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三年前、本気で
蛇使いになろうと思っていた
楽しげに、笛を吹けば
蛇だって、五体揺らして踊ってくれる
蛇と話せたら
楽しいだろうと思った
私の黒い鞄から
蛇の赤い舌が飛び出していたら
みんな驚くだろうと思った
二年前、本気で
鷹匠になろうと思っていた
藍染の頭巾を被り
革の手袋を嵌め
からすだって何だって
腕にのせてみたかった
誰も構ってくれないなら
鳥でものせて目立ちたかった
水のいっぱい入ったコップを
手首に載せて歩く練習までした
それから二年経ち
私が蛇や鷹など連れてないのに
話しかけてくれる友達ができた
私はかたくなな心を開いた
パンダやコアラが好きな子たちだった
その子たちの誰ひとりとして
蛇や鷹は連れていなかった
今日、本気で
詩人になろうと思った
"Siochain Shuthain"
と題された曲を聴いた
アイルランド・ゲール語で
「永遠の平和」
といった意味らしい
どこかもの悲しい
旋律であった
なぜ平和の曲が
もの悲しいのだろうか
おそらくそれは
平和を想う心は
悲しみからしか
生まれないからなのだろう
外なるものでも
内なるものでも
平和は大元のところで
悲しみによって
支えられている
悲しみは
二度と立ち上がれなくなるほど
人の心を打ち砕いてしまう
こともあるが
遠く離れた人と人とを
強く結びつけることもある
誰もが悲しみを忌み
避けたいと思うだろう
それは当然のことだ
だが
平和を底から支え
人と人とを結びつける
悲しみには
それだけの力がある
心が打ち砕かれそうに
なったとき
その力への想いが
悲しみに耐える強さを
与えてくれるのではないか
もの悲しい旋律を聴いて
そんなことを考えた
マンションのカーテンを開けると
煌々と輝く灯りが
まばらに見える
まだあのビルには人が働いてるのかなあと
ぼんやり外を眺めている
あー今日も精一杯頑張りました…か
そんな時間だけど
まだ寝たくない
いつもの宵っ張り
ジェリー・マリガンの「Night Lights」を聞こう
マリガンのピアノがそっと鳴る
自分を鼓舞してくれるのもジャズであり
また一日の終わり 疲れた体を横たえる時
自分を慰めてくれるのもジャズである
そんなことを考えているうちに曲は
「カーニヴァルの朝」に
ささやかに響く 小気味良いラテンのリズムが
そっと後ろから僕を支えてくれるようだ
In the Wee Small Hours of the Morning
Prelude in E Minor
Festival Minor
Tell Me When
と聞いているうちに
もう12時を過ぎた
そろそろ疲れたな
寝る準備をするかな
その前に熱帯夜だし
冷えたカルピスソーダを飲んでスカッとしよう
あーうまい
でも飲み物なんて
この一瞬ののど越しで終わりだよな
その後疲れた体を
そっとベッドに横たえた夜
もし
ここから
今すぐに
消えてしまえたなら
名前も
国籍も
血、肉、骨
においさえ
この世に存在したという
あらゆる
痕跡を
すべて消し去り
スマホ操作のごとく
ワンクリックで
簡単に
なかったことに
してしまえたら
宇宙にも行ける
この時代
それぐらいのこと
できてしまうんじゃないか?
