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編集・削除(編集済: 2024年09月10日 18:37)

ロジェストウエンスキー提督―司馬遼太郎「坂の上の雲」の対岸より  三浦志郎  1/13

歴史とは結果論のことだから―

結果で言えば提督は
敗北し負傷し捕虜となり
日本という異国の
寝心地悪いベッドにありつく為に

ロシア最大の艦隊を駆りもよおし
怒りと苦悩と保身の中を
バルト海 大西洋 インド洋 
太平洋 東シナ海を経て
Цусима(対馬)から日本海へと
自分のプライドを捨てる為に
やって来た

日露戦争の決着が近づいていた

その航海 実に七か月 地球を半周
参加艦艇四十隻あまり
トーゴーとの戦いはわずかに二日

提督にとっては戦いよりも
艦隊を連れて来たその過程こそが
名誉だったのか

確かに
歴史に刻まれる壮挙ではあったが
他国からの妨害の海を抜け出た果てには

指揮下の全艦が
沈められ
破壊され 
炎上させられ
あるいは日本の軍門に降ったことは
彼の精神をどう打ちのめしたか

ロシア・ツァーリ(皇帝)とその提督は
極東の小国を
ある動物になぞらえた蔑称で呼んだ
(差別用語なので ここでは書けない)

しかし
蔑称で呼ばれた民族に
艦隊消滅
と言っていい敗北を喫するのだった
責任の所在は
提督でなく
艦隊でなく

おそらく帝政という病巣が原因だろう

佐世保の病院のベッドでロジェストウェンスキーは
トーゴーの見舞いを受けた
“小国”の提督の礼節ある態度に接し
トーゴーほどの男に負けたことを
自ら慰め 終生 尊敬しつつ 
母国でわずかに生き長らえた 
六十年の生涯

歴史とは結果論でしか語られないから―

*          *          *          *

ロジェストウェンスキー提督に課せられた目標は全艦ウラジオストックに回航させての
戦力増強にあった。海戦は副次的なものだったらしい。提督の理想としたのは―殆ど
あり得ないことだが―日本艦隊の攻撃を振り切り、ウラジオストックに入ることだった。
が、結果として彼は発見され交戦。結果として日本の病院のベッドに横たわるのだった。

話は変わり―。司馬遼太郎「坂の上の雲」は名著にして、国民文学としての評価も高い。
司馬はその中で、このロジェストウェンスキーを深刻な失敗者として痛烈に批判してい
る。批判は、もう一人にも向けられている。 
乃木希典。
二人を批判した司馬への批判もけっして少なくない。この名著は時に、このことが論争
になってきた。しかし私はこの二人に関しては殆どが事実で、後は僅かの増幅と考えて
いる。二人の凡将によって夥しい死者が出たことに想いが募ったのだろう。
そもそも彼は小説を書いているのであって、歴史学を展開しているわけではない。
ここに歴史小説の難しさがありそうだ。「司馬史観」といった言葉が独り歩きし、人々
は勘違いをしている。彼は苦笑しただろう。その単純な事実を司馬批判者は思わねばな
らない。一方、こういう批判が出ること自体、彼の存在の大きさを表しているのかもし
れない。私は司馬を心から尊敬する者である。そして真の尊敬とは批判さえ呑み込んで
初めて成されるものだと思っている。
今年は司馬遼太郎生誕百年にあたる。二月十二日は「菜の花忌」。 
私は彼の遺志を「詩」というかたちで受け入れることを目指したい。

さらに話は変わり―。現代のロシアの仕掛けた戦争は、その国と為政者の精神構造にお
いて日露戦争と太平洋戦争直後に共通点が見出せる気がしないでもない。ロシアという
国が生理的・潜在的に持つ領土意識、その維持・膨張政策において。



                      ロジェストウェンスキー……日露戦争時、日本海海戦の
                                   ロシア・バルチック艦隊司令長官。

                      トーゴー…… 東郷平八郎、日本海海戦の日本側長官。

                      乃木希典……日露戦争時、旅順攻略の司令官。

                      Цусима……「ツシマ」。当時、ロシア戦艦の乗員だった
                              ノビコフ・プリボイの記録文学作品のタイト
                              ルでもある。

