◆ここは「MY DEAR掲示板」です。
詩をある程度の期間書いている方、詩に意欲的に取り組みたい方、詩人に向け成長を目指す方はこの掲示板をご利用下さい。
あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)
なお「MY DEAR掲示板」では、新規ご参加の際に、ペンネームとメルアドの届け出が必ず必要です。
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投稿された詩については、詩を読んだ感想を、レギュラーメンバーの誰かが、手短なコメント(5行程度)で返してくれます。
どうぞご希望に応じて、各掲示板をご利用下さい!!!
世界は誰のために
どこにある?
僕のためじゃないことは確かだ
なら君のため?
僕も君も知らない誰かのため?
憶測が憶測を呼んで
ほとんどちっぽけなかけらに
成り果てて
それでも
愛しかない
恋じゃない
と言い続ける人に
世界は少しだけ
その姿を見せるらしい
世界とはそもそも何か?
愛や恋や夢や希望や甘いクリームパン
絶望に殺された死神の晩餐会
明るいと暗いが同時進行
パパとママが手を振っている
遊園地に日曜日の公園
砂場には不発弾が埋まっている
そんな金曜日(さっきは日曜日)
見たまえ!
いずれこんな日が来ることを
神様は予見していた
だから私はここまでやってきた
君たちが指をくわえて待っているあいだ
私はじっと力を蓄え
まぶたを閉じて
閉じたまぶたに感じる光を頼りに
暗闇の洞窟を抜けて
竜が天翔ける天の月を背に
地球を心に抱いて
太陽に笑みを絶やさずに
ここまで! ここまできたのだ
「世界の覚醒はもうすぐだ!」
そうみんなが一斉に叫んだとき
全てのスピードが最高潮に達し
カップヌードルが出来上がる三分に達し
ウルトラマンが人間に戻る三分に達し
三分 三分 三分
そうキーワードは三分だ
世界は三分で出来上がり
宇宙を回し続けるんだ
探偵はそう推理した
それだけで世界は
恥ずかしそうに微笑んだ
世界がやってきた
僕を連れて君を乗せて
世界は去っていく
新たなステージ目指して
指をくわえた赤子を交えて
杖をついた老婆を抱えて
ダンスを踊る若者たちを叱咤激励して
何者でもない誰かにヒントマークを送って
我々は行く
どこまででも
光る海の中へと
星一つない闇夜へと
マグマがたぎる噴火口へと
オーロラが輝く宇宙へと
どこまででも
繰り返し繰り返し繰り返される
十年後百年後一万年後
我々はまた世界を知るだろう
そのときまた新たなステージを迎えるだろう
これは予言じゃない事実だ
絶対的な正義だ
空から天が落ちてくる
我々はそれを受け止めるために
ここにいる
あそこにもいる
どこにでもいる
あ、今 一瞬君がまばたきした
その中にもいる
それが世界だ
君は世界を目撃した
そう裁判官の前で証言するんだ
それだけで君は首を吊られることはない
銃殺刑にもならない
君は許されるだろう
忘れるな 人よ
世界の偉大さを
世界の恐ろしさを
世界の美しさを
まだ世界は終らない
終わらない世界の前では
誰もが無謀だ
深淵を前に背を向けよ
世界は予言だ
明日全てが無に返っても
世界は有言実行だ
僕はふと我に返った
長い夢を見ていたようだ
その夢の途中で
僕はキーボードを叩いている
僕は背中に世界からの視線を感じた
Kazu.様が他界されたと知って、言葉がありません。
私がMYDEARの投稿者だった頃、アサガオのテーマに書いた詩を評して
くださいました。自分では気づかなった箇所を丁寧に掬いあげて
こちらに提示するように評してくださったことが、その後の詩作の大きな力に
なりました。感謝してもしきれません。
心からお悔やみ申し上げます。
Kazu.さん
私はもうがっくりです。
