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ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。

(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
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編集・削除(編集済: 2025年01月02日 01:55)

日本語  静間安夫

「おい、ところで、おまえ今年いくつになった?」

「失礼ね、女性に歳を聞くなんて。だいたい、あなたと同い年に決まってるじゃない。同じ年にこの門の両側に植えられたんだから」

「それもそうだな…うっかりしていたよ。お互いに当年とって150歳ということか」

「そうよ、それにしても時が経つと、いろいろ変わるものね…50年前、100年前には、こんなに大勢の外国の人が、このお寺に参拝に来てくれるなんて、思いもかけなかったわ」

「たしかに。今日は天気もいいし、参道は観光客でいっぱいだけど、かなり外国人が多いね。ほら、門の前で押し合いへし合いしながら写真を撮ろうとしてるのも外国人だよ。ちょうど俺たちが満開になったからかな?誰かが『○○寺門前の紅白の桜』とかいってSNSに写真をあげたのかもしれない」

「まぁ、オーバーツーリズムとか、いろいろ問題はあるけれど、でもこれだけたくさんの海外の人が、日本の風景や文化に興味を持って見に来てくれるのは、やっぱり嬉しいことよね」

「俺も同感だ。今や日本は世界の人たちにとって遠い極東の国ではなく、かなり身近な国に感じられるようになったんじゃないかな?併せて、日本の文物に対する理解も深まってきたと思うよ」

「きっとそうよ。でも、そんな時代になったにしては、肝心の日本人が自分たちの良さを本当にわかっているか?っていうと随分あやしいものね」

「まったくだ!だいたいからして、一番大切なものを自ら粗末にしているからね」

「そうそう、世界中を見回しても、これほどオリジナルで素敵な言葉を祖先から受け継いだ国民は少ないかもね」

「そのおかげで、どれほど心豊かな生活を送れているか、あまり気付いていない。例えばだ、産まれたばかりの女の赤ちゃんに親御さんが俺たちの名前をつけようとしたら、少なくとも候補が三つあるわけだ。まず漢字一字の『桜』、次にひらがなの『さくら』、それにカタカナの『サクラ』だ。この国の言葉は、同じ音を三つの違った文字で表すことができるからね…どうだい、桜ちゃん、さくらちゃん、サクラちゃん…どの名前にもそれぞれのニュアンスがあって、それぞれに可愛いらしい。一つに決めるには、ご両親もさぞ悩むことだろう」

「ほかにも例は幾らでも挙げられるわ。昨日うっすらと粉雪が舞ったけど、お雪さん、おゆきさん、おユキさん…なんて三人いたら、あなた、どの名前の女性にも、会ってみたくならない?」

「その通り!ただ、おまえが妬かないでくれればだけど…まぁ、それは置いといて、同じ yuki という発音でも、表す文字によって語感が違うからその名前を持っている人のイメージも変わってくる。このことひとつとっても、日本語がいかに繊細な表現力を持っているか、わかろうというもんじゃないか」

「そうした繊細さが豊かな文学を生み出したのはもちろんだけど、それだけじゃないわ。もともと人間が物事を考えるときは、言葉で考えるのだから、日本人が考えて創り出したものは、全て、日本語の力が関係してるはずよね?だとしたら、この国の人たちが古くから丹精込めて生み出し、受け継いできた、数々の工芸品や織物が、なぜあれほど類まれな美しさと繊細さを併せ持っているのか、その理由がわかる気がするの」

「伝統工芸だけでなく、日本の工業製品の品質の高さも同じ理由だと思うよ。とりわけ現場技術の分野では観察した事実を丁寧に表現し、微妙なニュアンスまで含めて伝え合うことが重要だけど、まさにその際、日本語が大きな力を発揮しているに違いない」

「こうした背景がわかれば、最近の極端な英語教育推進論がどれほど危険なものか、おのずと気が付いてしかるべきよ!そうじゃなくって?日本語の勉強が中途半端なうちに、英語の勉強に重点を移してもいいことなんかないわ!」

