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いつの間にか
羽ばたくのを忘れてしまった
わたしのこころよ
むかし
青春の真昼どき
ほうっておいても
おまえは空高く舞い上がり
自由自在に飛翔し
いかなるところにも
舞い降りたのに…
あるときは
あふれ出る情熱と
愛のことばを携え
美しい人の窓辺へと
あるときは
自由を抑圧する者への
怒りのメッセージを携え
抵抗運動の現場へと
おまえは
想像力の翼を思いっきり広げ
軽々と辿り着いたのに…
それが
歳月を重ねていくうちに
あちこちが錆びつき
ゆがみ、ひびが入り
力強く羽ばたいた
あの日々が
今となっては嘘のよう
しかし
なぜだろう?
手入れを怠ったとは
思えないのに…
油もさし
古くなった部品も交換して
それなりにメンテナンスに
気を使ったはずなのに…
なぜだろう?
読書もし
音楽も聴き
絵も鑑賞し
こころに栄養を
与えてきたはずなのに…
いつの間にか
わたしのこころは
感動したり
ときめいたり
陶酔したり
そんなこととは
無縁になってしまった
恋をすることも
怒りの声をあげることも
絶えて久しい
かわりに
日々抱え込む
不信と懐疑は募る一方
そのせいで
こころの内側にできた亀裂から
「人生は、そして
世界は変えられる」
という信念は
あえなく こぼれ落ち
憂鬱と無気力に囚われた
日常が続いている
もう一度
はばたく こころを
とりもどせるだろうか?
でも
それは容易なことじゃない
なぜなら
ちょうど生き物たちのいのちの輝きが
くっきりと四季に縁どられているように
人生の春夏秋冬の進行とともに
肉体だけでなく
こころも衰えて
枯死する運命を
まぬがれることはできないから…
今、わたしは夏の終わりを生き急ぐ
虫たちの声を聴きながら
その苦い定めを噛みしめている
「さりとて このまま
虚無の暗がりの中へ
ずるずると沈み込んでしまうことだけは
どうしても耐えられない」
そう かぼそい声で訴えているのは
他でもない
まさにわたしのこころなのだ
ならば
そのこころを
これまでと違う何かで
みたしてやらなくてはいけない
感動でもなく
ときめきでもなく
陶酔でもなく
恋でもなく
怒りでもなく
そうなのだ
はばたくことができないのなら
別の何かを見出すべきなのだ
果実が秋の日差しを受けて熟したのち
木々が黄金色の葉を落としていくように
虫たちが卵を産みつけたのち
役割を終え
大地におちて他の生物の養分になるように
この季節には
この季節なりの処し方が
あるのではないか?
はばたく季節があってよいし
枯死の季節があってよい
ならば
その処し方とは
こころのどういう有り様を
言うのだろう?
まだわからない
ただ
虚無に抗う毎日を生きるなかで
自己と世界を
冷静に見つめ直すことー
移ろいやすく騒々しい外界のものごとに
かき乱されることなく
却ってその向こう側に
永遠に変わらない摂理を
見出そうと努めること―
そうした平静な
こころの持ち方が
一時の感動やときめきを通して
もたらされるものとは違った
新たな世界を
垣間見させてくれるかもしれない…
今はそれだけしか言えないのだ
まだ
まだまだ
まだ降るな
ぼくがまだ
道を歩いてる
まだ
まだまだ
まだ降るな
屋根がどこにも
見当たらない
半袖の腕に
水滴が当たり
皮膚がケムリをあげて
溶けはじめた
いたっ
痛いな
痛すぎる
ハンバーグでも焼くように
じゅうじゅう
うるさい音をたて
ケムリがもくもく
湧き上がる
やがて
ケムリは天に召されて
イタズラを始める
酸の雨で
お世話になっております。
メッセージが遅くなり申し訳ございません。
この度はお忙しいところ詩の評を書いていただき、誠にありがとうございます。
詩を書く中で思い浮かんだお気に入りのフレーズを褒めていただけて、とても嬉しかったです。
普段、第三者的な視点から自分の詩に関するコメントをいただく機会が少ないため、創作活動を行う上で大変刺激となりました。
アドバイスいただいた通り、表現に関してもう少し踏み込む必要があると感じましたので、今後精進いたします。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
昼前の日差しはまだ苛烈に地上を照らし続け
ひとの肌を焦げ付けてやまない
熱波で急激に上がる体温を持て余し
真っ赤に火照る顔に
滝のように止まることを知らぬ汗
裏腹に農協主催のレクリエーション農園で
朝早くから職員が何度も
カラカラに乾き切った土を耕し直し
年金受給者たちがタネを撒いたばかりの畑は
地下水から汲み上げられた水飛沫を浴びて
気持ちよさそうだ
きっと耕しても耕しても
石のように硬くなりゴロゴロしていた土も
湿り気を帯びて柔らかくほぐされただろう
一方でホースを持ち上げ放水する職員は
交互に上げ下げさせて水の輪を作っている
まるで翻弄されそうな体を必死に堪えながら
「こんにちは〜――」
時間外に畑の様子を見に唐突に現れた客
