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編集・削除(編集済: 2024年09月10日 18:37)

三浦志郎 さま、感想の御礼です。  ロンタロー

ご無沙汰しております。
本年もよろしくお願いいたします。
拙作への感想ありがとうございました。
もっとコンスタントに、もっとフレッシュな詩を書きたという欲求は常にあるのですが、
心身ともに疲弊しているのか、ちょっとネガティブで視野狭窄的な言葉しか出てこないのが悩みの種です。
もう既に(とっくに)言葉が枯渇しているのかもしれませんが、それでも今後もしつこく井戸の岩盤を掘り起こして
いくような作業を続けていこうとは思っています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

編集・削除(未編集)

感想と評 2022年12/30~2023年1/2 ご投稿分  三浦志郎  2023年1/7

たまたま 年をまたがる評になりました。
今年もよろしくお願い致します。


1 猫目屋倫理さん 「創造の神々へ」 12/30 初めてのかたなので、今回は感想のみ書かせて頂きます。

よろしくお願い致します。冒頭ながら、これから書くことは、好意的、平静なスタンスで言葉を使いますので、ご理解ください。ご承知のように物事には全て極論というのがあって「究極的に」とか「突き詰めてしまうと」といった表現で論じられるでしょう。この詩はそういった地点で書かれていると思います。注意すべきは、これは是非ではなく、作品の側面・個性といったことでしょう。傍証は多く拾えます。1、2連。「私は何も生み出せない」「~世界のほんの僅かなのだ」。5、6、終連などです。終連は、もしかすると詩のことをいっているのかもしれない。「突き詰めてしまうと」、残念ながら、その通りの部分はあります。流行り言葉で言うと、エッジの利いた考えであり表現という気もします。上記したような感覚はタイトルにも収斂するかのようで、興味深いものです。また書いてみてください。


2 妻咲邦香さん 「ラッキー13」 12/30

結論から書きます。「MY DEAR」の圏外にいますね。 まず、僕の目の前にタイトルが飛び込んできました。ご存じのように「13」は欧米(キリスト教世界)では、不吉とされています。僕は仏教徒なので(?)、あまり気にしませんが(笑)。これが「ラッキー」と繋がってい点に注目します。この感覚を持続させて読んで行くと、以下の言葉が浮かんできました。あくまでフィーリングですよ。

「逆説的」 「矛盾的」 「反世界的」

この論調は別に批判ではなく、手法という観点で書きます。これらを逆手にとって、詩を主に発展させている。
意味の取れない現代詩というのは、案外こういったアプローチがあるのかもしれない。
「逆説的」が一番説明しやすいので、実例を取り上げます。「透明という~」「十分生きた、だからこの先百年」「血の味~甘かった」「居心地のいい監獄」あたりですね。上記「矛盾」も同様でしょう。こういった手法は言葉としては面白い科学反応をしそうです。やや“いかにも”感はありますが。後は「反世界的」な思考・表現で詩の環境が作られ、周囲を包むように構成されています。
その実態というのを僕はこんな風に考えています。人はけっこう、突拍子もないこと、あり得ないようなこと、が断片的に、脈絡もなく浮かんで来る事、ありますよね?(僕はあるんです 笑)。ここでの分かれ道は、それらを言葉として組織・再生して自動書記的に詩という文芸に持って行けるか、行けないか、にかかっていると思うのです。僕はできません、妻咲さんはできます。その度合いが二人のスタイルを分かつ要因と思われます。もうひとつ、「書き分ける」ということを言っておきたいと思います。
その場にあわせてのフィーリングの微調整ということです。“言うは易き、されど”のように、なかなか難しいもんですね。名の通った作家は出版社や編集者の要請に応じて調整しますね。プロですよねえ。多分、妻咲さんもそれができるでしょう。ここで書き続けるには微調整して圏内にいることでしょう。あとは個人の意志・判断になります。 作品あとがきに鑑み、評価は控えておきましょう。


