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編集・削除(編集済: 2025年01月02日 01:55)

2023/8/15(火)〜2023/8/17(木)の感想と評になります。 齋藤純二

不安が募る夜を迎へて     積 緋露雪さん 8/15


人間は反自然的な存在でいて、さらに自然の無慈悲な暴力性には太刀打ちできず、弱い生き物であるがそれでは終わりたくないのが人間だろう、ということなのだろう。「生き延びる」、ここが一番言いたいメッセージとなっているようです。近年は地球温暖化のためでしょうか、さまざまな自然の脅威が我々に襲いかかってきます。でもこちらの作品では反骨精神で生きてやろう、という強いメッセージが伝わってきます。
自然(地球)からは人間への感情はありませんが、こちらの作品を拝読していますと自然vs人間のようなスタイルになっている構成が作品を面白くしていますね。人間であることの尊厳みたいなものも感じとれます。とにかく人間としての「筋を通す」という表現に力強さが表われています。
自然も人間にとって、神さまみたいにいろいろな恵も与えてはくれます。だからどうか守ってください、とひとは鎮守神に奉ったりするのでしょう。でも、こちらの作品では自ずからの反骨精神からの力を湧き出させなければ、となっています。強いっ。
まあ、タイトルでは不安が募っている意なので、奮起するための作品として書かれているのでしょう。
なぜ人間として筋を通そうとするのか、その根拠(そうさせる事柄、もしくは奮い立たせる内容)に触れた言葉がひとつ欲しかったですかね。そうでないと強さは保てないでしょう。たぶんそこは感情だと思います(悔しいとかこんちくしょう的な……)。そこがないと「生き延びなければ」ということへの説得がなく、作品の筋が見えてこない気がします。

評価はきびしめで「佳作一歩前」です。

ああ、積さんは歴史的仮名遣いを使いますよね。私の父は戦前生まれなので、よく歴史的仮名遣いを使っていましたが、たぶん積さんはその時代の方ではないような気がします。文学的な興味とかでご使用になられているのでしょうか。





杖     喜太郎さん     8/15


思えば遠くに来たもんだ。武田鉄矢さんの歌ではなく、中原中也さんの詩ですかね。年齢を重ねる度に時の流れは加速するようです。私もこの間まで原っぱを走り回り遊んでいたと思えば、今では足だの腰だの衰えを感じつつも、なんとか楽しく歳を重ねたいと思っています。そして、こちらの作品がさりげなく応援してくださり、よし頑張ろうと励まされました。
赤ん坊の四つん這いから歳を重ねて、今では杖をついてなんとか歩くことができている、と。歩けることの喜びをあらためて感じているのでしょう。高齢になると三日動かないと歩くのも大変になると聞きますが、なるべく毎日歩き、立ち止まり空を見上げ、思えば遠くに来たもんだ、と希望に満ちた思い出を懐かしむという日々からのテーマもいいですね。また、数え切れない後悔と懺悔はあるが、今を歩け得る希望をあらためて感じようとする杖のコツコツの力強い音が響いて聞こえるようでした。いい感じで表現されています。歩きたい、この気持ちが大事ですね。

評価は「佳作」です。





おはよう世界     松本福広さん     8/15


午前4時半ですか、とっても早いアルバイトですね。「おはよう」というか、「はやすぎっ」って感じです。ご苦労さまです。道路は空いていて渋滞とかのストレスはなさそうですが、まだ真っ暗で走っているのはトラックぐらい、街の静けさの中、まわりの世界が眠っているところを車で走っている感じが風景が見えるように伝わってきました。そして、おはよう、を世界に言ってみる。それは自分に今日もがんばるぞ、って言っているように聞こえますね。世界はまだ眠っていている、また場所によっては晩酌の時間かもしれないが、自分はすでにおはようと始まっている。そのちょっとひと恋しい感情も表れていて、午前4時半の雰囲気がとても伝わってくる作品に仕上がっています。
SNSでの「おはよう世界」ってあるんですね。つぶやくと返事が来るんですかね。その時間に反応があると、同じようにこの時間でがんばっているひとがいると励みにもなりますね。

