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ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
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本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)
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すみません、私の担当日の評、
月曜夜になりそうです。
申し訳ないです。
後ろの評者の方、
できてたら、先に行って下さい。
よろしくお願い申し上げます。
母が亡くなり
父が後添いを貰ったとき
僕は嫌々ながら〈おとな〉になった
人は少しでも
自分たちと違う匂いがする者がいると
たとえ身内でも
排除の論理が働くようだ
継母やその親族たちから
僕は鬼っ子扱いだった
まあそこらは容易く予想もついたし
覚悟もした
だが 意外なことに
実母の親族たちからも同じことをされた
父が再婚してから後
一人の伯父が
僕に対してよそよそしい態度をとり始めた
守ってくれるはずの人たちが
あてにならない
攻撃さえして来る
疎外感を感じた
古い因習と封建的価値観に縛られた
田舎のことだ
村八分など経験済みではないか
と思いつつも
身内の離反に寂しさが募った
これも人の持つ
保守性の表れなのだろう
僕はそのとき決意した
妹だけは嫌な目に会わさないようにしよう
この波浪を遮断して
彼女を守ろうと…
後年
妹と思い出話しをすると
なんと彼女も被害を被っていた
妹は父方の伯母から
「継母に育てられた娘」と位置づけられて
非ぬ扱いを受けていた
健気にも彼女はそれをひた隠し
自分の中で処理していたのだ
母の喪失が僕ら兄妹を成熟させた
幼い妹は賢く美しい女に成長した
しかし
なんという逆説だ
なんという皮肉だ
僕らだって母を失うくらいなら
〈おとな〉になどならなくてよかった
〈こども〉のままでよかった
「喪失と成熟」の節理
〈おとな〉になるとは
成熟するとは
生きとし生けるものにとって
哀しいことがらなのだと思う
これが人のみならず
万物に通ずる
節理なら
やむを得ないが 受け入れよう
傷心のこころを癒やそうと
夜空を見上げ
星々の煌めきを見たとき
直感的にそう思った
そして
遠い遠い遥かに遠いむかし
ビッグバンで星々が生まれたとき
宇宙も
なにかを失ったのだろうな
とも思った
ペペロンチーノに
朝陽が染まり
マティーニに
夕陽が染まる
背景には優秀な作り手がいた
額縁のような喫茶店
そんなカウンターの縁で
コテコテのショコラ塗りたくった
デコレーションケーキと
どこの豆がどれくらい混ざっているのか分からない
ブレンドコーヒーを頼み
真っ赤になって縮こまっていると
”汝自身であれ”と
手を振ってくれた主人
天井に張り付いた魂が
抜けた躰を眺めてる
その躰の持ち主は何やら沈んでる
水に沈んでるのではなく
いや風呂には入ってるのだが
そうではなく
気持ち的に沈んでいる
そう 俺は魂だけになった
気分が落ち込んで
躰もどんどん生気が抜けて
覇気も気合いも気力も根性も無くなり
どんどんお湯に浸かっていった
自分の躰があまりにも居心地悪くて
散歩気分で抜け出したのだ
抜け殻の俺はなんて無様なんだろう
笑える ハッハッハ
エネルギーの欠片も無いな
俺は裸になって風呂場に行くと
本当の自分を晒してしまう
さっきめちゃくちゃシャウトで歌った
意外と上手く歌えた(様な気がする)
喉も痛くなかった
でもジョンレノンに憧れて叫んでみたけど
汚い声しか出なかった ハハハ
歌い切った後はどっと何かが抜け
何も喋れなくなり(今は一人だから喋る必要はないのだが)
目は虚と化し 口は半開き 腕はピクピクする
情け無い全裸の男だ
何で沈んでたんだろう
何でだっけ 忘れた まぁいっか
言いたくもない
神様にしか言えない あと雀 あと鴉
こうして 魂だけになって 晴れて自由の身
どこへ行こうか もうこのままあの世へ行こうか
でも全裸で死ぬのはなぁ
ちくしょう! 戻るしかないじゃないか
この全裸の男を少し鬱陶しく思った
まぁ自分なんだが
やれやれ
でも意外と楽しい体験もできた事だし
そろそろ戻るか
すーっ
「ああ、楽しい!