3 cofumiさん 「友人」 12/31

僕は友人というよりも恋人に読めてしまうんですがねえ。初連と2連、「あなた」を見つめる視線、思うこころが、本当に気持ちがこもった書きぶりで、むしろ心地よい味わいで読めます。「ほうきで~」と「オーブンでカリカリに~」の2か所。ウイットに富んでいて可愛らしいです。「悲し味」はちょっとした隠し味。終連の場面例はなかなか粋でオシャレです。こういう感覚は軽くテンションにしていて、いい感じ。底にあるものは、“実”のある心情なんですが、それをうまぁ~く軽快さに乗せています。いいですね。好きなフィーリングです。ただ、タイトルは何とかしたいです。僕が具体例を出してしまうと、なんかチンケになりそうなんで……、詩の真意とは実作者しかわからないものです。もう一度読んで(音読?)、ジワ~と蒸留されたものをフワリと付ければいいと思います。佳作半歩前で。


4 秋冬さん 「大晦」 12/31

まず、5連までの二つの景色のくだりです。対位法的なアプローチが面白く、リズムも醸しています。
日常~非日常という観点で言うと、大晦日はいわば定番的非日常。特別な日という感覚はありますね。そんな事を感じさせる導入部です。焦点になりそうなのは、年賀状のくだりでしょう。普通はこういったことはあり得ないし、平文でも書かないでしょう。当然のように詩的な比喩・修辞と見ます。この部分に積極的役割を見るとすれば、次連への導入でしょう。すなわち「住所のない人たち」の連が最も重要と思えるのです。この世にいない人々がだんだん増えてくる。これはやがて来る自明であるわけです。終連はそんな節理とはお構いなしに年は明けてゆくのだ、といった思考を読み取りたいのですが、額面通り普通に読まれると、平板と印象されやすいです。上記のような思考があるとすれば、そんな歯止めとして思考的なもう一連が欲しい気がしました。佳作一歩前で。


5 エイジさん 「冬ざれ」 12/31

冒頭佳作。
「冬ざれ」……冬の草木の枯れて荒涼たる様子、またその季節。とありました。「冬枯れ」とほぼ同じ意味かと思いますが、僕には前者の方が、少し広い視線を持っているようにイメージされました。
まず一読の印象として(詩のタッチを変えてきたな)―そんなことを感じていました。詩がフォーマルさを纏ったような……。こんなアプローチはエイジさんにとって良い方向に向かうと考えられるのです。冬ざれを示すアイテムもそれぞれふさわしい叙景がなされます。彩色が乏しくなったであろう冬景色に「あなた」がひとつの美しい点景のように登場します。「薬指の銀の輪」は一点の色彩感を醸します。やや意味深も醸します。街のくだりでは雰囲気をやや変えて。ここでも、ある距離感を保ちながら「あなた」はいます。この詩の良さは、沈むような情景に「あなた」を立たせたこと。ここが際立っています。最後も心に染み入るように印象的。言葉もきれい。美しい詩でした。


6 水野耕助さん 「他にない」 12/31

「他にない」は「~以外」とセットで語られることが多く、その「~」の部分があることを期待して、読んでいきましたが、それは明かされていない。僕なりに合点がいって、(あ、この詩は読み手が自由に対象を想像し代入すればいい仕組みになっているんだ)―そんな風に思ったわけです。
僕は「守る」といった概念を想像していました。それは地味で、けっしてカッコ良くなく、モチベーションの維持も大変です。この詩には、そういった背景や表現に、守るにちなんものが多いことにも気づきました。では何を守るのか?これも読み手ごとに考えられていい。自分・家族・友人・恋人・大切な物品・資産・主義主張、etc……。「守る」の対義語に「攻める」がありますが、僕は前者の方が地味ながら精神は気高い、と思っています。過酷なことではありますが、文中にある通り、「わかりやすい」と思っています。終連に対して、「うん、そうだ」と応えたいと思っています。佳作一歩前で。


7 ロンタローさん 「出涸らしのうた」 12/31

お久しぶりです。ようこそ、お出でくださいました。 どうしました? いたく回顧的ですが。年の瀬はそういった事を考えるムードを確かにもってはおります。確かに文中「時の経つのは本当に早い」ものですね。ご自身の体調とか、介護のこととか、大変なこともおありなのでしょう。後半3連は、やや寂し気ですが、穏やかな時間が流れているようで、焙じ茶を吞みながら、しみじみとして和みの境地にあるようです。
ロンタローさんは年配のかた、とは把握していますが、具体的にはよくわかりません。この詩について不用意なことは書けません。ただ、前半3連は全くその通り、共感致します。 評価はせずに、プリントアウトしてお預かり致しましょう。


