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詩をある程度の期間書いている方、詩に意欲的に取り組みたい方、詩人に向け成長を目指す方はこの掲示板をご利用下さい。
あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。

(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)

なお「MY DEAR掲示板」では、新規ご参加の際に、ペンネームとメルアドの届け出が必ず必要です。
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編集・削除(編集済: 2025年01月02日 01:55)

無情の風  上田一眞

とある夏の日 母は早朝
涼しいうちにひと仕事終えようと
山の畑に出かけて行った 

 一眞 起きなさぁ〜い

家を出るとき
ひと声かけてくれたが
母の声はやや遠く
掠れたように聞こえた

机上にうつ伏せになり
勉強もせずに
うつらうつらしていると
突然
お隣りの駐在さんが家に駆け込んで来た

 お母さんは何処に行かれた?

ただならぬ気配
駐在さんの顔面から
汗が吹き出し
切迫した空気が放出されている



僕は畑への一本道を急いだ
懸命に走った

 お母ちゃん!

激しく胸がざわついて
揺れるこころに不安が降り積る
胸騒ぎの嵐に
眼前が昏くなり
何度も何度も躓いて転ぶ

坂の向うは暗くて長い隧道
そして 母の畑に続く道

 畑も 捜したのに
 山も 捜したのに
 隧道も 捜したのに
 たくさんたくさん 捜したのに
 母の姿はどこにも無かった

 まさか
 ・・・



母は鋼材の下敷きとなり
圧死した



戸板で運ばれ帰って来た母
包帯に包まれたあじさい色の顔
血まみれになった
無惨な身体
さぞ苦しかったであろう

僕の手からこぼれ落ちた命の雫
我がこころを沸騰させる圧死

天女に付き添われ
母は天空を駆け上がる

母を追い 駆け上がろうと藻掻いたが
天女に峻拒され
大地に縫い付けられた僕は
空しく仰向けになった

再び聞こえた
母の声

 一眞 起きなさぁ〜い

掠れていたが声は刃となって
鋭く僕の胸を貫いた

ここは母が没した
橘坂 *1
無情の色なき風が
吹き荒れ
母の声がこころのうちに谺する



僕には
それから向こう一ヵ月の記憶がない




*1 橘坂 防府市富海 旧山陽道にある坂

編集・削除(編集済: 2024年08月23日 18:54)

秋になったら  秋さやか

秋になったら
詩集を読みましょう

懐かしい空気に包まれて
他人事のような思い出に浸る
秋の夜

思春期からずっと
寄り添い続けてくれる
静かな言葉たちは

散る銀杏が大地をあたためるように
淋しい眠りのなかへ
降り積もってゆきます

音楽は絶え間なく
そこにあり続けるでしょう

けれど詩は
どこにあるのでしょう

いつか
心許ない夜の片隅で
あなたが手を伸ばしてくれるのを
ただそこで待っています

ささくれだった
指先でなぞる星座のように
静かに輝く言葉たちは

絶え間なく耳にする音楽や
絶え間なく目にする小説には
きっとかなわないけれど

途切れとぎれ
明滅しながら

けれど一番強く
光を放っていることに
気づいてほしいのです

秋になったら

編集・削除(編集済: 2024年08月06日 07:37)

靴  桜塚ひさ

靴                 桜塚ひさ


誰しもそうであるように
体は選べなかった
みっともなくて不服でも
受け入れるほかなかった

靴は選ぶことができた
道に合わせ
天気に合わせ

おしゃれな靴より
シンプルな靴を
きれいな色の靴より
汚れにくい靴を選んできた
それでも
しばしば選びまちがえて
ひどい靴ずれに苦しんだり
自分で選んだつもりで
巧妙に流行の靴を選ばされていたり
急坂を上るのに
重すぎる靴を選んで
行き詰ったり

生きることは靴を選ぶことだ

今はもう
靴はいらない
室内履きをはいて
揺り椅子にすわり
うつらうつら
翼のある靴の
夢を見ている

編集・削除(未編集)

恋文  理蝶

空がすき 本当にすき
こんなに青いのに 
本当はとうめいなのが
わたしの脳みそを軽くこえていて 
だいすき

空がすき 本当にすき
びっくりするほどの青で
無限の星をかくしてしまう大胆さが
だいすき

空がすき 本当にすき
あばたひとつない 
つめたくて清潔な肌が
だいすき

空がすき 本当にすき
いったいいくつの詩歌が
ここから湧いてきたのかしらと
うっとりながめるけれど
そんなこと気にも留めていなさそうなところが
だいすき

空がすき 本当にすき
空から告白されたなら
今の彼氏をふるくらいに
だいすき

編集・削除(未編集)

