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編集・削除(編集済: 2024年09月10日 18:37)

青島様 評のお礼です

青島様の仰る通り、素直な気持ちを書いてみる事で、生活に光が差す。この事が私の心を支えています。
読んで頂き、佳作をありがとうございます。
これからも、よろしくお願いします。

編集・削除(未編集)

青島様、御礼  秋冬

いつも温かな言葉を頂き、ありがとうございます。

特徴のある方(髪型、体型、顔立ち)は、向こうは覚えやすいから気軽に声をかけてくれるが、ご本人は覚えなければならない相手が増えるので大変だという話を聞いたことがあります。特徴もなく、間違えられる方が気楽なのかもしれませんね。

引き続き、よろしくお願いします。

編集・削除(未編集)

青島様、評のお礼。 プラネタリウム

お忙しい中、評をありがとうございました。推敲していこうと思います。

編集・削除(未編集)

詩の評、お礼です。  じじいじじい

三浦様

こんにちは。
詩の評、有難うございました。
正直、今回の詩は擬人化で成長をテーマにしたので、評価は反省点ばかりになるかな?と思っていました。
反省点はあるので、そこは今後の課題とさせて頂きます。

今後も宜しくお願いします。

編集・削除(未編集)

 ◎7月12日(火)~ 7月14日(木)ご投稿分、評と感想です。  青島江里

7月12日(火)~ 7月14日(木)ご投稿分、評と感想です。


都合によりすみません。お先に書かせていただきます。


◎私は人魚姫 紫陽花さん


自分の気持ちを素直に全部表現するということは、とても難しいことなのですが、人目気にせず洗いざら
いを綴れる時点で、言葉は、その心に光を与えてくれるのだろうと感じさせてくれました。

足が不自由でいることを、人魚姫という言葉によって表現されているところ。重くなりがちなテー
マを、誰にでも入りやすく、読みやすく描かれていると思いました。ただただ、ファンタジーの世界にす
りかえてしまうことはせず、現実の辛さをところどころに織りまぜています。なので、現実逃避の世界に
陥ることなく、読み手に、その表現の裏側にある、現実に起こっていることの大変さも伝えることができ
たのではないでしょうか。

お風呂のシーンは、この上もない幸福感が伝わってきました。そして不自由な左足を悪くいうことなく、
いたわる作者さんの優しさ、お人柄がじわじわとしみてきました。

「人生をうなだれた気持ちで生きずに、少しでも上を向いて歩けるように生きていきたい」そのような気
持ちが、ひしひしと伝わってくるのですが、それが全部の私ではない・・・。そう感じさせれたのが、終
盤に出会った言葉です。



早く帰っておいで そんな声が聞こえる

そろそろ私の地上の生活も終わり

私は人魚姫になる


明るい表現をしていても、先のことを考えることが不安になる・・・そんな誰にでも見せる弱さを、
人魚姫という言葉にたくして表現されています。うなだれたくないという気持ちと、地上の生活が終わる
までは、きちんと生きて見せるという決意が見えてきました。あまりにも健気で、真正直な言葉の綴り方、
じわりとくるものがありました。佳作を。





◎一行の息吹  SUIZさん


詩には色々な表現の方法がありますね。言葉の意味の表現以外にも、文字にしても、カタカナや平仮名
だけのものだったり、今回の作品のように、文字の並べ方を含めたものだったりするものもありますね。
こちらの作品は、珍しい配列をされ、目を引きます。

〈開花〉 〈陥没〉は、対岸のようにも見えてきます。それぞれに「銃口」や「弾丸」などの言葉があっ
て、戦場のようなイメージも受けますが、広い意味でとらえてみると、人間社会の闇。もしくは、心の闇
のようなものを想像できる作品にもなっていると思いました。

お互いが対岸で、それぞれの思いをぶちまけあっているというようにも思えてきました。

主たるワードは、「クラック」・・・建物のひび割れのことを指すのだと思いますが、これは、裏の
意味として、「日々」とも重ねて受け止めることも可能だと思いました。

通常、建物のひびの原因は、経年劣化によるもの、事故や災害などによるものなど、色々なパターンが
考えられます。人間社会を生きていく日々も、そして生きていくうちにできてしまう心のひびも、さま
ざまな要因があると思います。最終連にある「二人の言葉を/一思いに吹き飛ばした」という部分。両者
の言い分はどちらが正解でもないということなのか。それとも五分五分なのか。果ては希望なのか。闇
なのか。考えさせられる表現になっていると思いました。





