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(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
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お世話になっております。
11月7日に投稿いたしました『また夏が』ですが、四連三行目の最初に「ならば」という三文字を加えたいと存じます。
投稿期間を過ぎておりますし、お手数をおかけすることになりますが、修正が可能でしたら何卒よろしくお願い申し上げます。
今回も丁寧な感想と評を頂きまして誠にありがとうございます。
おまけの佳作でも嬉しいです。自分の世界が確立されつつあるというお言葉に小さくガッツポーズをしました。
アドバイス頂いた、「生きている」現実の暗示についてとても参考になりました。また一歩進めたような気がします。ありがとうございます!
私事ですが、今月末に入院&手術をしてきます。力を溜めて元気にカムバックしてくる予定なので(病院のベッドに寝ながら詩作はしているかもしれませんが笑)次の機会もどうぞ宜しくお願いいたします。
今回も丁寧な感想と評を頂きまして誠にありがとうございます。
ちょっぴり不思議な幻風景と抒情を混ぜ込んで作品に落とし込めればと試行錯誤いたしました。
私には霊感も無く、不思議な体験をしたことも今まで無いのですが常識では説明できない神様、と言いますか「護ってくれている」存在はきっとあるのだろうなと願ってやみません。機会があったらそのようなテーマの作品ももっと描いてみたいと思いました。
私事ですが、内蔵関係で今月末に入院&手術をすることになりました。まさか自分が30代半ばで……とは思っていますが早く発見できたのも、虫の知らせならぬ「ナニカ」のお陰と有り難がって再び健康になってカムバック出来るように致します!
次の機会もどうぞ宜しくお願いいたします。
目の前に缶がある
包装はなく、中身は分からない
重さは、固形物らしい
匂いは、当然しない
軽く振ってみる
果物のような感じがする
いや、豆の缶詰かも知れない
硬い、重さもある
500gのスチール缶だろうか
ひょっとして危険物かも知れない
農薬とか
或いは毒薬、確かに迫力を感じる
そもそも、何故
書斎の机に置いてあるのか
誰が置いたのか、家人ではない
国家機密、巨大なUSBの可能性もある
何のデータだろう
不老不死の方法かも知れない
底を調べる
アルファベットでS U I K Aとある
何の略だろう
西瓜では無かろう
Super Urban Intelligent Card
まさか「Suica」、これがICカードなのか
いや、CがKだ
依然として謎は解けない
指で軽く叩く、カッカッと鳴る
これは、重量のある気体のおそれがある
フッ化タングステン(VI)(WF₆)
半導体生産で使用される、猛毒
思わず落としそうになる、危なかった
いや、そんなことはあるまい
家人に、半導体の関係者はいない
缶を耳に当ててみる
心なしか、カチカチカチ⋯
規則正しい音が聞こえる
時限爆弾がよぎる、そっと机に置く
ふっ、馬鹿らしい
一市民の書斎に、あり得ない
音は、よく聴けば卓上の時計からだ
検証を重ねるも
依然として缶の中身は判明しない
幾年月が経ち
色々と想像は広がる
宇宙船の可能性はなかろうか
いや、いっぱいの金貨かも知れない
別世界、多次元宇宙が広がっている
実は、空っぽとか
目の前に缶がある
包装はなく、中身は分からない
更に、幾年月が経つ
お通夜
死体となった私の手は、缶を握っている
お父さん、大好きな缶だったから
このまま一緒に天国に行ってもらおう
そうね
でも、これ、何の缶なの
老婦人は、息子の耳もとでそっと言う
⋯⋯
えーっ、そうだったの
そう、もう、言えなくなっちゃって
お父さん、天国で開けてびっくりするね
そうね
でも、この人、開けない気がする
ああ、そうだね
そういう人だったね
青島江里さま、はじめまして。つると申します。
あたたかいご感想を誠にありがとうございます。
半生を過ごしまして今、一度人生のまとめを
詩として表現したかったと思っております。
「愛の返る循環」
生きてゆくに従いまして、前向きな因果応報を希望する