風呂に入るのは楽しい!
シャワーも楽しい!
シャンプーも楽しい!
体拭くのも楽しい!
ドライヤーも楽しい!
生きてるのが楽しい!!」
恐ろしいほど前向きになっていた
これでいいのだろうか 逆に怖い
沈んでたんじゃなくて
飛び上がるためにただしゃがんでたんじゃないのか
だけどこうやってこの男は
人生を乗り切ってきたんだろうな
最近はめっきり
聞くことのできなくなったあの声
祖父が購読していた週刊誌に挟まれた
女の顔と富士山と訳のわからないものが
不揃いで並べられた不思議な絵
一瞬感じた引力のような力強い声に
操られ引き寄せられ
ある種暴力的でエロティックで
頭ん中を犯されたような妄想
体ごと攫われてしまいそうで
足元がぐらつく
拐かしにも似たその声は
祖父の呼び起こす声で
ふっと霧散した
何事もなく時はまた動き出し
こころのフィルムの中で
少し錆びながら
コトコト音を立てるけど
忘れた頃に逆さ周りして
懐かしく再生されるあの声
*先月の井嶋りゅうさんの評のあと、すぐお知らせしておりますが、
井嶋りゅうさん担当区間は、ピンチヒッター期間に入りますので、
よろしくお願い申し上げます。
<以下、3/20の再録>
受賞に伴うお役目の多忙により、井嶋りゅうさんの評は
4、5、6の3ヵ月間、お休みを頂戴します。
その間、下記3名の方がピンチヒッター評者を務めてくれます
4/9~4/11 秋冬さん
5/7~5/9 荻座利守さん
6/4~6/6 澤 一織さん
3名の方には、どうぞよろしくお願い申し上げます。
皆さんにおかれましては、
ご承知おきのほど
よろしくお願い申し上げます。
あこがれた日に 鐘は鳴る
焼き切れそうな くやしさの夕暮れに
とおくへ とおくへ と鐘が鳴る
うつろな胸に 響いて満たす
いざ挑む日に 鐘は鳴る
水をかけられた 箱庭のプライドに
とおくへ とおくへ と鐘が鳴る
うつろな胸に どろりと溜まる
逸る思いを 餌に肥る
言葉の汗血馬
おれを連れてゆけ
あこがれの火の最中へ
奔れ 奔れ
しみったれた情念は 慣性に引きずられ
おれは原始のかたまりになる
血を吹いて 地を吹いて
おれにとって ほんとうに本当なこと
勢いまかせに 掴み取りたい
汗よ尖れ 瞳よ冴えろ
脳のしわ一つ 油断するな
敵はない旅だ 矛はいらない
かわりに内を切り裂く メスを研げ
あぁ この夕暮れの赤!
先達の身が かの火に燃え盛る赤!
そして 彼らの手に握られ
強く発光する
ほんとうに本当な物事たちよ!
