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編集・削除(編集済: 2023年10月25日 04:10)

感想と評の御礼 大杉 司

滝本様へ
この度は「愉快犯」をお読みいただきありがとうございます。
ほとんど個人の見解で書いたものなので、一方的な詩となってしまいました。
あるべき名を隠してまで生きるのは辛いだろうと思いました。
早くに自首した方が楽だったのでは?とも感じました。
しかし、もう終わったことです。
評価ありがとうございます!次回も宜しくお願い致します。

編集・削除(未編集)

青島様 評のお礼です 紫陽花

青島様 こんにちは。お忙しい中読んでいただき、ありがとうございます。そして、参考例も、嬉しいです。必要なのはテンポですね。楽器でもリズム、テンポ音痴と言われますので笑 しまった笑 詩もテンポ要りますねと改めて感じました。声に出して読みながらテンポとリズム見直してみます。

編集・削除(未編集)

お知らせ 三浦志郎 2/10

掲示板上 三浦2/6投稿の
「叙事詩 地下に在り」のプレゼントキャンペーンは
申し込み定数になりましたので、これにて締め切りとさせて頂きます。
ご応募、誠にありがとうございました。

編集・削除(未編集)

詩の評、お礼です。  じじいじじい

青島様

こんにちは。
詩の評、お礼です。
佳作有難うございます。
子供向けの詩を子供の想いを想像して書きました。
これからもよろしくおねがいします。

編集・削除(未編集)

2024年1月23日~1月25日 ご投稿分、評と感想です  (青島江里)

 大変お待たせいたしました。
 2月4日午後から翌朝にかけての投稿は、私の勘違いによるミスです。
 不安な気持ちにさせてしまってごめんなさい。どうもすみませんでした。


【 2024年1月23日~1月25日 ご投稿分、評と感想です 】

◎冬将軍襲来  積 緋露雪 さん

昨年の年末は、比較的あたたかな日々が続いていたのですが、年が明けてからは、手のひらを返したような寒さにみまわれました。いきなりの寒さ。強風。冬将軍という言葉は誰がつくられたかは知りませんが、怖いくらいの力のある天候を表すのにぴったりの言葉だと思いました。タイトルの冬将軍襲来。見ただけで厳しい冬の寒さを感じました。

「冷たくも美しい雪」「疾風怒濤の日本海の海鳴り」……静と動の対比により強調される厳しさの中にある冬景色は、圧倒されるものがありました。「風神雷神」「漏斗雲」……激しさを表すものの並列により現状の天候が巻き起こすエネルギーの大きさを感じました。和の要素を感じる数々の言葉、「海の華のみ宙を舞ふ」など、時代劇のようなアクションを彷彿させる表現の数々。それは、大舞台で観劇をみているような迫力さえ感じさせます。

ただひとつだけ、今回、こちらの作品を拝見いただいた際、私は能登の地震に関する部分を、とある冬の大地と置き換えて拝見させていただきました。個人的には、能登の震災に関する内容とは違うものにすることで、この作品の良い部分を伸ばせるように思いました。今回、評は保留とさせていただきますが、厳冬の凄みを感じさせてくれる作品だと思いました。


◎糸くず  喜太郎さん

糸くずを見て、詩につなげていくところ。作者さんの繊細なお心を感じました。始めに、登場人物に関して感じたことをお伝えします。「もし捨てられたら~」から後に登場する「隣を歩く人」ですが、こちらは知人なのか。他人なのか。どちらかによって内容が変わってきそうです。知っている人だとすると「隣を歩く人に聞く」という行為は自然ですが。他人だとすると少し不自然に思えました。果たしてそのような質問を突然投げかけ、答えてくれるのかという思いが湧いてきます。詩はノンフィクションでならなければいけないという決まりはないので、仮想の人物を登場さても大丈夫ですが、隣を歩く人という設定は考えてみるのもよいかなと。よく公園で、他人だけど座っている者同士でなんとなく会話が始まるということも見かけるので、そんな設定をしたり、或いは、いつも一緒に歩いている人に変えたり。それからそのようなことを踏まえて、最終にある「私から手を繋いだ」についてですが、つきあっている女性だとか、親友だとかの設定でしたらそのままの流れで行き着きそうですが、あまり知らない人からいきなり手を繋がれるというのは、驚きの方にいってしまいそうなので「私から手を繋ぎたい」と、するのも一案になると思いました。そして、真ん中の「隣を歩く人に~」とその三行下の「隣の人」は、かぶるので「隣の人」の方は消去した方がいいと思いました。

