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2025年秋の俳句会成績発表

新之助です。
 お待たせしました。皆さんからの選句に基づき、下記のように今回の秋の句会の成績を発表します。
 
1. 高得点者
  16点:てつを、アイビー
  14点:新之助
2. 高得点句
   6点:灯のつかぬ家の数多や身にぞしむ(てつを)
   4点:枝豆の丹波の香り口に入れ(泉也)
      異国人行き交う嵯峨は竹の春(泉也)
   身に入むや今は寂れし繁華街(アイビー)
     案山子とも襤褸ともつかず積まれをり(アイビー)
      煙突は湯屋の名残や鳥渡る(アイビー)
    身に入むや友に似ている病歴に(新之助)
    月浴びていつもの松が高く見え(新之助)
3. 作品別・作者別の加点状況
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てつを 16点(努力賞の加点も含む)
1. 灯のつかぬ家の数多や身にぞしむ(6)(◎野の風、泉也、◎アイビー、新之助)
2. 無縁墓や千手かざせる曼殊沙華(2)(◎アイビー)
3. 小鳥来るいつも決まってお八つ時(3)(野の風、新之助、泉也)
4. 歯痒さのつのる吾が歩や石叩き(2)(野の風、新之助)
5. 画然と田園を染め分け早稲晩稲(2)(泉也、アイビー)
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 泉也 13点
6. 身に入むや人間魚出でし浜(0)
7. 秋の雨浴びつつ入る露天の湯(2)(野の風、新之助)
8. 枝豆の丹波の香り口に入れ(4)(野の風、アイビー、てつを、新之助)
9. 異国人行き交う嵯峨は竹の春(4)(野の風、◎アイビー、てつを)
10.久に訪ふ丹波綾部は柿の秋(3)(アイビー、てつを、新之助)
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 アイビー 16点(努力書の加点も含む)
11.身に入むや今は寂れし繁華街(4)(野の風、泉也、◎新之助)
12. 芙蓉咲く長者屋敷の飾り井戸(1)(てつを)
13, 案山子とも襤褸ともつかず積まれをり(4)(野の風、泉也、てつを、新之助)
14, 楽しげな声が漏れくる秋簾(2)(てつを、新之助)
15. 煙突は湯屋の名残や鳥渡る(4)(野の風、泉也、◎てつを)
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 野の風 12点(努力書の加点も含む)
16, 身にしみてひとつぐらいの傷もよし(2)(泉也、新之助)
17、 園児らのつになってゆくあきうらら(1)(新之助)
18、 干し柿を楺んで一口味見せり(2)(アイビー、新之助)
19、 頂に花一つつけ秋茄子(3)(泉也、アイビー、てつを)
20, どうしよう冬瓜もらってどうしよう(3)(泉也、アイビー、てつを)
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新之助 14点(努力賞の加点も含む)
21, 身に入むや友に似ている病歴に(4)(野の風、泉也、アイビー、てつを)
22, 噴水の虹見る幼なの笑顔かな(1)(野の風)
23, 露草や老いに力を与えけり(2)(アイビー、てつを)
24,月浴びていつもの松が高く見え(4)(◎泉也、アイビー、てつを)
25,水澄めり小川の底に鯉潜む(2)(野の風、アイビー)
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上記の成績については、得点を注意して計算していますが、万一、誤りがありましたら、遠慮なく
ご指摘下さい。
 誤りがないようでしたら、これまで通り、しばらくの期間は、皆さんの特選句や興味を持たれた句
についての感想やご自分の句の背景など、お知らせ頂く時としたく存じます。
 よろしく、お願いします。

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次回幹事の件

次回、春のミニ句会の幹事をそろそろ決めなくてはなりません。どなたか立候補していただけませんか。

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アイビーの俳句鑑賞

アイビーの俳句鑑賞

3 初鏡齢重ねし顔なるや (泉也)
自分の顔は毎日見てるから気がつかないが、正月などの節目に改めて吾が顔を見るとその変貌に驚くことがある。誰しも経験する正月の一コマを通じ、容赦ない時間の経過を突き付けられた思いだ。