一行の文字数が少ないところと、とても長いところがありますので、散髪ではないですが長さを整えると気持ち良いかと。そうすると読者は見やすく(読みやすく)なると思います。作品全体の字列が絵のような形で整って見えると読みやすかったりします。なので私が評を書くときには、作品を読む前にこの形が美しいか見ます。バランスのよい絵になっている方(かた)の作品のほとんどが、上手で読みやすいという持論があったりします。松本さんの場合、句点で改行されているレイアウトなので、「午前4時半/開店前のスーパーの仕出し/アルバイトのために家を出る/『おはよう』」みたいにがっつりスタンダードな改行か、もしくは無理に改行しないで散文的に文言を連ねてもいいかもしれませんね。作品が本になった時には、詩集によっては文字数が25行くらいで次の行に折り返してしまい、一行が中途な綴りになってしまうこともありますので。ご一考くださいませ。でも、松本さん自身の表現においてのスタイルがあると思いますので、これはひとつの意見ですから、おいおい、って時はもちろんスルーしてくださいね。
早朝のおはようがとても伝わってきた、雰囲気をつかんだ作品は良かったです。

評価はきびしめで「佳作一歩前」です。





私の8月の夜空では     紫陽花さん     8/16


ベットに横たわり夜空を見ることのできるお部屋というのが、いいなあ〜、なんて思いながら拝読しました。私の寝床は納戸みたいな部屋で小さな曇りガラスなのでまったく夜空を見ることができません、残念。
8月の熱帯夜で夜空には流れ星でしょうか、プロミネンスでしょうか、それとももしかして花火でしょうか、楽しい映像が浮かんでくる設定のようです。ただ「星の子」がどのような存在なのか(星が遊び出すという想像上の?)良くわからず、読者としては作品を拝読しながらその情景を思い浮かべることがちょっと難しいですかね。星の子と太陽の火の因果関係がありそうだが、それは? もし星の子がファンタジー的な存在であるのならば、思いっきり踊ったり歌ったりみたいに遊んで楽しんでいる様子を描くのもいいでしょう。
出だしの一連で8月の夜が眠れないという流れをもう少しスムーズにした方が良いかもしれません。最初の四行はその後の行と内容が重複していますので、思い切って省いてもいいかな、と思います。
二連は「〜ながら」という表現がちょっと多く少しだらけてしまいますかね。「夜の空」「夜空」とありますが、どちらかに統一がいいでしょう。
眠れない→星の子が遊び出すのを眺め→やっと眠れそうだ。と、このような流れ構成は良かったと思います。もう少し状況が想像できるように推敲してみてください。
評価は「佳作一歩前」です。

「私の8月」の夜が暑いということで、エアコンがもしなかったら、熱中症とか心配ですね……。





スキップするために生きている     朝霧綾め さん     8/17


スキップするために生きている、と言い切っているこの超前向きステップ前進という表現が素晴らしくいいですね! そして、祖母からもらったお小遣いで空色のスニーカーでさらにステップが弾みそうです。「スキップするため生きている」は「楽しむために生きている」ということなのでしょう。
赤ん坊が歩けるようになり、スキップができるくらい身体が成長し、だんだん楽し姿がが見えてきますね。しかし、でこぼこ道でうまくスキップできないこともありますが、そんな時には本を読んで心を整えたり、自分が前向きになれるように空色のスニーカーを履いてみたり、といった山あり谷ありの日々も、どうにか楽しくしようとする内容の構成が読者にとっても充実した作品に仕上がっています。楽しい靴音が聞こえてくるようです。

ちょっとした提案なのですが、一連目を最終連へもっていくと言い切りな感じじゃなくて、さりげなく終わることができて素敵かな、と思います。出だしが赤ん坊で始まるのもいいか、と。題名でバッチリ言い切っていますので、私がスキップするために生きている、ということはすでにご馳走になっていますので。そして最後はさりげなくの方がいいかな、と個人的には思います。

評価は「佳作」です。




。。。。。つぶやく。。。。。

この猛暑、やばいですね。
今日、アスファルトの上をただ歩いていて
生命の危機を初めて感じました。
すぐにコンビニに入り身体を冷してリカバリー。
みなさんもお気をつけてください!