ふだん、気に留めることも少ない糸くず。肩に乗っかっていた糸くずが風に飛ばされていく様子を見て、消えていく寂しさを想うことができる。とても詩的な気づきだと思いました。糸くずをみて自身の姿も糸くずのようだとされています。「社会から消えても何も変わることはない」それだけにとどまらず「ただ摘んで捨てられないだけ」と、されているところには、どうすることもできない迫りくる虚しさを感じさせてくれました。その感受性。今回は佳作一歩手前で。


◎美しい時代  樺里ゆうさん

戦争と平和について語る時の「美しい」という言葉の響きには、なぜか、ものがなしいものを感じます。たしかに本当にあるものなのに、幻になるような不安を感じさせるからなのでしょうか。

舞台はどこにでもありそうなフードコート。どこにでもありそうな場所でどこにでもありそうな時間を過ごしている時、ふとよぎる疑問と不安。美しき良き時代、ベルエポックを擬人化、白線の地球をテーマにした俳句に登場するマリを登場させる詩の構想は、戦争と平和についてというテーマについて、若い方にも入りやすくなっていて、とても読みやすい作品になっていると感じました。

大学の卒論に悩むマリ。別の国ではもっと大きな悩みを抱えているというのに、こんなことで悩んでいていいの?に対しての「いつの時代にも苦しんでいる人はいたけれど、みなが一つの時代を生きるのではなく、個人が個人の時代を生きていた」と言った内容には説得力を感じました。更に説得力の上書きをしているのは「だからきっと/悲しみの種類が/変わるのだね」の言葉。大きく縦に首を振ってしまいました。そこからの次の連の「いつか君の頭上に~」の言葉は非常に衝撃的。「気をつけろ。頭を打つよ」そのような警告を同時に表現されているように感じました。

最後の方にある「はじめて ベルエポックはいなくなったのだ と マリは気づいた」には、影、そして、恐ろしさまで感じました。ライトな作風で日常の生活での悩みを描き、その中に戦争と平和について考えるというテーマをうまく組み込まれている作品。深いものを感じさせてくれました。佳作を。


◎かきごおり  じじいじじいさん

朝起きてすぐの湖の雪景色。寒いけれど、冬らしいきっぱりとした綺麗な空気を感じさせてくれました。

「しんしん」でも「こんこん」でもない「サラサラ」という雪のオノマトペは、「べた雪」でも「ぼた雪」でもない「こな雪」を見せてくれます。湖の水色の上に白い雪。この白い雪は、作業中の音は横に置いといて見つめてみると、かき氷機でかいている時の氷の様子とも重ねることもできますね。

湖全体にこな雪が降る様子。大きなかき氷という発想はユニークで、子供の自然な会話のやり取りにそのままでてきそうです。そこから誰が食べることができるかなと、どんどん想像の翼を膨らませていく様子を想うと、楽しそうに室内から外を眺める子供の姿が浮かんできました。早朝。雪の降る湖の様子を白い息を弾ませながら眺める、あたたかい冬の一風景。

最後の「おひさまだっておなかをこわすね」の一行。真顔で心配していそうな子供の姿が目の前に浮かんできて、愛おしい気持ちにつつまれました。子供目線ではなくて、子供になり切って書いている作品だと思いました。佳作を。


◎辻占と約束  紫陽花さん

辻占。私は辻占という方に実際にお会いしたことがありません。辻占は万葉集に出てくるくらい古くからある占いで、夕暮れ時の辻は異界とつながっているという根底の元、そこを通る大衆の人のワードを神の声と転じて、占いをするのですね。どこか神秘的なものを感じます。

人は悲しい時、誰かに、何かに、頼りたくなる。すがりたくなる。身近に真っ裸な心で気持ちをさらすことのできる人やものがあれば、その場でその大きな揺らぎやひび割れを、完璧でなくてもどうにか納めることができるのですが、そうでない時は大変です。日を追うたびに自分なんていなくなればいいなんて思いはじめたりします。そう思っても、本当のところは誰だって消えたりしたくないですよね。作中の私が、辻占のおじいさんを思い出すと言ったシーン、それは、このような気持ちをしめしているのだと思わせてくれました。

