々と (令淑) 1 和談、
65 貝寄風や遊女の文の金釘流 (アイビー) 1 ナチーサン、
66 味薄き昆布茶をすする月の春
67 新しき巣で育ちたる燕かな
68 甲子園敗者に涙春の宴
69 花冷や外国人の長い脚 (ヨシ) 1 コビトカバ、
70 ベランダのずっと見てゐる桜かな
71 畑耕し腰のラジオは甲子園
72 朝寝して孵化する如く伸ばす四肢 (弥生) 5 ABCヒロ、あい、ちさ、かをり、アイビー、
73 天塩川幾度も渡り景朧
74 たかんなの鼓動高なる土の中 (てつを) 5 森野、かをり、ヨシ、◎アイビー、
75 乳匂ふ子を膝に抱き半仙戯 (尾花) 3 ナチーサン、ちさ、寺内、
76 坂に来て義母背負ひたるしゃがの花(えっちゃんあら) 2 ◎茶々
77 この先は牧場と聞く諸葛菜
78 月見ておれば一列春の星
79 空へ上がるバイキング娘の春休み
80 病室のエールとなりぬ桜咲く
81 声若きツアーガイドや花の山 (ふうりん) 3 玉虫、令淑、ヨシ、アイビー、
82 富士山を踏んまえている桜かな
83 待つ日々を楽しと思ふチューリップ (玉虫) 3 ABCヒロ、ちさ、えっちゃんあら、
84 日溜りに女かしまし甘茶仏 (かをり) 2 てつを、アイビー、
85 おかわりは自由たけのこ飯の昼 (ABCヒロ) 1 コビトカバ、
86 一家族ぐったり座る花疲れ
87 こほろぎを食ふの食はぬの四月馬鹿 (アイビー) 5 ◎ABCヒロ、尾花、かをり、ヨシ、
88 見上ぐればコキと首鳴る花見かな
89 庭刈って猫と寝そべり春の雲
90 花笠を二才のをなご踊りあふ (えっちゃんあら) 1 茶々
91 露天風呂漏れ来る闇の早春賦 (ナチーサン) 1 あい、
92 囀りや隣の人のよく笑う
93 粗朶並ぶ海に島影霞立ち (ちとせ) 3 てつを、尾花、森野、
94 春雷や真夜に激しき雨連れて (てつを) 2 ◎和談、
95 人だかりしてよく売れる蕨餅 (ちさ) 2 春雨、ラガーシャツ、
96 鉄棒の蹴上がりできず華鬘草 (春雨) 1 玉虫、
97 庭の松菰巻き取るや緑立つ
98 見上げればあっと言う間の初桜 (令淑) 1 和談、
99 バス待つもよけれ満開花の下 (寺内) 2 ふうりん、ちとせ、
100 馬の仔や農鳥山の雲ほどけ (かをり) 3 ナチーサン、弥生、ちとせ、
101 啄木忌人を憎みて人恋し (ABCヒロ) 4 ナチーサン、◎ちさ、弥生、
102 清貧に暮すよろこび花菫 (ヨシ) 4 ナチーサン、◎森野、えっちゃんあら、
103 草臥れし憶良のごとく目刺焼く (アイビー) 1 ナチーサン、
104 鳥帰る卒寿の母の機嫌よく
105 春暁や夢の中でも俳句よむ (コビトカバ) 3 ◎春雨、アイビー、
106 柿若葉君につつまれ吉野山
107 父偲ぶものの一つに花杏 (森野) 3 てつを、◎玉虫、
108 真に受けし小父さんの法螺四月馬鹿 (あい) 1 ABCヒロ、
109 通り迄風の後追ふシャボン玉 (玉虫) 2 春雨、森野、
110 飛花落花風も堤もうす紅に (尾花) 3 ふうりん、◎寺内、
投句者は、あい、ちさ、コビトカバ、玉虫、令淑、森野、えっちゃんあら、弥生、ちとせ、ABCヒロ、尾花、和談、茶々、ナチ―サン、アイビー、ふうりん、ヨシ、てつを、春雨、寺内、ラガーシャツ、かをり、の22名。
間違いその他不都合があればご連絡下さい。