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三浦様、詩への評のお礼です  鯖詰缶太郎

こんばんわ。
詩を読んでいただきまして、ありがとうございます。
あとで、自分で読みかえすと抽象が過ぎているかもしれないなと、思わなくもないなと感じました。
輪郭のぼやけ方というか、具体的に表現するべき箇所があるようなと言いますか。
今回も読解していただきましてありがとうございます。
ここに投稿するようになって、何をどのように表現していくのか。という事を意識して書くようになったような気がします。
また次回もよろしくお願いいたします。

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三浦志郎様 感想のお礼です 上田一眞

こんばんは。上田です。
お休みのところ拙作「詩ごころの財務諸表」をお読み下さり、ありがとうございました。
着想が突飛なこともあって、どういうふうにお読み頂けるのか正直不安でありましたが、極めて正確に作者の意図を理解し、心情を酌み取って頂きました。本当に嬉しく思いました。詩作冥利に尽きるなと喜びに浸っているところです。
また、次回も投稿致しますので、どうぞ宜しくお願い致します。

編集・削除(未編集)

残暑  凰木さな

風の音が渦を巻く
残暑の厳しい日曜の午後

蝉は激しく羽を振るわせ
八月の終わりを告げている

ベランダの洗濯物がひらめくと
物干し竿の上には小さな一組の男女

男は尖った靴とスパンコールの衣装を纏い
女は高いヒールと金の刺繍のドレスを身につけ

タンゴを踊っている
情熱のタンゴ

細い物干し竿の上を
気にする事もなく鮮やかに

二人が踊ると太陽の光が衣装に反射し
物干し竿の上はキラキラと光る

前後左右に体の向きを変え
物干し竿の端から端へと

キラキラと輝きながら
軽快なステップを刻んでいる

まだ暑い
八月の終わり日曜の午後

編集・削除(未編集)

三浦志郎様の「測量士」の感想に寄せて

お休みのところ、感想ありがとうございます。
ブラックユーモア、いいですね(笑)
まさに、街で見かける、あの光景が昔から好きで書いたものです。
なんか別空間にいるみたいなんですよね。
分かっていただけて嬉しいです。

編集・削除(未編集)

一膳  山雀詩人

もとはと言えばくっついて
仲よく袋におさまって
一心同体の仲だった

手袋や靴下みたい
ふたつでひとつ
密で蜜な関係だった

それが今やパシッと割られ
もはやくっつくこともない

あわれ 空の弁当箱と
ごみ箱行きを待つ身かな

この男の人が目を覚ましたら
即ポイだろう
今はお腹いっぱいで寝ちゃってるけど

どうせ… どうせ割るのなら
最初からくっつけなきゃいいのにね

下手にくっつけられて
ニコイチなんかにされたばかりに
ひとりがよけいに寂しくなるよ

でもよく見ると
みんな見事にひとりだね

テーブルも
ソファーも
エアコンも
相方なんていやしない

たぶん寝てるこの人も

たんすの上の色あせた写真
〝一膳〟だった頃のかな
寄り添って ふたり笑って

みんないつかひとりに帰る
ひとりぼっちで生きていく

そう ぼくも今日から

さようなら ぼくのアイカタ
ありがとう シアワセな日々

あっ 男の人が 起きた
 

編集・削除(未編集)

感想。 8/11~8/14 ご投稿分  三浦志郎  8/20

* 前回、お知らせ致しましたが、8月の三浦区間は感想のみで評価はお休みさせて頂きます。
ご不便をおかけしますが、ご賢察の上、よろしくお願い申し上げます。


1 妻咲邦香さん 「生活詩」 8/11

生活とは、ややもすれば一格低く見られがちですが、どっこい、そうであってはならない領域であります。そんな事情を、うまく“妻咲流”に仕上げた、と言えるでしょう。表現スタイルをごく大雑把に言ってしまうと次の2パターンです。

① 実生活に即した部分。
② ぶっ飛び発想・表現の部分。

② はすでにお馴染みですが、今回の面白さは①が、適宜、絶妙のポジションで入っていることでしょう。そして①②が比較的明確に区分される。それを見ておきたいです。
まず、初連、ショッキングですが、どこか飄々として可笑しみがある。「まったく、余計なことをしてくれた」の皮肉で、まずはひと呼吸。思考的部分は4連までで、後は事例提示が始まります。まあ、軽めで楽しいです。が、感想をそれだけで終わらせちゃいけない。今回、結果として出て来る詩行の難易度を下げている。その調整力は見ておきたいところです。技術論的な点がひとつあって、「ユニクロ~」以降最後までのポジションです。「この位置でいい?も少し考えたい?」といった感触無きにしもあらず。ただし「~ゾウガメ」の2行ケッサクなんで、これは最後に残したい。そのあたり、思案のしどころか?
はい、総括です。結論から言うと、賛否両論・好き嫌いが出やすいかもしれません。(まあ、極論すると世事の多くは好き嫌いで成り立ってるようなもんだけど)―いわく……

