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(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
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本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
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超高層ビルの草を潜り抜けていく
ハァハァハァ
ここはどこだ
仲間とはぐれちゃった
一匹の蟻んこは一人ぼっちで彷徨う
高さ十メートルのたんぽぽに助けを求める
おお、たんぽぽさん
僕の仲間達はどこにいますか?
蟻んこはたんぽぽによじ登り
辺りを見回す
どこにもいない 僕の家はどこだ?
綺麗な声で鳴いている雀
上を見上げればどこまでも高い空
大地はひんやりして
どこで終わるのかも分からない
みんなからはおっちょこちょいだと言われ
案の定迷子になってしまった
サボろうと思って少し散策しただけなのに
皆んなは働くのが楽しい楽しいって言って
朝も昼も晩も年がら年中せっせとまあ
僕には無理だね サボってる方が楽しいや
どこからかザクッザクッと大地を震わす音
うおおっ! 人間だ、人間だ!
一人の少年が近づいてくる!
まずい、潰される!!
グシャ……。
死んだ、と思ったけど靴の裏の隙間に見事嵌って
そのまま少年の歩幅で進んでいく
これは良いや
どんどん進んでいくぞ
でも少し怖い
地面が近づいたり遠のいたり
酔いそう おええ、ゲロゲロゲロ
盛大に吐いて蟻んこは少年と共に歩いていく
段差が現れ少年は突然ジャンプする
地面がもの凄い勢いで上下する
これ以上は耐えられない
すぽん 蟻んこは靴の裏の隙間から飛んで
地面に叩きつけられて
そこは小さな穴になっていた
おお、お前、どこに行ってやがった
仲間が目の前で何か言ってくる
目が回ってどうにもこうにも喋れない
どうやらうちに帰れたようだ
上の穴から砂がパラパラと降ってくる
少年が飛んだ勢いで少し穴が崩れてしまった
蟻んこは正気を戻し
人間です! 今人間が上にいます!
しばらくしたら大騒ぎになって
みんな家の中に閉じこもった
蟻んこは人間を連れてきたのは
お前のせいだと責められ
何匹か犠牲も出て
少しの間外出禁止になった
数日後蟻んこは仕事をクビになり
旅人として生きていくことにした
雨の中外に出て巨大な雫が背中を叩きつける
何も悲しくはない
これで自由に生きられる
蟻んこは今日一日の食糧を目指し歩いていく
地は堕ち人々の叫びが聞こえる
笑い合った家族が一瞬にして
哀しみに変わる
疲れ切った人々の朦朧とした現実
瓦礫の下に生き埋めとなった人々の
無念な嘆き
年の始まりが自然による災いの炎と化す
急激に迫り来る冷えは悪魔の笑いか
理不尽な仕打ちに我目を見張るばかり
断ち切られた命の絆
何故に何故にと憂う
私のもう一つの故郷はこうして破壊された
雪で閉ざされた中で幼き日
震えながら抱かれた母のぬくもり
怒涛なる感情が黒い渦となる
たとえ目を塞いでも消える事なき
突き上げられた地底からの因果
苦み走った記憶の底を開ける
耐えるばかりの人々の思いに
いま私たちは心を傾ける
本来ならば桜が満開で
多くの人や小鳥たちが集い
宴会したり写真を撮ったりできたのに
悪天候が続いている
春の匂いは薄れており
ただ香るのは雨の匂いだけで
暗く鬱々とした日々が
僕たちの目の前を通り過ぎる
心機一転する余裕がなく
皆ダラダラと下ばかり見ている
水溜りに映るのは悲しい顔で
春の訪れを一層遅らせる
天気は未だに崩れたままで
いよいよ晴れることを忘れた
それは我々にも言える
清々しさなど無い
今年の春はとにかく暗い
風もただ寒い
匂いも悪い
全てが良くない!
