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司法や少年法をアドラー心理学では?

Q0371
 大人の裁判と少年審判の違いのお話がありましたが、アドラー心理学としては少年(10歳以降)と大人に対する関わりの違いはないと考えてよろしいのでしょうか?

A
 そうです。
Q
 現行の司法や少年法についてについてアドラー心理学はどのように考えますか?

A0371
 どのようにも考えません。法律の問題については僕たちの受け持ち範囲だと思わないから。アドラー心理学の受け持ち範囲は、相談の成り立っている場なんです。カウンセリングだとか、病院での臨床だとか、学校で生徒と先生が相談しているとか、家庭で親と子が相談しているとかいうのが、アドラー心理学が成り立っている場で、それ以外の、法律がどうやってできているかとか、法律が良いとか悪いとかいうことは、僕たちの関わる事柄じゃないと思っている。それは、政治学や経済学や法学が考えることで、心理学が考えることじゃない。アドラー心理学はこの世のすべてについて何か意見を持とうとは思っていません。この世のすべてについて意見を持てるような学問なんて、この世にない。法学に僕らのことを口出しされたくないように、僕らも法学に口出しをしません。(回答・野田俊作先生)

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論語でジャーナル

9,子夏曰わく、君子に三変(さんぺん)あり。これを望めば儼然(げんぜん)たり、これに即(つ)けば温(おだ)やかなり、その言を聴けば厲(はげ)し。

 子夏が言った。「君子はその自由な表現として三つの変化を持つ。遠くから眺めると厳然としている。近くに寄ってみると穏やかである。その言葉を聴くとエネルギッシュである」。

※浩→子夏は孔子を君子の典型と考えていて、孔子の態度を君子の模範として述べています。「儼」は「厳」と似ていますが、「厳」がただ厳格・きびしくて美の観念と結びつかないのに対して、「儼」は規格が保持されている美しさを言うそうです。「端正」が最適や訳です。遠くから眺めるとそう(儼)で、近寄ると穏やかで温和な雰囲気で、語る言葉は迫力がある。いささか自信過剰気味ですが、もしかしたら私もわずかながらこの雰囲気を持っているかもしれません。謙虚に言い直せば、「かくありたい」理想像です。逆の態度は避けたいです。遠目には穏やかそうで近寄ると実は野蛮で、話す言葉は曖昧だなんて、イヤです。竹久夢二の描く日本女性は「たおやか」な感じがします。明治生まれのわが母は晩年の一時期を除けば終始「矍鑠(かくしゃく)」としていました。私の名前「浩」の由来は『孟子』の「浩然の気」にあるようです。これは、人間内部から沸き起こる道徳的エネルギーです。これは自然に発生してくるもので、無理に助長させず正しくはぐくみ拡大していけば、天地に充満するほどの力をもつとされます。アドラー心理学の「共同体感覚」の説明みたいです。共同体感覚は生まれながらにして持つ能力ですが、生後の育成によって伸ばしていくものです。「浩然の気」は、中国、戦国時代の儒者・孟子が説いたもので、『孟子』の「公孫丑篇」にあります。「気」とは、もと人間のもつ生命力、あるいは生理作用を起こすエネルギーのようなもので、これまたアドラー心理学の「勇気」を連想させます。孟子はこれに道徳的能力を見出しました。仁義に代表される徳目は人間の内部に根源的に備わっているものとし、それが生命力によって拡大されることを「浩然の気」と表現しました。すごい名前をつけてくれた親に改めて感謝です。

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お勧めの勉強法

Q0370
 私たちが勉強すべきお勧めの方法は何でしょうか?嘘やまやかしのないものはありますか?