表現として、この言葉を選びました次第です。
「程良き苦に幸せを感ずる心」
主体性を持って、事に努める大切さを感じ始めております。
あまりに苦も難ですけれども、
最近思いますのは、賢く生きていたいという事でした。
上手く『楽』を活用して生きてゆけたらという想いです。
ありがたく拝読しまして、かさねまして感謝いたします。
ありがとうございます。
足元に落ちた微かな温もり
それを拾い上げたのは
あなただった
道端に咲く名もなき花に
微笑みかけるその眼差しは
木漏れ日の優しさにも似ていて
ぼんやりとした境界の向こう
透明な指先が触れたとき
ここに私はいたのだと
気づかされた
形を求めることに
意味はあるのだろうか──
あなたの目が問いかける
声もなき私は
無音の闇の中で
滲む月をただ見つめていた
存在とは
誰かの胸に宿る仄かな灯りか
それとも
誰にも見えぬ月の裏側に
隠した心か
輝く世界はまだ私を知らない
けれど あなたの瞳の中で
今もひそやかに息をしている
この度は、素敵な評をいただき、また丁寧に読んでくださり、ありがとうございます。
初連を幻想的だと感じていただけたこと、とても嬉しく思います。この部分は自分の中でも強くイメージしていたシーンでしたので、そのように仰っていただけると、大変励みになります。
また、「君」についてのご指摘、ありがとうございます。確かにその部分は少し曖昧だったかもしれません。もっと具体的に描けるように工夫してみます。貴重なご意見をいただき、本当に感謝しております。今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。
◎10月28日(火)~10月30日(木) ご投稿分、評と感想です。
☆永遠のパレード ゆづは さん
ハロウィンと仮面をかぶった本当でない「僕」の複雑な気持ちをうまくブレンドされている作品だと思いました。「ジャック・オー・ランタン」や「トリック・オア・トリート!」と、僕の表側の顔や心の奥、それらの対峙。ハロウィンという行事と「僕」の日常の重なり。どれもこれもデコボコに突起することなく、一つの作品として丸くおさめていらっしゃいます。読み手からすると、ハロウィンの場面を想像しながら、「僕」の心の面に関しても同時に読み追い続けることができますね。
少し気になったのは登場する「君」の存在です。愛想笑いなど、仮の微笑みをされる人なのかな。最終連では「本当の君と」「もう一度」とされているのですが、「君」の仮の笑いをされている「以前の君」ことについては、どういう人だったのかはわからないままです。なので、このままでも特に問題はないのですが「もう一度」を消されるか、或いは昔は違う君だったという内容をどこかにおいておかれると、個人的には、今よりもすんなりと作品が流れるような気もしました。
今回の作品で一番印象に残ったのはこちらです。
オレンジの光が闇を引き裂くたび
僕は 仮面の下で素顔を隠す
ジャック・オー・ランタンの笑みが
僕の顔に重なる夜
とても幻想的なオープニングでした。映画を彷彿させてくれそうな初連でした。すっかり日本にも溶け込んだ「ハロウィン」の行事。秋という季節も感じさせてくれる作品でした。今回は、ふんわりあまめの佳作を。
☆友愛 つる さん
はじめてさんですね。今回は感想を書かせていただきますね。
短い詩行の中に、作者さんの様々な思い出が込められていますね。作者さんの一人でどこか遠くを見ながら人生を振り返り、静かに、これまでを回想をしている姿が目の前に浮かんできました。
思い思われ振り振られ。などという言葉を子供の頃、年上の女子から聞いたころがあります。思ったり思われたり。うまくいきそうだったり。そうでなかったり。友情だったり愛情だったり。人生、山あり谷あり。そしてまた、さまざまな出会いや別れもあり。そのような心の行き交う様子を一本道ではなく「愛の返る循環」と表現されているところは、印象的でした。
程良き苦に幸せを感ずる心
とても深い言葉だと感じました。苦に幸せを感じると言われてもピンとこない気がするのですが「程良き」とつけると、どこか納得させられるものが、個人的にはありました。ちょっとした切なさや愛情にきゅっと縛れるような、物悲しいような酸っぱいような気持ちです。言葉を一つ入れるだけで、こんなにイメージがかわるものなのだと感じさせてくれました。呟きのような回想が印象深い作品でした。