「まぁ、そう熱くなるなよ…ただ、おまえが言ってることはもっともだ。たしかに、将来の日本人が、みな、自由自在に英語が話せて、英語で思考できるようになったら、ビジネスの分野で相応の効果は得られるだろう。でも、その反面、日本語の能力が下がってしまったら、日本人独自の発想や創造力は間違いなく失われる。そのリスクは十分考えるべきだ」

「そうなったら、日本人は世界の中でアイデンティティをなくしてしまうかもしれないわ。これと言って特徴のない平板な国に次第になっていき、それこそ50年後、100年後には、大勢の人が海外からお参りに来てくれる様子を見ることもできなくなってるかも…もちろん、私たちが枯れていなかったとしての話だけど」

「だからこそ、俺は、日本人のアイデンティティとは何か?と問われたら、『それは日本語です』と日本人自身に答えてほしいのさ!」

編集・削除(編集済: 2025年02月24日 11:26)

水無川 様 評のお礼です。  荒木章太郎

本作品につきましても、丁寧の読んで下さり、また貴重なご助言ありがとうございました。
 自分の表現が「エゴにこだわらない生き方」に注意が向きすぎていました。本作は自分の詩作に対する想いも含まれていました。描くことはできても実践は難しい。まだ言葉に表したものが、読み手にどう伝わるか、その先の行方まで見定めずにペンを置いています。読み手に伝わるように「エゴにこだわらない」表現ができるよう精進します。

編集・削除(未編集)

キリスト教 存在を残して意味を消せない

キリスト教
意味は大矛盾を起こし
意味は大殺戮を起こし
意味は宗教戦争を起こし
魔女裁判をやり
邪教否定を繰り返す

ならば ならば
キリスト教の生み出した 
ヒューマニズムは 
ヒューマニズムとは 何なのだ

なぜ 超人ニーチェは狂った
人間存在を掴んだ次の瞬間
キリスト教の持つ意味に殺された

新しい人は
殺された キリスト教の大矛盾に殺された

ニーチェ
そのひとはニヒリズムを超克した
大いなる正午
大鳥(たいちょう)が飛ぶ日
存在は立ち現われ
そして人間の意味は超克された
なのに なぜ ニーチェは 狂した
ただの 40数歳で

存在を掴み さらに意味を 消せない 
キリスト教の呪縛怨念に 殺された
映画 反キリスト 
意味は超えたか

ただただ 複雑 残虐 無意味

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島 秀生様へ 評のお礼です。  人と庸

島 秀生様
お礼が遅くなりました。評をしていただき、ありがとうございます。
東山魁夷の文章については知りませんでした。絵画作品をネットで見てみると、すすきを描いたものもいくつもありましたが、どれも とてもきれいですね。わたしもすすきが大好きなので、またそれを題材に書いてみたいです。
やはり短い詩は難しいものなんですね。たくさん読んで、たくさん書いて、ゆっくり学んでいきたいです。この詩に、何か具体的な要素を加えて描くことができるか、またやってみます。
文体がキレイとおっしゃっていただけてうれしいです。いつも自信が持てないので、これを励みにまた書きます。ありがとうございました。

編集・削除(未編集)

いの中の蛙 荒木章太郎

俺は四角い部屋の中
井の中の蛙
異の中で
上空に彷徨う
羊達を数える

俺が変なのか
お前達が変なのか
いつも数を数えて
眠れているのか
羊達の夢は管理されていた

他方、俺は隔離されていた
「井の中の蛙大海を知らず」
昔、そう言われていたが
今はサイバーな海
大海をよく知るが
そこに行くことはできない

二つの世界は
鞭のようにしなる世の風に
吹かれて声にならぬ想いは
大海に紛れ分断される

誰か言葉にしてくれ
異の中にいる意味を
うたにして届けたい
異なるものは
排他される怖れ抱きながら
世に風穴をあける
波紋を作る役割を担うが
羊達は変化を恐れる

だから、創られたものは
大抵は胃の中で
消費されその役割を終えるのだ
他方、世界は狭くなり
多様な役割の声を
知ることはできる
大海に近いとも言えるし
俺の死に場所は
まだ遠いとも言える

