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編集・削除(編集済: 2024年09月10日 18:37)

Night Lights  エイジ

マンションのカーテンを開けると
煌々と輝く灯りが
まばらに見える
まだあのビルには人が働いてるのかなあと
ぼんやり外を眺めている

あー今日も精一杯頑張りました…か
そんな時間だけど
まだ寝たくない
いつもの宵っ張り

ジェリー・マリガンの「Night Lights」を聞こう
マリガンのピアノがそっと鳴る
自分を鼓舞してくれるのもジャズであり
また一日の終わり 疲れた体を横たえる時
自分を慰めてくれるのもジャズである

そんなことを考えているうちに曲は
「カーニヴァルの朝」に
ささやかに響く 小気味良いラテンのリズムが
そっと後ろから僕を支えてくれるようだ

In the Wee Small Hours of the Morning
Prelude in E Minor
Festival Minor
Tell Me When
と聞いているうちに
もう12時を過ぎた

そろそろ疲れたな
寝る準備をするかな
その前に熱帯夜だし
冷えたカルピスソーダを飲んでスカッとしよう

あーうまい
でも飲み物なんて
この一瞬ののど越しで終わりだよな

その後疲れた体を
そっとベッドに横たえた夜

編集・削除(未編集)

「1カウント」 水野 耕助

もし
ここから
今すぐに
消えてしまえたなら

名前も
国籍も
血、肉、骨
においさえ

この世に存在したという
あらゆる
痕跡を
すべて消し去り

スマホ操作のごとく
ワンクリックで
簡単に
なかったことに
してしまえたら

宇宙にも行ける
この時代
それぐらいのこと
できてしまうんじゃないか?

ふとそんな幻想を
抱いてみるけど

曲がりなりに生きてきた
経験が
不可能であることを
私にわからせる

たった1秒でも
この世に
存在してしまった以上
0に戻ることは
決してなく

1カウントがなされた時点で
すべてはもう手遅れとなる

もし
今すぐに
私という存在の
痕跡を
すべて
消し去って

はじめから
なにもなかったことのように
してしまえたなら

私にとって
それ以上
楽なことなど
他になく

1番の望みと言っても
過言ではない

だがしかし
今は未だ
この言葉を1つ
最後に・・
そっとつけ加えて

編集・削除(未編集)

二階から家具を放り投げること  三浦志郎  7/15

二階からマネキンを放り投げる
二階から腐った野菜を放り投げる
二階から役にも立たない書類束を放り投げる

きりがない
妄想にもほどがある

全て空(から)にして空(そら)へ
抽斗を抜いて軽くすると
箪笥はもう残骸に近くなる
家具を空中に放り投げる
二階から庭へ


友人の引っ越し手伝いだった。引っ越しとは移動と処分のことである。
他の人は荷造り。私は不器用さと屈強さを買われて、物の破壊と処
分を任された。その友人は比較的裕福な家の出身だが、結婚はしな
かった。両親はとうに亡くなり、広い家はもはや不要。 此処を引き
払い、独り駅前のマンションに引っ越すのだった。すでに現役引退し
た男の周囲は処分する物も少なくない。二階の家具の多くは不要に
して廃棄。とにかく破壊することだ。 私は二階から家具を落下させ、
破壊の糸口を得ることを提案した。友人はやや気弱に頷いた。


幸い庭が広い
落すには格好のスペースあり
お日柄もよし
私は屈強だ!(自信)
近所の人も見ているぞ(おおよ!)
落とす落とす次々落とす

ちょうど角が激突すると
ひしゃげたように たたんだように
崩れていく
家具は意外に
強いものあり
脆いものあり
砕ける砕ける次々砕ける

この行為の重要なことは―

心苦しいがやむを得ない
家具たちへの擬人法も捨てること
(“たち”と言うのがそもそもよろしくない)

ただ与えられた役割を果たすのみだ
(そうすれば 最低 昼メシにはありつける)

ただこんな思いは忘れない
(人さまの家の二階に上がりこんでベランダ
から家具を次々落とし破壊する行為を人は
人生で何度経験するか?)― 除 解体業者

近所の人もご照覧あれ
この光景はもはやシュールだ

全て落としても作業は続く
トンカチで叩き割り
ノコギリで切り刻んで
袋に詰める (市の規定寸法 五十センチまで)

この行為の重要なことは―

心苦しいがやむを得ない
家具たちへの憐憫も梱包すること
(“たち”と言うのがそもそもよろしくない)

粛々とやればコンビニ弁当が待っている
(ビールは出るのか?)