辻占さんの近くを通り過ぎるシーンの表現、声をかけられたくないと思いつつも、心の奥の奥でどこか声なきSOSを発しているようにも感じられました。そして、私を捕まえた辻占さんの所作。お金をもってもう一度占いにという声は、裏を返して拝見すると「お金なんていいからもう一度この場所に来て、生きているあなたの姿を見せて」という心の声として響いてきました。

終連では「律義な私は約束を破れない」と、さらっと書き綴っていますが、こちらも裏を返してみれば「あの時はありがとう。命拾いしました。これからも救ってもらった命を大切にします」という心の声として響いてきました。

全体的にみると、作品の核となる四連目。「~伝えた」「~歩いた」「~言っていた」「~捕まえた」という動作を表す言葉がこと細かく書き綴られています。まだまだ省略できそうな部分もありそうです。歯切れよくすることで、辻占さんと私との咄嗟のやり取りのスピード感をより詳しくことができると思います。体言止めなどを用いながら、整理されてみるのもよいかなと思いました。一例です。

なぜか 私はその時思い出した
辻占のおじいさん
赤い滑り台
春の日の中で
のんびり眠る黒猫
最後にどうしても見たくなって

一番辛い時、誰にも言い出すことのできない心の声を、綴る言葉の裏側にうまく埋め込むことのできた作品だと思いました。今回は佳作半歩手前で。


◎早く帰らなくちゃ  まるまるさん

大きくなった息子さんを気にかけるお母さんの気持ち。親にとって我が子は、どんなに大きくなっても子供なのです……そのような親心が作品全体にしみわたっている、そのように感じさせてくれる作品だと思いました。

拝見していて、少し気になったのは、連分けや行頭揃えに関することでした。内容がとても素敵なものなので、もったいないなと思いました。特にこれが正解だという書き方はないのですが、こちらは個人的なものなので、ご参考の一部としてお伝えしますね。

一連目の字下げ「仕事~」や「もう~」などは、会話の部分の強調としているのでわかりやすく分けていらっしゃると思いました。二連目と三連目についてですが、特にこだわりがないのなら、三連目の行頭を二連目の行頭に合わせると、すっきりすると思います。四連目は「一緒に笑ったのに」から改行するのもいいかと思いました。理由は「一緒に笑ったのに」の後に「……」の意味が隠されているように思えたので。五連目と六連目ですが、私ならこんな感じにするかなぁ。うまく言えないので書き並べてみますね。

安らぎはないし
母さんは 居なかった
よりも
安らぎはなかった
でも
母さんは 居た  
せめてそんな家にしてやりたい

さあ 急いで帰らなくちゃ
目に見える交流だけが絆ではないけれど

「よりも」「でも」という接続の言葉を単発にして、母さんの思いを目立つように意識してみました。
後は、「さぁ」という勢いのある言葉を、連の先頭にもってきて、息子さんのために早く帰りたいという気持ちを強調してみました。

日曜は 眠らせてあげよう
思いやり

作中のこの言葉。さりげない母の愛情があふれていて、とてもよかったです。
息子さんの成長に対する喜びと寂しさと。お母さんの愛がたくさん詰まった作品。今回は佳作半歩手前で。


◎マスメディア  荒木章太郎さん

最近のマスメディアに対して、感じたことを表現された作品。独特な表現が印象深く。何かに対して、こんな状況はいかがなものかというようなことを書き進める時、直球過ぎても偽善っぽく伝わったりしそうです。かといってオブラートに包みすぎると、難解すぎて通じにくくなってしまいそうです。この作品は、全体的に拝見すると、ちょうど程よく、その間をいく作品になっているように思いました。

ただ、一点だけ立ち止まっまった部分がありました。一連目の「夜明けには蕾」と「夕暮れには花」という二つの表現です。一連目の終わりでは「いくらでもポケットから出てくる」というようになっています。こちらは、私は、情報は今ではTVや雑誌などに頼らなくとも、個々のポケットからスマホを出して確認できる……というように受け取りました。その直後の「夜明けには蕾」でしたから、ここで立ち止まってしまいました。この二つの表現、後に続く言葉が省略されているように見えるのですが、例えば「蕾をみつめる」「蕾を取り出す」ともとれそうです。作者さんが思う後に続く言葉を添えてあげることにより、よりはっきりとこの作品の世界が見えてくると思いました。独特な例えの表現が印象的な作品。今回は佳作一歩手前で。