作品に猛ツッコミを入れてくれるのは、ガチのKazu.さんだけなんですから。
このめちゃ寂しい気持ちをどうしてくれるんですか、Kazu.さん……
私はKazu.さんのように天国に行けるかわかりませんが、
もしまたお会いできたのなら詩の話を聞かせてください。
Kazu.さんの「穴」という作品を読んだ時、
ああ、この詩人は天才だなと正直に思いました。
(新聞などでとても騒がれて話題になってましたね)
そして今、こちらの作品のような穴を掘っている側の心境に近い……
昨日、Kazu.さんの訃報を知ったのですから。
Kazu.さんに叱られそうですが作品を貼ってしまいます。
また、私にツッコミを入れてくださいね。
大変お世話になりました、ありがとうございました。
穴
なにをそんなに怯えているのか
ここはわたし以外には誰もいないというのに
なにをそんなに憂いているのか
今宵は満月 月の光が満ちているというのに
幼子の覚束ない行進のように
わたしは背を押されて躓く囚人の列にいた
罪状は知らされず
理不尽な拘束のまま
わたしには穴を掘る罰が科せられていた
だから今日一日 穴を掘った
(明日もまた一日中 穴を掘らねばならぬ)
なぜ穴を掘ることがわたしを甦生させるのか
その穴と刑との因果関係を量ろうとするのだが
わたしの声は声にはならず伸吟するばかりで
そして自分が発した声ではない声を耳にして
いっそう後悔するのであった
それはわたしがわたしを生かす唯一の道が
罰としての穴を掘り続けることでしかない
ことを自覚するからであった
なにをそんなに怯えているのか
ここには穴を掘るための道具がないというのに
なにをそんなに憂いているのか
今宵月明かりに影だけは醒めているというのに
夜中
どこからかまた伸吟する声に目覚めた
日中の喧騒に掻き消されていたものが
夜のしじまに浮かびあがってきたものか
なにかがどこかで傷ついている
もしかしたら
昼間わたしに掘られた穴が
深いところで病んでいて
ひっそりと泣いていたのかもしれない
遠い日
下校時に君と別れたいつもの街角に
今日 掘削機のメスが走り
喪服の女 禿頭の僧侶
野良犬にいたるまでが一様に躓いていた
あの日もちょうど
穴は今日のように掘られていて
君とわたしは一緒にその深淵を覗いていた
君はわたしよりいつも満月のように明るくて
一瞬
わたしは君を突き落としたい衝動に駆られていた
(あの日からずっとわたしの内の深いところに穴がある)
なにをそんなに怯えているのか
なにをそんなに憂いているのか
昨日 君の訃報を知った
私が投稿を始めた頃
Kazu.さんが書かれたアドバイスの意味が分からず
思い切ってメールを差し上げ、それ以降、個人的にメールのやり取りをさせて頂きました。
最初の返信時に「秋冬さんの詩のスタイルって、ちょっと私と似ていますね。」という言葉を頂き
その言葉を励みに今まで書いてきました。
Kazu.さんにも書きましたが、私は勝手にKazu.さんを「詩の師匠」と思っています。
お亡くなりになったことを聞いてから、手元にある三冊の詩集を改めて読み直しました。
闘病中に書かれた『夢の途中』『あなめあなめ』は全身から振り絞るように紡がれた言葉が静かに大きく心に響きました。
そして『世界で一番不味いスープ』を読むと、これがKazu.さんの本来の切れ味なのだと感動します。
特に「Ⅱ章 影 ━遥かな友へ」はKazu.さんが亡くなった親友に贈った七篇の連作ですが
私は亡くなった親友をKazu.さんと重ねて読ませて頂きました。とてつもない悲しみを感じました。
Kazu.さん、数々のアドバイスと励ましの言葉をありがとうございました。
少しでも師匠に近づけるように、これからも書いてまいります。
Kazu.さんの訃報に接して、悲しみでいっぱいです。