8 晶子さん 「朝日を望む」 12/31

強め冒頭上席佳作です(チト長いナ…)
技術論的に優れているか否かは僕にはよくわかりませんが、心にヒットしたのがその理由です。
(いや、技術論もあるな……)つまり、こういった年末年始という特別な時期に、こういった端正で、時期に見合った詩が用意できること、これすなわち文体調整力という技術でしょう。そういったものが今回、意志を以ってベースとしている。つまり技術と心が好循環していると思えるのです。まずは初連、皮膚感覚で始まります。ウイルスの件があるからでしょう。個々の単語も魅力あるフレーズに接続し、とりわけ3回出て来る「私達」は他の詩にはない強力な磁場が感じられる。意志力の体現ということです。これらは要所に配され詩行を牽引しています。「花達」も同様の参加です。晶子さんは時に(はて?)とか指摘などもあったのですが、これは一分の隙もない。現時点自作コレクション筆頭か?これ、感動・絶賛。作品に気持ちも乗っている。終連の「私達」が最高峰。男性が書いたような意志力です。終連は、ミウラ、パワーをもらいましたよ。興奮してきた、なんか元気になってきた! 年頭にあたり、多くの人に味読して頂きたい。


9 大杉 司さん 「大晦日」 12/31

投稿時刻が「2022年12月31日 23:59」。名人芸のようなワザで、畏れ入りました。
この詩も活きようというものです。さて、この詩です。シンプルさが逆に嬉しく楽しくなります。これはこれで凄いことだと賞讃したいのです。まず初連、“力(りき)”入ってます。で、出掛けたはいいが、2、3連に見るとおり、所在なげになってしまう。この落差が実にいい。実に人間らしいのです。
そうですね。デパートや書店はこういった時間を過ごすのには持ってこいの場所なわけです。で、4連、ここ大事。「仕事や家事など、合目的的な行動が時に無い普通の人間」の生態はえてしてこういったことなのでしょう。この連はある意味、普遍と思えるほどです。そういった消息を大杉さん自らが実践して伝えてくれている重要さです。家に帰ってからも、ごく標準的。誤解を恐れず言うと、ほぼ50%の人はこういった時間を過ごしていると思えるのです。きわめて普遍にしてきわめて普通な大晦日です。しかし、大変面白く読ませて頂きました。ただもう少し詩的要素も欲しいという意味で、佳作一歩前を。


10 荻座利守さん 「初日の出」 1/1

「妙言無古今」。詩中で説明されているので助かりました。ありがとうございます。この言葉を聞いて初日の出を連想した。個人の感受性の自由度を尊重します。この両者の繋げ方は、いつも通りの筆運び、詩行運びで順調に行われています。特に終わり近くですね。古今の名言と初日の出の意義はどんな時にも耐える、人々に何かを授ける、この詩が謳い上げる大意です。ところで、その崇高さの中に、わずかに評価の分かれる要素が隠されているように感じました。いわく……

「ユニークで斬新な着想だ」
「両者は叙述の妙によって繋がってはいるが、本来的な意義概念の整合性に少し無理はないか」

単純に言えば上記のようなことです。で、僕は若干後者的な立場を引きずりそうなのです。
これは成功・失敗の話ではなく指摘でもありません、読み手の問題になります。当然、前者の人がいるはずだし、読み手の―詩界の高い位置にいる人まで含めて―様々だと思います。何故こういうことを書くかと言うと、荻座さんの場合、ごくたまぁ~に後者的兆候が見られた過去があり、その老婆心からのことなんです。この件は荻座さんに相応しく、レベルの高い話でしょう。ハードル高めのため、佳作一歩前で。


