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編集・削除(編集済: 2024年09月10日 18:37)

空っぽの鳥かご  温泉郷

近所の老夫婦が営む
小さなおもちゃ屋
子どものおもちゃを
たまに買いに行くと
おばあさんがおまけをくれた
懐かしい店だ

その軒先に
釣ってある鳥かごは
もう しばらく
空っぽ
 
ここには かつて
灰色のフクロウの
縫いぐるみがいた
電池を入れておくと
時折
鳴き声を発して
通りがかりの人を
おどかしていたやつだった
僕も一度驚かされて
おばあさんに
笑われたことがある

3年ほど前
よく店に来ていた
近所の女の子が
このフクロウの
縫いぐるみを買ってもらった

お兄ちゃんをびっくりさせるんだ!
うれしそうに
連れて帰ってから
しばらくして
事故で亡くなった……

女の子の家族は
引っ越していった

おばあさんは
心ない客から
「フクロウは死の象徴だよ」
と聞かされ
そんなことあるかいって
それから 必ずフクロウが
いつか帰ってくると
軒先に
空っぽのかごを釣り続ける

最初のうちは
それで
よく喧嘩になったと
おじいさんから聞いた
いまでは
何も言わなくなった

最近では
おばあさんは
かごの中に
フクロウが見える日がある
そんなとき
「ほら いるだろ」
と嬉しそうにつぶやく

おじいさんは
それを聞くと
少し 元気がなくなる
おじいさんには
まだ フクロウが見えない

自分にもフクロウが
見える日が来ると信じて
空っぽの鳥かごを
釣り続ける

編集・削除(未編集)

遠い日のアルバム  ふわり座

遠い日のアルバムで
どうして涙零れるの?

変わらないはずさ思い出なら
いつだって笑っていたはずさ

偽りの笑顔見せるより
心から本気の涙流そうよ

愛を叫び
憎しみを切り刻み
夢を忘れずに
情熱を抱きしめよう

繰り返し鳴り止まない鐘の音のように

チクタク時が刻まれてゆく
そうしてアルバムは色褪せる

薄れゆく月
消えゆく虹
落ちてゆく流れ星

みんなみんなアルバムに詰まってる

過ぎ去っていった季節も
溢れ出る思い出も

アルバムという名の玉手箱に詰め込んで

詰め込んだものはいつでも新鮮で
思い返すとまるで
昨日の事のように感じられる

もしも僕がロボットだったなら
ご主人様にリモコンのボタン一つで
記憶をリセットされてしまうだろう

人間の大切な記憶は
一生涯残るものも少なくない

そういうものを人は
思い出と呼ぶのかも知れない

色濃く残るものが
慈しみの目でこっちを見ている

僕はそんなに弱くないよ

これからもたまには
お前に目を通し
抱いて眠ることもあるだろう

そんな時は宜しく頼むよ

遠い日のアルバム

お前はいつまでも
かけがえのない親友だ

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詩の評、お礼です。  じじいじじい

三浦様

こんにちは。
詩の評、有難うございます。
文脈やバランスを考えて次回は詩を作成してみます。

今後もよろしくお願いします。

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水無川 渉様 評の御礼です  温泉郷

水無川 渉様 今回もお読みいただき、ありがとうございました。いただいた「質量」についての捉え方の解釈はそのとおりでして、この作品の中では否定的にとらえておりました。実は、小説の文庫本でも昔同じことをやらかしたことがあったのですが、意外に詩作品と違って読むのに抵抗が少なく、詩だとなぜなのかという疑問が出発点でした。ただ、水無川様の「肯定的な捉え方」という視点を読んで、まったくそのとおりだと思いました。実際、繰り返し読んでボロボロになった書籍に私も愛着があります。今回は台風のアクシデントでその変化があまりにも急だったので、否定的なイメージになったのですが、紙の物理的変化にもいろいろなものがあるなあと改めて思いました。そうした意味では、「質量」という中立的な言葉を使ったために、深みを欠いたのかもしれないと思い、もう少し考えてみようと思いました。いつも、気づきをいただける評をありがとうございます。今後ともよろしくご指導ください。

編集・削除(編集済: 2024年10月30日 17:21)

三浦志郎様 「似顔絵」の評の御礼 ベル

三浦様、「似顔絵」の評をありがとうございました。いただいた評の最初の二行で私は〝嗚呼”と思わず声が出てしまいました。これは、恋愛詩。間違いありません。主人公である〝僕”の今、記しておきたいこと。そんな思いです。作者🟰僕ではなく。
また、新しい詩が書けたら投稿します。また、よろしくお願いします。

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壁  相野零次

幸せなんてやってこない
やせた犬を縊り殺したら明日がやってくる
僕の眼の前の壁には無数の血でできた手形があって
明日には僕も仲間になる
世界は残酷で待っているだけじゃなにも与えてくれない
警察や軍隊は犯罪者だけを捉える
刑務所に入るのは罪人ばかり
何も犯しちゃいない何も盗っちゃいない僕は無視される
そう僕は誰にも相手にされない 
ふざけるなこの世界に愛想をつかして
目の前の壁を叩くけど今日もなんにもない
手形はつかない血が足りない
心臓は動いているのにどうしてだろうか

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島 秀生さま 評のお礼です  相野零次

島 秀生さま 評ありがとうございます。
最近スランプであまり詩が描けません。
限界を感じています。
詩を書いていてもあまり楽しくないのですが
なんとか続けたいと思います。

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水無川 渉さん ご評ありがとうございました。

本当に、丁寧な深い読み込みを、していただきまして、感謝に耐えません。
おっしゃるとおりに思います。
誠に暖かいご指導痛みいります。
また、あなたの高い見識に尊敬の念を禁じえません。
誠にありがとうございました。

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犬は  人と庸

犬は
まるい敷物ならまるく
四角い敷物なら四角くなって
ねむる

わたしへのあてつけだろうか

わたしは今日も
こぼれた水のように
ねむる

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水無川 様 評のお礼です。  荒木章太郎

水無川様。佳作の評を頂きありがとうございました。この詩で表現したかったことが全て伝わったことに喜びを感じております。投稿当初からの思い「読み手に伝わる詩を書けるようになりたい。」が、ようやく叶った感じがします。読み取って下さったことを感謝致します。
 仕事の関係で、ミッシェル・フーコーを中心にポスト構造主義を勉強していたのですが、ある動画で、哲学者の方がフーコーはフランス語の原著を読まないと理解できないという話をしていました。フランス語が話せない私は悲しくなりました。このように、現代社会では、学び、考えることを諦めさせられたり、情報と共に人も分断させられたりすることが多いと思うのです。本作では、ジル・ドゥルーズの概念をはじめとするフランス哲学から学んだことを、今の私が生きている日本の現代社会でどのように生かすかという難しいテーマを、諦めずに描き切れて良かったと思います。

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