Q0470
小学校教師です。担任ではありませんが、週1回1時間担当クラスの6年男子(1年時から問題を投げ続けている児童だと思います)が、11月中旬くらいから荒れ始めてきました。他の児童に暴力をふるい始め、それを止める方向には成功したのですが、今度は早退という方法を取り始めました。やりとりの失敗から、彼の「顔だけは出す」という早退作戦に苦戦しています。3回ほど続いたので、前回、他の教室にいる彼を戻そうとしたところ、2回ほど蹴られてしまいました。どうもこの件をきっかけにして、担任の教室でも教師への挑発的行動が出てきて、クラスの児童への暴力もエスカレートしてきたようです。学校全体として、今回の教師への暴力について、「捨てておけない!」という考えがあって、これを機に、母親に切り込んでいこうという流れがあります。この母親は大変なパワーの持ち主で、前半やはり今ごろ担任を自さつに追い込み、前前年度は6月に新担任を病欠に追い込みました。今も休暇中です。私は、学校を敵視している母親に挑戦しても何も得られない気がします。付け焼き刃のアドラーで対応していて当然ながら下手に出る私に対して、声が大きいです。まあこれは対教師側の問題なので置いておくとして、彼にクラスに参加してもらうにはどうすべきなのでしょうか?これは彼の課題ですから、これ以上かかわるべきではないのでしょうか?
A0470
答えは簡単なんですけど、実行できないんですよ。生徒に謝ればいい。これは権力争いですね。典型的な権力争いで、「すみませんでした。私のほうが間違っていました」と言えば全部終わるんですけど、学校の先生が一番できないことは謝ることなんです。もしもこの人が謝ったら、学校中の他の先生から非難囂々になります。学校というのは決して間違わない。いつも常に正しいと彼らは信じているから。構造は権力争いで、教師と生徒がどっちがボスか決めようとしていて、今のところ生徒が勝っているんですね。しかもどっちがボスか決めるゲームにお母さんも乗るのが好きみたいで、今までお母さんが勝ってきたんです。徹底的に打ち負かされる前に早く謝ったほうが傷は小さくてすみます。(回答・野田俊作先生)
Q
お姑さんがパーキンソン病になり入院してたのですが、今は退院して家にいます。今日の野田先生のお話を聞き、このお母さんとのつきあいですごく自分の胸に刻むことが多かったです。お話を聞くまでは、鬼になり楽しんでいじめようと思っていました(ひどい目に遭うよ。)楽しんでいじめると私が上になり、かわいい老人になってもらえないので、よその人に「あの娘は悪い嫁だ」と言われても困るのでやめます。尊敬信頼し課題の分離をし過保護にならないようにいじめないでつきあっていこうと思います。私はパーキンソン病に対しての知識がありません。病気について何かお話してください。またこれからこの人とどのようにつきあっていったらいいでしょうか?
A
あのね、パーキンソン病というのは普通ボケないんです。普通というのはボケるパーキンソン病もあるけど。パーキンソンとボケが一緒に出てくることがないことはないのでね。まあ、普通ボケないです。で、症状は要するに体が動きにくくなるんです。脳のある部分がだんだんすり減りまして、体の基本的な緊張感が変な感じになって、例えば歩いていると歩き始めるのにすごい時間がかかるんです。歩き始めると今度は止まるのに時間がかかるんです。トトトトト…ドスンとぶつかったりするんです。手なんかも動き始めるまですごい時間がかかって、動くと今度は止められなくて向こうへ行っちゃうんです。そういう障害なんです。昭和天皇陛下がパーキンソンでしたね。歩いているお姿が立派なパーキンソンだなと、だいぶ長いことパーキンソンをやられました。10年以上やったんじゃないかな。10年以上パーキンソンでしたけど、ちゃんと公務を最後倒れられるまでなさっていましたから、パーキンソンでも周囲の対応がいいとちゃんとできますので、あんまり心配しなくていい。お薬も根本的に治療するお薬があります。根本的というのは、いっぺん飲んだらずっと飲まなくていいのではなく、ずっと飲まないといけないんですけど、パーキンソンのときに体の中に不足している物質を補うことができるようになっています。根本的に治療できるお薬はあるんですが、ただ副作用があるんです。その副作用のために使えない場合もあるんです。ですからひょっとしたら使えないこともあります。手術はたぶん駄目です。手術法もないことはないけど、あんまり成績は良くない。神経内科の専門のお医者さんに相談してやっていけば、他の病気で死ぬまでやっていけます。昭和天皇がそうであったように、パーキンソン以外の病気で死ぬとか老衰で死ぬとかまではやっていけると思います。あんまり心配しなきゃいけない病気ではないです。まあ、お医者に相談してやっていってください。普通の年寄りとつきあうのと同じようにやってください。ただ動くの手間がかかり、止まるのに手間がかかりますから、家事なんかやってもらうのにちょっと気をつけたほうがいいです。
(回答・野田俊作先生)
Q
最近、ボケに関する本を読みました。公務員、教師、警察官などいわゆる固い安定した職業の人は、定年の1,2年前からボケになる人の割合が他の職種に比べてずっと高いそうです(ありそうですね。)わが身を振り返って恐ろしくなります。野田先生が公務員を辞められたのはリスクを持つ生き方を選ばれたからでしょうか?これがボケに対する最もいい対策なのでしょうか?
