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ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
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夏が過ぎ去ろうとしていることを感じつつ
それでも
夏が終わりを告げない
いや
告げたくないのだろうか
仕事で汗だくになりながら
麦茶で一息つく
一息つきながら週末の予定を立ててみる
山や川を見に行こうか
カフェでまったりしたり
映画を観ようか
色々と行きたい所が次から次と出てくる
たまには
自分にご褒美をあげてもいいんじゃないかと思う
自分を大切にしてから貴方の事を考える
この感情はわがままなのだろうか
自問自答を繰り返しながら
日帰りでもいいからどこかへ行こうよと
貴方を誘ってみよう
どこかへ行きたそうだったし
私もどこかに行きたい気分なのと
計画するだけでもワクワクする
仕事に身が入る午後の一時
手を握る、握られる
父母の
大きな手に包まれる
手を握る、握られる
恋人、やがて妻の
たおやかな手を優しく包む
手を握る、握られる
子の
幼き手の求めるままに
刹那に感じる、手のひらの温かさ
重ねた手から伝わる思い
手が手を求めている、お互いに
それでも、手は離れていく
手を握ることの気恥かしさ
続く日常に、思いは薄れていく
気づく
もう、あと少ししか握れない
小さくなって、しわだらけの父母の手
大きくなって、瑞々しい子の手
そうして、つなぐ妻の手の温かさ
ともに時を過ごす、過ごした記憶
手を携えて、二人で歩んできた人生
手を握る、握られる
老いた父母に、いたわりと感謝を込めて
最期のお別れに手を握る
もう、応えない
ありがとう
さようなら
読んでいただいて、評をありがとうございました。
最後には前を向ける詩にしたかったので、清々しいというのは嬉しいお言葉でした。
精進して、また書いていけたらと思います。
俺がここに詩を書くならば、世紀のものにしなければなるまい。世紀のフリーターが、世紀の名文句を綴らなければ。
朝方、都内のバーのベランダで、沈黙するベーゼンドルファーを背にして煙草を吸っていた。自分に残された数年分の若さを噛み締めながら、今やもう断絶し交わらぬ糸として架空の糸を弄び、かつての友人・恋人のことを懐かしく思い出す人間味は成熟した美観があるだろう!カーテンが風にそよぎ、ベーゼンドルファーと俺も断たれた。俺は彼女の背中を隠すベールに手をやって「おい、何をする」と剥がしてやった。しかし、彼女は何も言わずに、黒い背を向けて、ただ夜の風に寒そうにしているだけだった。また風がカーテンを運び、俺と彼女の間は再び柔らかに重く断たれた。俺にはピアノは弾けやしない。彼女の声を聞くことはできない。たばこを一本吸い終わり、ふぅとため息を一つついて店の中に戻る。後ろ窓を閉めると、俄かに風が止んだ。今日のセッションでピアノを弾く小男がバーの椅子に座り演奏を始めた。演奏は俺の全く知らない曲で、閉店後のバーだからいいものの、うちとはコンセプトの違うJ-popのピアノカバーで、フローは良いし全ての音が入力されていることは分かるのだが、少したたきつけるような弾き方が癪に障り、音の伸びも弱いものだった。「子猫が戯れているようなものよ。私は気にしないわ」「俺は気にするんだよ。勿体無い」
「あーそれにしてもさっきは寒かったわ」ベーゼンドルファーは無関心なようだった。
俺は「おい、松尾、あっちで酒のもう」と室内にいる後輩に声を掛ける。「はい、岡田さん」 俺たちは主な照明が暗転した後の薄暗いカウンターで酒を飲むことにした。「俺はジンバック」「僕はー、ハイボールで!」バーテンはこれだけが自分の仕事と言わんばかりに、丁寧に丁寧にジンバッグを調合していった。最後にライムの果汁をかけて、マドラーは差したまま俺のコースターの上にぴたりと置かれた。松尾のは中が三角の特徴的なグラスで、氷を二、三個入れるともういっぱいになりそうだが、そこれに多量のウィスキーと炭酸水が継ぎ足されていく。
乾杯もせず、爽やかなジンバックのグラスをグイグイと飲み、
「全く、ベーゼンドルファー、ドイツの高級な女は俺たちがバーで安い酒をたらふく飲むのに興味がないらしい。」と俺は言った。さっきまでは、春先の寒さの中で不機嫌だった彼女は、気候が良ければ文句を一言二言言ったに違いない。「なにをくだらないことをしているんでしょう、あの人たち」なんて。
