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編集・削除(編集済: 2024年09月10日 18:37)

「箒星」の意味を調べても。  松本福広

素敵な星雲の画像をインターネットで見つけた。
未だ解明されていない宇宙
光と彩りをともなって煙らせている
空気がないはずの宇宙の煙とはなんだろう?

調べてみたら
星雲は宇宙の中での美しいガスや塵の雲のことを指すとのことだった。
知識がない私は
宇宙の掃除人のような人が
箒星と呼ばれる箒で
星屑と呼ばれる欠片たちを集める。
その集められた星屑たちが
宇宙から捨てられる前に発する煙なのだと
名前だけのイメージで思い浮かべてしまう。

調べると箒星は彗星で
星屑は空に浮かぶ数多の星のことだった。
彗星が地球に星屑の欠片を降らせる。
宇宙からの贈り物、人は星座を描く。
空気のない世界にエーテルを信じたように
人は想像を繋げる。
星と星を繋げて、星座の物語を作る。
星と星のコラージュで綺麗な嘘を作る。
宇宙の掃除人が箒星に乗って宙を飛ぶ夜は流れ星が見えるかもしれない。



エーテル…光の波動説で光を伝える媒質として仮想され、光の電磁波説以後は電磁波の媒質とされた物質。相対性理論によって空間自体を電磁波の媒質とみなせばよいことがわかり、その存在は否定された。(コトバンクより引用)

編集・削除(未編集)

怨念  秋乃 夕陽

熱い湯船に浸かりながら
昼の出来事を思い出す

病院の帰りに
行きつけの喫茶店に立ち寄った頃の話
私はお気に入りのコーヒーを片手に
瀬戸内寂聴氏が現代語訳した源氏物語を読んでいた

そこへ現れたのは私にとっては見慣れぬ女性
歳の頃は二十代後半から
三十代前半といったところか
私が座るカウンター席から一つあいた席に座り
カウンターを挟んで差し向かいにいる
その客と同い年ぐらいの若い店主に
まるでどっと流れ落ちる滝の如く大声で話し始めた

ディケンズがどうとか昔は演劇をやっていたとか
結婚して子供の成長が楽しみだとか
まるで麻薬を飲んだような状態になったとか
詳しくは聞き取れないが
ところどころ漏れ聞こえてくる
それでも知らないふりをして物語を読み耽っていた

時間が経つのも忘れ熱中していると
あっという間に時間は過ぎて
ハッと気づいて
スマートホンの画面の時間表示をみた頃には
十二時を少しまわった頃になっていた
母親に十二時半には帰ると伝えていたのを思い出し
慌てて本をカバンにしまい
コーヒーカップに残った冷めた珈琲を飲み干した

カバンと財布を持ちながら椅子から立ち上がった時
ガタッという音を聞きつけて
例の客の話を聞いていた店主が顔を上げた
「ありがとうございました」
店主と店員の声が明るく重なり合い
私に向けられた顔は心なしかホッとした表情

「うるさかったんじゃないですか?」
会計を済ませようとレジへと急ぐ私の背中越しに
思いがけぬ言葉がかけられる

「あ、はいはい」
約束の帰宅時間ばかり気にして
気持ちだけが急いでいた私は
声の主を確認する余裕すらなく
努めて明るい声で曖昧な返事をしてしまってから
「そんなことないですよ、大丈夫ですよ」
そう言いつつ振り返った瞬間
じっとこちらを見つめる客の目に
思わず背筋がぞくっとした

まるで源氏物語の夕顔に出てくる怨霊が
恨めしい目つきで光源氏を睨みつけたような

会計を済まして喫茶店を出てもガラス戸越しから
まだこちらを恨めしげに見つめている

通常ではそこまで恨んだりはしないだろう
きっと正常な精神の持ち主ではないのだろう
そう思うと哀れにも思うが
夕顔の女は頭の中将の北の方から恨みを買って
うら寂れた五条の別邸に逃れ
光源氏と出逢ったがために
彼を慕う怨霊から呪い殺され
私も職場で嫌がらせを受けてそこから逃れ
時空を超え同じ魑魅魍魎の住う都で
夕顔の女のように
いままた所在なき恨みを買うのかと思うと
空恐ろしくなってブルっと体を震わせた

唐突に思い出された湯船の中から
たちのぼる湯気がゆらゆらと揺れて
じっと二つのまなこがこちらを見つめていた

編集・削除(編集済: 2024年09月29日 17:39)

風に乗る金木犀  上田一眞

秋色も色濃くなって来ると
微かな金木犀の香りが漂い
スマホの上を覆う

ぼくの手は止まり
スマホを置く
ふくよかな香りに包まれ
留まる 思考

何という詩情であろう
金木犀の香りを知ったからには
もはや物語を紡げない

でも 秋の光に祝福され
風に乗る金木犀
ぼくはこのたゆとう香りが 限りなく
好きだ

早朝 
音信(おとずれ)川河畔に立つ

編集・削除(編集済: 2024年09月29日 06:03)

つかの間の誓い  温泉郷

地震があるたび
いったん家具は
家の外に出される
アテネでは
そういう習慣があった
この家のアームチェアも2脚
地震の後 外に出された

1脚は背もたれの高い木製の硬いチェア
1脚は背もたれの低い布製の柔らかいチェア

少しだけ雲のある
青空の下
向かい合っている
背景には荒涼とした山脈
遠くには廃墟となった神殿

部屋の中では
離れ離れだったが
はじめて向かい合わせ
今は 家人も見ていない

ほら あなたの眼が見えます
はい あなたの眼も見えます
ほら あなたの声が聞こえます
はい あなたの声も聞こえます
ああ やっとですね…
はい やっとですね…

後ろに置かれた
背の高い黒い箪笥が神父のように
2脚を見守り 冷静に促した

あなたたちをずっと見てきました
わかっています
さあ 時間がありません
部屋に収納される前に
急いで誓いの言葉を

乾いた大地と
澄んだ青空と
見捨てられた神殿が
あなたたちの証人です

(注釈)デ・キリコ ≪谷間の家具≫ 1927年
トレント・エ・ロヴェレート近現代美術館より

編集・削除(編集済: 2024年09月26日 18:45)

