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小6息子の不登校、夫婦で意見が違う

Q0297
 息子小6。学校へ行かなくなって2か月たちました。6月くらいから月曜日ごとに休んでいて図工の宿題が溜まってしまって、先生にしつこく描くように言われるのがイヤだったようです。6月の終わりに、子どもはまったく知らないことなのに、スケープゴート的にみんなの前で怒られて、「学校へ行かん」と言って休み出しました。そのことについては先生が家庭訪問され、納得はいかないまでも、一応謝ってくれました。7月は半分休んだくらいで夏休みに入ったのですが、9月は始業式と4日に行っただけでずっと休んでいます。「僕にとって必要なのは火曜日の6時間目のパソコンクラブだけ。小学校の成績なんか関係ない」とか言います。
 9月いっぱいは、夫も私がアドラーでやるのに賛成してくれましたが、夫は1か月たっても何も状況が変わらないことから、「今まで我慢してきたけど僕のやり方でやる」と言い出したり、校長先生のところへ話しに行ったり、「転校させる」と言いだしました。私は「とにかく子どもが納得しないことには転校もさせられないし、まず息子の意見を聞いて」と言いました。息子は、「今の学校に友人がいるので転校する気はない。行けるような気がする」と言いました。夫も焦りすぎたと反省し、それから何も言わなくなりました。今は学校に行かなくても平和に暮らすことを考えて日々を送っています。
 担任の先生はとても困っていて、とにかく来てほしいと言います。どのような心構えで日々を過ごせばいいでしょうか?

A0297
 ご主人の気の済むようにいっぺんやってもらう。殴ってみると言ったらいっぺん殴ってもらう。無理やり猿ぐつわして手錠はめて学校へ行ってもらうと言ったらやってもらう。やってみたら納得するから。やってみるまでに止めても納得しないから、一応みなやってみる。その上で、「やっぱり子どもの意見聞かないといかんな」と言ったら迫力あるでしょう。それに近かったんでしょうけど。
 仲良くするというのは、子どもととにかく「冷静に話ができるようにする」というのが第1段階の目標です。登校拒否を始めたら、親も子どもも感情的にならないで話ができるようになるのが第1段階の目標で、それが達成できたら第2段階が当然ある。それは「これからどうするかを相談する」こと。
 子どもは必ずしも良い判断をしていないでしょう。ドライカースが言いました。「子どもはとても良い観察者だが、とてもまずい解釈者だ」と。いろんなことを見ているけど正しく解釈していないかもしれないから、まず子どもの話をよく聞いてみると、意外と判断が甘かったり見落としがあったり、情報が足りなかったりするかもしれないから、冷静に話し合って、これから先どうするか子どもの意見を聞いて、その上で何かつけ加えて言ってあげられることがあれば言ってあげられるでしょう。
 まあ今もう11月ですから、「このまま行かないで中学へ進んでもいい」と言えばいいんですけど、もしも行けるんだったら行ってもいいと思う。
 今まで何があったかの話をしてもしょうがない。過去はもう過ぎてるから。これからどうするかは子どもさんが全面的に決められるし、“縁起の法則”で、今何をするかで将来が決まっていくわけだから、今何をするのがベストかを、しばらく時間をかけて話し合ってはどうですか。慌てて話することはない。ずっと話している間に、やがて3学期が終わって中学に進んだってかまわない。今後の人生について話し合いをする練習ができたわけだから。(回答・野田俊作先生)

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論語でジャーナル

29,子曰く、人能(よ)く道を弘(ひろ)む、道の人を弘むるにあらず。

 先生が言われた。「人間が道を広めるのであり、道が人間を広めるのではない」。

※浩→「道」というのは、思想・主義・孔子が『道』としての思想・主義・宗教などすべて一定のイデオロギー形態を指すと考えます。人は思想・主義・宗教などが独自で存在しているように考えますが、あくまで「人間が主体」であって、人間によって考えられ、人間によって信じられ人間によって主張されつつ世の中に広まり、後世に残っていく。孔子は人間中心主義・人本主義です。キリストや釈迦、ムハンマドのような宗教家とは異なります。儒学の背景にも「天の思想」や「葬儀の祭礼」などが確かにありますが、孔子は「怪力乱神を語らず」と言っていたように、人間の思惟や判断を中心にして己れの思想に磨きをかけているのです。
 「人間が主体」というのは、アドラー心理学を学ぶ者として、とても共感します。基本前提のトップに「個人の主体性」とあるくらいですから。アドラーは哲学者ニーチェの影響を受けていますから、それまで神が与えていた人生の意味を、人間が自ら発見しなければならないと考えました。有名な『人生の意味の心理学』(高尾利数訳、春秋社)から高尾先生の解説に次のようにありました。↓
 アドラーの心理学は、例えばフロイトのそれと比較すると、「主観心理学」と呼ばれうるものであり、フロイトの「客観心理学」とは対照的である。この場合、「主観的」ということによって、何が意味されているのかを正確に理解することが必要である。アドラーによればそれぞれの個人が生涯にわたって、そのすべての行動の中核としてしまう「ライフスタイル」は、非常に早い時期──アドラーによれば、5歳の終わりくらいまで(浩→今は10歳くらいまでと考える)──に形成されてしまう。その際、その個人が、男であるか女であるか、甘やかされてきたか、無視されてきたか、家族の中でどのような位置にいるか、身体的な欠陥(=器官劣等性)を持っているか、どのような容貌を持っているか、などの諸要因が大きな影響を与えることを、アドラーは認めるが、しかし、それらの要因が絶対的、究極的な意味で言われるのかというと、彼はそうは考えない。それらの諸状況、諸経験は、その個人によって解釈されて受け入れられる(認知される)のである。個人が、それらの因子や状況や経験を、どのように理解するかが決定的なのである。この解釈あるいは理解が、協同(協力)の方向に向かうのか、それとも「私的世界」の中にとどまり、マイナスの方向での努力をするようになるかが、その人の一生を右にするか左にするか決めるのである。そして、各人が自分の人生に不可避的に与える解釈や理解や意味が、その人の人生の方向を決定するのである。何度も読んだ『人生の意味の心理学』ですが、また読み直したくなりました。