しかめ面しながら畑から戻って来た職員の眼鏡は
レンズにいくつも小さな水玉模様を作り出していた
いつも助けられてばかりだ
いつも自分のことばかりだ
このままじゃ生きて行けない
そう考えて、人を助ける仕事に就いた
たすけられたもの
たすけられなかったもの
たすかったもの
たすからなかったもの
ただいま
ただ、今だけは
失ったものについて
悲しみたい
おかえり
ただ、今だけは
生きているもの全てについて
労(いた)わりたい
イメージが蝶のように飛び散らかっていたものを虫取り網で集めるように推敲したのですが、まとめきれませんでした。そんな中、本作の中核部分を受け取って下さりありがとうございました。テーマは「視覚(目に見えるもの)優位な社会に生きる者の苦悩」だったのですが、私の場合は、もっとテーマに対する自分の感情に焦点を当てれば良かった。視覚をカメラ、社会を商店街のシャッター街に喩えて、世界観にこだわり、格好をつけたためにテーマが隠れてしまいました。まさに視覚優位になってしまった。作品の中に自分が迷い込んでしまうんですよね。推敲する際は冷静な視点が欲しいものです。
向津具(むかつく)半島 *1
津黄(つおう)の港の真向かい
地磯から突き出た一文字の堤防に
クロ釣りにやって来た *2
釣り竿や餌
道具一式を持って道なき道を行軍し
車から約四十分
汗まみれとなって
ようよう釣り場にたどり着いた
海面から遠いと浮きが見えにくいから
みなもに近い
大きな消波ブロックに腰掛け
釣り糸を垂れた
ホンダワラがゆらゆら揺らめく
透明な
日本海らしからぬ
飛沫(しぶき)のない海
海も空もどこまでも蒼く
晩夏の濃厚な磯の香が北浦を覆う
撒き餌を打つと
名も知らぬ綺麗な小魚が集まり
腕が鳴る
小一時間ほど経った頃
あたりがないので
そろそろ場所を移動しようとした矢先
潮が止まり 潮騒が消えた
その瞬間ゾクッとする
海面がグワッと上昇
三メートルほどの消波ブロックの上
まさかここまでは来ないだろうと
高を括っていると
あっと言う間に波頭が到達
足を洗った
必死になって
更にその上の消波ブロックによじ登った
磯タビを履いていたので
間一髪 土左衛門は免れたが
波に全ての道具をさらわれ
同行の釣り仲間全員意気消沈
虚空を見た
北浦の土用波
噂には聞いていたが初めて体験
まるで津波のようだ
海を舐めていた
ボーナスで買った
釣り竿が僕の命の身代わりとなった
クロ釣りを諦め
這々の体で車に戻った
*1 向津具(むかつく)半島 山口県西北部(通称北浦)にある半島
*2 クロ メジナの地方名
三浦様
こんにちは。
詩の評、お礼です。
佳作、有難うございます。
同じテーマを平仮名と漢字で書いたら、どうなるかな?と自分なりに考え作品を作りました。たまには少しこんな工夫もありかな?と勉強とトライをしてみました。
これからもよろしくお願いします。
恋人とのショッピング。車を運転するのは私。
スマートな振る舞いを心掛けたいけれど
ショッピングモールの立体駐車場で車を止める場所を探すのは
どうしてもスマートにできない。
空いているところを探してキョロキョロ首を左右に振り
先客が車に帰ってきて、車に乗り込み動き出しそうなのを見ると
そこに停車し、その車が動き出すのを待つ。
そんな私の振る舞いはどう見えるのだろう?
立体駐車場は大まかに分類がある。
まずはエレベーターのようなで駐車する上の階層に行くものと
自分で坂道を走って自分で駐車する階層へ走っていくもの。
自走して自分で探すタイプの構造は
スロープの斜面にも止められるものと、らせん構造のものに分かれる。
ここの駐車場はらせん構造になっていて
自走して駐車する場所を探すタイプのものだ。
らせん構造を見ていると、DNAの二重らせんを想起する。
私が社会的動物として
人間の社会を生きていく上で、本能を残す動物として生きる上で
大切な遺伝子情報が詰まっていると思う。
社会的動物だから、誰かと関わらないと生きられない。
それが君であるならと隣の人を見る。
立体駐車場の満車ランプがついているが、念のため探してみると
都合がよく一台空いていた。こういったことは、たまにある。
満車、空車を感知するセンサーが不具合、トラブルを起こしたり
単に反応がでるタイムラグが発生するからだったりする。
満車の立体駐車場に都合よく空いた駐車スペースは自分の様だった。
生きること。社会生活を営むことに余裕がない私。
駐車することもままならないような余裕のない私の
スペースに、君が来てくれるため空けておきたい。
私は私のセンサーを誤魔化している。
何もないような顔して、君が私のそばに来てくれること願って。
私は本能としても、自分の生涯設計としても
君がそばにいてくれることを望んでいる。
複雑な社会システムの中、流されそうになっているけれど、
私は誰かを必要とする遺伝子があって
それが君であればいい。
ドライブはいったん休憩。
一時、車社会の駐車事情とか忘れて
君と楽しい時間を過ごしたいから、ゆっくり駐車する。