片方の松葉杖  荒木章太郎

片方の松葉杖をついて
少女が炎天下を一人歩いていた
俯いているわけではなかった
足元に広がる
原子一粒一粒を見据え
コツコツと道を確かめながら
何事も痛み分けばかりと省みていた
自業自得か
アスファルトの
照り返しが悪いのか
自責と他責のバランスを取りながら

カラスは輝くという理由だけで
足元に落ちていたコインを
表裏を確かめることもなく
奪い取っていった
さすがに動揺した少女は
靴紐を解いて
不自由を開放させて
理不尽と運命を結び目にすることをやめた

五分五分

ゴブゴブと
音を立てるのは
この暑さで液状化した俺達だ
色々な型に合わせられる液体は
平等であると
勘違いする優しさが
彼女に日傘を渡そうとする
浅はかな水溜まりだ
そんなものにはまらないよう
コツコツと注意深く歩いていた
危険な暑さだ
ゴクゴクと水を飲ませる
ペットボトルの水になる
覚悟がないことは
お見通しであると
コツコツと疑い深く歩いていた

編集・削除(未編集)

ちょっとした迷子は楽しい 紫陽花

心配性な親に育てすぎられたせいだろうか よくちょっとした迷子になりたくなる
そのうち帰るよなんていう曖昧が好きだ

今日はモネの庭に来ている
モネの庭の職員さんが説明している
庭は3つに分かれています
水の庭 ボルディゲラの庭 花の庭
ボルディゲラの庭の奥には
小道があってそこからよく
迷子になる方がいます
ついこないだもお電話で 私どこにいますか
と問い合わせがありました
その方は庭に続く柚畑にいたんですが
本当に多いんです
ボルディゲラの庭に入ると小屋がありますそのリヴィエラの小屋に着いたら
来た道を引き返してください
迷いません 奥に行くとよく迷います
それでは皆様楽しんできてください

そんな説明を聞いて
まず水の庭から進んでいく
水の庭から30分ほど山道を上がると
風の丘がありそのまま下りて
無事ボルディゲラの庭に着く
ここは地中海の自然を意識した
造りになっており
アオノリュウゼツラン ナツメヤシなど
温暖な気候で育つ植物が多い
そして熱帯性の青い睡蓮
そんな景色を横目に見ながら
私は先程聞いたリヴィエラの小屋に着く
あんなにも脅されたのに
どうしても奥へ行きたい
地図には奥から回っても
水の庭に帰れるルートが書いてある
ちょっとだけ迷子になりたい
私の好奇心が勝ち
私はリヴィエラの小屋をゆっくりと過ぎる
睡蓮が咲く池には黄色と黒のオニヤンマ
オニヤンマが私の前をすーっと飛ぶ
私もつられるように前に進む
そのうち花ウコンの大きな株が見えてきてその横に看板が見えた
水の庭→とある
どうやら私は迷子になりそこなったらしく なんの心配もなく元いた水の庭に戻った

水の庭のベンチにさっき迷子になるよ
という説明を一緒に聞いた
女性が座っていた
ボルディゲラの庭綺麗でしたねと
声をかけると 迷子になるのが怖くて
ずっとここにいたという
私は少し迷子になりたくてと彼女に言う
彼女は私は絶対迷子になりたくないと言う
どちらからともなく 2人は
少し目を丸くしてふふふふと笑いあった

編集・削除(編集済: 2024年08月01日 20:47)

井嶋りゅう様へ 誤字訂正の件

ご多忙の中、ありがとうございます。
表題の件、ご連絡させていただきます。

故星(ふるさと)
5連目
それでも
時折、思うことがあります。
遠い未来に
故郷をもつ人と
もたない人が
交差する時が来るかもしれないことを。

の2行目が
「時折も思うことがあります。」と
誤字があったため、訂正させていただきます。
申し訳ありませんでした。失礼いたします。

編集・削除(未編集)

布団掃除機   秋乃 夕陽

軽やかに繊維の浪の上を滑る
ぶウうぅんと唸りながら
僕が通ったあとはふんわりと波が笑う
憂いを払い落としたように

さぁ、まとわりつくように
こびりついた君の埃を吸い取ってあげよう
初めて君がここにきたように

汚れを知らぬまっさらなままで
ご機嫌に今日も走る
ふわふわと絡む波の上で

編集・削除(未編集)