編集・削除(未編集)

評のお礼 藤代望

島様

遅くなり申し訳ありません。評をありがとうございます。
自分の行くべき方向が見えた気がします。もともと趣味で小説を書いていたので、詩は詩として書こうと力が入っていました。ご指導ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

編集・削除(未編集)

やい、はし  山雀詩人

カタカタカタ
 カタカタカタ
ぼくが歩くと
 カバンが笑う

カタカタカタ
 カタカタカタ
カバンの中で
 はしが笑う

いったい何がおかしくって
 はしはこんなにも笑うんだ
はしははしの箱の中で
 おとなしくしてりゃいいものを

だいだいはしが笑うなんて
 そんな話聞いたことがない
さんざん人に笑われてきたが
 まさかはしにまで笑われようとは

やい、はし
 笑うんじゃない
俺はおまえなんぞに笑われるほど
 まだまだ落ちぶれちゃいないんだ

その証拠にほら
 ちゃんとこうして歩いてる
こんなさびしい夜道を毎日
 ひとりぼっちでもめげずに

確かに俺ははしはマイはし
 人が使ったはしは使えず
だから毎朝出かけるときは
 昼夜予備の三はし持参

ってなくらいの人間ぎらい
 それでもこんなひとりっきりで
街灯さえもまれな家路たどれば
 つい寂しくもなり人恋しくもなり

そんな自分がおかしくもなり
 脳ももうおかしくなって
ここは世界のはしのはし
 ぼくがぼくを笑いだす

ゲラゲラゲラ
 カタカタカタ
ゲラゲラゲラ
 カタカタカタ
 

編集・削除(未編集)

『目印のない悪夢』  雨宮800

太陽が傾いていく 沈む夕日 影は遠く伸びていく
草木が風に吹かれている 聴こえてくる月の音楽
列をなして笛を吹く音楽隊 夜になると魚は
アスファルトから顔を出し 街へとくりだす
そのたびに地面は大きく揺れ 
街はすばらしいスピードで崩壊していく

 枯れた花のゲートが重く開かれ
 砂の粒だけで満たされた空間を
 この世でたった一人、ただ歩く
 目の前の思い出が、消えていく
 あなたに渡すはずだったブーケ
 今はもう水面にただよっている

 ただ生きていたいと願っただけなのに
 世界は美しいと信じていたかっただけなのに
 「実際、わたしの魂は歌うことをやめ、諦観することでしか
  わたし自身を守れないことをわたしは悟っていたが、そのことによって、
  わたしの魂はしだいにわたしの体を離れ、目印のない悪夢へと溺れたのであり、
  五感を刺激するすべてがわたしを殺したのである」

自分の息の音で目覚める
瞼にこびりついた悪夢の跡
耳に流れ、髪に染みついた涙
またなにかを失った気がする
また一つずつ言葉を忘れていく
光の中を泳いでいるみたい
すべてが遠のいていく
そうしてまた朝がくる

編集・削除(編集済: 2022年07月15日 00:12)

樹木の名前  Osada


森で弦楽器を爪弾いても
私は樹木の名前を知らないから
旋律は湖面を反射する光に
砕かれてしまう

山麓に歌声を響かせても
樹木が名前を告げてくれないから
コトバは青空の向こうへ
消え去ってしまう

樹木はいつだって
樹木だけれど
私は名前が
知りたいのです

待ち焦がれた
七月の祝祭の日
恋人の胸に飛び込むように
私は森へと
一目散に駆けて行く

森では樹々のそこかしこで
夏の子ども達が忙しく水を運び
葉叢の奥の暗がりから
木霊達が恥ずかしそうに
顔を覗かせている

呼びかけると
樹木の名前を告げないまま
夏の子ども達は
たちまち露の玉になって
葉っぱから転がり落ちてしまう

見つめると
樹木の名前を告げないまま
木霊達は葉叢の奥に
さっと引っ込んで
森は星空のように静まり返ってしまう

仕方がないから
私は草むらの間に寝転んで
山麓から伝わって来る
微かな風鳴りの音を聴いていると

森はやがて眩い光の海に変わり
見渡す限りの大海原の向こうから
賑やかな楽隊のパレードがやって来た

夏の子ども達が踊りながら
海の上のパレードに付いて来る
木霊達は翅の生えた魚になって
入道雲から飛び降りて海を泳ぎ
口から大きなあぶくを吐き出してゆく

たくさんのカラフルなあぶくが
大海原をぷかぷか漂いながら
みんなバラバラに弾けていって
中から夥しい数の
樹木の名前が飛び出して来た

私が目覚めてしまったのは
働き蟻が耳の穴に迷い込んで来たから
夢の中の樹木の名前は
忙しく働く蟻達に変わってしまった

樹木はいつだって
樹木だけれど
名前は今も
謎のままなんです

編集・削除(未編集)

