◆ここは「MY DEAR掲示板」です。
詩をある程度の期間書いている方、詩に意欲的に取り組みたい方、詩人に向け成長を目指す方はこの掲示板をご利用下さい。
あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)
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透析施術一時間前
僕の部屋のベランダから
真ん前に立ちはだかる
向かいのマンションに整列する
何戸ものドアをぼんやり見ていた
一戸一戸のドアの向こうに
それぞれ全く違った
人の生活があるはずだ
各々のドアの向こうから
波のようにやって来る
様々な想いを静かに受け取る
ある家は三世代世帯かも知れない
ある家は独り暮らしかも知れない
皆一様に静かに暮らしているが
九月の穏やかな温かさの中
植林に蝶や蜂がホバリングする
隣の空き地にグラウンドが出来る予定
工事の音がただこだましてくる
そんな中をゆったり漂う
静かな想い
お礼が遅くなりまして、申し訳ありませんでした。
「おまけのおまけ」、ありがとうございます。
少し書き過ぎですね、引き算の件了解しました。
引き算のご指摘は、今までも何度かありました。
毎度同じことを行ってしまって、情けないことです。
何度か読み返し、校正しているのですが、
月に1編のペースで書いてきましたが、自分には多いのかもしれません。
私のおじいちゃんは船乗りだった
世界中を巡るそんな船乗りだった
おじいちゃんの海の話は
霧から始まることが多かった
狒狒の島の話も
ちょうど濃い霧が
立ち込める場面から始まる
太平洋のど真ん中の日没
船は進んでいる
日本では秋風が吹くころ
海の上ではいつもの
海風が吹いている
街の明かりもないので
前後左右真っ暗だ
時間の経過も分からなくなる
そのうち少し眠気が襲ってくる
狒狒はその時を狙っている
漁師が投網を投げるように
白い柔らかい
オーガンジーのような
霧を狒狒は被せてくるのだ
船は捕らえられたように
霧の奥へ奥へ真っすぐ
迷いなく進んでいく
砂地に乗り上げたような
何かに船首を掴まれたような
そんな感覚の後 船は止まる
おじいちゃんは
誘われるように外に出る
船から降りて
陸のようなところに降り立つ
何しろ白い霧で何も見えない
けれどここが島なんだと感じる
霧の奥から音もなく誰かが来る
赤い服を着た女性だ
遠くからでも人ではないと感じる
女性はにこやかに近づいてきて
話しかけてくる
奥に食べ物があるから
一緒に食べましょう
この世のものとは思えない
綺麗な姿と声に比例するように
おじいちゃんの恐怖が最大になる
その時おじいちゃんには
霧と闇の境目にある船が見えた
おじいちゃんは
恐怖で動かない体を
必死に動かし闇に向かって走る
狒狒は追ってくる
近くにあったはずの
降りた船が遠い
女性は今や狒々の姿で
追いかけてくる
お腹を空かせた狒々は
特に男性が好物だという
狒々に追いつかれる瞬間
おじいちゃんはなんとか
船に戻れたそうだ
私も暗闇の中にいると
方向性を見失う
何か強いものに
取り込まれてしまいそうな
そんな時がある
それがいいものか
悪いものか判別もできず
私は暗闇の中
私をしっかりと信じることが
できるだろうか
狒々に食われてしまわないだろうか
そんなことが心配になる
夜が長い季節がやってきている
終着駅まで一緒だと思っていた
僕は乗り換えだと言われ
二人いきなり途中駅に降ろされた
君の前には乗り継ぎの電車が来ていた
前から彼女は乗り継ぎを考えていた
気づかなかったのは僕
乗り換えなど考えてもいなかったから
一人きりの駅のホームに立ちつくす
次の電車はいつ来るのだろう
その電車には乗れるのだろうか
気づけば君の乗った電車は もう見えない
あの電車には誰が待っていたのだろう
今となっては もうどうでも良い事
