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お世話になっております。
10/15投稿させていただいた『バラストの手』1連目2行目誤字あったため直しました。
(誤)マーブル上→(正)マーブル柄
よろしくお願いいたします。
カビの生えたような歴史を
もう一度散策した
蜘蛛の巣を払うように
かき分けたら
原木椎茸の
ほだ場を見つけた
「なんて立派で豊醇な知性か」
身の丈で思惟すると
毒性を持つ空想を恐れることなく
我が内に取り込むことができた
権力の構造は鉄の壁ではなく
複雑に張り巡らされた
蜘蛛の糸が、あたかも
鉄格子の檻となり
俺の胃袋は捕らえられたままであった
昨日まで嫉妬し、告げ口し合い
分け隔てた者たちと
すき焼きを囲もう
昨日分け与えられた牛肉と
新鮮な卵がある
収穫した椎茸がある
感染を恐れず
対話しながら
鍋をつつこう
近代は潔癖化し
現代は進化し、優しさで
多様性を泳がせている
俺たちは体を気遣われながら
統治されているのだ
椎茸は関係ないのだ
この世には、思わせぶりな
椎茸のようなものが
色々と仕込まれていて
俺たちの不安を煽り浪費させて
支配されているのだ
この社会に
片付けられないためにも
舌鼓を打ちながら
地図を広げて
逃走線を引こう
僕は窓辺に座っている
涙が出たような気がする
目をぱちくりやると
光が明滅して
かみなり様のひかりと同じだ
僕は感激する
かみなり様はまだやまない
やむのを待つのは
もうあきらめよう
こんな窓辺で詩を書く自分を
思いながら
ゆったり暮らすのもいい
いい思い出だ
三浦様。佳作の評を頂きありがとうございました。主人公は父親の役割を果たせずに、娘と別れてしまった身勝手な男の話です。旅に逃げようと飛行機に乗るのですが、離陸する窓から十字架を見つける。そこで男は自分が卑怯者であると開き直り自己憐憫に浸っていることに気づくのです。そして、どこへ逃げても父親であるという現実から逃がれることができないことを悟り、彼は娘と向き合う覚悟を決めて引き返す物語でした。時に自分を責めるという行為が現実を直視する苦しみを避けるための対処になることを描きたかった。私は常日頃から人間の弱さを、尊いものと捉え、詩で表現したいと思っているのですが、いざ描くとなると自分を守る為に表現をぼやかしてしまいます。そんな私自身に対する叱咤の気持ちが題名に表れたのだと思います。
絶望しないでくれたまえ。
頼むから、絶望しないでくれたまえ。
私の家の近くで、私の大切な人の近くで、絶望しないでくれたまえ。
支配者の影に怯えて、惨めな未来を想像して、叶わない自由に苛まれて、絶望しないでくれたまえ。
ものを知らない人たちに、倫理を捨てた人たちに、絶望しないでくれたまえ。
他人を蹴落とす醜さに、味の薄い食事に、晴らす宛のない恨みに、溢れ出る涙に、生まれたことの悲しさに、絶望しないでくれたまえ。
三浦様
こんばんは。
詩の評、お礼です。
佳作ありがとうございます。
今回、年齢層を高校生に設定してみました。
子供詩と大人詩の中間狙いをしたらどうなるかな?と作成してみました。
これからも宜しくお願いします。
海を泳ぐ船からは
油膜をはったようなマーブル柄の腕が
船の中に入って行ったり
船から出て行ったりする
移動中だけは静かに眠っている
海の中は生命の構図が
静謐に秩序をもって描かれている
その構図を描いたのは
誰なのかは知らないけれど
それでも、その構図は
サグラダ・ファミリアのように
完成図がないから
海の生き物たちが好きに描ける
自由が残っていた
微細で有限な自由だけれど
それでも海で
シンフォニーを奏で
楽しむよう作られていた
バラストの手は行った先で
無邪気にそこの生き物に
反応を気にせず溢れるままに語りだす
ここになかったものを見せてあげる
あそこにはこんなものがあるんだ
それが相手の見たかったものかは
知らないけれど……
その場所の構図を無造作に攪拌しているのを
バラストの手は知らない
※ご存じかもしれませんが……
バラスト水について分かりやすい解説のページ
SHIP for Everyone船の世界を知って楽しむための情報サイトより
https://www.ship4everyone.com/archives/1162#%E3%83%90%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%88%E6%B0%B4%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F
僕の斜め前の席
後ろに座る友達と話してる
TikTokやファッションの話し
楽しそうで笑顔がこぼれてる
その笑顔をチラ見するだけで
僕の心の中がほんわかするよ
僕の斜め前の席
横顔まではいかないけれど
微かに君の瞳や口元や鼻先
このまま僕の目で録画して
帰ってゆっくりと眺めたい
そして心の中に保存するよ
僕の斜め前の席
空席で見晴らしが良いんだ
君の居ない教室が広すぎる
いくら見つめても見えない
ぼんやりでも何でも良いよ
心の中を探しても無いんだ
僕の斜め前の席
転校生が座った
あれ?
ドキドキしながらチラ見してる僕がいる
ドキドキしながら心揺れている僕がいる
今を感じてる僕がいる
駅へ行く途中の
中華料理の千客万来軒
向かいには
新しい中華料理店と焼き肉店
少し行った大通りの交差点には
インド料理店が2店舗
ランチの激戦地なのに
赤い暖簾には埃
ディスプレイウインドーの
ラーメンのサンプルは薄汚れ
すりガラスもきたない
入ってもいいよ
入らなくてもいいよ
ランチに出遅れ
仕方なく入った
店内の空気は動かない
脚部が錆びた粗末なテーブル
2人だけ
黙って 放心したように
ゆっくりと
何かを食べていた
日替わり定食を注文
店員は調理場に注文を通すと
ボロボロの雑誌を読み始める
調理場から聞こえてくる
炒めものの音の弱弱しさ
いつ食べ終えたのだろう
店を出て腕時計をみると
30分も経っていなかったのに
午睡後のように
体中の力が抜けている
何もやる気がしない
でも
ああ いい気分だ
仕事なんてどうでもいい……
その後も
この店の前をよく通る
入ってはならぬ
ここは危ない場所なのだ
と思いつつ
どうしても
すりガラスの隙間から
店の中を覗いてしまう
昼飯時 いつ見ても
誰かが1人、2人
放心したように
ゆっくりと
何かを食べている
入ってもいいよ
入らなくてもいいよ
ああ わたしは
きっと また入ってしまう