ありがとう
みんな優しい 暖かい
具合 悪くても
貧乏でも
不細工でも
年寄りでも
私は 幸せ
幸せを測る 物差しが
もしあったら
きっと 長く長く
もしかしたら
日本を 飛び越えて
私の幸せは
長く 長く
ずっと どこまでも
そう
そんじょそこらには 売ってない
その物差しは
銀河製の 特別品
高校で「倫理・社会」を教わった
K先生
ギリシャ人を思わせる彫りの深い顔立ち
縦に割れた眉間の傷跡 二筋
焦点を結ばないドスの効いたまなこ
ひと目見たら忘れがたい風貌だ
只者ではない雰囲気を漂わせながら
ギリシャ哲学者からサイバネティストまで
古今東西の哲学者や思想家について
饒舌に語るK先生
僕にとって
「リバイアサン」を記したホッブスや
ベンサム J・S・ミル など
イギリス功利主義の哲学・倫理学者たちを
知る切っ掛けとなった
文学にも造詣が深く
ショートの名手
山川方夫について話しが及ぶと
K先生の相好が崩れた
僕は週一回の「倫理・社会」が
待ち遠しくてしかたなく
教養溢れる先生の授業に
非常な感銘を受けた
わが家の近くに住んでいた
K先生
毎日 学校まで二キロ半の道のりを
不自然なまで姿勢よく
自転車に乗って通う後ろ姿
なんと
右腕がなかった
**
太平洋戦争末期 慶應義塾から
学徒出陣
K(先生)は零式艦上戦闘機の操縦士
台湾にある
海軍航空隊に属していた
ある日 バシー海峡方面に出撃して
索敵するも発見できず
基地に帰投しようとしたときだ
着陸態勢に入ったとき
後方から 突然
敵戦闘機グラマンの銃撃を受けた
左に旋回して
回避しょうとしたが遅かった
防弾装甲のない零戦は受け身になったら
頗る付きの脆弱さだ
一二・七ミリ焼夷徹甲弾に
羊羹を串刺しにする如く撃ち抜かれて
あえなく 炎上
機体だけでなく
自分の身体も弾丸が貫いた
気がついたときは野戦病院の寝台の上だった
右肩を砕かれ右腕を失った
このとき上空から一部始終を見ていた
味方の飛行士がいた
後年
僕の母校で「生物」の教鞭を執った
Y(先生)だ*
広島の師範系大学を繰り上げ卒業して
海軍に入り
台湾の航空隊で零戦の戦士として鳴らした
Y(先生)
その日出撃して
丁度基地に帰投したとき会敵
乱戦となった
グラマンを一機屠って戦闘を終えたとき
Y(先生)は上空から
着陸時に狙われ
火だるまになりながら横転する零戦を見た
あの様子では
とても飛行士は助かるまいと思った
帰投して
やられたのが同郷のK(先生)だと知り
Y(先生)は様子を見に行った
幸いなことに一命を取り留めたK(先生)
Y(先生)はK(先生)の頑強な身体と
運の強さを嘉(よみ)した
**
僕は大学三年時 母校で教育実習をした
「倫理・社会」の実習だ
改めて
K先生のお世話になった
伯母の親しい友人でもあるK先生
その縁もあって
親身な指導を授かった
二週間の実習 最後の日
お別れ懇親会でK先生と膝を交えて
語りあった
軍国少年であったことなど
今では想像つかない少年時代を送っていた
そして
最前線に赴いたときの心情
実際に体感した戦場について語られた
三つのエピソードが印象に残った
それは
僕の帝国海軍に対する認識を一変するにたる
インパクトを有していた
**
K先生は戦争とは何かを噛み締めながら
淡々と語った
(エピソード1)
燃料も満足にないことから
金属製の重い戦闘機は飛ばせられない
だから上層部は
軽くて燃料が少なくて済む
複葉の練習機「赤トンボ」を爆装して
体当たりさせようと
企図した
自分は重症を負ったため
配属されることはなかったが
「赤トンボ」での
特攻要員候補となっていた
そのように聞いた
二五〇キロ爆弾を抱える必要があり
それだけの重量物を装備したとき
弱い発動機推力からして
満足に飛べるかどうかさえ分からない
発案者は「赤トンボ」は布張りだから
米軍のレーダーに映らない
そこに依拠して
特攻が成功する確率が高いと
踏んでいたようだ
特攻を阻止する米軍艦艇の凄まじい
弾幕
統計学に基づいた
対空戦闘能力の高さを
全く理解していなかったか
無視していた
実際 上層部は部隊を編成し
台湾と先島諸島に
「赤トンボ」部隊を配備した
お偉いさんたちの狂気
頭の螺子がぶっ飛んでる様子が分かる
(エピソード2)
ある特攻兵が
低速のゲタバキ水上機で米艦に突っ込んだ
体当りしたとき
大型の八〇〇キロ爆弾が機体からはずれ
しかも爆発しなかった
不発弾だ
艦船の土手っ腹にカエルの死骸のような
飛行機の跡だけがクッキリと残った
飛行士は投げ出され
甲板に叩きつけられて絶命した
決死で突っ込んた戦友の無念の死
せめて飛行機だけでも
まともなものであれば…
本当に浮かばれなかったであろう
犬死だ
これが僕らのいくさだ
(エピソード3)
台湾は当時日本の統治下にあった
内地と一緒だ
だから比較的兵站には恵まれていたが
終戦間際は目茶苦茶だった
あっちこっちの機体や部品を繋ぎ合わせ
でっちあげたエセ零戦
発動機がやたら振動して
ボッボッと息をつく
しかし 部隊に
飛ばせる機体はこれ一機しかなかった
オクタン価の高い航空機用燃料は
底をつき
発動機がかかるかどうかもわからない
怪しげな
松根油(代用燃料)を使おうとした
燃料欠乏もここまで来たか!