11 maut joeさん 「去年より愛をこめて」 1/1 初めてのかたなので、今回は感想のみとさせて頂きます。

まず、1行書いて1行空けて書くのは不可です。連毎の行空けはもちろんOKです。今回は初めてでもあり正月ですので、感想は書きます。以降はこのケースでは感想・評は書きません。左様お心得ください。詳しくは掲示板冒頭案内をお読みください。

ペンネームのことなど。「ジョー」は「JO」と「JOE」がありますが、僕は圧倒的に後者が好きですね。さて、作品です。初句、いきなり驚きの隠喩で始まります。当然「君」は反論します。「バカなことを~」「まさか~」―ここまでが6句目。以降は多少セクシャルな雰囲気を漂わせながら、おそらくは「君」が変わっていくことを示唆しているのかもしれない。この詩の雰囲気で言うと「脱皮」という概念が似合いそうな気がしてます。ただ、それが初句とどう繋がるかは不明でした。「初句を回収するように書いてください」とは言いません。何故なら、これは論文ではなく詩だからです。ただし意味は取れませんでした。ここは作者さんの選択ということで、何かを捨てて何かを得た、といったことだと思います。概観的には変則的な恋愛詩と把握できそうです。 また書いてみてください。


12 喜太郎さん 「大晦日」 1/2

これは詩ですが、歌にもはまりそうな気がします。生ギターでの弾き語りなど、似合うかもしれません。そんなフィーリングを意識され、語調というかリズムをまとめている感じがしました。断定はできませんが。この大晦日はひとつの方向性で書かれているのがわかります。愁いと哀しみと悔いといったもの。よく外国のブルースにこういった感覚がありそうです。3つの連で酒にまつわるフレーズが出てきますが、これらが本作のひとつの特長と言えます。それぞれの心を収束するような役割をし、同時にフレーズの区切りにもなっている。悲しみにただ流されるのではなく、締まった印象を与えています。こういった酒もあるわけです。評価は初めてになります。余力を見て佳作二歩前で。


13 まるまるさん 「今日もやらずにいられない」 1/2

こういった文章的なタイトルは、たまにタイミングを見て入れて来るといいですね。いい感じ。
この詩、最初は意気消沈。けれど、だんだん上向いて来る。その原因としての心理は詩行によると、「仕事がうまくいった」「風切っていた」しかも「明日は休暇」。条件、揃いましたね。数%「仕方がない」と“ケセラセラ”(なるようになるサ)の気分を含みながらも、まずまず心を整えたことがわかります。勢いを感じます。ところで、文中詩行とタイトルは指さして「あれ!」とは明示されませんが、そういうことではなく、むしろ、ご本人もあえて特定はしない。逆に言えば、何でもできそう、やりたい放題、そんな気分の代名詞か?上向いた気持ちの総称。そんな風に取った方が、味わえ共感できそうです。 甘め佳作を。


14 朝霧綾めさん 「フライパンに火をかけること」 1/2

詩人・石垣りんに「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」という作品があります。男女の役割が平等となった現代からすると、やむを得ないながら少し古さは感じます。が、名作に変わりありません。それを思い出します。偶然ながら一脈通じるところも感じました。僕が好きなのは感慨の飛翔の部分つまり、「メソポタミア~」の連、「人類のお料理~」の連、「みんな戦って~」の連、「戦いの美しい傷ができる」等、事実これらによって“一味違った”料理詩になりました。「お料理=戦い」とは、いや、気に入った!「攻めてますなあ」。この詩のシャープな切れ味です。どちらかと言うと、ほんわかムードの素材ですが、それだけでは終わらせないサムシングがあります。現在進行と挿話のバランスもちゃんと設計されています。日常最寄りの詩なのにロマンもある。切り込んでくる部分もある。もしかすると、その思想、石垣りんにも匹敵すべし。その伝統を引き継いだか?これは佳作以外考えられない。フライパンを駆使して、今日もおいしい料理を作ってくださいませ。


評のおわりに。

時節柄、大晦日、去年、新年、初日の出に関するものが多かったです。いつもより時の感覚を味わう時期かもしれません。
作品に大きな指摘もありませんでした。

評を書きながら、ある話が浮かんだので書いてみます。今、飛ぶ鳥を落とすほどの売れっ子作家のことです。その人は最初、
現代小説でスタートした。ところが全くの鳴かず飛ばず。編集者が呆れてこう言ったそうです。「あとは時代小説か、エロ小説ですね」(ていのいい廃業勧告)―で、時代小説に行った。これが大当たり。今では大家の仲間入り。では、また。

