Q
夫婦の間でライフスタイル違うので、ときどき諍いがあります。妻はのんびり屋でお金に関しても大らか。私は細かいことが気になり、片づいていないことやお金の使い方も気になります。こういうライフスタイルは、一生変わらないのでしょうか。お互い相手のために気に入らないことには目をつぶるようにして、楽しくしたほうがいいのでしょうか?
A
夫婦カウンセリングを1,2回受けられたらどうでしょうか。夫婦カウンセリングはアドラー心理学のお勧め商品です。子育てカウンセリングは皆さんご存じで多くの方が使ってくださる。夫婦カウンセリングはいろんな理由であまり来られない。存在を知らないのか。
来るなら一応“離婚がらみ”で来てください。「こんな人別れてやる」と、そんな段階で来られたら時間がかかりますが、まあ仲良く暮らしているけど、もうちょっと何とかなるともっと幸せかなという時点で来られると、簡単に効果的なカウンセリングができます。
期間は短くて2回、長くても5回はかからない。時間も、ご主人が働いているなら夕方を予約してください。恐くないよ、ちっとも。
どんなことをやるかというと、日常生活の中で、「相手が今していることでやめてほしいこと」、「今していないことでしてほしいこと」を、お互いどうしで言い合いっこして、最終的に表にまとめて、契約書を3通作るんです。
「妻○○は夫□□に対して~をすること、~をしないこと」。「夫□□は妻○○に~(以下同様)」。夫1通妻1通、カウンセラー1通持つ。その契約を守って暮らすお稽古する。3か月で自動的に効力がなくなるように作る。違反があると金銭決着で慰謝料を払う。
もうちょっと何とかならないかと思われるんでしたら、夫婦カウンセリングをお勧めします。(回答・野田俊作先生)
今日はこちら↓でご覧ください。
http://www2.oninet.ne.jp/kaidaiji/dai1keiji-9-20.html
Q
小学校5年生の息子のことです。「学校どうだった?」とたずねても、「息してた」と答えるくらいで、なかなか話してくれません。課題の分離を心がけてきましたが、タクト(=叙述語、反対語はマンド=要求語)がなかったとも思います。私はもともとタクトの少ない会話しかできない人間です。タクトを増すにはどうしたらいいか、勇気づけをお願いします。
A
なぜタクトが少ないか?1つは本を読まないからでしょう。子どもに絵本・物語を読んであげたりしたお母さんは、そこで覚える。子どもがどんなお話を喜ぶか。このごろ、絵本・物語の代わりにCDがおとぎ話してくれる。あれをやると、母親のお話する能力が開発されない。小さい子がいなかったら、近所の子にでも自分1人でもいいから、声に出して朗読するお稽古をなさってはどうですか。面白いよ。高橋さと子さんは朗読上手です。私(野田)も声に出して本を読むの好きです。文学作品でも黙読しないで、声に出すと感じが違う。面白い話をできる力は練習によって身につくんです。ぜひ朗読して、それを人に聞かせてあげてください。(回答・野田俊作先生)
Q0490
夫はダイエットが病気治療のために必要なのですが、心臓手術のあと、魚しか食べないと言いつつ見てないところで肉を食べています(おいしそうやなあ)。「肉も食べるの?}と聞くと、「お前の作った肉は食べたくない。イヤなら食事も作らなくていい」と言いつつ、みんなが食事していると帰ってきて顔を出すので、作らないのは意地悪と思い、魚料理と別に作って出します。彼の言葉どおり作らないほうがよいでしょうか?
A0490
もう一回冷静に話(はなし)したら?何はともあれ。感情的になって売り言葉に買い言葉で何かが起こっているときに、良いのしょうでか悪のでしょうかもないので、両方がクールダウンして話し合う地盤を先に作るほうが先決問題だと思いませんか?小泉さん(元総理大臣)が靖国神社へ行くのに中国や韓国が感情的になって反発しているのに、小泉さんがムキになって行っているようなもんで、今話し合いしようたって話し合いにならないじゃないですか。両方ともクールダウンして、現実的に話し合えるようになるまで待たないとしょうがないじゃない?今のところ今のままでいいけれど、いつか病気療養のために夫婦が共同で課題を解決することについてもう一回話し合うのがいいと思う、冷静にね。そのときに、奥さんはお肉作らないでお魚料理作って、それで旦那がときどきどこかでお肉の盗み食いをするというのも、すごいステキな生活だと思うんですよ。禁じられているものっておいしいから、ために食べるときっと彼は幸福でしょう。(回答・野田俊作先生)
Q
離婚すべきか、努力して仲良く暮らすべきかの選択の基準は何で決めればいいでしょうか?(そんなんないと思う。)相手の欠点を見ず、自分次第だという話なら、私たちは誰とでも結婚でき仲良く暮らせるということではないでしょうか?
A
ほんとはそうです。ほんとは誰とでも結婚できて仲良く暮らせるに近いと思う、実は。あのー、昔そうだったもの、まず。まわりのシステムが整いさえすれば、たいていの男とたいていの女は一緒に暮らせるのではないかと思う。だからそんなに難しくないんです。みんながわがままを言わなきゃね。ちゃんと学んで、この人と一緒に暮らすんだよって両方が決心してね。今までの暮らし方は、恋愛というような動物的な本能を愛だと思い込んで、欲を愛だと思い込んで、それに頼って結婚して、そのあと夫の収入と妻の家事労働をアテにして暮らしてきたけど、それは根本的に間違いだった。結婚というものについて、ちょうど育児について学び直したように、もう一回勉強し直す必要があると両方が認識して、きちっと学べばたいていの夫婦はうまくいくと思う。十組いたら八組・九組はうまくいくと思う。今までうまくいってなくてもね。だからそれはそう思います。離婚するかどうかというのはわかりません。僕らの関与することじゃないから。カウンセリングする側は、ある夫婦が離婚したほうがいいのかしないほうがいいのかを一切判断しません。だって、それはその人たちの人生の決断で、僕たちが何かの意見を言うべきことじゃないもの。だから「あんた別れなさい」も「別れずに添い遂げなさい」も言いません。それはそっち側が「別れます」とか「別れずに添い遂げます」と言えば、じゃあわれわれはそれに向けて何か作戦を立てましょうかということだと思うんです。カウンセリングする側に決められることと決められないこととがあると思う。人生の根本的な方針というのは、僕たちが決められないと思う。ある夫婦に「あなた方、努力したらいけますよ」と言っても、それでも「別れます」と言ったら、「ああそうですか」で、それはもうしょうがない。別れるというなら別れてもらう。離婚す「べき」もない、仲良く暮らす「べき」もない。離婚し「たい」と仲良く暮らし「たい」とがあるんです。私としては、仲良く暮らし「たい」と願い、仲良く暮らすことにエネルギーを投資しようと決心し、そのために理解し訓練するだけの努力を注いでくださるほうがありがたいんです。そうすればたいていの夫婦は何とか暮らせるんです、かなり。今思っているよりもずっと幸せに暮らせるだろうと思うんですが、それはそうであってもイヤですなら、話はない。(回答・野田俊作先生)