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

外を歩いていると、電線に小鳥の群れ。
ぷくぷくと体をふくらませ、さえずり、からだを寄せ合っていました。ここ最近の元気のもとです。

みなさま、寒い中、今日も一日おつかれさまです。

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マイルーティン

ルーティン
人それぞれ違うが
私の一日は
コップ一杯の水を飲むことから始まる
効果など詳しい訳ではないが
身体の目覚めに繋がると感じている
数年前から自然とこうしている
毎朝のこの時間が落ち着く
今日の仕事も自分なりにこなせそうだ
色々あり
頭の中悩みだらけになりそうになったら
何も考えないで空を眺めてみる
空の青さ広さを感じ
少しの時間でも無になれる
そうすると
頭の中がスッキリしたように思えてくる
世の中の無情さや不条理さに対し
こうした時間も必要なのだ
さて
今日も一日が始まる

編集・削除(未編集)

シチュー 麻月

昨日の残りのシチューを
あたためる
ぐつぐつぐつ
煮詰まって
ぶくぶくぶく
大きな泡がはじけてく

内側で
何かが煮詰まる音がする
ぐつぐつぐつ

シチューには
水を入れて
かき混ぜて

でも
ぐつぐつぐつ
煮詰まる音はまだやまない

塩味のすこし強いシチュー
パンをひたせば
大丈夫

ぐつぐつぐつ
ぶくぶくぶく
まだやまない

くたくたのパンを食べる

どこか遠くへ行きたい

編集・削除(未編集)

軍隊・内務の暴力  上田一眞

その1

旧日本陸軍における
平時の営舎内居住の単位である
内務班は
ある種の〈狂気〉に支配されていた
最前線内務も同じで
古参(年)兵がふるう初年(新)兵に対する
〈暴力〉は
看過できぬ異常なものがあった

連隊内では
絶対的な支配者である将校も
部隊を維持して行くため
これを放置
許しがたいことだが
部隊内の不満のガス抜きに
大いに利用していた


その2

私の父は赤紙を釜山で受け取り
応召地も同地であったが
配属されたのは
北鮮の豆満江(とまんこう)陣地だった

寒さの厳しい地方であった故か
陣地の部隊は
新潟で編成され
主に東北の出身者で占められていた

農村出身者が大半の部隊
その蝟集の只中に 一人
異郷の都会人が入って来たのだから
いいカモだ
狙い撃ちにあって
古参兵から徹頭徹尾イビられた

父にとっては不幸なスタートだった
ただ そのことを除外しても
軍隊は異常な世界だった

たとえば
「官給品の検査」と称するものがあった
針を一本でも紛失すると
大ごとで

 畏(かしこ)くも
 天皇陛下から下賜されたものを
 失くすとは何ごとか
 貴様 ぶったるんどるぞ!

と上靴で殴りつけられた
しかも 常に“連帯責任”を問われ
一人の不始末は
同じ班の初年兵全員で責任を負わされ
共に殴られた

父と同期入営の豊川出身のある初年兵は
夜ごとのいじめに耐えきれず
脱走を試みた
しかし果たせず
河も凍る厳冬の陣地で 
裸に剥かれて営舎から放り出され
凍死した
脱走は重営倉行き
かつ銃殺刑に該当する重罪ではあるが
憲兵の捜査はお座なりなもので
部隊内でもみ消された

また ソ満国境の豆満江河畔で
馬賊と交戦したとき
ある古参兵は
味方から背中を撃たれ 死亡した
戦闘中のどさくさに紛れた事件だが
やられた兵は札つきのワルで
理不尽かつ陰湿
皆から蛇蝎のごとく嫌われていた
当該事件も部隊内で処理され
闇から闇に葬り去られた

将校が兵を犠牲にすることを
厭わなかったように
兵はまた兵をぼろクズのように扱った
これら〈非人間性〉は
夙(つと)に知られた旧日本軍の悪弊であり
陸軍・海軍を問わず共通して持つ
牢固とした体質だった


その3

精神力を鍛えることを名目にして
手荒なことをしたのは
何も旧日本軍だけではない

スタンリー・キューブリックの映画作品
『フルメタル・ジャケット』に
描かれているが
米軍(映画では海兵隊)でも同様だ
戦争を遂行するには
普通の精神では保たないから
訓練所で新兵を狂人に仕立て直し
殺人マシーンをつくる

異常な精神の状態を作らないと
作戦の遂行 つまり〈ころし〉はできない 
当たり前だが
軍隊とはそういうところなのだ
そして結果として
〈ころし〉を目的にした集団には
常に〈精神の荒廃〉がついて廻る