① 「思考部分は前半に少し。あとは単に事例羅列で終わっているのだ!」
② 「まあ、まあ、そう目くじら立てずに…。この詩はそういう詩であって、無いものねだりは酷というもの。楽しめばいいじゃない」

僕はあんまり難しいことわからないんで、②派ですかね。

アフターアワーズ。
本文が面白いのに、タイトルがちっとも面白くないのは何とかしてほしいですね。
あるいはこのままで、副題設置ではじける、とか。あくまで参考ですね。


2 上田 一眞さん 「詩ごころの財務諸表」 8/12

ああ、これは面白いですね。こういった詩は初めてですね。僕などが発想できないところから詩を持ってきています。冒頭の「●詩ごころの財務諸表」の各項目ですが、初見あるいは何気なく読んでしまうと、あまり気づかない。けれども、一歩踏み込んで読んでみると本文にちゃんと項目が含まれている。その通りに忠実に書いている、と言ってもいいほどです。技術論的に言えばそれがこの詩の“しかけ”であり、フィーリング的に言えばいぶし銀の魅力と言ってもいい。
最も印象深い点を感想代表例として挙げます。「負債=詩人たちの魂」―それに連なる詩行「同郷の詩人たち」~「詩情を借りあげる」です。僕たちは先達詩人たちから詩情を借りているでしょう。
それはその詩人を敬愛し影響を受けるといったことかもしれない。影響や伝統を借り受けて、研磨することによって、日々、負債を返済しているのかもしれない。結果、それ以降の項目も後の詩行によって明らかにされています。母のこと。自己の詩のあり様。最後は最も価値高い資産です。


3 鯖詰缶太郎さん 「8月」 8/12

事情や背景はわからないものの、8月にあったパーソナルな出来事を綴ったものかもしれない。
そんな推察です。ちょっと物騒な気味もあります。象徴的に書かれたものでしょう。全く違うかもしれませんが、包丁か何かを研いでいるシーンが僕の中で浮かび上がりました。そこでふと感じた思い。強く意識されるのは、やや変則的ながら「あなた」への思いのようです。案外、これは恋愛詩なのかもしれない。「あなた」への仮定以降の比喩がユニークで注目できます。終連がタイトルを感じさせると同時に、タイトルの付け方はこれで合っています。


4 大杉  司さん 「赤い夕焼け」 8/12

圧倒される子供と
遠吠えをする犬がいる

この詩は、上記フレーズがあるとないでは大違い。あって良かったあ~。
以降も記述の中で、引っ張っているのも良いのです。驚く子供の瞳や犬の声も聴こえてきそうです。
加えてまっ赤な夕焼けです。良好な詩的デフォルメです。ビジュアルです。それらと作者自身の心の絡め方です。比較的、濃厚な場面なんですが、風と風鈴を使い涼し気な演出も忘れない。
しゃれてますね。味濃い肉料理の後に爽やかデザート、といった感じ。「山火事」が出てきますが、これは全く偶然で、おりからのマウイ島火事と重なってしまったのは、この詩にとってちょっと気の毒な気がします。


5 水野耕助さん 「僕のブラックキャンパスシューズ」 8/12

まずは余談を。
「背中を押される」という表現がありますが、僕の印象では、ここ20年位の新顔の常套句です。
まさに、この詩はその表現そのもの、と思っています。さらに注目したいのは「押す」のは人だけではない。「物も押す」。これは経験上、僕も共感します。「進み続けろ」と言ったのが靴である点は極めて象徴的でしょう。極めて合目的的な詩なので、シンプルが良し、とは言えそうです。
さらに勝手に想像をたくましゅうすると―「ボロボロ」です。もう捨てられるのかもしれない。
「進み続けろ」は、シューズの最後の言葉―遺言だったのかもしれない。今まで歩み・進みを担った「物」の本意だったでしょう。終連は「そうですね」 (そうも言ってられないか……)


6 凰木 さなさん 「測量士」 8/12

はい、これはおもしろい。好きです。よく町や住宅地で二人一組で測量してるのを見かけますが、
そういった風景から発想されたのかもしれない。本来、叙景が上手いかたなので、今回はプラス
発想を飛ばして、ほのかにストーリー性も加味されてるかのようです。

