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その老人は
どこからともなくやって来て
小さな部屋の
ピアノの前にそっと座った
そしておもむろにピアノを奏で始めた
言葉では容易に形容できない
とても優しい旋律だった
そして転調して徐々に
旋律は次の展開に入ってゆく
やがて私は彼の弾くピアノ曲が
無上の喜びをたたえた旋律を
紡ぎだすのに気が付いた
その時老人は身体に
明るいアウラを纏っていた
この世界のものとは思えぬ
アウラで光り輝いていた
彼はまさに
どこか違う世界で生成された
彼の中に沸き起こるメロディーを
この地上で奏でるシャーマンとなった
目には見えない
けれど確かに存在するピアノの音
その音色は
遠くの世界の扉を開く鍵となり
老人は遠くの世界と
地上との媒介となり
ピアノの前で崇高に輝く
彼はもう知っているのだ
自分の肉体がもう間もなく
滅びてしまうと
桜の蕾が膨らんでいるのが
窓から見え 風に揺れている
彼は知っているのだ
もう一刻の猶予もないと
やがて彼はその
小さなピアノ曲を弾き終わった
最後の一音まで弾き終えた時
その手つきは柔らかで
指はそっと鍵盤に添えられていた
彼は全て終わったと言うように
ピアノに座ったままで
天を仰いだ
部屋に置かれたピアノから
まだ余韻の音が鳴っているようだ
部屋の時間は
静かに厳かに流れていた
私が鮭であったなら
卵を産んだすぐ後に
私は務めを果たしたと
川の流れに安らかに
流され終わっていけるでしょうか
いえいえ
それは無理でしょう
出来ることなら
稚魚になり
そのまた先の成魚になるまで
見守り続けていきたいと
しょっぱい涙を流すでしょう
私が風であったなら
自由自由と歌いながら
世界の空で踊るでしょうか
いえいえ
そうはしないでしょう
あなたのそばで梢を揺らし
桜を舞わせ
風鈴鳴らし
冬の時には窓にいて
一人じゃないよと言うでしょう
たとえ異国に行ったって
あなたの元に舞い戻り
土産話をするでしょう
私が母になった時
私は一人で静かに泣いた
我が子のくれた温かく
重い十字架背負いながら
これから死ぬまで
死んだ後も
ずっと我が子の心配を
し続け歩いていくのだと
産後の眠りの中で泣いた
私が母でなかったら
いえいえ
それはないでしょう
妻でなくても
老いて忘れても
母親らしくないと言われても
私はやっぱり母なのです
我が子の寄る辺
最後の守り
私はやっぱり母なのです
誠にありがとうございました。
詳細まで読んで頂き、その上、今後の励みになるような嬉しい評をして頂き、誠にありがとうございました。
今後も良い詩が書けるように精進して行きます。
火で葬れば仏になり
そのまま土に還せば神になる
古くからの習わしで
土俗信仰は受け継がれた
ささやかな
欠片と化すか
肉の衣装が溶け
裸ながらのかたちと化すか
いずれを望んでも
土に在り
地下に在り
いずれを受け入れても
死のかたち
止まったまま動かない
時間のかたち
この国は今も
土葬はわずかに存在して
土という
悠久の時間と王国に
人は神となって
住み給う
眠り給う
地下 還るべき故郷
*豊臣秀吉は自分の死後は火葬を厳禁したらしい。
そのまま土に還り神になりたかったのだろうか。
嗚呼、何たることか
生前の化粧をした貴女より
死に化粧の貴女の方が異様に美しいとは。
破壊が進む細胞に化粧が染み込んでいって、
骸に化粧が溶け込んだからでせうが、
こんなに美しい貴女をこれまで見たことがないので、
私は貴女の死に顔を見たとき息を呑んだのです。
美しさは多分、死に近しいものなのでせう。
さうでなければ、貴女がこんなに美しい筈がありません。
美が此の世と彼の世を繋いでゐるのでせうか。