軍・軍隊が〈狂気〉の集団であることに
洋の東西や
時代の新旧は
問わないもののようだ

また 平時 戦時の別もない
沖縄での
三人の黒人米兵による少女暴行事件など
〈精神の荒廃〉が引き起こしたとしか
考えられない
いたい気な少女を凌辱するなど
言語道断
日本人を愚弄した酷い所業だ


その4

確かに人の心には闇があって
〈暴力〉と〈性〉への衝動が潜んでいる
これらはラディカルな欲求であるため
人は御しきれないで来たし
歴史は そうした
欲求の上に成り立っている

否定はできないし するつもりもない
だが
安易にこれを是認し
戦前を懐古したいがために また
国粋主義や軍国日本を礼賛せんがために
むやみに旧軍を賛美して
内包した〈狂気〉を忘れては
やはり駄目だ

南京事件を引き起こした者
一人ひとりは
弱く心優しき人だったといわれる
それがなぜ?

私は思料する
内務班の〈暴力〉を培った
〈おぞましきもの〉と同根のものが
大陸で牙を剥き
支那人(*)をチャンコロと蔑視し
無辜の民を虐殺したのではないか
集団の〈共同幻想〉なるものの発露が
悪しき行為を
暴発させたのではないか
  
この痛恨の大虐殺を起こした
〈おぞましきもの〉つまり〈狂気〉を
日本民族が
等しく内在させていることを
私たちは
決して忘れてはなるまい

南京事件は1937年12月に起きた
僅か86年前の出来事だ





*支那人=中国人 戦前の一般的呼称


[参考]
 内務班の実態は
 野間宏の小説『真空地帯』に詳しい

編集・削除(編集済: 2024年02月10日 16:15)

妻の夢が聴こえた  荒木章太郎

毎晩妻に
背中を向けて
眠るのは
海象である
醜い牙を
見せたくないから
最近牙の重さに
体が耐えられなくて
寝返りができなくなった

ある晩背中で流れる
君の寝息に耳傾ける
真夜中の水族館で
迷子で泣いてる夢が聴こえた
自分冴えよければよいと
必死に伸びるそんな牙は
抜こうと思った

編集・削除(未編集)

感想と評 ◎1月30日(火)~2月1日(木)ご投稿分  滝本政博


一生懸命に読みましたが、見当外れだと感じるところがあればスルーしてください。
よろしくお願いいたします。


「能登に降る雪」 小林大鬼さん  1/30日

被災地の厳しい状況と、それに追い打ちをかける冬の天候を伝え、深い悲しみを訴えます。政府の対応の遅さを嘆いているようにも感じます。
リズムのよい詩で、「る」「まま」の繰り返しがとても効いています。
特に、「雪は降る」の繰り返しは、「る」が絵画(視覚)的要素を感じさせ。雪が舞っているような、効果を上げています。
行分けに難があると感じました。気になったのはこの点のみです。佳作とします。
多分、縦書きに直すとわかりやすいと思うのですが。
以下、私ならこうするという行間の一例です。

雪は降る雪は降る雪は降る
罅割れた能登に雪は降る

元旦のあの日から
能登の時間は止まったまま

瓦礫の道も焼け跡も
深く冷たく罅割れたまま

悲しみの雪は降り積もる


雪は降る雪は降る雪は降る
閉ざされた能登に雪は降る

静まり返る被災地は
置き去りにされたまま

人々の心も距離も
暗く重く閉ざされたまま

悲しみの雪は降り注ぐ


雪は降る雪は降る雪は降る
過ぎ去りし能登に雪は降る

数多の能登の被災者は
片隅に取り残されたまま

過ぎ去りし日々を
思い出せぬまま

悲しみの雪は降りしきる


雪は降る雪は降る雪は降る

希望の兆しは見えぬまま
被災地の声も思いも届かぬまま

懐かしき能登は
記憶の彼方に遠ざかる


「鬩ぎ合ひ」 積 緋露雪さん  1月30日

SNSにおける炎上や、人を自死にまで追いやるヘイトの実態、鬩ぎ合いについての考察です。
冷静な判断を下せる<鳥瞰するもの>がいなくなってしまって、相手を追い詰め冷酷な死にまでおいやる恐怖のシステムが解き明かされます。
当事者同士のせめぎあいが部外者も巻き込み、いつか首謀者不在のまま罵詈雑言が飛びかい、そこに野次馬が加わり、繊細な心の持ち主は自ら命を絶つ。