君の乗り継ぎのうまさにため息しか出ない
元々 僕は各駅停車でのんびりが好きで
君は急行電車が好きだったみたいだ
どのみち合わなかったんだな
ただ待っていても仕方ない
僕は駅を出て線路沿いの道を歩き出す
次の駅まで歩いてみよう
一人で歩くのも新鮮なものだ
優しくしてあげてください
あのときのわたしを
あんなに頑張って走ったのだから
ここから逃げていったのです
休ませてやってください
冷たいお水をあげてください
めーめー泣いたからって
そんな目で見ないでください
あのときのわたし
黄昏てゆく街をひとり
自転車で走って逃げた
氷った体で
光る猫の目で
住宅街を
商店街を
街灯のともりだした広い道を
遮断機を越え
角を曲がり
未知の街を
さらにその先へ
夜も更けて疲れていたって知らないふり
何処までも行ったのです
パトカーに呼び止められるまで
力の限り走りました
優しくしてあげてください
あの時のわたしを
抱きしめてください
昨日まで空腹を感じていたのに
今朝はぴたりとやんでいて
何も受けつけなかった
鏡を見たら頬の腫れがひいていて
痛みもなくなっていた
(迫ってくる大きな手が私の頭や顔を何回も叩いた)
夜の記憶の隅で季節が枯れる
ひと夏じゅう
私はずっと加害者と呼ばれ不誠実となじられた
降りかかる災いは
質の違うふたつの禍々しい出来事を共存させ
私はウイルスに差し出されて犯された
部屋に死体がある物語を読んで
荒れた唇の皮を無意識に食べている
(ぺちゃくちゃとよく喋る舌は引きちぎれ)
くすんだ九月が長い
疲れます誰かに代わってほしいですよまったく
サラリーマンが喫煙所で笑い合う
笑うのは恐怖心を抱く時だけで
冗談にして逃げるための助走だから
本当はしらけている
色にまみれた日常
みなさんの励ましのお言葉と島さんのご尽力により
『初心者向け詩の投稿板』が順調に運営できていること、誠にありがとうございます。
今後、初心の方が気楽に詩の投稿できる環境をもっと整えて行きたいと思います。
みなさんにもお立ち寄りの際は、作品への感想などを入れていただけると
初心の方への励ましとなりますのでよろしくお願いします。
詩のある生活をみなさんで盛り上げて行きましょう!
夜10時も過ぎると
透析歴5年の僕にとっては
起きてるのも辛い
辛いと感じるや否や
僕はすかさず眠剤を飲み
布団にくるまって
心地のいい体勢を探す
右を向いたり
左を向いたり
仰向けに寝たり
同時に呼吸も感じている
飲水料の多いときは
すーっと深呼吸して
生命の安全を確かめる
息を吐く時も
静かに集中して
身体全体で呼吸を感じる
いまだに冷房をつけて寝る
冷房で冷たくなった
布団を脚や腕で感じる
夏の終わりとはいえ
日中は暑いこの九月に
冷たいふかふかの塊は
身体に心地よい
そうやって一時間近く
僕は自分の生命を抱く
透析患者は朝起きると
冷たくなっている事もあるという
大丈夫、大丈夫
そう言い聞かせながら
呼吸を感じつつ
僕は生命を必死で抱きしめる
がっこうへいくみちあるいてる
みちのいろがへんしんしてる
ゆらゆらゆれてるいなほのみんな
うたをうたっておどってるみたあ
おおきいいなほ ちいさいいなほ
あきがきたよとおしえてくれてる
あきのかぜにあわせてニコニコいなほ
やさしいかおのあきのみち
昨日確かであったことが
今日は わからなくなる
いや ほんの少し前のことも
もう わからない
ぬかるんだ道を やむなく歩いているような
しかも どこへ向かっているのかさえも
わからない
今朝、小雨のなかを 歩いていた
歩道の水たまりに 雨が落ちている
同心円が いくつも いくつも できては消え
できては消えて いる
どれも どれも 正確な円を描いている
不思議だ とても不思議だ
乱れなく 律儀に 執拗に
円は ひたすらあらわれては消えていく
しばらく それを見ていた私は
その規則正しさに 苛立ちを覚え
憎しみをさえ 抱きはじめていた