☆これは恋です 喜太郎 さん
告白されてから徐々に相手のことを思ううちに、しだいに恋愛の感情が芽生えるということは、ありえそうですね。零から始まる恋もあるっていう感じでしょうか。詩は、実体験でもそうでなくても、自由に思うままに表現できるところも魅力の一つですよね。この作品はどちらのものであるのかは定かではありませんが、楽しそうに書いているなぁという雰囲気はたっぷりと伝わってきました。
ただ、今回の作品におきましては、書きたいことがありすぎたのか、もしくは、伝えたいことを取りこぼしたくないという思いが強すぎたのか、一から十まで行動を書き込みすぎたように、個人的には思いました。
一から十まで詳しく書き込みたいという気持ちは、とてもわかりますが、そうであるなら、文章であってもよいことになってしまいそうな気もします。どこかで何かを読み手に想像してもらうという部分を、少し増やされると、読み手にとっても想像する空間を楽しむという余白を広げることもできますね。連の一部を足したり減らしたりしながら、作品全体を整えてみてはどうでしょうか。表現してみたい詩のテーマについては、繊細なものがあり、作品に取り組みがいのある良いものだと思いました。
今回の中で一番印象に残った連はこちらです。
好奇心が芽生えた
心は少し熱くなり私の頬を染めてゆく
私を恋しいと思ってくれる人がいる
特に「私を恋しいと思ってくれる人がいる」という一行には、血の通う熱い思いが感じられました。一粒のタネが、太陽の光を感じて芽吹き、のびのびと双葉を開くかのような温もりを感じさせてくれました。新しい感情の始まりを感じさせてくれました。
LINEでも送ってみようと携帯を持ったら
あなたからLINEが届いた
最終連の偶然の部分もよかったです。ますます相手への良好な思い、わずかではあるけれども、また少し距離が近くなったような感情をみせてくれました。お互いをわかろうとするあたたかい気持ちが感じられる作品でした。今回は佳作一歩手前を。
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あっというまに11月も半ばです。街ではクリスマス用品が並び始めました。一年は早いですね。通勤途中でキンモクセイの木々に出会えます。とてもよい香り。アスファルトの上の花ガラはオレンジの星砂みたいです。あと少し、短い秋を楽しみたいこの頃です。
みなさま、今日も一日おつかれさまです。
何度夜空が流れてきても、それが晴れでも曇りでも、ベッドルームの小窓を開けて、私はあなたの星を見つける。
今朝会社へ行く途中でね、無機質な雨の隙間から、あなたが私を覗いていたの。
あなたが独りなら私は嬉しい。
灰色に光る美しい世界で、赤い大きな傘を差しましょう。
もしも行く宛がないのなら、その傘の下にいればいい。
私の静かな毒。隣家の子どもが笑う声。
グラスの水が綺麗に揺れる。
あなたがくれた白いハンカチ、そこに縫い付けた赤い刺繍の、荒い縫い目が少し綻ぶ。
あなたが二度とここに来ないなら、もう誰もここに呼ばないわ。
季節を過ぎて薄らいで、柔らかな影になったあなたが、ふわりと消えてしまわないように。
暗い寝室の片隅で、
「君となら、黙っているのが怖くない。」
と、あなたが私に囁いた時、何も言わずに寄り添いながら、私はとても怖かった。
あなたの横はとても寂しくて、掠れた声で、羊を数え始めたら、あなたは、私の口を優しく塞いでくれて、一匹だけ静かな眠りに落ちた。
あなたが寂しくならないように、抱き留めることも忘れたまま。
小窓から風が一つ吹いた。
頬を伝う、涙を拭いた白布の、濡れた心臓のほつれた糸が、ふらりと闇へ攫われる。
それは流れ星が消えるように、雨上がりの夜を紐解いた。
ご講評ありがとうございます。
別の空間が重なるような情景設定で、主人公が今いる場所(リビング)と過去である学生時代の記憶と空想が入り混じったものを描いていました。やはり、シュールな描写で満足してしまい、その混沌とした情景それ自体の具体性が欠けていたようです。
今回も大変参考になるご指摘ありがとうございました。またご講評頂ける際も、どうぞよろしくお願いします。