桜が一番美しいのはその散り際にあると思ふと
何となく合点はいきますが、
それでも儚さに美が結び付いてゐるならば
そこに時間の秘密は隠されてゐますでせうか。
時が移らうからこそそこに美があると気付いた画家たちは
浮世絵に魅了されて欧州を蔽ってゐたジャポニスムと相俟って
印象派が生まれましたが、
その本質は光を捉へることにありました。
つまり、移らう情景を写真のやうに一瞬を切り取るのでなく、
飽くまで、印象の風景が絵には存在してゐるのです。
それが色褪せないのは未だに印象派、そこにゴッホを含めてもいいのですが、
大変な支持をされ、美術館は印象派展を開催すれば大盛況です。
それと同じで貴女の美しさはもうすぐ火葬されるから
私の印象に強烈な影を残して映ったのでしせう。
でなければ、貴女の死に化粧を施した顔の異様な美しさに
これほど私が惑はされる筈はありません。
そこには時間の秘密が現れてゐたのです。
それは誰もが知ってゐることで、
時間は止まらないといふことです。
では、何故に時間は止まらないのでせうか。
それは宇宙が未完成だからだと思ふのです。
それ故に此の世のものは森羅万象が未完成で、
美も未完成なのは、移ろい行く中途半端な美にしか辿り着けないからでせう。
死んだものの死に化粧が異様に美しかったのは、
骸は抛っておけば腐敗するのみのその一時に現れた
消えゆく灯火が一瞬明るく灯るのと同じやうな
異様に輝く儚さに満ちた美しさだったからだと思ひます。
嗚呼、死に化粧の貴女が
あんなに異様に美しかったのは
時間が見せた儚き美だったからなのでせう。
あなたは 泣いていた
肩を震わせて
時々鼻もつまらせて
あなたは泣いていた
あなたの記憶には
蘭を育てていた彼女
金魚を可愛がっていた彼女
そして日向のような笑顔が
あなたに向けられていた
私は笑っていた
そんなあなたを見ながら
私は嬉しかった
私の記憶には
薔薇の棘が嫌いな彼女
子供を毛嫌いする彼女
眉間に皺を寄せて
私を睨む彼女
あなたはやっぱり
泣いていた
彼女のために
私はあなたの涙が
嬉しかった
もしかしたら
私は彼女のことを
愛していたのかもしれない
そして私のことを
愛して欲しかったのかもしれない
私はもしかしたら
彼女の本当のところを
何も知らなかったのかもしれない
薔薇の花が咲いて
その棘に刺される
そんな季節に思い出す
私とあなたと彼女の
大事な記憶
目がチカチカするほど
眩しい陽の光が
背中の七つの星を照らしている
陽の光を浴びて
花から花へと飛び立つ
居心地のよい場所を求めて
最近姿を見かけなくなったけど元気かな
隣に四ツ葉のクローバーがあったら
もっと幸せが訪れる気がする
なんて
ロマンチックな事を語ってしまった
幸せなアイテムを手にすると
ポジティブな考えが浮かんでくるから不思議だ
そして
多くを望まず
小さな幸せがいくつも訪れて欲しいと願う
よくばりなのだろうか
まずは
目の前にある幸せを噛みしめて
日々の生活を送れたらと思う
当たり前の事などどこにもないのだから
初めまして。
詩の評ありがとうございます。
自分自身、詩の連想的な繋がりがまだまだ不十分ではないかと課題に思っていたので、
評を頂いて少し恥ずかしくなってしまいました。
ですが、初めて投稿させて頂いて褒めてくださった部分もあり、私自身とても嬉しかったです。
本当にありがとうございました。
また投稿します。
こんばんは。
佳作との評価、ありがとうございます。
好意的に読んでいただいて恐縮です。
しかし自分が未体験の事柄を表現するというのは難しいですね。
書きすぎると、蛇足に感じるし、書かなければ、踏み込みが浅いような気もします。
臨場感の塩梅と言いますか、なかなか骨が折れます。
次回もよろしくお願いいたします。