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ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
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本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)
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君への思いが足りなくて
君と別れた十字路が
飛行機窓から見下ろすと
山に刻まれた十字架に見える
背負うべきものを捨てて
重力に逆らっても
胸の奥の重い想いが
重い錘の重しの下で
受け止めきれずに散乱している
これらの想いを知性を盾に
言い訳へと変換して
全てを無かったことにしたら
山に刻まれた十字架が窓枠に変わった
君の父になるべきだった
君を救う者になるべきだった
対等という言葉に隠れて
責任から逃げていた
勝ち負けではなく、守るべきものがあった
生き死にではなく、生き抜く理由があった
堕ちるべき場所は空ではなく、大地だった
「あれは大地の窓か」
俺は飛び出す方向を間違えたのだ
迷いを捨て、これからは父として生きる
後悔の旅ではなく、覚悟の道を進む
詩の評ありがとうございます。今回は短い詩に挑戦してみました。初めは短すぎて読み手に伝わらないと思い、推敲の末、第1連で状況の説明を加えたのですが、かえって地味になってしまいました。短い場合は、読み手の想像に委ねても良かったのかもしれません。難しいですね。一人で作っているのに、他者とのコミュニケーションの練習をしているみたいで面白いです。
こころの闇に棲む
黒い犬
〈うつ〉という名の狂犬に
追いたてられ
列車に飛び乗った
仕事を放り出し
家庭を顧みず 独りよがりな
各駅停車の鉄道の旅
旅の途中
千切れたこころを掻き集めようと
藻掻きに藻掻く
医者には止められているが
もうスコッチを一本あけてしまった
ごとん
ごとん
ごとん
レールが軋み
うとうとしていると
列車が止まる
肥前山口 *1
ああ ここは…
脳髄はたちまち九歳のわらべに
立ち戻る
*
年一回の家族旅行
今年は九州だ
博多発長崎行きの急行列車
四人で対面式の席に座る
床に新聞紙を引いてもらうと
ここ座れるね
みいちゃんの席よ
幼い妹は無邪気にはしゃぐ
到着する前の車内案内
次は 肥前山口〜
聞き慣れない九州訛が色濃く
響く
ここは父の恩師が住む街
師を訪ねる旅に
父が笑い
母が微笑む
あり余る幸せの旅
そして 僕は
燕舞う
豊饒の大地
緑の佐賀平野を満喫する
*
僕には温かい寝床も
身を包む団欒もない
孤独の花を持つ左手が微かに震える
崩れ落ちた追憶
せつなさがただよい
帰ることのできない過去に
おぼろな自分が見える
なぜ肥前山口で下車?
ただ 佐賀平野のクリークが見たくなった
親子四人で訪れた
和蘭芥子が咲き
小鮒泳ぐ里
幸せを感得できた大地
わがこころの狂い犬に怯えるいま
緑豊かな自然と
確かな幸せの記憶が
僅かな慰安を与える
南への旅路に
死への願望が霧消したとき
僕は思わず落涙した
*1 肥前山口駅 現江北駅(佐賀県)
―アメリカの作詞家 亡きウィル・ジェニングスへ―
始まりは天の滴の音
音(おん)が育って
楽(がく)になる瞬間です
雨の遺産 やがて 快晴
歌う者は音階を
天目指して駆け上がります
奏でる者は地を
祝着として空を下ります
言葉を操る者は
中空にあって思索
二人を支えて
その使命を引き受けて
メッセージを曲に刻印します
楽曲が安住する在り処
彼らのそれぞれの創造は
天駆ける“曲技”飛行の
三つの邂逅に似ています
そのうちの一人
”言葉師“
作詞家ではなく”歌詩人“でした
OH! なんと
年を追うごとに
曲と言葉を仲立ちしたことでしょう
なんと
年月は過ぎ去り
寡黙に老いていったことでしょう
自らの生をも
SONGに寄り添う伝言にしました
天空にあって
多くの詩を浮遊させたのです
枕の言葉にして
安らかな眠りに就いたのです
*****************************************
作品タイトルは彼が作詞した楽曲名から採った。