故星(ふるさと) 松本福広

私と父の違いは色々ありますが
「故郷」があるか、ないかの違いが挙げられます。
父は子供の頃を茨城県の土浦市で過ごしていました。
生まれ育った過程を、両親の元……私から見れば祖父母らの家で過ごしました。
父にとっては紛れもなく、そこが故郷なのでしょう。
父は高校卒業後に就職し、実家から出ていくことにしたそうです。
母ともその会社で出会い、私が生まれました。
父はいわゆる転勤族なので、その息子である私も土地を転々とすることになりました。
そのため、なじみ深い土地……故郷というものが分かりませんでした。
父は幼い私に、いずれは故郷に帰る話をしていました。
私は今に至っても「ここに帰りたい」という場所はありません。
それは帰る場所としての「拠り所」がないように感じられ寂しい気持ちになったものです。
そんなすれ違いを思いもしない父は
私を連れて、お盆と正月ごとに帰省していました。

父の実家は私が知る限りでも時代にあわせて変化していました。
五右衛門風呂からジェットバスへ。
黒電話からプッシュホンへ。
汲み取り式便所からウォシュレットトイレへ。
家の外も、父が出かけていた近所の商店街は
シャッターが閉じられていることが段々と目立っていきました。
私たちが住む家から、その実家まで新しく開通する道路で
回り道していたのを大きくショートカットして行けるようになる。
このことも街の大きな変化と言えるでしょう。その利便性に喜んでいたのを思い出します。
その時既に祖父は他界していて、祖母に介護が必要だったからでしょう。
その祖母もなくなり、父の兄弟、私を含む孫世代も祖父母らの家を
継ぐ人はいませんでした。

父は実家の家屋を取り壊すことにして整理をしている最中です。
両親から離れ暮らしていた父が、いずれは故郷へ帰ると言っても
時代とともに切り離せないことも増えていったのでしょう。
帰る場所として決めていた場所。
子供の頃を過ごした思い出の詰まった家。
時代と共に変わる家の中や、それを取り壊すことになった
父の思いは計り知れませんでした。

故郷を知らない私は
フォスターの「懐かしきケンタッキーの我が家」や「故郷の人々」など
望郷の気持ちを表す唱歌にしんみりすることがありました。
整理する父の背中に重ねる。
私にはない感情『望郷』を辞書で調べました。
故郷を慕い、遠く思いを馳せる事―故郷を離れた父。
故郷を懐かしく思う事―その故郷を整理している父。
私は父の年齢の半分をやっと追い越したくくらいの人間です。
だから、父の気持ちは憶測でしか測れません。
父も父で、そういったノスアルジアに浸れない息子の気持ちなどわからないでしょう。

それでも
時折、思うことがあります。
遠い未来に
故郷をもつ人と
もたない人が
交差する時が来るかもしれないことを。

「月や火星に移住しよう」
そんなニュースを聞くたびに
人類にとって、地球が故郷と呼ばれる時代が来るのではないかと。
土星のショッピングモールで
星苺のパフェを食べて
帰りは煌びやかに装飾された金星で観劇を行う。
「そうだ。もうお盆だね。地球に行かないとね」
「知っているかな?地球は昔、青かったんだよ」
なんて話を未来の人たちが話しながら
ナスやキュウリのような宇宙船に乗って
お盆に地球に里帰りをするかもしれません。

送り火は
宇宙だと真空だから出来ないでしょう。
灯籠流しは
乳白色のミルキーウェイに
短冊のように色とりどりの流星群が
灯籠に見立てられて
光速で流れていくのでしょうか。
速すぎるのも風情がないと感じてしまう。
そっと、ゆっくり
送り火が消えないように
その位でちょうどいいと思うのです。
思い出のような火が
揺れないように、消えないように。

墓参りの帰りに
送り火を風から守るように
ゆっくり歩きながら
墓場から実家への帰り道を
落花生畑を横目に
父が故郷の話をするのでしょう。
私はそれを聞くことに集中するのでしょう。
フォスターの唱歌たちを脳内再生して
月から見れば、ここが「ふるさと」と呼ばれることを思いながら。

編集・削除(編集済: 2024年08月01日 18:20)

お礼  三浦志郎様 あこ

お祝いのメッセージをありがとうございます
売れてくれたら嬉しいなあと思います

中の一編の詩から タイトルはつけました
ありがとうございました

編集・削除(未編集)
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