測量計を担いで移動して
2人で相談しながら
首を傾げたり
頷いたりして

ここですよ、ここ。
「やってる本人たち、大まじめ」なんですが、まじめであればあるほど、微笑ましいというか、可愛いというか、かえって剽軽で可笑しみさえ湧いて来る。これはもう“おもしろまじめ”の境地到達でしょう。
アフターアワーズ。
これは全くの余談なんで読み捨ててください

彼らはなぜか さっきから
地球の方角・距離ばかり測量している

なんて行を加えると、一転ブラックユーモアになるかもしれない。(これは冗談です)


7 ゆーたさん 「砕けた月の欠片を瓶に詰めて」 8/12 初めてのかたなので、今回は感想を。

よろしくお願い致します。タイトルにみるようなイマジネーション、とても良いと思います。
詩行も想像力・幻想力に溢れています。心情背景として、朝を斥け、代わりに夜が意識中一杯に詰められています。その原因は、ほぼ全篇に存在する「きみ」が関与しているのは明らかなようです。もしかすると、これは「後朝の別れ」(きぬぎぬのわかれ)を言っているのかもしれない。だから朝を厭う。そんな想像もできそうなのです。つまるところ、これは星・月・夜の幻想性に包まれた恋愛詩ではないかとも解釈されるのです。基調となるのはエレジー(哀歌)といった感覚です。
表記上の「/」はどういった意図があるのか、付いてない行もあるが、その判断基準は?などは不明でした。様子を見ましょう。
また書いてみてください。


8 エイジさん 「物語の最後の一行」 8/13

なにやら小説のタイトルになりそうな感じですなー。
まず―最近のエイジさんに多い―時間の観念が掲げられます。その中にあって、それぞれながら確実にやって来る時間の終わり=死。その瞬間を“どう生きるか?”といった課題が文学に託され語られます。希望を綴り、自然と邂逅することを志します。終連はやや方面を変えてますが、それまでの大命題をより実践的に考えた、と解しましょうか。
他の読み手で、4連の「私~僕」の並列を奇異に思うかたがいるかもしれません。3連にも同じフレーズがありますが、これらは各連のサブタイトル的任務を負っています。気高くあらねばならない。従って「私」です。次に来る「僕」は普通巡行の詩行です。両者は用途もステータスも違うわけです。従って、これで全く問題なし。おそらくエイジさんもそんな風に意図されたことが容易に想像されるのです。最後にちょっと懸念を書いておきます。おせっかいを承知で書きます。技術ではなく心理です。最近、どうも詩の中で生き急いでいる気配があります。自然体でゆったりとお願いします。


9 じじいじじいさん 「いきたい」 8/13

少し以前、こういった意見広告がTVで流されていました。確か、捨てる人間がもの凄くきれいで感動的なセリフを言うのですが「騙されてはいけません。これは悪です!」みたいな字幕が流れます。そんな事態、風潮に材を取って、ストーリー性を呼び込んでいます。子ども向けでもあり、親御さんがところどころ、噛んで含めるように解説してあげれば、まずまず理解できるでしょう。そのあたりのさじ加減も良いと思うのです。じじいじじいさんにとって軽い新機軸。そんな気もして来ました。社会性と童話性がうまく出会いました。犬としての分別がまだ働かない、産まれて間もないのかもしれない。犬の悲哀の部分はよく考えられて書けていると思います。3連の訴え。5連の優しさが、この詩の読みの価値になるでしょう。ハッピーエンドでよかったです。


10 埼玉のさっちゃんさん 「想いを馳せる」 8/14

「夏になると~強く感じる」まで。 僕自身は8月6、9、15日など、戦争関連が思い浮かぶのですが、この詩は(その事も含めてか)もう少し古い時代を思い描いている気もします。あるいは、時代時代の流れを意識してのものかもしれません。昔も森羅万象や人は在って時だけが流れて今に至る。ホント、いにしえの人は何を思って見ていたか?この詩のように、とても興味のあるところです。(明日は生きているだろうか?)―今以上に命と隣り合わせだったことでしょう。そう考えると、この詩の終連、終句が大変価値あるものに思えてきます。以前よりも大人びた感覚があります。その調子で―。