ぐちゃぐちゃな頭の中は
生温いどろどろの泥水のようで
何を考えても上手くいかない気がする
夢は叶わない
親孝行も出来ない
愛した人に振り向いてもらえない
それはまるで巣から落ちた小鳥のようで
巣を見上げていても戻れない小鳥のようで
餌を求めて彷徨う子猫でもいい
悪い魔法使いに呪いをかけられたかな
遠い昔に互いの小指を結んで
誓った約束はまだ果たされていない
百年 何百年 何百万年 時が過ぎても
絶対に夢を叶える そして
君を迎えに行くという約束 必ず守るよ
これは勝負のようなものだった
どちらがさきに相手を本気で愛してしまうか
そうなったら負け 自信ないな
僕が負けるかもね
負けたら罰ゲームが待っている
嫌いな食べ物を口いっぱいにして食べる
という罰ゲーム
普段ならあり得ないが仕方ない
無類の美しさを持つ君を手に入れるチャンスを
見逃すわけにはいかない
僕は負けた
でも負けっぱなしではいられない
僕はもう小鳥じゃない
大空を駆け巡る鷹のようになるんだ
自分で餌を取り
つがいの相手を守り
幸せにする鷹に
いっそのこと本当に鷹になってしまえばいいのに
強さを誇示するでもなく
弱さを隠す為でもなく
君と僕がただ単純に自分達の幸せを
見つける為に
そして僕の存在理由は君だけの為にある
それは何があっても変わることはない
この世界はまだまだ僕の知らない事だらけ
幸せや不幸を一つとってみても
いくらでも在り方がある
この先どんな困難が待ち受けていようと
決して諦めない
それが君の為であり僕の為でもあるのだから
ああ
カラスがうるさいなあ
しらとりのようなあなたがすきです
けっしてらくではないしごとを
ほほえみながらこなしていくあなたは
みなもをおだやかにすすむしらとりのようだ
だがしぜんにくらすということは
そんななまやさしいものではないことを
ぼくはしっているのです
わがみのあんぜんをはかりながら
ほしょくしなければいきてゆけぬ
ましてやこどもずれともなればなおのこと
しごとのつかれやひととのわずらわしさを
ほほえみにひめてくらしていく
しらとりがみずかきのついたあしを
からだのしたでひっしにかいておよいでいる
あなたのえがおはそんなすがたににていると
そうおもったぼくはあなたをあいしたのです
しらとりのようなあなたがだいすきです
はじめまして。
丁寧に読んで頂いてありがとうございます。
出来るだけ余計かと思われるものを省くように努めました。
情景が伝わったようで嬉しかったです。
ありがとうございました。
特急あずさ号
塩尻から乗って
甲府を過ぎたあたり
出張の疲れで
ぼんやり
山の稜線を見ていると
山頂付近に
少し変わった樹影
二本の高い樹と低い樹が
ゆるやかに 登っている
ように見えた
確かに
恐竜の親子だ
母の後を子どもが追っている
もう少しで
山頂に届きそうだ
夕陽の影の
地味な山の稜線
保護色でうまく隠れ
こっそりと
目立たないように
頂を目指している
ああ ごめんね
僕が見てしまったら
親子は動かなくなった
あずさ号は
緩いカーブに入り
遠ざかる山の稜線
見る角度が変わったら
親子は ただの樹影に
固まってしまった
更に列車が進み
振り返ると
完全に他の樹と
見分けがつかなくなった
今の時代にも
ひっそりと
生きのびていた恐竜は
人に見られると
樹木に戻るしかない
また 何年も
何十年も待って
姿を取り戻し
山頂を目指すのだろう
僕はもう
あの親子を
見ることはないだろう
ほかの誰にも
見つからないことを
ただ 祈るだけだ
いつの日か
山頂に上った
親子の恐竜の
歓喜の咆哮が
人知れず響きわたることを
ただ 願うだけだ
この度は評を書いていただきありがとうございました。
詩の中で言葉の繰り返しを癖として使いがちなので、
ただ単に並べるだけでなく、並べた上で後の連に効果的に作用する文章を選ぶ工夫も講じてみようと思いました。
また、作品が完成しましたら投稿いたします。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
詩の評価と引用までしていただき、ありがとうございます。
食を中心に書かせていただきましたが、三浦先生が仰る通り、他の世界にも通じる所があると思いました。
今後も、自分なりの表現をしていけたらと思います。
次回も、評価を宜しくお願い致します。