◎ 渦 プラネタリウムさん


夢を語ることは楽しいことだけれど、実際に叶えようとすると、全部が全部うまくいくとは叶わないですよね。
むしろ、壁にぶつかることも多いかもしれません。努力の過程を人に見せびらかしてしまうと、必ず批判して
くる人だっていると思います。そんな意見に左右されて、迷ったり不安になることもあるでしょうね。

地道に黙々と自分と向き合い戦い続ける。そのような姿勢を持続できる精神を持つことが、夢への最速の道案
内になる・・・そのようなことも思わせてくれました。

一連目も二連目も経験されたことをもとに、綴られているように思いました。だからこのように、はっきりと
言い切れるのだとも感じました。

うまくいく日もそうでない日も、己というものは存在し続けるのだ・・・なるほど、そうだな。そう思わせて
くれました。

気になったのは、最後の一行のみでした。


青二才の生き方とはかくありき


青二才という言葉なのですが、何か別の言葉に置き換えることはできないかなと。自分自身に対して使う時は謙遜になると
思うのですが、誰かに対して使うと、あざけりの意味も含まれてくると思うのです。実際に若い方が読んだ時、説教をうけ
ているような誤解を招きたくないからです。というのも、上の三連、すべて、名言に出てくるような、アスリートにも通じ
るような素敵なお心持ちだと思ったからです。

この一行を、別の言葉に置き換えてみると、上の三連がもっと輝くと思います。今回は佳作一歩手前で。




◎標的   小林大鬼さん



具体的な個人名を出してはいなくても、拝見するだけでこの詩の内容はいつ起こったどんな出来事を
さしているのかということがわかります。大変なことが起こってしまいました。

標的はまた新たに変わる
無責任な多数の声と憶測が
事件の行方を捻じ曲げる

SNS世界が大きくなるにつれ、リアルタイムで様々な出来事が実況されます。その報道の在り方も様々
です。間違っても、視聴率のためということが、第一にされてはいけないと思いました。この三行に
こめられた標的の意味は、新たな犯罪者の標的の意味であると同時に、SNSでむやみに騒ぎ立てる人々
の標的でもあると思いました。

何を信じるのか信じないのか。何が本当なのかデマであるのか。様々な情報が飛び交う現代。そのよう
な社会背景を感じさせる作品になっていると思いました。作品は、大変デリケートなものを含むため、
今回の評は保留とさせてください。その当時に起こった出来事、その当時にいた自分の考えを表現し、
詩として記録として残しておくということは、よいことだと思いました。





◎日常   むかごさん



「やらせ」という言葉がありますね。実際、TV番組で視聴率をあげるために、ノンフィクションである
はずなのに、事実とは違うことを盛ったりすることが何度かありましたよね。

最近は、報道もどこまで本当なのか、ひとつのことを意識づけるためにを誘導するために同じ情報を流
し続けているのか?などという声もチラホラと耳に入るようになりましたね。

最終で登場する「させられるあさ」という言葉を目にすると、そのようなこの頃の日常に飛び交う状況
が浮かびました。

作品の初めの方では、ほぼほぼ単語の連続で進行されていますね。途中、少しわかりにくいなと思った
のは、「あいた戸」「下の階」というところ。読み始めで出てくるのは「朝、覚める」ですね。

「覚める」イコール「目覚める」という意味でとらえました。まどろみの中ということで、ふとんの中で
誰かがあけた戸に気付きふりむいたのか、それとも、ふり向いて、自ら戸をあけて下の階に降りたのか?
そのような場面がはっきりしないかなって思いました。ここは、もう少し単語を加えるなどの工夫をされ
たらよいかなって思いました。

朝、TVをつけてもいいニュースのないこの頃。そのような中、もやもやしたり、気分が重だるくなったり、
何かに操られているような気持ちになっているような様子が伝わってくる作品になっていると思いました。





◎女と男  秋冬さん


誰かと間違えられること、私もよくあります。「あなたは親戚の姉さんによく似ている。」だとか、見知らぬお子
さんにも何度か。それは、どこにでもいる服装をしていることと、特徴のない顔をしていることだと自己分析をし
たこともあります。考えても無理して変わる必要ないと思ってきた方なので、何をどうこう考えることもありませ
んでした。(呑気)しかし、話の展開によっては、議論に発展することがあるのだと思いながら拝見させていただ
きました。