と情けなかった
芋の蔓しかない乏しい食料事情
毎日 芋の蔓や葉っぱではいくさにならん
まあ米があるから
飢え死することはなかろうが
まともなものが食いたい
空きっ腹を抱えながら空襲を警戒した
**
K先生は少し酔っていたように思う
呑まずには語れない
苦々しい思い出だったのだろう
これら苦境に耐えながら
なお国のため
徒手空拳に近い状態で戦った二人の戦士
K先生とY先生
台湾の美しい群青の空を翔け
傷を負い
ぼろぼろになって
成し遂げた事跡は大きい
二人の飛行士の知られざる敢闘は
戦史の中に埋もれている
*Y先生 高校一年時のクラス担任
夏休みに先生の自宅に招かれ
零戦の搭乗員であったこと
台湾でのK先生との係わりを話された
こんにちは。
作品を読んでいただきまして、ありがとうございます。
佳作との評価、恐縮です。
なんとなく、最近は短い言葉でどれくらい世界観を広げられるだろうかという事に意欲的に取り組んでおります。
また良さそうな作品が出来るならば、投稿します。
またよろしくお願いいたします。
詩
生活という熟語にふった
温度のあるルビ
詩
真夜中に発火する
ひらめきのアンプリファイア
詩
地図にない番地にある
夢みる人の溜まり場
詩
無限の枝葉を抱えた
薫り立つ大木
詩
やさしい人に下される
褒美であり罰
詩
儚いようでいて 実は
生にまっすぐな 強かな営み
志
一つの詩がここに生まれ
死
一つの詩がここに終わる
志、詩、死
ひとはいつの時代も繰り返す
この輪廻に加わるひとの列は
遠くまぶしい先まで 脈々と続いてゆく
僕も その途方もない列の
ほんの一粒として 並んでいる
新しい志 新しい詩 新しい死
遠い空の下 刻一刻と
湧き立ち 紡がれ 忍び寄る
このワンルームにも 刻一刻と
湧き立ち 紡がれ 忍び寄る
間抜けな私 いつだってヘマをする
待ち構えていた嘲笑が
ずどんと激しく破裂する
分厚い衝撃に打ち抜かれ くらくらと揺らぐ意識 歪んだ空間の中 逆巻く罵倒と嘲り 非難の嵐
誰も知らない柔らかさに
言葉の欠片が突き刺さる
迷惑顔した彼らの歪んだ口元に
優越感が滲んでる
私は平静を装って
ぼんやりとそれを眺めてる
次第におんおんと突き上げる赤黒い衝動
破壊のシナリオ 血が燃える
煙のように肩から昇り ゆらめく憎悪
解き放てよと突き上げる
ひゅるりと風が訪れる
虚ろな風が吹き抜けて
またひとつ 人のさもしさ弱さを肌で知る
しかしそれは私とて 身に覚えのある姿
嗤われるのは辛くとも
人を嗤って詩を亡くすぐらいなら
人に嗤われ笑っていたい
私は独り風に立つ
枯れた荒野のつくしんぼう
花無く 実も無く 色彩無くとも
私は風を知っている
漣立つ
心の内の水上に
土の筆で舟を刷く
ほら向こう岸のあの丘に
土筆がひとつ笑ってる
井嶋様 こんばんは。お忙しい中読んで下さりありがとうございます。益々お忙しくなりそうですが、体に気をつけてお過ごしくださいね。ところで、去年に続いて今年も父を亡くす場面に立ち会いそうです。ちょうど、花が咲く時期に弱っていく人を見ております。でもこれって自然なんだと医療関係の方たちの見守りの中、私も静かに毎日を過ごすよう心がけてます。その情景が伝わったようで安心しました。またよろしくお願いいたします。
私の場合は目が痒い
頭もぼうっとする
鼻水はあまり出ないタイプだ
しかし、薬を飲むと何も手につかなくなるのでがまんをする
かつてグラフ誌でスギ花粉が飛散する空中撮影の写真を見た
ボンという感じの豪快な白煙のような飛散
こんなのが飛んでくるのだ
ある花粉症の人が怒りのあまり
国の植林政策の誤りを問題にして
国家賠償請求訴訟を提起したが
当然のごとく敗訴した
この痒さ
国がだめならスギを訴えてやりたい
ただ、スギから賠償金をもらっても意味がない
やるなら 花粉飛散差し止め請求か
でも スギはヒトではないから裁判できないか
いやいや
かつてアマミノクロウサギを原告にして
奄美大島の環境破壊を問題にした訴訟があったはずだ
あのロジックは使えないか
などとぼんやりした頭におかしな妄想が巡りはじめた
スギはヒトではないから裁判を受ける義務はないなどと
門前払いを求めるようなみみっちいことはしないだろう
スギは堂々こう主張するはずだ
ヒトがその昔、大量に一斉に自分たちの都合で植えておいて
花粉を飛ばすなとはあまりに勝手だろう
植えられた 成長した 花粉を飛ばす
それだけだ 止めようがないし 止めたくもない
スギはさらにヒトに対して
植えた以上 安心して花粉を飛ばせるようにするべきだと反論してくるだろう
人権に対抗して杉権を主張するだろう
さらには逆に
ヒトに対して無計画な植林や伐採を差し止める訴えを
自然法廷に提起するだろう
他の樹木や草花や昆虫も環境破壊に抗議してこれに加わるだろう
最後にはうちのネコまで加わりかねない
目薬をさして我に返る
やはり勝ち目はなさそうだ
やめておいたほうがよさそうだ
いまのところ
この痒さをがまんするだけで許してもらっているのだから