とおくへ とおくへ と鐘は鳴る
方角も告げず ただとおくへと
たまらなく迫る 鐘が鳴る
あこがれた日に 鐘は鳴る
垂れた4時半の街に
おれだけに聞こえる 鐘が鳴る
毎週日曜日の朝は車で少し遠めの業務用スーパーにて買い出し
日曜日は特売日だからだ
8時に私は家を出て 到着は8時20分くらい
朝9時開店というのに8時半には駐車場はもういっぱい
8時50分の店の自動ドア前には常に30~40人ほどの列ができる
日曜日はほぼ特価なのでこれといった目玉はないが みんな早い
9時に自動ドアが左右にシューっと開くと
飲み込まれるように行列が店内に入っていく
私は車の中からそれをじっと見ている
一通り入り終わったのを確認してから
私はマイレジかごとエコバッグ大を3つ持って車からゆるゆる出る
何にだってそんなガツガツするわけにはいかない
ガツガツしては外れを引いてきたような今までを思い返しながら
やっぱりゆっくり歩いて店内へ入る
カートにマイレジかごをセットする これで準備完了だ
まずは野菜から みんなが大好きなじゃがいも たまねぎ にんじん きのこ
お約束の肉じゃがを作ろうかなどとレシピをその場で想像しつつ
野菜コーナーを過ぎる
過ぎる と何事もないかのように書いているが
過ぎるというのはなかなかのもので
私の前後斜め左右に1人ずつ誰かいてきのこを取ろうとする手は
私の他に3本は出ているという有様だ
例えると雑木林のけもの道で色んな葉っぱや小枝に当たりながら
進んでいくそのような感覚である
それでもコロナ最中の頃と違いみんなちょっとぶつかると
ニヤッとしてすみませんなんて言い合って なんだか優しいのである
ソーシャルディスタンスがなくなってここにはある種のお祭りみたいな高揚感
ああ 特売だ 特売特売大好きだ みんな同じ特売を愛す人が集う
業務スーパーたなかの日曜日
野菜に豆腐に魚に肉にパン 一通り巡って セルフレジでお会計
商品を詰める台のところでもやっぱり押し合いへし合い笑い合い
ああやめられないこの高揚感よ
さてと さあ帰るか
帰りの自動ドアがさっきと同じように左右にシューと開く
1歩店外に出たその瞬間から
私たちはまたいつもの面白くない顔
いつもの冷めた体温に戻っていくのである
ここにも私の前後斜め左右に人はいるが
少しのディスタンスが生まれている
本当の他人だ 私と違う空を眺めている他人だ
ああこれは祭りのあとだ
そして来週の日曜日が待ち遠しい
雨が降る日は私には見えるの
いつもの花壇の前にしゃがみ
『おはよう』と声をかけると
花壇の中の大きな葉の裏から
ひょっこりと顔を出して
雨粒を大きめのツルツル頭にのせて
小さな水かきのある手を振る
くりくりとした可愛い目
私を見つけて見せる笑顔は
緑色の頬を少し赤く染めている
手を差し伸べ いつもの様に角砂糖を差し出すと
あなたは両手でそっと掴みぺこりと頭を下げる
そして嬉しそうにひとなめペロリ
満面の笑顔 短めの足をばたつかせて喜ぶ
『早く食べないと雨で溶けちゃうよ』
思いが伝わったのか
あなたは大きな葉の下に潜り込みもうひとなめ
私は赤い長靴と赤い傘 赤いランドセル
立ち上がり手を振り
『行ってきます』と言うと
あなたもまたペコリと頭を下げた
今でもあの花壇はあるのかな?
今でも大きな葉の裏にあなたいるのかな?
もう角砂糖はあげられないの ごめんね
いつからか見えなくなっちゃったから…
ある花壇の前に赤いランドセルの少女が雨の中
赤い傘と赤い長靴でしゃがんで何かしている
少女の目はキラキラと輝いていた
わたし この空間
閉じ込められ
ひとり ひとり ひとり
横たわる
姿見えない わからない
影 影 影
見えない 見えない 見えない
見える?
悲しい 悲しい 悲しい
わたし それでも 考える
考える 考える 考える
あした どうなる
誰か 問う
お前 人間 信じるか
どうしたろう
わたし わたし わたし
どうしたろう
信じる 信じる 信じる
信じるしか 知らない わたし
どこへ 行く どこへ 行く
知らない 知らない 知らない
だけど だけど だけど
わたし わたし わたし
これで ここだけで いい
信じる 信じる 信じる
わたし わたし わたし
これだけ これだけ これだけ
これだけは
信じて
生きる 生きる
ただの ひとこと 生きる
どう 言えば いい・・・・?
どう 言えば いい・・・・?
わたし わたし
まだ 知らない
無限 暗黒
無知
恥じても
恥じても
生きたい