私がMY DEARに参加したのはKazu.さんが病を得られてからでしたので、詩を見ていただいたのは一回きりになりましたが、あたたかい励ましの言葉をいただき、その際「機会があれば詩についていろいろ語り合いましょう」とおっしゃってくださいました。その機会はもうないのだと思うと寂しくてたまりません。
私がレギュラーメンバーに加えていただいた際も、お祝いの言葉とともに、「私も水無川さんのように、まだまだ書きますよ。」とおっしゃっていたのを覚えています。そのお言葉通り、最後まで力強い言葉を紡いで旅立って行かれました。
Kazu.さん、ありがとうございました。そして、安らかにお休みください。
今回も読んで頂き、誠に有難う御座います。
ご感想に添えて、アドバイスまで頂き、とても勉強になりました。自分でも納得です。ありがとうございます。
これからもいろんな視点で創作をしていこうと思います。
ありがとうございました。
北国の冬はな
白くはないんじゃ
灰色
空は灰色で
海も青くはないんじゃ
灰色に白い波頭が混ざるだけじゃ
風が強くてな
雪をぶつけてくるんじゃ
北国の冬はな
人を嫌うんじゃ
だから冷とうて
泣けてくるんじゃ
ほだども
なぜかのう……
愛だの恋だのは
ようけ生まれるんじゃ
悲しい愛も
切ない恋も
多いけどな
北国じゃ
何もかもが灰色で冷たいからかのぉ
人の心だけは透き通ったままで
寒がりじゃから
求めたり許したりするんかのぉ
それが人情なんかのぉ
悪気はないのだ
自分が見捨てられる前に
人を見捨ててしまうのだ
自分を守るために
専守防衛の癖がつくと
自分が傷つく前に
人を傷つけてしまう
——知らぬまに加害者になる——
悪気がないから、怖いのだ
「自分のため」が
いつしか「人のため」
そして「正義のため」へと育っていく
(津波とともに無力の波が押し寄せた記憶
絶望の瓦礫の前でひざまづいた被害者の記憶)
不条理への怒りが
正義を求める爽快な波
高揚の波が
また押し寄せてくる
良かれと思い
あきらめるように
人は、加害者になっていく
専守防衛の癖がつくと
知らぬまに——戦争になる
僕がケージのなかで歌いつづけているのを聞いて
おおきな羽根たちが押し寄せてくる
「黒いダイヤを掘り起こせ」
「レディーの後ろに遅れをとるな」
そう、さえずり、さえずりあっている。
でもそのさえずりは僕の歌声よりすごく強くてうるさくて
意味も本当のところはよく分からないんだ
けれどなんだか許してしまうのさ
だっておおきな羽根たちは僕をしっかり守ってくれるし
おまけに連中は僕のクチバシよりも硬くて寒気がするほど重たいアレでいまもおおきく、おおきく振りかぶって。
ガシャ ドカ ガタン
ゴロゴロ ポロポロ コロコロコロ
黒い粉たちはとても軽いのに尖ってて
かるく宙を舞ってはお構いなしにまとわりつく
ああ最悪! せっかく整えた黄色い羽根がもう台無しじゃないか
だから怒りを含んだ少し険しい声で鳴いたのだ すると
「ごめん! ミス・スイート・バード」
僕はメスじゃないのだよ
君と同じだ‥‥その一番おおきな羽根を持つセバスチャンが
僕の爪のさきよりももっと鋭く目を細めて
「大丈夫、もうここはレディーの出番じゃない」
くるりと背を向け
他のオスたちに強くうるさく鳴き散らした
‥‥やっぱり許してしまう、だって僕は君より断然に格好いいのだから。
でも悔しかったらそのうるさいだけの鳴き声を
いっぺんでいいから少しエレガントにしてみないか? そうすればきっと本物のメスたちからモテるよ
わたくしたちに棺はいらない
ケージがわたくしたちの家
棺は歌が無くなってもいらない だって
わたくしたちのお墓は空(そら)
空の先の向こうに参る
ところでわたくしたちの真似をして
ひと声たかく鳴いたという
昔どこか遠いところにひとりのオスが
‥‥居たって聞いてる。しかしどんな色の羽根だった?
‥‥知らない。
‥‥興味ない。だってそいつ、きっとニンゲンだろ?