沖合  飴山瑛

風がある
雲の切れ間を
すり抜けて

開け放した窓
外ばかり見ているのに
手ひとつも
伸ばさない

昼まで寝ていたから
空がずっと遠い
体の中に
朝が閉じ込められている

埋められた本棚に
過去がある
ひとりになれない
だからずっと
ふるえていた

夢見るために
夜を泳ぐ足
背ははがれてゆき
薄く透けた
魚が飛び立つ
丸い鱗
真珠に似て
ひかる

月の周りには
叫びが根を張って
眼の裏から
蔦を伸ばす

こころはからだを巡る
わたしは
どんどん
ゆるむ

丸い関節が
きりきりと擦れ
小さく粉が舞う
打ち捨てられたマグ
罅が入っている

実感だけを頼りに
飛び去ったわたし
追いかけてみては
浅い眠りが
海のすがたをとる

はなれてゆく
わたしたちを
つなぎとめる
枝にばかりすがりついては
滅びてしまう
いまを
懐にしまい込んでいる

どこかに行きたい
果があるのなら

そこにきっと
真がある

編集・削除(未編集)

向日葵〜貴方だけを見つめる〜  司 龍之介

私は誰にでも、こんなに
見つめるわけじゃない
貴方だけですよ
わかってますか
早く私の気持ちに気づいてください

貴方が気になるから
勇気を出して話しかけた
貴方は笑顔で応えてくれて
その笑顔が
とても愛おしくて
私はほっとしたのです

貴方は太陽です
その光は辺りを照らし
みんなが輝きだす
私は、その光が眩しくても
頑張って努力して
見つめ続けているのです

貴方と、もっと話したい
もっと一緒にいたい
もうこれは恋です
貴方は、いけない方ですね
私をこんな風にして
でも、私もおかげで輝けるのです
夏空の下、輝けるのです

編集・削除(未編集)

彼岸花 荒木章太郎

仕事帰りに
教会に立ち寄り
牧師に懺悔して
悔い改めたら
終電に間に合わず
孤独の夜道を帰ることになった

頭上では仲秋の月が
四角に変形して
サイコロのように回っていた
スロットマシンみたいに
三つの数字を映して
その顔をカタカタと変える
統計とか法則とか宿命とか
血眼になって縋ってきたものとか
カタカタと輝いている
なんて欲望と欺瞞に満ちた
不安定な空か

これまで人の厚意に甘えて
夜を明かしてきたから
いざ憎しみの街で
お前は加害者の側だと
こめかみに罪を突きつけられても
言い訳しか見つからず
夕闇は残念な顔をして
幕引きを告げたものだ
何も差し出せずに
命乞いをしては
街を去る毎日だった
都市はこんなにも砂漠か

信じる事と疑う事の
国境線で彷徨う先に
彼岸花が咲いていた
確かに全てが平等にみえる

もう人に赦しを
乞うことはやめて
神に許しを乞うことにする
そう決めると月は丸に戻っていた

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大丈夫 喜太郎

大丈夫だから
大丈夫だから 安心して

最後の言葉

大丈夫じゃ無い人の口癖
「大丈夫だよ」

どんな言葉を伝えて救えば良かった?
どんな言葉でもキミを追い詰めそうで…

それでも手は差し伸べる事は出来た
それでも話しは聞けたかもしれない

きっと みんな大丈夫なんかじゃ無いんだよ
何かしら
大なり小なり
不安の中 手探りで彷徨っている

だから僕は何も言わずに手を差し伸べると誓った
二度と過ちを繰り返したく無いから
だから………お願いだ
この手をただ握り返してほしい
そして強く抱き締めるから
そして僕が言ってあげる
「もう大丈夫だよ」

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響灘  津田古星

私ほど素直な人間はいないと思うけどなあ
(そういうこと自分で言う?)
私は直球しか投げない
(単純で進歩がないということね)

そんな私でも 
彼に聞けなかった事もあれば
言っていないこともある

彼は私が居なくなってどう思ったのか 
やれやれと肩の荷を下ろしたように
さっぱりと軽い気持ちになって
翌日からいつものように元気に働いたのか
それとも何かを考えたのか
私を思い出すことがあったのか
ほんの少しでも淋しさを感じてくれたのなら
私は慰められたのだけれど

彼に最後に会った三ヶ月後
私は彼のふるさとの海を見に行った
彼はそんなことは知らず
都会で忙しく働いていただろう
私はその旅で初めて日本海を見て
二泊して帰ってきた
電車の窓から夕日が海に沈むのを見て
もうこの先の人生には
彼はいないと思っていた
その時買って来た土笛が 
まだ ここにある

三十八年経って
彼がふるさとの海の美しさを伝えてきた時
私もその海を見たことがあると
返信したくなったけれど
やっぱり言えなかった
彼にどう思われるか
ためらう気持ちが まだあったから

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片思い  ベル

我々は
男であり女である
これまでどんな友情を築いたとしても
それは恋愛と紙一重

わたしはそう思っている
あなたもそう感じているでしょう

だから
いざという時ほんのちょっと距離を置く

ほんとはみんなひとりぼっちだから
少し寄りかかりたくなるけど
そこはひとりで歩こう
自分に言い聞かせる

わたしはあなたのなんでもない
ただの友だち

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