ふとそんな幻想を
抱いてみるけど
曲がりなりに生きてきた
経験が
不可能であることを
私にわからせる
たった1秒でも
この世に
存在してしまった以上
0に戻ることは
決してなく
1カウントがなされた時点で
すべてはもう手遅れとなる
もし
今すぐに
私という存在の
痕跡を
すべて
消し去って
はじめから
なにもなかったことのように
してしまえたなら
私にとって
それ以上
楽なことなど
他になく
1番の望みと言っても
過言ではない
だがしかし
今は未だ
この言葉を1つ
最後に・・
そっとつけ加えて
二階からマネキンを放り投げる
二階から腐った野菜を放り投げる
二階から役にも立たない書類束を放り投げる
きりがない
妄想にもほどがある
全て空(から)にして空(そら)へ
抽斗を抜いて軽くすると
箪笥はもう残骸に近くなる
家具を空中に放り投げる
二階から庭へ
友人の引っ越し手伝いだった。引っ越しとは移動と処分のことである。
他の人は荷造り。私は不器用さと屈強さを買われて、物の破壊と処
分を任された。その友人は比較的裕福な家の出身だが、結婚はしな
かった。両親はとうに亡くなり、広い家はもはや不要。 此処を引き
払い、独り駅前のマンションに引っ越すのだった。すでに現役引退し
た男の周囲は処分する物も少なくない。二階の家具の多くは不要に
して廃棄。とにかく破壊することだ。 私は二階から家具を落下させ、
破壊の糸口を得ることを提案した。友人はやや気弱に頷いた。
幸い庭が広い
落すには格好のスペースあり
お日柄もよし
私は屈強だ!(自信)
近所の人も見ているぞ(おおよ!)
落とす落とす次々落とす
ちょうど角が激突すると
ひしゃげたように たたんだように
崩れていく
家具は意外に
強いものあり
脆いものあり
砕ける砕ける次々砕ける
この行為の重要なことは―
心苦しいがやむを得ない
家具たちへの擬人法も捨てること
(“たち”と言うのがそもそもよろしくない)
ただ与えられた役割を果たすのみだ
(そうすれば 最低 昼メシにはありつける)
ただこんな思いは忘れない
(人さまの家の二階に上がりこんでベランダ
から家具を次々落とし破壊する行為を人は
人生で何度経験するか?)― 除 解体業者
近所の人もご照覧あれ
この光景はもはやシュールだ
全て落としても作業は続く
トンカチで叩き割り
ノコギリで切り刻んで
袋に詰める (市の規定寸法 五十センチまで)
この行為の重要なことは―
心苦しいがやむを得ない
家具たちへの憐憫も梱包すること
(“たち”と言うのがそもそもよろしくない)
粛々とやればコンビニ弁当が待っている
(ビールは出るのか?)
島様
遅くなり申し訳ありません。評をありがとうございます。
自分の行くべき方向が見えた気がします。もともと趣味で小説を書いていたので、詩は詩として書こうと力が入っていました。ご指導ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
カタカタカタ
カタカタカタ
ぼくが歩くと
カバンが笑う
カタカタカタ
カタカタカタ
カバンの中で
はしが笑う
いったい何がおかしくって
はしはこんなにも笑うんだ
はしははしの箱の中で
おとなしくしてりゃいいものを
だいだいはしが笑うなんて
そんな話聞いたことがない
さんざん人に笑われてきたが
まさかはしにまで笑われようとは
やい、はし
笑うんじゃない
俺はおまえなんぞに笑われるほど
まだまだ落ちぶれちゃいないんだ
その証拠にほら
ちゃんとこうして歩いてる
こんなさびしい夜道を毎日
ひとりぼっちでもめげずに
確かに俺ははしはマイはし
人が使ったはしは使えず
だから毎朝出かけるときは
昼夜予備の三はし持参
ってなくらいの人間ぎらい
それでもこんなひとりっきりで
街灯さえもまれな家路たどれば
つい寂しくもなり人恋しくもなり
そんな自分がおかしくもなり
脳ももうおかしくなって
ここは世界のはしのはし
ぼくがぼくを笑いだす
ゲラゲラゲラ
カタカタカタ
ゲラゲラゲラ