7 成長を願い三年日記買ふ (新之助) 
誰の成長なのか言ってないが孫であることは自明だ。私には孫がいないが、次代を担う世代の健やかな成長を祈る気持ちに変わりはない。まして自分の血を受け継いだ孫ならなおさらであろう。三年日記まで買うとなると、これは親馬鹿ならぬ孫馬鹿か。

14 方言でそっと囁き雪女郎 (野の風)
野の風さんの在所の雪女郎なら津軽弁ということになろうか。考えてみれば雪女郎は標準語を喋らなきゃならん理由がない。津軽弁を喋る雪女郎がいたって不思議でも何でもない。愉快な一句となった。

19 美(は)しきもの汚きものも冬の川 (てつを)
俳句の題材は美しいものばかりではない。我々の住む社会にしたって同様だ。美しいものも汚いものも、全部引き受け、許容する冬の川。そのようにして時は過行く。

24 余生とは余りにあらず青木の実 (てつを)
私がいつも感じている思いをそのまま俳句にして頂いた。その通り、と声を掛けたいほどだ。青木の実との取り合わせも見事。

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泉也の自作あれこれ

アイビーさん
泉也です
句会お世話様でした。いつもの自作あれこれです。

雑詠の部、今回私、新年の季語で頭に初の字のつく季語に挑戦してみました。調べたら初のつく新年の季語沢山あるのに驚きました。初日・初景色・初鏡・初鴉
暁闇に身を引き締めて初日待つ
句意ははっきりしているのですが中七「身を引き締めて」と7音にするため「・・・て」としました。最初「心引締め」としていたのですが、寒いとしろで日の出を待ってるので「身を引き締めて」としました。

初景色この明るさにある余生
歳をとるとどうしても自分の人生を詠みたくなり、こんな句になりました。これから先長くはないので、明るく過ごそうとの思いです。俳句としては「?」です

初鏡齢重ねし顔なるや
自分の顔を鏡でみてびっくり。ひねくれ爺そのもの。これなら曾孫を私が抱こうとしたら「いや‣いや」と泣くのは当然と納得した次第。俳句としても自己主張のしすぎですね。

東雲に威を正し啼く初鴉
鴉にしたら別に威を正していたわけではなく、此方が元旦という事でそのように見えたので「威を正し」とした次第。

兼題の部
今回の兼題「去年今年」題詠「生」。投句2句とも最前言った通り、自分の人生の思いを詠みました。
90過ぎ迄生きたことを「売り物」にしていると自分自身感じ恥ずかしいです。
晩歳やあるがまま是と去年今年
中七「あるがまま是と」これが今の私の信念です。

お屠蘇酌み今年も目指す生一本
これからは物事に余りこだわらず、気楽に過ごそうとの願望の句です。

新之助さん
私の句の選評、有難うございます。今年もよろしくお願いします。

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特選句の選評

アイビ-さん、お世話いただきありがとうございました。
小生の特選句の選評です。

8、凩や片意地張りて歩きをり
   老いの一徹か?年を取るとともに丸くなるどころか何事にも片意地を張る
  人がいます。作者自身のことを詠んだのかどうかはわかりませんが、わが身に
  置き換え思わず苦笑しました。
   毎日の日課とは言え、何も凩の中を行かなくとも良いのにと・・・。

16、八十路てふ未踏の一歩年明くる
   以前、俳句の先生が「60才を還暦、70才を古稀、80才を傘寿と言って
  お祝いをするが、これには深い意味があるように思う。不思議なものでその年
  齢を境にして体調に変化が生じやすいように思う。人生80年時代と言われる
  ようになったが、やはり80才を越えると大きな変化がある」とおっしゃって
  たことを思い出しました。
   私自身、八十路の半ばを越えましたが、まさしく未踏の坂道を歩いています。
  作者は、新年に傘寿を迎えいよいよ八十路に踏み入ることになるのでしょうか。
  「年明くる・・・」には、大いなる決意のようなものを感じ取りました。ます
  ますのご健勝そしてご健吟をお祈りいたします。