11 akkoさん 「何度も呼び交わして…」 8/14

感想を書く前にカラスについて調べていました。

「カラスは一夫一婦制である」
「カラスは非常に頭がよく、鳴き声で仲間と情報伝達、意志疎通をする」

上記のふたつで、この詩の状況は大体説明がつきそうです。4連の解釈がポイントになりそうです。
オスが求愛行動をしたがメスが拒否したことでしょうか。「空のなかへ入ってしまった」も考えてみると、斬新ですが微妙な表現で、空ではない何処か―木の枝とか建物とか地面とか―にいたのか?
製作意図も含めて、何を描きたかったのかがよくわかりませんでした。何か書き足りてない印象を受けます。もう、2~3連書いて全体像を提示したほうがいいように思いました。


 
評のおわりに。

当方、老人性早寝早起き。毎朝4:30に起きてますが、8月も半ば過ぎると、明るくなるのが少しずつ遅くなるのがわかります。
兆しとは存外早い時期から、人知れず組み込まれるかのようです。 では、また。

編集・削除(編集済: 2023年08月20日 10:48)

愛. えんじぇる

Q.とろとろで、フワーっとしてて、ふっくらしてて、カリッとしてて、もちもちしてて、むにょーんとなるもの、なーんだ?

A.愛です。シルクのような手触りと、お布団のような心地よさ、それは、愛です。

Q.ベタベタで、ぬるぬるで、つるんとしてたり、ぬめっとしてたり、むわーッときて、むにょにょんとくるもの、なーんだ?

A.恐らく、愛です。ちょっとだけ掴みどころがなく、人騒がせ、それでいて、心を和ませる。それが、愛です。

Q.びしょびしょでヨレヨレで濡れ濡れで、頼りなげで、がっつりハードで、キツくって、タイトで、今にも空に飛んでいきそうなもの、なーんだ?

A.正に、愛です。いつかはシャボンになって消えてしまう。儚き、愛です。

Q.ガンガンでズンズンで、ズシズシ重くって、どかどか遠慮なくって、ハードにロックしてて、今にもブチ切れそうなもの、なーんだ?

A.正に愛。究極の愛。特に説明は要りません。付け足しが必要ないくらい、これは正に、愛です。

Q.コマ割りの規則だらけで、見ていると疲れるものなーんだ?

A.眩暈がするくらいの、愛。桑田佳祐のような愛。思わずくらくらするくらいの愛です。

Q.臭くって、突然きて、でかい音で、すぐ周り一面を覆って、ゲホゲホやりたくなるもの、なーんだ?

A.それはもう、愛です。愛に遠慮は要りません。ブワーッとやりましょう。つまり結局それは、愛ではなく、オナラです。

編集・削除(編集済: 2023年08月20日 07:39)

カマツカの夢  上田一眞

ひかりが溢れ砂が揺れる
広がる川底の砂地
群れる小魚
魚群の方を見渡すと
ひげを立て 餌とるカマツカが一匹
水面から三尺下
水の重みを確かめる小さなカマツカ
のろのろと泳いでいる
鈍臭いやつ

おまえの夢は何?
もしかして山女魚に姿を変えること
そうか…
それはとても切ないね
でも適わないよ
水がもっと冷たくて
綺麗じゃないと棲めないから
ニゴイと違って
山女魚はここには棲めないもの

それに一匹だけで淵に棲む
山女魚は孤独で寂しいよ
ぼくみたく訪ねてくるのいないから

カマツカよ
きみはこれでいいんだ
山女魚なんかにならなくていい
とてもとても魅力的
海なんか降らなくてもいいからね
川底はきみの王国だ
ギギやシマドジョウと遊んでて
水の仲間はいるからね
ドロブナもゴリもウグイもスッポンも
皆仲間
渓流では棲みづらい
鈍臭いやつばかりだな

編集・削除(編集済: 2023年08月19日 14:25)

愛しているもの  妻咲邦香

毎日毎日
目にしているのに
行ったことのない場所がある
立ったことのない土地がある
踏んだことのない石がある

電車がやって来たけれど
それは反対側のホームだった

知っているのに知らなかった
知っているものの中に
知らないものが隠れていた
そして
どんなに多くを知ったとしても
知らないことの多さは追い越せない
絶対に追い越せないのだよ

愛しているといくら口にしたって
この世界には、愛してないものの方が多い
愛しているものは、愛してないものに
ぐるりと取り囲まれている
取り囲まれて、そして
輝いている

愛してないものは
愛される時を待っている
時間は薄情だ
全部を愛し切らないうちに
私たちはここを去らねばならない
さよならも満足に言えないままに

また電車がやって来た
今度は私の乗る電車だ
反対側のホームで
こちらを見ている人がいる

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