編集・削除(編集済: 2023年01月13日 06:07)

向かう場所 大杉 司

ギターを背負い
ふらふらと路地裏を歩く
そこは静けさに包まれていて
何か気味が悪かった

路地裏を出ると
目の前には店がある
人を誘惑するような店
甘い香りが漂う店
夜になると盛んに人々が集まる

店に用事は無い
行きたいのは本屋だ
そう自分に言い聞かせ
僕は本屋に向かった

本屋に着くと
仕事終わりのサラリーマンや
学校帰りの学生がいた
僕もその一人だった
しかしギターを背負っているのは自分だけ

小説コーナーに寄り
立ち読みなどをした
買って読めば良いものを
ついつい欲が出てしまった

読み終えて時計を見ると
とっくに18時を過ぎていた
僕は本屋を後にして
駅へと向かった

エスカレーターでは列が出来ていた
仕方なく階段を上った

5分ほど待っていると電車が来た
乗客たちが勢いよく出て来た
何か用事があるのだろう

電車の中に入ると
そこにはサラリーマンと学生しかいなかった
皆同じ時間に乗り
同じ時間に帰る
僕は奇遇と思った

ゆらゆらと揺さぶられながら
独り景色を見渡した

ゆらゆらと
体は揺れている

僕は電車を出た
そして家に向かった
今日は遅くまで街にいすぎた
早く帰ってゲームをしよう

編集・削除(編集済: 2023年01月17日 19:05)

寄る辺ない寄る辺には音しない音を  maut joe

音しないから音しない
音しないなら音しない

音しないからお歳ない
音しないならお歳ない

音しないから脅しない
音しないなら脅しない

お歳ないから音しない
お歳ないなら音しない

お歳ないからお歳ない
お歳ないならお歳ない

お歳ないから脅しない
お歳ないなら脅しない

脅しないから音しない
脅しないなら音しない

脅しないからお歳ない
脅しないならお歳ない

脅しないから脅しない
脅しないなら脅しない

編集・削除(編集済: 2023年01月12日 14:07)

水  山雀詩人

水が漏る
ぽたぽたと ぽたぽたと

水はすごい
すきさえあれば漏れだしてくる

壁と壁のすきまから
窓と窓のすきまから

まるで意思があるように
まるで生きているように

水よ おまえは知っているのか
おまえが今いるその場所を

流れていけばその先に
いつか安穏な海があると

あるいは乾いて昇っていけば
やがて晴朗な空にいたると

そうと知って流れていくか
ほんのわずかなすきまを縫って

ぽた ぽた ぽた
 ぽた ぽた ぽた

今夜もまた水が漏る

窓と窓のすきまから
瞼と瞼のすきまから

ぽろ ぽろ ぽろ
 ぽろ ぽろ ぽろ
 

編集・削除(未編集)

悪い恋人  紅桃有栖

君が気まぐれに体育館に来たことが奇跡だよ
バスケなんて興味ないくせにさ
センターラインから
あれは綺麗なシュートだった
友だちはみんな目がハートになったさ
わたしもそのひとりなんだ
ピアスだらけでタトゥーも入ってる
目つきが悪くて大麻もやってそうだと囁いた
ユニフォームがいやらしいから見に来たなんて
悪い男だと盛り上がったね
みんなそれで惚れちゃうんだ
なんでわたしなんかに告白したのさ

本物の優等生は勉強なんてできないんだ
人生に意味なんてないと思っていた
天才はできるが俺はそうじゃない
嘘は云ってねえよ
講義室からお前を見て
エロいと思って行ったんだ
俺の目が赤かったから大麻を疑ったのか?
穴が空くほどお前を見つめたんだ
808みたいな気分さ
絶望的に気持ちいい低音が鳴りやまない
何をやっても過去に沈んで消えるじゃないか
オクターブ下なら聞こえないだろう
だから気まぐれでもまぐれじゃない
凡てが過去に寂滅するなかでお前だけは逃せなかった
なあ気づいているか?
考えているのはいつだって過去か未来
今を想像することなんてできないんだ
言葉も思考も此処にはない
俺は今此処にしかいないのにな