編集・削除(編集済: 2023年01月07日 13:05)

レシート  妻咲邦香

レジの横が騒がしい
夕暮れ時のいつも通うスーパーの
西日の僅かに当たる場所
捕まったのは万引き犯
ご年配の男性

彼は終始項垂れていた
レシートを持っていたことで
疑いは晴れた
単なる勘違い
何度も謝る店員に
彼は項垂れたままだった

冬なのに、春一番が吹き荒れる
新聞は行儀よくラックに並び
大きな見出しの文字が
似たような顔で歌っている
昨日も遠い場所で、大きな不幸があった

それが本当に不幸かどうかはわからない
正しいかどうかもわからない
なのに確実に
毎日誰かは皿から零れ落ちる
幸福の、その皿から
振り落とされる
無情にも、正義の名のもとに

それが誰の仕業なのか
いつか大層な名前を付けられ
歴史学者に語られる
そんな連中の髪の毛一本の
価値でもあるならまだいい

何も変わらない
名前が載るか載らないか
違いはそれだけで
殺人鬼の体内にも正義はある
誰も理想の社会を夢見て
そんな夢が、それを見る夜が
幾千幾万と、転がって
お互い触れ合うこともなく
背中合わせで、膝を抱え
瞼を閉じて

むしろ愛し過ぎている
愛し過ぎて
汚れたくなくて
汚れていられる人々が羨ましくて
疎ましくて
洗濯物が今日も乾いて
林檎の皮が上手に剥けて
明日の天気を予想はするけど
芸能人のスキャンダルの方が気になる

そんな私はレシートを持っていない
さっき捨ててしまったから
だから言い訳は出来ません
愛し過ぎたその証しに
値段と日付と手にした品目が
印字されていたならば
どれだけ良かったことか
でも今は
たった一枚のその紙切れが
ないのです

帰り道
道端で百円玉を拾う
それをそっとポケットにしまえば
それが私の今日の一番のニュース
その後ろめたさは、遠くの誰かの命よりも
遥かに重い

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ひとつづつ、いっぽづつ  cofumi

ひとつ年を重ねるたびに
ひとつ何かを知って
ひとつ何かに気づいて
ひとつ涙をこぼす

たった
ひとつ年を重ねるだけで
得ることも
失うことも
多くなってくる

大人にはなりたくない
早く大人になりたい
よせては返す波のよう

ひとつの喜びは
みっつの哀しみとひきかえに
ひとつづつ いっぽづつ
心は形をととのえてゆく
ものなのですね

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雨音様へ感想のお礼  ふわり座

あけましておめでとう御座います。
今回の作品は確かに難しいかなと
感じました。納得出来なかったというか。
でも難しくても納得できるような作品が
出来るように頑張ります。これからも
感想宜しくお願いします。
寒空っていいですよね。冬、好きです。

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Face the Music

窓から海が見える
小綺麗な新築アパートの一室

コーヒー、電子タバコ、阿Q正伝を
ベッドに用意して
昼の2時を過ごしていた。

「わたしの居場所はここだけ」

そう写真に綴って、
誰も見ないInstagramに投稿した

11月最後の週をグレーの毛布に絡まって
タバコの煙と、コーヒーの湯気が混ざり合っているのを見ているうちに
朝起きた嫌な出来事や、理不尽な出来事を

「コーヒーが温かければそれで良い」

と、コーヒーの跡のついたマグカップの内側を見ながら、誰かに包まれるような感じを覚えて



高校生のとき
「結果肯定論」を唱えた自分を思い出し、
称えながら
もう一度その意味をじっくり考え直してみる

結果を受け止めること
責めることを止める

「死にはしないから大丈夫」

とは言わない

「死んでもいい」「生きていてもいい」

死ぬのは悪いことではない

苦しみや、悲しみを乗り越えることを
面倒だと思ってはいけない

昼の2時にそう書くのは
夜の感傷的な気分のせいではない
と反抗して

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会話  猫目屋倫理

女の子って何でできてる?
女の子って何でできてる?