自身が間違えられた時はどうだったのか。と、振り返ると、驚き顔のままで終わってしまっていたなぁ。お互いが、
間違っていることを知らず、挨拶に至り、なんとなくあの人のような気がするっていうパターンを経験したことも
ありますが。途中でお互いが別人だと気づき、気まずい思いをしました。なんなんでしょうね。間違いは誰でもあ
るとして、去り際はお笑いネタのように明るくスルーしてほしい。なんて思ったりしました。

テンポよく読み進めることができるのですが、今回の作品のテーマは、どちらかといえば、文章の形にして、長文
でもっと読んでみたいなという感じがしました。テーマの選択がそうさせているのか、状況や状態が、しっかり詰
め込まれすぎていて、いつも感じる行間から滲みでてくるものや、余白感が薄目だったように思いました。あーだ
よ、こーだよという掛け合いのようなテンポは、スイスイと軽快で、楽しく読ませてもらえました。これからも何
の特徴もないもの同士、お笑いネタができるような人間違えられを楽しんで??まいりましょう。今回は、佳作一
歩手前で。




◎バナナ  妻咲邦香さん



バナナはどうしてバナナなの?っていう哲学風味のテーマですね。ふだんは、当たり前すぎて、そんなことは、
考えもしないけれど、ふとしたきっかけで深みにはまってしまうっていうこと、ありますよね。

バナナが顔に見えてきたことがきっかけで、どんどん違う空間へとかけ離れていく感じが面白いです。

八連目の、名前の通りの風貌で/「私はバナナ」と言っている・・・のところ、バナナの自我を示していますね。
人に見えてくるバナナではあるが、バナナは人ではなく、紛れもなくバナナなのだ・・・としながらも、バナナ
であってほしいとも思う「私」・・・だんだん深みにはまっていきますね。

人は人目線で、人の世界のことを考えているけれど、ひとつ次元を変えてみれば、バナナにもバナナ目線の世界
が人の知らないどこかであるのかもしれない・・・そう思わせてくれる作品でもあります。

人にはそれぞれ気になるものがあると思いますが、作者さんが目にとまってしまうものは、バナナなのかなと。
それは、私自身にもあって、私の場合はピーマン系のものだったりします。食べられるようになるまで随分と
時間がかかった食べ物という思い出があるからでしょうか。苦手克服という事項につながっているのかもしれま
せん。そのようなことを思わせてくれたのが最終連。「共に生きたこと/共に歩んだこと」このままでもよいと思
うのですが、個人的には、範囲が大きすぎて、グググっと迫ってくるものが薄くなっているような気がしました。
具体的な思い出をすっきりと並べることができれば、浮かんでくるものがはっきりとしてきて印象大な作品になる
と思いました。

ひとつのものを見つめていくと、人生が深堀りされて様々な思いの世界が広がっていく・・・難しい言葉に頼るこ
となく、普段の世界の中からの言葉を選び、色々な人に伝えてくれようとしている作品になっていると思いました。
今回はほんのりあまめの佳作で。





◎train   cofumiさん


思い出というものは、生きている人みんなに与えられますね。喜怒哀楽、よい思い出も悪い思い出もありますね。
過去というものがありますが。思い出は、過去というエリアの中でも特別な部分になるのかな。拝読しているうち、
ふと、そんなことを思ったりもしました。

作品は、甘酸っぱい思い出が綴られていますね。テーマは恋愛になっていますね。男性目線で描かれているのかな。
普通のおしゃべりとは違って、自分の秘密の思いを語るという点で、勇気がいったかもしれません。


気持ちが膨らんだりしぼんだり、思い出の一場面、一場面を大切に描こうとする気持ちが感じられました。大切な思
い出であればあるほど、丁寧になりすぎて、一つ一つの所作が多くなりがちということは、恋愛のテーマに限らず、
よくあることだと思います。三連目から八連目の部分ですが、このシーンを中心におきたいという焦点を決めて整理
をされると、今以上に味わい深いものになると思いました。

一連目と二連目。恋愛というものを通じて気付かせてくれるものがあったとされています。今すぐに気付かせてく
れるものだけに限らず、長い時間をかけて気付かせてくれるものもあるのだよ・・・そのように伝わってくるものが
あって、時間が加わって滲んでくる人生の匂いと言っていいのか、何とも言えない切ない気持ちになりました。
今回は佳作一歩手前で。