train cofumi

汽車に揺られて

黄色い菜の花を目で追う

夢と憧れを握りしめた

あの頃のボクが大きく手を振る



田舎の風景は 重ねてた殻を

脱ぎ捨てていいよと言ってくれる

自分らしさを着飾って

誰かを真似て生きてた自分に気付く



キミが好きだったロックを聴きながら

思い出すのは二人で夕陽を見た丘

古い神社そして無人の駅



あの丘にキミと宝物を埋めた

10年後の二人へのプレゼント

ボクはキミへのプロポーズを

ハートのカードに書いた



大きな夕陽に誓った言葉

どれも沈んでしまったけど

キミへの想いは 今でも

星の端っこにぶら下がっている



古い神社 参拝する人は居ない

境内の桜の木 七夕の短冊を毎年飾った

初詣のおみくじは「小吉」

キスをしたら「大吉」になると抱き寄せた

キミは照れていたけど

見ていたのは神様だけだった



無人の駅 二人は黙ったまま

お互いの気持ちは透けて見えて

遮断機の音が「カエッテキテネ」
キミの言葉をかき消す



汽車がホームに入り

ボクの心は糸の切れた風船

キミのそばから飛んで行こうとしたけど

ドアが開いた途端キミへの愛しさで

夢が負けそうになった

発車した汽車を追うキミの姿

今でも思考の隙間に入り込んだまま



train 隣の座席の思い出を横目に

帰りの切符を握りしめた

編集・削除(未編集)

バナナ  妻咲邦香

バナナが
バナナでなくて
何だろう

何だろう

黄色い顔して
艶やかで
人を
人間を
斜めに見ている

少し小馬鹿にしたように
鼻でふふんと笑いながら
愛嬌など微塵も見せないで
横目でちらちら
眺めている

舐めるように
人間を
人間のことを
眺めている

私を
私のことを
ながめている

ああ覚えてる
温もりが足りなくて
泣いたこと
愛情が多過ぎて
泣いたこと

ああ
あなたはバナナ
食べられるとも知らないで
美味しいことも知らないで
スマートなのをいいことに
名前の通りの風貌で
「私はバナナ」と言っている

バナナでなくて
何だというのか

バナナだろう
紛れもなく
バナナであろう

いや
バナナであって欲しいと
そう願わずにはいられないほど
あなたはバナナ
バナナ
なのだ

それ以外は考えられず
それ以外は許されない
そんな名前の
あなたは

ああ覚えてる
共に生きたこと
共に歩んだこと
覚えているよ
私のバナナ

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女と男  秋冬

スーパーで買い物をしていると
同年代の女性が
近寄って来て
僕の顔をじっと見る

そして
何も言わずに
歩き去って行く

誰かと
見間違いをしたようだ

思い当たることはなかったが
とりあえず笑ったので
何だか損した気分になる


誰かに見間違われることが
昔から多い


大野君でしょ?
名前を呼ばれて
いえ、違います
丁寧に否定したのに
嘘、大野君だよね?
否定を否定された

妻によれば
特徴のない
角度によってどうにでも見える顔で
話し掛けやすい雰囲気を醸し出している
僕に問題があるそうだ

どうせなら
大野君になってあげればいいのに
勇気をもって声を掛けたのに
否定されるのが私達は一番嫌なの
営業なんだから
話くらい合わせられるでしょ?

見ず知らずの見間違い話を聞いて
共感する妻は
たぶん
同じように声を掛けたことがあるに違いない


特徴のない顔に罪はないので
整形する必要はないし
話しやすい雰囲気は営業に不可欠なので
不機嫌になる必要もない

見間違えられた時
どう応じれば
正解なのか分からなくなる


もしかして? と思っても
僕は話し掛けることはないので
勇気は認めるが
どう考えても
見間違えられる側に
落ち度があるとは思えないのだが
見当違いだろうか?

編集・削除(編集済: 2022年07月14日 07:26)
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