*
僕が生まれたのは
太陽がニレの木の根本から登る季節で
つまり僕たちが番(つが)いだすころ
といってその木に僕が羽根を休めたことはない
目が覚めたらそこがセバスチャンの家だった
セバスチャンはご飯をモリモリっと食べる
僕もだからおなかいっぱい食べさせられた
すぐにおおきくなってそのうちとてもよくさえずった
だからセバスチャンの目にとまったのかもしれない‥‥でも
「行こう! ミス・スイート・バード」
‥‥だから僕はメスじゃない‥‥ところで
たくさんの仲間たちを束ねる一番おおきなオスのセバスチャンは
他のどんな羽根よりも真っ先に飛んでいく
その仕事場で僕のすることとは飛ぶではなくってただただ「歌う」のだ
狭苦しいケージなので背中がかゆいときもありほんとうは羽根をすこしくらいはバタつかせたいのだけれども
「必ず迎えに来る! 約束だ、ミス・スイート・バード」
(だから僕は‥‥)
セバスチャンのおおきな羽根からは不思議な水が、つう、ツウっと垂れて。
他のオスの羽根たちにも流れて、ときには赤い色の水がとろとろ、と流れているのが見えた。
そうなると僕はさらに、さらに歌うのだ、歌って歌いつづけて。
終いにはうっとりと気持ちよくなるまで、歌って、そうなる頃合いでセバスチャンが迎えに来るのだった。
‥‥そうだった、あのおおきな羽根は決して約束を破らなかった。一度も。そう、ただの一度も。
僕たちがひとりのときは さえずって
ふたりのときは 歌った
でもたくさんいればいいってことじゃあない
それはひとりで鳴く勇気がないってこと
ところで、君たちは?
‥‥さえずります。
‥‥ふたりで歌います。
‥‥さえずるし歌う。でも君たちどうもニンゲンに、慣らされ過ぎだ。
*
朝から雨だった
その日の僕はいつもより静かに運ばれていた
「お前ら、濡れるな!」
セバスチャンがブルブルっと尾羽根を震わせて他のオスたちを振り向く
ごうごうごうと聞いたことのない嫌な響きがする
ケージに入った僕からは見えない先が
いつもとは違う暗闇に吸い込まれていくみたいだった‥‥
「今日も頼む! ミス・スイート・バード」
セバスチャンが、ごとっと鈍い音を立てて僕を地面に置いた。
ごうごうごうという響きは相変わらず辺りにこだまして
僕のクチバシはもう歌う前からカラカラに乾いてしまっていた
ふだんこんなことはしないのだけれども僕は目をつむった
怖いから? いや、みたくても見えないから仕方がないのだった。
僕の目には、いつもの暗がりくらいなら十分に明るい。
だが、変なのだ。なんだ? ここはどこだ? え?
‥‥ピぃ。
*
あからさまに 打(ぶ)たれている
Japan Tokyo komagome 知らない人々が
彼と彼女を笑いながら叩いている
sushi barの片すみでふたり
おれが何したってんだ と うめく彼
ここはそういう場所じゃねえんだ!
テーブルに頭をぐいっと擦り付けられた彼
ひきつった彼女の顔に飲みかけのビールをぶっかける女
口紅が溶け剥き出しの唇に汚い泡がくっついている
連れの男がその女に手慣れた目線を送る
やがて大将の太い指が男の襟首をつかんだ
どさっという音を立てて玄関先に彼が崩れた
乱暴に引き戸が閉まって彼女が人形のように倒れた
そのとき
彼と彼女が「世界のどこかでシデカシタ痛み」が
急に歌を止めた僕の声に重なった‥‥もう一羽の鳥が僕には見えない空を飛んだ‥‥坑道ではたくさんのオスたちが騒いでいた‥‥セバスチャンはまるでケモノのようだった
深く暗い底へ‥‥ひとりで飛び込んだ
*
ボクを生んでくれたあなたへ
ボク 今日から歌うよ
まだ声はそんなに美しくないけど
いっぱい鳴くよ みんな は いいニンゲンたちだから心配しないで
でも‥‥あなたのほうが羽根の色はきれい
そうだボクのちいさな風切り羽根が
今日の朝に一枚抜けたよ
あなたにあげたいんだ だからいつだっていいです
もどってきてください
*
あたらしい歌声が次の出番を待っている
僕という羽根は
次の行く先を、さがしている。
Kazu.さんが亡くなられたとの由 今 僕は驚きと悲しみの中におります
「MY DEAR」での長い道のりの中で常に気高い作品 批評を展開されました
詩集も数多く出され とりわけ闘病中も二冊出版されたことは輝かしい足跡であります
Kazu.さん 東京有楽町での交流会 ZOOMでの会話など懐かしく思い出されますね
これからは詩集の中でお会いできます そのことが楽しみです
これからは詩の神様になられて 私たちをお導きくださいますよう―
おつかれさまでした 三浦志郎 拝