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伯母の夫が妄想で伯母の過去を責める

Q0296
 55歳になる伯母のことです。その伯母の夫がここ1か月くらい、会社には通常どおり行くそうですが、帰宅すると、30年くらい前に伯母が不倫しそうになってしまったことを持ち出し、「今も続いている」とか、わけのわからないことを家にいる間中言い続ける。「訴えてやる」とか、丸裸で家を出すとか(野田:ばあさんを丸裸で家を出さんでもいいのに)、「目の色を変えて責め続ける」と言います。
 伯母はどんな対応をすればいいのか困っています。何かアドバイスはありますか?病院にも本人は行くつもりはないそうです。

A0296
 嫉妬妄想ね、きっと。これは治らんで、なかなか。
 夫婦関係が悪いことと関係があるのかもしれない。だから、少し性的な関係まで含めて、夫婦関係が良くなるといつの間にかなくなるような気もしますけど、お医者さんにかけてもお薬は効かないし、あんまり意味なかろうと思います。伯父さん伯母さんの夫婦関係が良いか悪いかは、セックスまで含めてはわからないから、外から見ても。
 もしも伯母さんが相談してみようと思うなら、聞いてあげてください。50いくつになったら、なおいっそう恋人らしく暮らす稽古をなさったらいいのではないですか。(回答・野田俊作先生)

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論語でジャーナル

28,子曰く、衆これを悪(にく)むも必ず察し、衆これを好むも必ず察す。

 先生が言われた。「大勢の人が嫌う人であっても、必ずその人物を丁寧に観察する。大勢の人が好む人であっても、同じように必ずその人物を観察する」。

※浩→大衆の人気・不人気に影響されないで、自分で人物を納得するまで観察してみる。噂などによらないで、自分の目と耳で見聞し、独自の判断をくだすことを孔子は力説しています。以上は貝塚先生の解説で、吉川先生は次のように述べられます。群衆は往々にして衆愚であることがあり、それが原因となって独裁者が生まれ、村八分も生まれる。それに対する警告である、と、スケールがでかい。孔子が考える「見識眼(人を見る目)」では、大衆(多数派)の意見に従って人物の善悪を判断することは危険で、大勢の人たちが「良い・悪い」と言っていても、それを鵜呑みにするのではなくて、自分の目と耳、感性で実際にその人物を観察してから評価することが大切だということです。今、ネットやSNSでの誹謗中傷で悩み苦しむ人が多いと聞きます。その人たちへのアドバイスになりそうです。イジメ防止にも役立つかもしれません。周囲の言動で自分がぐらつくのは、心理学ふうに言えば、「自我」の確立が未熟だということになるんでしょう。アドラー心理学では、「自我」とか「自己」とかの存在は言わなくて、「ライフスタイル」の働きを言います。それが未熟・幼稚なら、発達・成長させればいいのです。「個性化」と「社会化」という人間の生きる目標は矛盾している、と言ったのはフロムでした。『自由からの逃走』です。民衆が愚かだと、権威主義的(サディズム・マゾヒズム的)性格とか権力に操られるままになる“自動人形”になってしまいます。それでナチの独裁政治を生んだとか書かれていました。吉川幸次郎先生はこれをイメージされたのでしょうか。アドラー心理学の育児の目標は、行動面では「自立」と「社会との調和」です。それが達成できるために、心理面の目標として、「自分には(自己管理や社会貢献の)能力がある」&「(まわりの)人々は(原則として)(信頼できる)仲間だ」という“信念”を築く必要がある、と言います。ありがたいことに、そのための実技を学ぶ講座が用意されています。『PASSAGE』という親御さん向けの講座です。今も全国で開催されていて、お勧めです。

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感情の力を使う人との対話の仕方

Q0295
 感情の力を使う人がいるのですが、その人との対話の仕方についてのアドバイスをお願いします。

A0295 
 まず、その場を離れること。こっちがとにかく落ち着いて、その人と話ができる態勢を作る。それから、いつもその人を尊敬して感謝してつきあう。なぜなら、その人が欲しがっているのは居場所、自分がボスとしての居場所が欲しいわけで、それをあげさえすれば感情的にならないから、あげられるものはあげればいいと思います。(回答・野田俊作先生)

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