◎樹木の名前  Osadaさん



幻想的な夏の日の森の風景描写がとても美しいですね。タイトルは「樹木の名前」ですね。
タイトルからも、青々とした樹木の生い茂った瑞々しい風景が浮かんできました。


私の読みが浅いからだと思いますが、今一つ、なぜ「樹木の名前」を知りたいのか。或いは聞くことができな
いとダメな状況がはっきりしてこなかったのです。例えば、名前を呼んで声をかけないとふりむいてくれない
理由があったり、無視されているみたいで寂しいだとか・・・そのような理由があったりした場合、それを感
じてもらえる表現を混ぜ込むことで、うっすらとでもわかることができたのなら、作品をよりスムーズに読み
進めることができるようになると思いました。

あと、「夏の子どもたち」についてです。現実と幻想的な世界の境界をはっきりさせないことで、より幻想的
な部分が引き立っていくような感じも受けるのですが、「夏の子どもたち」に限っては、五連目の部分の子供
たちは、現実の世界の子供たちなのか、妖精のような存在なのか、見分けがつきにくいように思いました。

この二点を明確にすることで、目の前に浮かび上がってくる情景がくっきりとしたものになってくると思いま
した。

情景描写においては、とても美しく、想像の目や耳を楽しませてくれるものになっていると思いました。特に
四連目。「恋人の胸に飛び込むように~」「私」がどれほど森を愛おしくおもっているか、そして、その森が
どれほどに美しいものなのかを、同時に伝えることのできる表現になっていると思いました。

八連目以降は、幻想的な世界であるとはっきりとわかる連。どれもこれも美しく、色鮮やかな絵本を読んでいる
気持ちにしていただきました。終盤に登場する「蟻」、それは、現実の世界と今までの幻想的世界は夢であった
ことを、わからせてくれる言葉になっていて、そのまま現実の世界に戻ることができました。と同時に、現実
の世界の寂しさや虚しさを漂わせることができる表現になっていると思いました。今回は佳作一歩手前で。





*******************************************************


今年は、梅雨が復活しました。生まれてこの方、聞いたことがない声でした。蝉の声が例年より、小さいのでは?という人の声
を聞きました。ニイニイ蝉がもう鳴き出しているところもあるという声も聞きました。「今年はどうなっているの?」と感じて
いるのは、人だけではないみたいです。天候の落ち着かないこの頃、暑い毎日、どうかお元気で。

みなさま、今日も一日おつかれさまでした。

編集・削除(編集済: 2022年07月25日 00:13)

プリンの素 おおたに あかり

冷蔵庫の前に
突っ立って
出来たてのプリンを
お皿にのせて
揺らしてみる

ぷりんぷりんと
しているか
問うてみなければ
と思ったから

料理下手のわたしには
普段台所にあるもので
簡単に出来ます!の
レシピすら難解だったり
揃っていて当たり前の材料が
当たり前に無かったり
するのです

沸騰したお鍋
お湯に粉を溶かして
後は冷蔵庫で冷やすだけの
簡単、ポン!

それでも
手作りは手作りだし
プリンはプリンのはずで

出来上がったプリン
ちょっと激しく揺らしてみる
お皿の上で
小学一年生のぎこちなさで
気をつけしている

そんなことかまいやしない
1歳半になったばかりの子が
「はやく、はやく!」
と膝にすがりつく
「待って、待って」と
なだめて笑う

大きな口でひと口味見
うん!味は悪くない
これは出来たてのプリンです
日曜日くらいは
手作りおやつを!と
出来る限りの背のびをした

わたしのプリンです

編集・削除(編集済: 2022年07月25日 06:40)

ビスケットサンド  朝霧綾め

二十二時三十分
ビスケットサンドを
ひっそりかじる
きのう母が食べたもう半分を
私がかじる

今日、何もしなかった
今日、何もできなかった
そんな私には重い
アイスクリームの甘さ

私の方のかけらだけ
ずいぶん大きい気がする
わざと大きい方を
のこしてくれなくたってよかったのに

母がのこした半分の
その半分も食べないうちに
甘ったるく、冷え切ってしまった口のなか

私が悪いの
ごめんなさい

ラップをして
冷凍庫にしまった
眠っている
ビスケットサンドの欠片

編集・削除(未編集)