これは行分けを無視して繋げて読めば一つの散文、論文として読めてしまします。難しい問題ですが、詩とは何かを今一度考えることをお勧めします。詩に向いている仕事と、散文に向いている仕事があります。また書き方によっても詩に接近することができるのではと、思います。入沢康夫さんの言葉に「詩は述べない。詩は問いかけ、詩は求める。詩は探索し、詩は発信する」というのがございます。極端な発言かもしれませんが、参考になればと思います。

最後の一行である
「命短し恋せよ乙女。」
はいいですね。この飛躍があったので、この文章が詩になった、とも言えます。



「手を伸ばしてみたくて」 喜太郎さん  1月30日

片思いの胸苦しさが繊細に綴られています。
「手を伸ばしてみたくて」はいいタイトルですね。
好きな人に話しかける事への逡巡が書かれています。
遠いよ……
と、ためらう。
胸の内を書くことで一遍の詩が出来るのですから、恋は偉大であります。
親しみやすく、誰もが一度は通ったような共感をよぶ作品だと思いますが、
独自の感受力や表現を紛れ込ますことができたら、さらに深みのある作品になったと思います。


「愉快犯」 大杉 司さん  2月1日

最近、世間を騒がせたニュースを題材にしているのかな。
私はテレビを見ないし新聞も読まない(自慢する事ではありませんね)から、このテキストのみでの評価となりますが、いま病室で亡くなろうとしている指名手配犯の心理が上手く描かれていると思いました。類推して書いたのだとしたら、これは才能だと感心しますし、一つの創作物であり、想像力の勝利といえるでしょう。四行一連で進んでゆく記述で状況や犯罪者の現在の心理や作者の考えまでが描かれています。
参考なるのかわかりませんが、小説ではトルーマン・カポーティの「冷血」を筆頭に日本では佐木隆三など、実在の犯罪を徹底的に取材した傑作があります。寡聞にして、日本の詩でそういう形のものがあるのかどうかはしりませんが、書かれたとしたら新分野になるのかもしれません。
犯罪心理をさらに踏み込んで書けていたらと思います。佳作一歩手前とします。


「フィルム ノワール」 鯖詰缶太郎さん  2月1日

ノワールをググってみると、フランス語で黒という意味。 暗黒小説、フィルム・ノワール - 小説、映画の一分野。 人間の悪意や差別、暴力などを描き出している。 闇社会を題材にとった、あるいは犯罪者の視点から書かれたものが多い。とありました。ジャンルとしてのノワールを私達は楽しんできました。
この詩は、ユーモラスで、とても洒落た短詩だと思います。モノローグで書かれるのは、この手の物の常套手段でもありますし、ハードボイルドのパロディのような感触もあります。
詩を読むことは、作者の呼吸、息遣いを感じることです。この詩は改行や語句と語句の間のスペースの使い方がうまくて、そのリズムを楽しめます。
タイトルが「フィルム ノワール」で、書き出しが「雨が強いなあ」ですが、昔の映画はフィルム上映であり、何度も上映され古くなったフィルムは、ザーと傷が映り、画面に雨が降ると言っていたのを思い出しました。今はデジタルなのでそんなことはなく、懐かしい思い出です。



「寝ない子誰だ」  紫陽花さん  2月1日

明るい海と昼でも薄暗い神社の森という、前半の風景描写がよく書けていると思いました。子供であった作者の心理もよく伝わります。薄暗がりの森や神社が森閑としていて、子供は怖くなりおばあちゃんの手をぎゅっと握ります。

三連目は転調部分で一つの秘密が明かされます。
 <おばあちゃんのおばあちゃんの
  そのまたおばあちゃんは
  見たという
  夜の森で羽を広げると
  大人の男の人ほどの
  大きなふくろうを>
とても奇異で怖いイメージです。
 <夜寝ない子は美味しいらしい。>
この行も怖いですね。
夜行性のふくろうの眼が暗闇の中で光っているのを感じます。
民話のような感触です。

四連目も再び転調します。私は夜に自分の子供にこのお話をして寝かしつけています。子供はこういう少し怖いお話が好きだったりしますね。

最終連
 <寝ない子誰だ>
自分の子にだけでなく、子供全般に呼び掛けているようなおもむきで面白いです。
佳作とします。

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