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緋鳥鴨  上田一眞

夕暮れも間近い
冷たい風吹く湖畔の小径

湖水からあがった一羽の緋鳥鴨(ヒドリガモ)が
茶色い頭を
胴体の上に置いて蹲っている

近づいても逃げようとせず
瘧(おこり)のような
身体の震えを見せている

腕を伸ばし
子猫をあやすように愛撫すると
漆黒の瞳で私を見つめ
指を噛んだ

 ピュゥーィ

傷ついているのか
啼き声が疎林の間を突き抜ける

瞳に湛えたのは 怒り
或いは哀しみ

誰に向けて放散したものなのか
相争った仲間たちへか?
それとも
私に対するものなのか?

ショルダーバックから牛乳パンを取り出し
千切ってやると
力なく啄んだ

夕焼けの
赤い木漏れ陽が鳥を襲う
寄る辺ない他者の地で
傷ついた鴨

北の水辺に帰れ
たとえ穢土であろうとも
浄土であろうとも
そこは自分の故郷だ

もう春も近い
疾く天翔けて行け
蘇生せよ 緋鳥鴨

濫觴の地で羽根を広げ
身内に巣食った屈托を
追い払え

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灰色の街  こすもす

ある街に来た
街の通りには様々な店があり
多くの人たちが行き交っている
通りを歩いていてあることに気づいた
歩く人たちの顔に笑みがないことに
みな無表情のまま
何かに追われるように歩いている
通りには誰のものかわからない
夢や希望がこぼれ落ちていた
それらを踏まないようにして
わたしは通りを歩き続けた

通りの端で
コンクリートの隙間に生えている
タンポポを見つけた
緑の葉と黄色い花が
やけに鮮やかに見える
風が吹き
灰色の街から
綿毛が飛んでゆく
目の前を通り過ぎた綿毛たちは
街の人たちに何かを語りかけて
青い空へ消えていった

綿毛たちがいなくなった空を
わたしはいつまでも見ていた

編集・削除(編集済: 2025年02月22日 11:57)

島 秀生さま 評のお礼です  相野零次

島 秀生さま 評ありがとうございます。
僕はガチで引きこもりな人間なので、
作り話というか妄想の世界の話でしか詩がほぼ書けないんです。
そのぶんリアリティに欠けるのかなと思います。
漫画のような世界観になると申しますか。
この作品も、漫画のグラップラー刃牙をイメージして書きました。
僕はそういうのしか書けないので、今後もそうしようと思いますが、
リアリティには注意しようと思います。

編集・削除(未編集)

幻想の街  相野零次

街が破壊されていった。僕が日々、夢の中で作り上げた幻想の街が。
破壊しているのは恐竜のようなおおきな怪物たちだった。
人間や他の生物は巻き込まれなかった。というよりも、最初から作っていなかった。
僕は日々の幻想のなかで街を少しずつ作り上げていったのだが、人や生物は作らなかったのだ。
孤独な、僕だけによる、僕だけの街が欲しかったのだ。

今日は昨日つくりかけだった無人の動物園の続きを作るはずだった。しかし幻想の街で目覚めた瞬間、そこにいたティラノサウルスのような怪物が建物へ足を踏み下ろすところだった。爆音が響いた。

僕はまず呆気に取られた。これはいったいどういうことだろう。この幻想の街には僕以外の生物はいなかったのに。見渡せば、プテラノドンやトリケラトプスのような、もっとわかりやすくいうと特撮アニメのウルトラマンに出てくるような怪物がそこかしこにいて、何年もかけて作り上げた僕の孤独な街を破壊しているのだ。

不思議と哀しみや苦しみはなかった。壊されたものはまた作ればいいのだ。そこには破壊の美学のようなものがあった。ものが作り出されるのは美しいが、破壊されるのもおなじような美しさがあった。それにしてもこの生物たちはどこからやってきたのだろうか。