カタカタカタ
太陽が傾いていく 沈む夕日 影は遠く伸びていく
草木が風に吹かれている 聴こえてくる月の音楽
列をなして笛を吹く音楽隊 夜になると魚は
アスファルトから顔を出し 街へとくりだす
そのたびに地面は大きく揺れ
街はすばらしいスピードで崩壊していく
枯れた花のゲートが重く開かれ
砂の粒だけで満たされた空間を
この世でたった一人、ただ歩く
目の前の思い出が、消えていく
あなたに渡すはずだったブーケ
今はもう水面にただよっている
ただ生きていたいと願っただけなのに
世界は美しいと信じていたかっただけなのに
「実際、わたしの魂は歌うことをやめ、諦観することでしか
わたし自身を守れないことをわたしは悟っていたが、そのことによって、
わたしの魂はしだいにわたしの体を離れ、目印のない悪夢へと溺れたのであり、
五感を刺激するすべてがわたしを殺したのである」
自分の息の音で目覚める
瞼にこびりついた悪夢の跡
耳に流れ、髪に染みついた涙
またなにかを失った気がする
また一つずつ言葉を忘れていく
光の中を泳いでいるみたい
すべてが遠のいていく
そうしてまた朝がくる
森で弦楽器を爪弾いても
私は樹木の名前を知らないから
旋律は湖面を反射する光に
砕かれてしまう
山麓に歌声を響かせても
樹木が名前を告げてくれないから
コトバは青空の向こうへ
消え去ってしまう
樹木はいつだって
樹木だけれど
私は名前が
知りたいのです
待ち焦がれた
七月の祝祭の日
恋人の胸に飛び込むように
私は森へと
一目散に駆けて行く
森では樹々のそこかしこで
夏の子ども達が忙しく水を運び
葉叢の奥の暗がりから
木霊達が恥ずかしそうに
顔を覗かせている
呼びかけると
樹木の名前を告げないまま
夏の子ども達は
たちまち露の玉になって
葉っぱから転がり落ちてしまう
見つめると
樹木の名前を告げないまま
木霊達は葉叢の奥に
さっと引っ込んで
森は星空のように静まり返ってしまう
仕方がないから
私は草むらの間に寝転んで
山麓から伝わって来る
微かな風鳴りの音を聴いていると
森はやがて眩い光の海に変わり
見渡す限りの大海原の向こうから
賑やかな楽隊のパレードがやって来た
夏の子ども達が踊りながら
海の上のパレードに付いて来る
木霊達は翅の生えた魚になって
入道雲から飛び降りて海を泳ぎ
口から大きなあぶくを吐き出してゆく
たくさんのカラフルなあぶくが
大海原をぷかぷか漂いながら
みんなバラバラに弾けていって
中から夥しい数の
樹木の名前が飛び出して来た
私が目覚めてしまったのは
働き蟻が耳の穴に迷い込んで来たから
夢の中の樹木の名前は
忙しく働く蟻達に変わってしまった
樹木はいつだって
樹木だけれど
名前は今も
謎のままなんです
汽車に揺られて
黄色い菜の花を目で追う
夢と憧れを握りしめた
あの頃のボクが大きく手を振る
田舎の風景は 重ねてた殻を
脱ぎ捨てていいよと言ってくれる
自分らしさを着飾って
誰かを真似て生きてた自分に気付く
キミが好きだったロックを聴きながら
思い出すのは二人で夕陽を見た丘
古い神社そして無人の駅
あの丘にキミと宝物を埋めた
10年後の二人へのプレゼント
ボクはキミへのプロポーズを
ハートのカードに書いた
大きな夕陽に誓った言葉
どれも沈んでしまったけど
キミへの想いは 今でも
星の端っこにぶら下がっている
古い神社 参拝する人は居ない
境内の桜の木 七夕の短冊を毎年飾った
初詣のおみくじは「小吉」
キスをしたら「大吉」になると抱き寄せた
キミは照れていたけど
見ていたのは神様だけだった
無人の駅 二人は黙ったまま
お互いの気持ちは透けて見えて
遮断機の音が「カエッテキテネ」
キミの言葉をかき消す
汽車がホームに入り
ボクの心は糸の切れた風船
キミのそばから飛んで行こうとしたけど
ドアが開いた途端キミへの愛しさで
夢が負けそうになった
発車した汽車を追うキミの姿
今でも思考の隙間に入り込んだまま
train 隣の座席の思い出を横目に
帰りの切符を握りしめた