◆ここは「MY DEAR掲示板」です。
詩をある程度の期間書いている方、詩に意欲的に取り組みたい方、詩人に向け成長を目指す方はこの掲示板をご利用下さい。
あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)
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さあ 眠りなさい
わたしの赤ちゃん
世界はこんなにも荒れ果て
いまだ あなたに名さえない
隣町の夜空に無数の灯り
舞っている 降りて来る
遠くからはきれいな灯り
ほんとうは悪魔のかたち
その下では
炎と瓦礫と多くの死
明日にも
わたしの住む街に降って来る
けれども
あなたの頭上には
ミサイルは降らない
小さなからだを
弾丸が貫いたりはしない
今は
守護者が歌う子守歌
だから 眠りなさい
わたしの赤ちゃん
明日には
あなたが産まれた街を出る
いつか楽土に辿り着く
そして世界へ祈りましょう
そして未来を見守りましょう
SAFE INSIDE
よい夢で眠りなさい
わたしの赤ちゃん
幸福の名が与えられ
この子を
ミサイルも弾丸も
けっして犯すことはできない と
結婚前の旧姓が
すんなりと読んでもらえない苗字で
間違えて読まれたり書かれたり
26歳で夫の姓になったら
今度は漢字一文字になって
音読みで読むところを
訓読みで読まれたりして
その上 電話で名告ると必ず聞き返されて
漢字から説明しなくてはならない
時には「日本の人?」と言われることもあり
夫は「失礼な」と怒るが
どこの国の人でもいいではないですか
こんな生活の中にいたせいか
息子が幼い頃から苗字に関心を持ち
珍しい苗字を調べたりしていた
小学校の卒業文集を読んだら
自分の姓についてからかわれた体験が書かれていた
人の名前を使ってからかうことの低劣さを
他山の石として
人を名前や容姿で判断しない中学生に
なりたいとあった
物事の本質を過ることなく
小学生時代を送ったのだなあと
我が子ながら感動してしまった
名前は自分と他の人を
区別する記号に過ぎない
名前には意味と願いが
込められているとは言え
夫のように自分の姓や先祖に
誇りを持つ気持ちが強過ぎれば
自分が日本人ではないと思われると
不快に感じてしまう
そこに偏見が潜んではいないか
私は何も考えずに 夫の姓を名乗って
拘らないつもりでいたが
今でも高校時代の友人が一人だけ
私を旧姓で呼んでくれて
それがなぜだか嬉しい
学校や職場で認められ、愛されていた自分を
思い出せるからだろうか
チンチン チンチン
五月蝿い、いい加減にしてくれ
朝晩が涼しくなり
窓を開けて寝られるようになってきた
何が良いって
エアコンを点けないのが良い
何でも高くなっているのに
給料だけは変わらない
こんな時に電気代だけでも
下がってくれれば有難い
早速、窓を開けた途端
チンチン チンチン
この風鈴の音だ
昼間はまだしも夜はなぁ
耳の遠くなった爺さんだ
風鈴の音が聞こえていない
仕方がないから
直接言いに行ったが
呼び鈴まで聞こえないのか出てこない
翌日、大家の所に話に行ったら
あんた知らなかったのかい
あの人、夏に倒れて入院して
一昨日、亡くなったんだよ
チンチン チンチン
それなら仕方がない
身内が片付けに来るまでの辛抱だ
爺さん、あんまり鳴らすなよ
台風の豪雨で不覚にも
リュックの中の詩集が
濡れてしまい
乾かしたらヨレヨレの
波模様ができた
詩の言葉はそのままだが
歪んだ活字
くすんだ紙
ほのかな雨の匂いが
詩の言葉に
余計なイマージュを加える
「優美な恐怖」は優美さを失い
「孤独な頭蓋」はどことなく情けなく
「囚われた雄牛」は薄茶に変色した
仕方なく もう一冊を買った
新しい本
詩の言葉は変わらない
新品のページから
言葉がすっと入ってくる
初めて
濡れて汚れた詩の言葉が
質量を備えたことを知る
色 匂い 占めるべき面積
それは 濡らしたり
汚したりすることで
質量を獲得したのだ……
汚れた本を
マントラのように
繰り返し朗読する
ようやく
紙から言葉が飛び立った
質量を紙の中にだけ残して
詩の言葉は
濡れたければ自分で濡れる
ヨレたければ自分で皺を作る
雨の匂いは自分でつける
飛びたければ
自分で飛んでいく
(注)ダメにした詩集「長田弘詩集 現代詩文庫13 思潮社」
「もったいない」とのご意見、ありがとうございます。確かに人に見せていない部分をあえて出すことはないのです。出すにしてもサラリと流すようにした方が良いのですね。
この反省をバネに成長したいと思います。ありがとうございました。
お世話になっております。
10/15投稿させていただいた『バラストの手』1連目2行目誤字あったため直しました。
(誤)マーブル上→(正)マーブル柄
よろしくお願いいたします。
カビの生えたような歴史を
もう一度散策した
蜘蛛の巣を払うように
かき分けたら
原木椎茸の
ほだ場を見つけた
「なんて立派で豊醇な知性か」
身の丈で思惟すると
毒性を持つ空想を恐れることなく
我が内に取り込むことができた
権力の構造は鉄の壁ではなく
複雑に張り巡らされた
蜘蛛の糸が、あたかも
鉄格子の檻となり
俺の胃袋は捕らえられたままであった
昨日まで嫉妬し、告げ口し合い
分け隔てた者たちと
すき焼きを囲もう
昨日分け与えられた牛肉と
新鮮な卵がある
収穫した椎茸がある
感染を恐れず
対話しながら
鍋をつつこう
近代は潔癖化し
現代は進化し、優しさで
多様性を泳がせている
俺たちは体を気遣われながら
統治されているのだ
椎茸は関係ないのだ
この世には、思わせぶりな
椎茸のようなものが
色々と仕込まれていて
俺たちの不安を煽り浪費させて
支配されているのだ
この社会に
片付けられないためにも
舌鼓を打ちながら
地図を広げて
逃走線を引こう
僕は窓辺に座っている
涙が出たような気がする
目をぱちくりやると
光が明滅して
かみなり様のひかりと同じだ
僕は感激する
かみなり様はまだやまない
やむのを待つのは
もうあきらめよう
こんな窓辺で詩を書く自分を
思いながら
ゆったり暮らすのもいい
いい思い出だ