孤独な空  荻座利守

己自身に
限界を感じて

取り残されたような
孤独を背負って

その重さに
俯き歩くとき

髪と頬を撫でる
微かな風に呼ばれて
空を見上げると

ひとりでに呟きが
口より漏れでた

 ああ
 空はこんなにも
 広かったのか

そして
初めて知る

その広大さ故に
空もまた
孤独であったことを

空は孤独であるがために
雲や陽光や
月や星々を
拒むことなく受け入れて

沈みゆく夕陽の残照に
染め上げられた紫雲や

高く薄い層雲に映る
滲む涙のような朧月や

寂寥を模したかの如き
暗天で孤高に瞬く星のような

見上げる者の歩を止める
数多の様相を顕し

遠い古代より
その広大な相貌を以て
寂しい人々の心に
寄り添ってきた

その数多ある空の様相の
ひとつに

いだかれていることを
感じたとき

私の背負った孤独は
古代より続く空の孤独を
知るためのものだと覚った

私は空を通して
数多の寂しい心と
つながっていたのだ

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そのままで  cofumi

傷ついた心に手当もせず
貴方は枯れた花の様に
日がな一日窓際に立つ

消毒したタオルで
貴方の身体を拭きながら
流れる自分の涙をぬぐいながら

太陽が昇るのを嫌う朝
貴方は消えて
白い壁に虫が止まっていた

貴方よ
 そのままで

静かに窓を開けた

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子どもとして生きられなかったわたしへ  江里川 丘砥

子ども時代を
子どもとして生きられなかったわたしへ
自分がかわいそうだと嘆くことは
けっして愚かなことではありません

子どもが見なくてもいいものを見て
抱えなくてもいい思いを抱え
負わなくてもいいものを背負い
心が壊れた
トラウマや傷は消えず
それでもあなたは
生きていかねばならなかった

誰にも言えない秘密と
誰も気づいてくれない悲しみと
誰も何も言ってくれない孤独と
何もかもを抱え込んだ
ひとりぼっちの子どもには

嫌だ、苦しい、辛いと感じても
どうにもできないことだったから
感じることをやめました
感じていても見て見ぬふりをしていたら
本当の自分がわからなくなりました

悲しみに蓋をしていたら
楽しさも忘れてしまいました
苦しみを否定していたら
喜びもわからなくなりました
怒りを感じないようにしていたら
とめどない憎しみとなって出てきました

愛されたくて自分をころしていたら
本音は見えなくなり
嫌なのに嬉しいふりをしていたら
欲しくないものばかりが降ってきました

子ども時代を子どもとして生きられなかった
それは一生分の損失
基盤が歪んだ人生
それによって得たものを数えるとか
人生経験が増えたとか
ひとの痛みがわかるとか
そんなもの要らないから
普通の人生がほしかった

枯れた心のまま
不安定なまま
自分自身を生きることも知らず
安全な場所も
健全とは何かも
わからないまま
生きていかなければならないなんて
あとには虚しさしか残りませんでした

口に出すこともできず
出したところで
どれほど理解をされたいと願っても
誰にでも理解されることでもありませんでした

時間を返して
わたしを返して

嘆き哀しみ
吐き出して
泣いて
とめどなく涙を流して
思う存分「かわいそうだ」と思ってもいい
悔しくて
虚しくて
死んでしまいたくて
だけど死ぬこともまた
難しかった

底の知れない絶望と空虚
なぜわたしが
こんな思いをしなければならないのだろう
怒りも
憤りも
もうなにもかもを思う存分
思っていい 感じていい
理由などいらない
「だってそうなのだから」
それだけでいい


そうして
すこしでも
ほんのすこしでも
ひかりが見えたなら
そんな気持ちが湧いたのなら
それは
自分で勝ち取ったもの
誰にも奪われないもの
明日を生きるちからになるもの
今を生きるよろこびへと繋がるもの

子どもとして生きられなかったわたしへ
あの頃、上手く守ってあげられなくて
ごめんね
誰もあやまってなどくれないなら
未来のわたしからせめて
ごめんね
あなたは何一つ悪くない
よくここまで生きてこられた

子どもとして生きられなかったわたしへ
それでも生きてくれてありがとう
あなたがいたから
わたしがここにいる
世界が今ここにある

子どもとして生きられなかったわたしへ
それでもいっしょに生きていこう
もっと自由な気持ちになれる世界を
味わいにいこう

子どもとして生きられなかったすべての
かつての子どもが
今の子どもが
当たり前の幸せと安心を享受できる世界を
健全な社会が育っていくことを願いながら
あの頃のあなたと
わたしは今、生きています

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