しかし、言わない。これは俺が酔っているせいなのか?酔っているせいなのか。
それとも、本当に彼女はそこにいて、
黒い背を曲げ、角張ったウィスキーグラスを回し撫でるマドラーと氷のぶつかる音を聞いているのか。
いよいよ頭には酔いが回り、俺にはもう分からない。
ただし、確かなこともある。世紀のフリーターの抒情的な夜が、捉えようもなくひとつ静かに過ぎて行こうとしているのだ。
ああ名文句、こんな世界だ。この情景は朝が来る前の小さな残火。大きすぎる太陽には影として怯えながら夜を待つのだ。
手に持つわずかなジンとハイボール、それは今宵を終わり良きものにするだろう。乾杯せよ、すぐに飲み干し、テキーラを分かち合おう。
「さあ、みんなで、、、、、テキーラー!」
ジンの爽快な熱で加速する妄想を余所に、俺は無言でグラスを空に乾杯させた。最後の曲はショパンだった。ポップスよりずっと丁寧で官能的なメロディ。俺は「なんだ、クラシックの方が上手いじゃないか。」とドルファに語り掛けたが、この浪漫の香りに彼女は眠りに付いたのだろう。やはり返事をしなかった。
滝本政博様
評とご感想、ありがとうございます。
イメージ=伝えたい光景+読者の感覚ですね。
言葉が空回りしてばかりですが、今後に生かしていきます。
振り返れば、今回の主旨は体験です。
繰り返される水難事故のニュースを見て、川の恐ろしさを伝えたかったのですが、主軸がブレれ過去の思い出、河童の伝承と、いいとこ取りしようと欲張って、挙げ句に散文説明調といったところですね。
批評をしていただくと目が覚めるのですが、それまでは自分に酔って、欠点に気づいていません。
直近、スランプが続いていますが、諦めずに継続して詩作に取り組もうと思います。
今後もご指導、お願いいたします。
感想ありがとうございます。
写真ありきの詩になってしまうし、大きな括りで言えば、反戦の詩……ちょうど、そういうのを考えることが多いシーズンの投稿でした。反戦の気持ちを否定する人なんてなかなかいないし、ちょっとズルい気がしたので、感想のみとさせていただきました。
土門拳の写真。自分も素敵だと思い、今回どうしても使いたかったのです。
時代の中で夢を持って、それにひたむきで。
でも、年相応の少年らしさ。
時代が変わっても、変わらない……どこにでも
どんな時代にでも一人はこういう少年がいるはずで。
写真の彼が戦争を生き延びたかは存じませんが、願わずにはいられない。
どこにでもいる少年。
彼が平和の中で、饅頭でも食べられたら。なんて。
予科練平和記念館。そこの紹介詩としても書きました。
実は別のモチーフを用いて、この場所、戦争についての詩を「たびぽえ」に投稿したいと思っています。
また写真ありきの詩にはなります 苦笑
お読みいただきありがとうございます。今回は感想のみを希望しましたので、次は評をいただける詩を投稿できたらなと思います。
「嗤うしゃれこうべ」 上原有栖さん 8月12日
民話のような詩。
難解な表現はなく、読みやすかったです。
夏向きのホラー詩ともいえるかな。
語り口もよいですね。作者は語り部のようです。
しゃれこうべが漆塗りなのがまず驚きです。
この詩をどのように発想したのかわかりませんが、この漆塗りのしゃれこうべの由来がわからないことも謎めいています。そして「それ」は偶に笑うのだという。
現実のすぐ隣にある禍々しさですが、そこはかとないユーモアも感じられるテイストになっています。
詩は頭で解釈するものではなく、全開の感受性と想像力で感じとるものであります。私は楽しみました。
「夏休みの記憶」 aristotles200さん 8月12日
aristotles200さんはいろんなタイプの詩が書けるのですね。まずそれが驚きです。
この詩を読んでいると、詩とは体験なのだなと思う。もっと言えば体験と想像力でしょうか。記憶が作者の中で血となった時に、はじめて詩が立ち上がってきます。
今回の詩は少し散文的でした。
水の中の流れ、光や感触をリアルに再現できればさらによかったと思います。つまり読者の感覚に訴えるということです。
体験した出来事のどの部分を切り取るのか、どのように描き、どう誇張するのか。その飛躍で詩は成立します。つまり、「詩としての真実」がなければ読者の心に届きにくいと思います。
「不穏」 荒木章太郎さん 8月12日
毎回感じるのですが、荒木さんの詩を評するのは難しいです。
今回の詩に関して……
たとえば「詩人とは本来言葉の意味文節作用の及ばない世界を改めて言語化する能力を有するものとします。」
