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編集・削除(編集済: 2024年09月10日 18:37)

可愛い

ある時可愛く現れた
それから
しばらく床にぺったりと
くっついてた
ある朝くるっと
回転する
そこからはもう大忙し

可愛いはすべり台が
大好きになる
私は追いかける
そっと後ろに手を添えて
すべり台の階段登る

ある日可愛いはぶら下がる
藤の幹見つけてぶら下がる
ゆらゆら揺れる
落っこちそうにゆらゆら
私は手を添えようとする

可愛いは突然拒絶する
「もう いいから」
可愛いはある日突然覚醒する
1人でやっていけると
私に前より少し大きくなった
背中をキリッと向けた

とぼとぼ家に帰ると
少し小さい可愛いがいた
「お風呂入りたいよ」
とにんまり

やっぱり可愛いは
今日も世話が焼ける

編集・削除(未編集)

妻の連れ子のカメの話

夜明け前にカメに食事をあげる 
かなり早いが、カメは早起きなので 
起きる前にあげる 
小松菜の葉を3枚から5枚くらいあげる 
カメは陸ガメだから、植物の葉しか食べない 
カメの大きさは、縦20センチ、横15センチ、厚さ10センチ
体重 300グラムくらいだ 
食事をあげるとき、思いっきり、手と指に突進してくる
噛むつもりだ
もう15年も食事をあげているのに、それでも 
まだ、噛むつもりだ 
妻に言わせると、そこがいいんだと、言う 
あれは、愛かも知れないとも言う 
「ああ、そういうものか」と私は思う 
私には、カメを飼う趣味などないのだけど、朝が早いので 
カメに食事をあげる係になった 
カメは、結婚のときに、妻が連れてきた 
なんで、カメなど飼ったんだと聞くと、白いヘビでも良かったんだけど
「なんかよっぽど辛かったみたい」と変なことを言う 
しかし、私も、意味は解るような気もする 
カメは水槽みたいな、ガラスケースで飼っている
前全面の扉が 開閉できるから、水槽ではない
縦70センチ、横50センチ、深さ50センチくらいの箱だ 
カメは恒温動物ではないので、暖かくする必要があって、赤い電球で温めている 
そういうことで、カメに食事をあげることが、私の任務だが 
一向にカメは慣れない
飼い主の妻にも少しも慣れないそうだ 
カメは一年中ひとりでいる 
だけど、到底、寂しいと思っているとは思えない
そこがカメのいいところだと妻は言う 
カメ飼いの奥深さは、いつまでたっても、敵意を丸出しに 
向かってくるところだと、妻は言う 
そういうものだと思って、私は毎日夜明け前に
カメに 食事をあげている 
今では、カメを愛していて、とても可愛いと思っている。 

 

 

 

編集・削除(編集済: 2023年01月17日 21:28)

白菜の甘酢漬け  朝霧綾め

白菜の甘酢漬けを食べていると
自然と澄んだ気持ちになる

汚れのない
白菜の白
食欲をそそるごま油に
酢と唐辛子の香りが
ひんやりと冷たく 
鼻孔をつきぬける

箸をとって食べる
作り慣れ 食べ慣れたこの味
一口かむたび
りんごに似た
しゃくしゃくという いい音がする


白菜の甘酢漬けを 食べていると
世界までが
澄んでいくような気がする

災害や
戦争や
ねたみや
にくしみが
まずは塩でよくもまれて
そのあと酢と唐辛子で
味付けされる

おいしくなったなら
私が食べてしまう
そうして世界の
不幸な出来事が 
一皿分だけ たいらげられる

食べ終わって
ほんの少しきれいになった世界でも
また私は白菜の甘酢漬けを作っている

編集・削除(未編集)

雷鳴と白鳥

雷鳴と白鳥

 一度だけ、白鳥を見たことがある
 少しの雨と
 淡い雷鳴を引き連れて
 夢かと思い、何度も瞼をこすりつけるが
 白鳥はただ凛々しく立っており
 決して幻ではないことを思い知る
 飛びだった白鳥を見れば
 こころのどこかで、ああなりたいと思った
 ああなれば、ここではないどこかへと
 いけると思った
 真っ白な白鳥の翼と
 真っ黒なわたしの瞳が
 引き裂かれるように
 どこかでパチパチと、音が鳴っていた

 よれよれのスーツには
 現実と
 諦めが
 真っ黒なドレスコートのように
 からだに纏わりつく
 外に出ればだれかの視線が
 雨の様に突き刺さり
 どこにも動けずにいる
 夢ばかり語ってはだめだと
 彼女に言われたように
 あの頃から
 ときどき誤魔化すように口角をあげるのが
 こんなにもじぶんを傷つかせるのだと
 わたしは初めて知りました

 あり余った時間を
 悪戯に溶かしていくわたしたちが
 もしも時を奪えれば
 過去に遡り
 言い聞かせたい
「やりたいことをやれるだけ」
 夢ばかり見ていた
 あの頃のわたしと
 現実ばかり見ていたあなたに

 ときどき、あの日に戻ることがある
 少しの雨と
 淡い雷鳴
 目覚めたときに雫が落ちてしまうから
 あの柔らかい水滴は
 わたしの涙だったのではないのかと
 思うことがある
 何かが哀しいわけではありません
 遠くへ行くだけの話です
 白い翼を携えて
 大海を越えて
 たとえ雷鳴が聞こえようとも
 遠くへ、ただ遠くへ
 