29、鳥の目で見たる世間の去年今年
   昔から「鳥目」と言って鳥は夜間は見えず人間よりも視力が劣ると言われてい
  ますが、専門家の話ではそれは全く逆で鳥は人間の見えない紫外線が見え、視界
  も広いうえに、何よりも遠いところと近いところを同時に見ることが出来るそう
  です。作者はそこに着目して、鳥たちには今の人間の世界がどのように見えるの
  だろうと想像したのでしょう。
   世界では果てしなく続く悍ましい戦争、日本では金にまみれた政界そして元日
  早々の能登半島地震など。鳥たちに感想を聞いてみたいですね。
   大変面白い句だと思いました。

                                    以上

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選句の感想です

新之助です。

アイビーさん、本句会の幹事ご苦労様でした。
今回の句会で抜群の成績の野の風さん、てつをさん、おめでとうございます。
では、小生の選句感想を思いのまま述べさせて頂きます。
もし、読み違えがあったら、遠慮なくご指摘下さい。

1.当季雑詠の部
☆初景色この明るさにある余生(泉也)
  初景色の明るさを今年1年の歩み(余生)と結んだ表現が良いと感じました。
  どうぞ、楽しい1年になりますように。

☆天職と思えばぬくし蓮根堀(アイビー)
 普通の人は、寒い時期に泥にまみれて行う「蓮根堀り」を嫌うものですが、作者はそ
の作業を天職と感じてされ、見事な蓮根のほか、労働の成果として体が暖かくなられたことを楽しく詠われている点が面白いと感じました。

☆方言でそっと囁き雪女郎(野の風)
 雪女郎から津軽弁で囁かれた作者は天から奥様が舞い降りたかの気持ちで心が躍ったのではないでしょうか、上5の「方言で」の選択が成功した句と思いました。

☆老ゆるとも耄にはならじ初日記(てつを)
 最近、図書館から有吉佐和子の「恍惚の人」を借りて読んだばかりですが、その本に出てくる83歳の老人の老いぼれぶりを見事に描いています。
 本作者が、今年も一つ年をとっても、自分は耄(老いぼれ)にはならないぞとの堅い決意を初日記に
書かれた気持ちはよくわかります。
 そういう意味では、俳句はボケ防止に最適と言われていますので、お互い、本句会で切磋琢磨しましょう。

2.兼題句の部
☆去年今年いのち一つに何望む(野の風)
 あれこれでなく、人間にとって、一番大切なものは命です。そのことは、去る1月二日の飛行機事故で
持ち物は捨てて30秒で地上に脱出できた出来事が見事に物語っています。
本句もこの点を踏まえての句でしょうか。

☆余生とは余りにあらず青木の実(てつを)
 「青木の実」の写真を検索で拝見し、とても綺麗な紅色で若さを感じる姿を見て、作者の願いが
良くわかります。また、本句を通じて、「青木の実」という素晴らしい季語があることを知りました。

☆晩歳やあるがまま是と去年今年(泉也)
 いつも等身大の句を出される作者ならではの句を感じました。
 今年も、本句会の最長老として、お元気な句を期待しています。

☆鳥の目で見たる世間の去年今年(アイビー)
  作者は、鳥が空から見下ろして見ているような見地でこの世の実情を見ると
昨年に比べて、今年はどのように生きたら良いかと思考されているということでしょうか。
 作者ならではの、難解な句と思いました。
 特選で本句を選ばれたてつをさんの本句に対する感想を是非お聞かせ下さい。
                  以上