この定義をもとに荒木詩を読むと、その意気やよし、と思うのです。
しかし、言葉が照らす像がぼやけてぴったりと焦点を結ばないところがあります。
言葉のチョイスに神経を使っていただきたいです。難しいことに挑戦しているのですから、ここはぴたりと決めて欲しいです。
あと
<はるか昔から人類は
戦争をやめられない
八十年の平和は
成長を止めたかわりに
足音を遠ざけた
それでも耳の奥では
乾いた靴底の音が
途切れることはない>
ここは唐突に感じました。
これを入れたいのなら、前半になにか工夫があってしかるべきだと思います。
きついことを言えば、発語するにふさわしい内部から湧き上がってくるような言葉を書いて欲しいです。
また、一つの詩には一つのことを書けばよいのであって、初めのうちはもつとシンプルな作品を目指した方がいいとおもいます。いろいろ書いてしまいました。すみません。期待しています。
「一途」 喜太郎さん 8月13日
今回は「一途」という言葉をキーワードに作品を形作っています。
論理的な矛盾もなく、読みやすくて好感が持てます。
言葉は共有財産ですから、極端なことを言えば、自分の言葉というものはありません。にもかかわらず詩はリズム、語順、比喩などなどで自分のことばにしてゆかねばなりません。
喜太郎さんがそのような独自の文体を持つことが出来れば、作品はさらに素晴らしくなると思います。
「青の証明」 松本福広さん 8月13日
今回は感想のみでお願いします。
とのことなので、以下簡単ですが感想になります。
(第一陣世界大戦以降、世界的に航空機の需要が高まる。日本も例に漏れない。旧海軍はより若いうちから基礎訓練を行い熟練の搭乗員を育てるため14歳から17歳までの少年を全国から試験で選抜して基礎訓練を行う予科練習制度を始める。)
この詩のなかで印象に残ったのはこの部分だった。
つまり、戦争を闘った多くの部分が子供時代の終わりにさしかかったばかりの少年だったのだ。例えば戦争を描いた映画など、マッチョな俳優が出演したりするのだが、ほんとうに戦ったのは子供たちだったのだ。
このことは強調しておかなけばならないと思います。
(予科練の厳しい生活の中の憩い。例えば、酒保があげられる。旧日本軍独特の名称で、売店のことです。日用雑貨や菓子類、うどんやお汁粉などを販売している売店で、夕食後が「酒保開け」となり、温習までの自由時間に利用することができた。)
なんとも胸が痛い。同時のそのような場所があり彼らはどんなにか嬉しかったことか。彼らはまだまだ子供であったのだ。
土門拳の写真、とてもいいです。
「希望」 社不さん 8月14日
佳作とします。
言葉で思索してゆくタイプの詩でした。
それは成功していると思います。
<答えのない答えを 軸を 光を 小さな闇を
求めていた 今日も夜が始まる>
<砂時計の砂が全て落ちても 時は流れ続ける
空白の中にも 何かが存在している>
ここ、いいですね。面白い認識です。
また光と闇を考察した作品ともいえるでしょう。
詩の終わりに向けて、明けて行く朝に向けて、作品が光に晒されてゆく。それがとても清々しい。
気持ちのよい作品でした。
ドア一枚向こうの
あなたに呼びかけると
廊下の床を撫でるように
いつもの足音が返ってくる
着飾らない足は 少し眠たげで
足裏が床に沈み込むたび
古木の息遣いが 耳に心地好く
言葉は無くても
顔を見なくても
足音だけで あなたがわかる
それは あなたと過ごした
穏やかで確かな時間の証
ドアが大きく欠伸して
あなたの気配が流れ込み
私はさり気なく
振り向きながら 目を細める
ささやかな朝に 心は揺れて
淡い光が 二人を溶かす
青いドレスの貴女には
きっと白いチェンバロが似合うでしょう
金の蔓が柔らかな螺旋を描き
その中には真紅の薔薇が咲き誇る
繊細な音色は貴女の心
柔らかな指先からそれは生まれ
屋根を這う蔓の様に僕の心の琴線に絡みつく
青いドレスの貴女には
人には言えない過去がある
若き日々のその中に
目眩く秘密の恋の思い出
今では清楚で従順な貴女
僕と出会って蕾が開く
胸の奥から燃え上がる金の蔓と真紅の薔薇よ
今回も読んでいただき、誠にありがとうございました。
ご指導の箇所、さすが先生と大きく感嘆いたしました。だった数文字変えただけで、自分の詩がこれほどまでに変わるのかと驚きました。細やかな点まで、一文字一文字笑大切にして、これからも励みたいとおもいます。甘めの評価、嬉しかったですwありがとうございました。