A
私が公務員を辞めた理由は過激発言をするためです。公務員をやっていると、言論の自由がちょっとないんですよ。友だちに2人ほど刑務所に入っている人がいまして、1人は北海道庁なんかに爆弾を仕掛けた罪で、過激派なんですけど、懲役18年をくらいました。今も刑務所にいます。そういう人とつきあうのは、裁判所職員としてはいささかいかんのではないかということが1つ。もう1人は学校の先生で、少女売春を買ったとか良からぬことをいっぱいしまして、いろいろ。で、児童福祉法違反なんかもあって悪質だったので、くらい込んでしまったんです。友だちですしね、その人の減刑嘆願署名なんか来たときに、ちょっと書きにくいんです。これイヤなんです。言論の自由がないんです。役割と自分の立場とがバラバラになっているから、自分の心に正直に生きたいと思ったのが辞めた理由です。でもこれは今の話と関係があるんです。大企業だとか公務員だとかやっていると、強烈にその企業なり役所なりが決めてくる考え方のパターンってあるんです。そのパターンどおり考えないと、はみ出すんです。そのパターンどおり考えるということは、脳のある部分しか使わなくて、残りの部分は使わないということです。そこのところの血の巡りが悪くなって、だんだんチビてくるんです。だからボケるの。そういう決まり切ったパターンの世界から外へ出て、いろんな考え方をしていろんな体験をしてみると、脳のいろんなところを使っているからボケにくいんじゃないかと思います。(回答・野田俊作先生)
なぜ「投稿拒否」されるのはわかりませんが、「禁句」があるようです。こちらでご覧ください。↓
http://www2.oninet.ne.jp/kaidaiji/dai1keiji-7-20.html
Q
祖母が腹膜透析をしています。84歳でもう8年目、とてもわがままです。「もう死ぬかもしれない」と言って胃潰瘍になっても元気に蘇ります。お手伝いさんもいるのですが、気に入らなくて何回も替わります。実はお手伝いさんがいなくなると、母につきっきりで面倒を見てもらおうと思って、突然具合が悪くなったみたいに振る舞うみたいです。「もう死ぬ」と言ったり、「息ができない」と言って倒れてみたり、お手伝いさんに「うちをやめると言いなさい」と脅してみたり、ほんとに具合が悪いのかわざとしているのかわかりません。一番大変なのは、「もう死ぬ」とか「息ができない」と言って、お手伝いさんが隣に寝ているのに、夜中、10回くらい母をインターホンで呼びます。この間、祖母と母が九州に行ったときも何十回も具合が悪くなって電話します。そして母が取り上げると電話を切って、「甘えてみたけど駄目だ」と独り言を言っています。夜中に起こされて、母もとうとう「私の体が保たないからお昼話しましょう」と言うと、「またそんな切り札を出して」と言って泣きわめきます。眠り薬もおそれをなしてまったく効きません。私たちより元気です。このままでは家族のほうが倒れてしまいます。最近食欲も私たち以上にありますが、ひとりで歩くことができません。こういうときどうすればいいのでしょうか?透析のほうも祖母が眠る薬はあるのですか?また、おとなしくなる方法もあるのでしょうか?
A
これも子どもと一緒です。子どもで使える原理がそのまま使えるので、注目関心を引いているのは大変明らかでしょう。子どもが不適切な行動で注目関心を引くのはどんなときかというと、適切な行動への注目がないときですね。だから、適切な行動への注目を考えないといけない。適切な行動への注目をUターン爆撃でやりますと、不適切な行動は減ります。何か探してください。「元気でいてくれて嬉しい」とか「夜中に起こさないでいてくれてほんとに助かった」とか、あそこが悪いここが悪いじゃない話をたくさん聞こうと思うとか、なさると減ると思います。(回答・野田俊作先生)