編集・削除(未編集)

その日見たのは  まるまる

あー 行きたくない
包丁動かす手を止めて
口の中でつぶやいた

洗濯掃除 続けて出勤
毎日同じ 繰り返し
さしたる理由のある訳じゃないが
できることなら遊んでいたい

味噌汁の野菜を切りながら
そんなことを考えた 
目は離さないよう気をつけながら

俎板の上の野菜と一緒に
野菜をおさえる手も見えていた

そう言えば
働くことが空しくて
「ぢっと手を見る」詩があった

きっと少しうつ向いて
力なく指の曲がった両手の平を
じっと 見ていたんだろうな

毎日同じ 繰り返し
私もこの手で働いている
手を見る理由は違うけど
真似してそっと 目をやってみた

目に入ったのは手の甲だった
空しい気持ちでこの手を見るのに
わざわざ表裏 返す気にはならない

あるがままの
手の甲だった
焦点は手の平としていたけれど
この時見たのは
甲だった

その日
啄木がぢっと見たのも
あるがままの手の甲
だったろうな

編集・削除(編集済: 2023年01月19日 19:54)

めかくし  香月

一つを砕いて、また一つ。
口に含んでは、転がして
噛んで砕いて飲み下す。
からから、ころり、からころり
小さな棘の金平糖
「ホント分かってない」
ぶつかる棘がちくりと刺した
拾ってぱくりと飲み込んで
気付かぬふりで奥歯で噛んだ
ざらりと舌へ融け出る毒も
君のと知れば蜜と化す

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太陽の軌跡  エイジ

日光は全てを等しく照らし
全ては地上に影を映す

恋人たちは
二人だけに聞こえる声で
そっと耳打ちをし合い
南の森へ向かった

恋人たちは森へ着いた
彼らが歩いている影を見ている
僕は慌てて本を閉じた
大きな木の株に腰かけ
恋人たちが接吻している影を見ている
ゆっくりと時間は流れる

僕はそっと立ち上がり
その場から逃れようとしたが
笹の葉たちが大きく揺れた時
恋人たちは僕の気配に気づき
足早にその場を去って行った

傍に大きな楢の木が一本立っている
その木漏れ日と影をしばらく見ていた
木の下には小川が流れ
微かなせせらぎが聞こえていた

笹の葉がどこか恥ずかし気に
風にそよいでいた
ドウダンツツジが情熱の赤に紅葉して
帰るものを見送っていた

日光は全てを等しく照らし
全ては地上に影を映す
その時 僕は
緩やかな太陽の軌跡を見ていた

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篝火の花  荻座利守

寒空の下で
篝火の如く咲く花よ

遥かな
いにしえの世に
かつて栄華を誇った王の
冠を飾った花よ

そして
そのことで傲りもせず
はにかむように
下を向いて咲く花よ

故郷より
遠く離れたこの地では
縮こまるように螺旋を描く
茎の先に結実した
お前の種を目にするものは
ほとんどおらず

数多の花は
実を結ぶことなく
春を迎えながら散りゆくが

お前が
「シクラメン」
という名で呼ばれる
その由来を知る
僅かな者達により
お前の命の灯火は
この先も確かに
引き継がれてゆくから

はにかみながらも点す
篝火の如きその花で
寒さに凍える
この夜のような
侘しい人々の心を
照らしてほしい

今この季
暗闇に迷う人々が
見失っていた
己の路を見いだして
再び歩きだすには
お前の灯りが必要なのだ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
シクラメンの和名は篝火花というそうです。
シクラメンの名は、ギリシャ語で円形や螺旋状を意味する「キクロス」に由来すると言われています。
花が落ち実が生ると、茎が螺旋状に丸まることから名付けられたとのことです。
その昔ソロモン王が王冠のデザインにシクラメンを取り入れたところ、シクラメンは恥ずかしさのあまり下を向いてしまった、という伝説があるそうです。

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偲ぶ  理蝶

ひりつく風が墓地の狭い路を縫う
枯れた葉を悲しく鳴らす

あなたがいないことを受け入れるのには
僕はまだ幼かった
だってあなたがいるということが
どんなことかさえ
まだわかっていなかった

ちぎれちぎれに頭にしまわれた
あなたと別れるために踏む
いくつかの段階での光景が
僕にとっての死だった

荼毘に付され登った煙は
あなたではなかったし
壺に入り押し黙る骨も
もうあなたではなかった

喪失に抗うため
人は煙や骨にあなたを重ねるけど
それは証であって薬ではないと
思い知った

あなたを思う時
空を見上げれば良いのですか
手でも合わせたら良いですか
そばにいると諭されても見えないのなら仕方ない

言葉を尽くし時は過ぎた 
涙を流すことももうない
今はただ 会いたい
それだけが静かにあって

ひりつく風が墓地の狭い路を縫う
風は立ち登る線香の煙を乗せて
西へ抜けていった

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雪の日の朝  妻咲邦香

雪の日の朝
母屋の裏手のちょうど陰になった辺り
誰が訪れたのか
その道筋で
その深さで
大きさで
振れ幅で
その心に去来したものを
知る

驚きを、知る
ひもじさを、知る
戸惑いを、知る
憤りを、恐怖を
儚さを、逞しさを
知る
希望もあるかもしれない
あるといいなと
思う

決して立派とは言えない母屋の
その裏手
見つけた小さな足跡で
交わることのない誰かの営みを
知る

人間は恥ずかしい
こんなに大きな足跡だ

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