砂糖にスパイスそれから素敵なものぜーんぶ!

…なぁんて
そんな物じゃないのは確か
多分ザラザラでネチョネチョの何かよ
綺麗に磨かれた表面に
潜んだ素顔のゾッとすることって言ったら
キラキラして見えるけど
大概はイミテーション
本物なんて一握りよ
それが分かってるから
隠すのばかり上手くなる
ドロドロで真っ黒くろな腹の中
毒々しく咲かせた花の
香りだけは極上
迂闊に触ると無数の棘が刺さって血を見る羽目になるわよ

じゃぁ
男の子って何でできてる?
男の子って何でできてる?

馬鹿ねそんなの決まってるじゃない
あんたの理想でできてんのよ


「ところで、
君から死ぬほど甘ったるい匂いがするのだけれど一体何の香りだい?」


「…プワゾンよ、
あなた好きでしょこういう綺麗で甘くて少し棘のある分かりやすい女の子」

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孤独  江里川  丘砥

どうして
人には
孤独があるのでしょうか 

楽しさも笑みも
おおい隠してしまう孤独に
陥るのでしょうか

命をやめてしまうほど
ふかく蝕まれて
夜でも明りの溢れている世界で
人間の増えつづける地球で
地球には孤独な人が八十億人
地球も銀河のなかで
孤独にいのちを育む

わたしといえば
生まれてこの方
いつも孤独だったような気さえして
雪の夜には
花が咲く季節を思い出せず
雨の降る日には
心ごと雨に打たれるまま
独り暗がりにたたずむ

心のふかくにある孤独を
拭い去ることはできず
硬い鋼鉄で囲まれているように
誰も触れることはできない

混沌とした暗闇に
なにも見えず
なにも聴こえなくなったまま
わたしは
叫んでもだれからも返事のない虚空に
浮かんだまま

悲しみのなかに漂いながら
ぼんやりと
ひとすじの星が
流れてゆくのだけが見えた

星もまた
孤独なのだと知った

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
遅ればせながら、MY DEARの皆さま、あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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きよらかに

かすかな光を
睫毛が絡めとる
夜明け

もうカーテンの隙間から
さざめいている予感

いつもより
足裏が火照っているのは
甘酒のとろりとした湯に浸かる
夢を見たから

バスタオルで体を拭く
夢の続きのように
布団を剥ぎ取って
カーテンに手を伸ばす

その数秒前から
気づいている

いつもより高い鳥の声に
夜の一切を忘れた空気に
痛みと明るさを分け合ったような
雪の匂いに

静けさを割いて
カーテンをひらけば
もうそこは見知らぬ世界

輪郭すべてが手を繋ぎ
大地の広さを讃えている

覆われたまま
剥き出しになっている
出来たての朝

新しいいのちに
生まれ変わった気分で
はじめてのことのようにルーチンをこなし
いつもの靴の
靴紐を結び直す

いつもの日常が
繰り返されるだけだとしても
いまはただ
この真っ白な道を
きよらかに突き進んでいきたい

靴も
雪も
汚しながら

それでも


------------------------------------------
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

私は10年日記をつけているので、去年、一昨年と遡って何をしていたのか見られるのですが、
ちょうど去年の今日、茨城は初雪が降ったみたいです。
今年はまだ雪が降りませんがいつ降ってもおかしくないくらい寒くなってきました。
雪の日の寒さは全く違いますが。。

今年もゆっくりペースですが詩作続けていけたらと思います。
また宜しくお願いいたします。

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グロタンディーク 成城すそ

疎外感に脳を侵される
大脳皮質の隙間まで全て
汚い考えが詰め込まれる

それがあふれて
目に溜まる

目薬をしても変わらない
真っ黒のなにかに
押し流されて
心を試されて
濁流に抱かれたまま

眠るんだ

やっぱり奇数はダメだね
ヒトは不完全だから
3倍体じゃだめなのよ

割り切れない心は
素数みたいね
57こにわかれる

わりきって

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