おそらくだが、こういった幻想の街を作り出せる人間は他にもいて、そのなかの悪辣な一人が、他の街を破壊すべく作り出したのだろう。僕にもそういった生物を作り出す術はあった。最初から身に着けていた。だが僕は作らなかった。あくまで僕は、誰もいない何も存在しない無機質な僕だけの街を作りたかったのだ。

しかし今、この破壊されている光景をみて胸に去来するものがあった。それは懐かしさと呼べるものだった。
ああ、あの家は僕の好きな子の家だ。そういえばわざわざ理由をつけて家まで遊びに行ったんだっけ。ディテールをちゃんと再現したくて。あの公園、あの滑り台や鉄棒、誘導円木まで、写真に撮って再現したんだっけな。
そう、僕は大きなジオラマづくりに凝った子供のようなものだった。

僕はもう子供と呼べる年頃ではないのだが、その街にいるときは不思議と小学校高学年ぐらいの子供の姿だった。
破壊されていく街並みを眺めながら、やがて自分の家に辿り着いた。火星人のような怪物がドアを大きなハンマーで破壊したところだった。火星人は一瞬、僕を見たが興味はなさそうに、また家の破壊を再開した。

興味がないというよりは、手出しをしないようにプログラミングされているようだった。作るのに3年ほどかかったタワーマンションを破壊し終えた怪物たちが、去っていくのが見えた。破壊されていく街並みを眺めるのは楽しかった。この怪物たちを作り上げた人間からすれば嫌がらせの思惑が外れたと思っているのかもしれない。

たぶん、作り上げた全ての建物を破壊する気だろう。
破壊を止める術はなかった。怪物たちに立ち向かう気にはならなかった。
想いを巡らせているうちに、我が家がすっかり廃墟と化していた。破壊していた怪物たちはぎゃあぎゃあと鳴き声をあげながら去っていた。
二階の自分の部屋があったであろう場所を散策した。
学習机が真っ二つになっていた。机の引き出しのひとつをあけると、そこからアルバムを取り出した。
この街を作り上げるために撮った写真の入ったアルバムが、何冊も出てきた。
これをもとにまた一から作り上げるのもいいし、他にもこういった幻想の街が存在するなら、そこへ行ってみたいという欲望にも駆られた。
 アルバムを地面に置き、周りを見渡した。
 破壊され火煙をあげる残骸の街と、夜空の星のコントラストが綺麗で、僕は持っていたカメラで写真を撮った。
 僕の街はまたこれから復興するのだ。

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窯の中の休息  温泉郷

廃業した豆腐屋の一階
大豆を煮る大きな窯が
濃緑の黴に覆われて放置され
かつて居間だった6畳ほどの和室に
二台の介護用ベッドが並んでいる
寝たきりの父親と車いすの母親
旧友の息子が一人で介護している

お前には一度
見せておきたかった

両親の交通事故で
店は続けられなくなった
自分も介護士として
シフト勤務で他人の親の介護をし
帰宅すると両親の介護をする

会うのはいつ以来だろう
若いころに背骨を悪くして
さらには
うつ病をわずらって退職
それ以来
介護士の資格をとったと聞いていた

慣れてしまうと
慣れてしまうんだ
この先に何があるのか
そんなことはもう考えない
施設には入れない
自分でみることにしている

父は耳が聞こえにくいから
耳元でゆっくり大きな声で話す
母は一人で立ち上がるには
一苦労だが
息子が仕事に出ている間は
車椅子のまま父の世話をする
コンロの鍋には
もう冷めてしまったお粥

今日も明日も
きっと1年後も
もしかしたら2年後も
もしかしたら3年後も
父母と他人の親を介護し続ける

かつて
地元では誰もが知っていた
老舗の豆腐屋
懐かしい窯
湯気が立ち上っていた窯

夏の涼しい休日には
親の昼寝に合わせて
あの窯の中でうたたねするんだ
あの中にいると
誰も見えないし 誰にも見られない

友は笑う

お前も一度入ってみるといい
やけに静かで
包まれたように
天井だけが見えるんだ

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