付き合ったら友達みんなに嫌われた
君がやめたからわたしもやめた
好きだからってユニフォームで寝てあげてるけど
爛れた大学生活も悪くない
本当に悪い男だったよね

今を想像することなんてできないんだ
言葉も思考もここにはない
俺は今此処にしかいないのにな
お前はお前が去るまで俺の恋人なんだ
言葉を使うのをやめたんだ
だから過去も未来も俺もお前も知らない
バスケなんて興味ないくせにさ
センターラインから
あれは綺麗なシュートだった
それはお前のことでもあるんだ

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崩れた世界の音がする  猫目屋倫理

口の中いっぱいにコンクリートを詰め込んで
歌え歌えと先生が言う
落ちた唾液
伸ばした手
震える睫毛も飲み込んで

締め上げられた声が泣く
崩れた世界の音がする

再生破壊再生破壊再生破壊再生破壊

見開く瞳孔
絶望に引きつる喉を裂いては破り
壊れたように繰り返す

聞こえますか
先生
これが世界の音楽です

聞こえますか

聞こえますか

崩壊が

聞こえますか

悲鳴のような旋律が
大音量にかき消され
僕にはもう何も聞こえない

歌え

歌え

歌っているのか
僕は
なにも
わからない
無音の境地に幕間を引いて

くずれるせかい

くずれる

あぁ先生
とても美しい音ですね

暗転

静寂

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立ち眩みの朝  秋冬

立ち眩み
する朝

思考は
止まり

眼の奥が
揺れる


また
眠れ
なかった


男性の
更年期
だと
言われ
たが
症状は
人それぞれ
だから
ひとり
膝を抱える

真っ直ぐ
生きてきた
わたしは
真っ直ぐ
立つことも
真っ直ぐ
歩くことも
ままならない
自分が
不甲斐なく
ひとり
頭を抱える

誰かに
分かって欲しい
とは思わないが
誰にも
分かってもらえない
空しさで
ひとり
背中を丸める


ふらふら
くらくら
ふわふわ


眠れ
なくても
生きている

ただ
生き
苦しい

とにかく
息苦しい

眠れず
誰にも
分かって
もらえず
孤独感ばかり
深まる

わたしは
生きながら
孤独死している

あれほど
ひとりになりたい
と願っていた
過去を忘れて
勝手なものだ

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休日の午後の昼下がり  ネガテブ

暇だ……この上なく暇だ
それは僕が独身だからであろうか
共に未来を語り合った友も、今では記憶の奥底に居るだけ
直接会うわけでもない、すべては思い出の中にだけ存在している
茫洋とした時間だけが流れる午後
そんな中で、ふと、あの人の顔が浮かび上がってくる
そんなに話したこともない、だけど少しの会話の感触だけ、妙にリアルに残っている
異性を食事になど誘ったことなどない僕
誘ってみようか? 彼女はどんな反応を示すだろう? それとも、その前に恋愛マニュアル本でも読むべきだろうか?
……いいや、裸一貫でぶつかってみよう、今までそうした経験、何一つとして無いもんな
カーテンの隙間からは夕日が覗いている
いつの間にやら、もうこんな時間だ
明日からまた一週間、働きづめの毎日だが、少し心が軽いのは、あの人の顔を思い浮かべたからであろうか

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三浦志郎様 お礼  猫目屋倫理

はじめまして、猫目屋倫理です。

この度は感想を頂きありがとうございます。
極論は好きです。
また書いてみます。
これからよろしくお願い致します。

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齋藤純二さま 評のお礼です。

今回も非常に暖かな評ありがとうございました。
深く読み込んでいただいて、大変感謝するとともに、感激しています。
よく解って、頂けたようで、ほんとに嬉しいです。
また、佳作の評価をいただきまして、はじめてのことだったので、大変嬉しく思いました。
これから、もっと頑張る気持ちが出てきました。
ほんとに、嬉しく、感謝に堪えません。
寒さ厳しくなる候、ご健康にお気をつけくださいませ。

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