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御礼

2024冬の句会は皆様のご協力により無事に終了しました。厚く御礼申し上げます。また何時ものように自句自解、感想、質問等活発な意見交換をお願いします。

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結果発表

2024年冬の句会 互選結果
俳名     雑詠   兼題    総合
野の風    15    6    21
てつを    13    6    19
新之助    13    5    18
泉也      9    6    15
アイビー    8    6    14

① 当季雑詠の部 
【Aブロック】泉也 9点
1 暁闇に身を引き締めて初日待つ   3   野の風、てつを、アイビー、
2 初景色この明るさにある余生    3   野の風、アイビー、新之助、
3 初鏡齢重ねし顔なるや       2   アイビー、新之助、
4 東雲に威を正し啼く初鴉      1   てつを、
【Bブロック】新之助 13点
5 元旦の夜空仰ぎて能登悼む     4   泉也、◎野の風、てつを、
6 天空に雲一つなき二日かな     3   泉也、野の風、てつを、     
7 成長を願い三年日記買ふ      2   野の風、アイビー、
8 凩や片意地張りて歩きをり     4   泉也、◎てつを、アイビー、
【Cブロック】アイビー 8点
 9 お降りのそれと知りたる道の色
10 制服に着替へ社長の初詣      1   新之助、
11 天職と思へばぬくし蓮根掘    4   泉也、野の風、てつを、新之助、
12 冬菊の色扱き混ぜて一括り    3   泉也、野の風、てつを、
【Ⅾブロック】野の風 15点
13 米量るこつを覚えて冬籠もり 
14 方言でそっと囁き雪女郎     5  泉也、◎アイビー、◎新之助、
15 地吹雪の白の世界の殺気かな   5  ◎泉也、てつを、アイビー、新之助、
16 八十路てふ未踏の一歩年明くる  5  泉也、◎てつを、アイビー、新之助、
【Eブロック】てつを 13点
17 棒切れを離さぬ子ども落葉焚   3   泉也、野の風、新之助、
18 老ゆるとも耄にはならじ初日記  4   ◎野の風、◎新之助、
19 美(は)しきもの汚きものも冬の川  5   ◎泉也、野の風、アイビー、新之助、
20 ふた組の鴛鴦舞ひてをり宮の池  1   アイビー、
 
②兼題句の部 
【Fブロック】野の風 6点
21 去年今年いのち一つに何望む   3   泉也、アイビー、新之助、
22 来し方を思い出しては去年今年  3   泉也、てつを、新之助、
【Gブロック】てつを 6点
23 去年今年幕下り幕の上ぐるごと
24 余生とは余りにあらず青木の実  6   ◎泉也、野の風、◎アイビー、新之助、
【Hブロック】新之助 5点
25 八十路をば楽しく生きん去年今年 3   泉也、◎野の風、
26 除夜の鐘煩悩残し眠りをり    2   野の風、てつを、
【Ⅰブロック】泉也 6点
27晩歳やあるがまま是と去年今年   3  アイビー、◎新之助、
28お屠蘇酌み今年も目指す生一本   3  野の風、◎アイビー、
【Kブロック】アイビー 6点
29 鳥の目で見たる世間の去年今年  4  野の風、◎てつを、新之助、
30 尼寺に女の生活(たづき)蒲団干す  2  泉也、てつを、

間違いその他不都合な点連絡下さい。

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選句完了

新之助さんの選句をいただきました。これでアイビーも含め投句者全員の選句が揃いましたので、スケジュールを前倒しして明日21日の正午を期して結果を発表したいと思います。

引用して返信編集・削除(編集済: 2024年01月20日 15:59)

句会選句

新之助です。
次のように選句します。
アイビーさん、よろしく、お願いします。
       記
1. 当季雑詠の部
2,3、10,11,◎14,15,16、17,◎18,19

2. 兼題の部
21,22,24,◎27,29
                    以上

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選句いただきました

泉也さんに続いて野の風さん、てつをさんの選句をいただきました。非表示には致しません。

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