A0370
 前と後ろは全然違うと思うんですけど。とにかく自分から積極的に教材を探さないと勉強ってできないと思う。学校って、向こうから教材が来るし、向こうから授業が飛んできますから、ボーッと座っていても賢くなるんですが、学校を出たら、自分から積極的に教材を探して、自分から勉強しないとしょうがない。どんなものがいいかというのは、わかりません。実際に自分で教科書を探さないとわからない。本屋さんへ行って、それに関係する、自分が勉強したい領域の本を見てみることではないですか。
 みんな、与えられたものが本当だと思う癖がある。例えば、新聞とかテレビとかが本当のことを言っていると思い込んでいる。新聞とかテレビとかは、嘘は言いませんけど、ほんとのことも言いません。一応マスコミは、嘘はつかないようにはしている。彼らの最低限の倫理基準で、嘘のニュースを流してはいけません。昔は、「大本営発表」とか言って、ミッドウェー海戦大勝利とか流していた。あれの反省もあって、あんな大嘘はつかないことにしたんですが、かといって、全部本当のことを言っているかというと、それは言ってないので、国会を通った法律の条文を新聞が載せない。インターネットを探しまくって、やっと条文が見つかる。政府が積極的に隠しているわけではない。政府は国会を通した条文を発表する責任がありますから、しますけど、それはとても専門的な場所に乗っかっていて、それについて、専門の法学者や経済学者が解説しているものが、やっと見つかる。こっちが積極的に探すから見つかる。マスコミは積極的に隠している。積極的に隠しているものがいっぱいあります。メタンハイドレートがそうです。書くと、石油資本との関係が具合が悪いからでしょう。中国に莫大な援助をしていることもマスコミは書きません。マスコミと中国との妙な関係が裏にありますから。マスコミはわれわれに嘘は言いませんが、ほんとのことも言いません。ほんとのことを知りたかったら、自分で探しに行かないとしょうがないです。インターネットは玉石混淆です。ものすごく無責任なことを書きますから。良い情報もありますし、悪い情報もあります。インターネットで情報を得たら、裏をとることです。それが本当なのかどうかを、別の場所で確かめられるかどうかを調べることです。ただの噂話か悪意の嘘かがいっぱいありますから。そうやって積極的に情報を探せば、そのうち必ず得られるべきものは得られるでしょう。
 後半の、嘘やまやかしのないもの、それはないです。アドラー心理学は、「すべては仮想だ、fictionだ」と言います。全部嘘なんです、何もかも。人間は本当のことを知らない。本当ってだいたい何かわからない。ただ、世のため人のためになる情報とならない情報がある。有益な情報と無益な情報がある。だから、有益な情報を集めたい。ほんとかどうかが問題ではなくて、役に立つか立たないかが問題なんです。われわれが幸福になれるかなれないかが問題なんです。だから、われわれの幸福につながる情報を見つけたい。それが隠されていると思っています。最近隠されたのではない。大昔からずっと隠されている。政治家や大マスコミは、いっぺんも情報を全部公開したことはありません。ただ一生懸命自分で探して見つけ出した人がいる。(回答・野田俊作先生)

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論語でジャーナル

8,子夏曰く、小人の過(あやま)つときは必ず文(かざ)る。

 子夏が言った。「小人〔つまらない人間〕が過ちを犯したときには、必ず装飾的な言い訳をしてごまかそうとする」。

※浩→「過てば則ち改むるに憚ることなかれ」〔学而篇)や「過ちて改めざす、これを過ちと謂う」(衛霊公篇)に対応します。君子は過ちを認め、これを改めますが、小人は過ちを認めず、隠そうとします。わがアドラー心理学では、過ちを犯したときの責任の取り方は次の3つです。①与えた損害の原状復帰(弁償等)、②再発防止策、③感情を害していたら謝罪(「ごめんなさい」を言う)。「俺は悪くねえ。悪いのはあいつで、俺は被害者だ」というのを“悪いあの人、かわいそうな私”と言います。相手も同じことを言うでしょうからこれでは押し問答が続くだけです。実際に人とのトラブルではこうなっていることが多いです。打開策は、それをやめて「私にできることは何か」を見つけて実行することです。「悪いコロナ、かわいそうな私」だったかもしれません。あのコロナ騒動はどこへ行ったのかと思えるほど、このお正月からコロナは消えたみたいです。でも、スポーツジムへ行くと多くの人がマスクを着用していますし、スーパーマーケットではほとんどの人が着用しています。このおかげでインフルエンザの感染は防げているかもしれません。今年もやはり「すべきこと」をきちんと実行し、「すべきでないことをしない」を励行していきます。

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アドラー心理学で心理テストは?

Q0369
 アドラー心理学では心理テストは必要ですか?

A0369
 必要ありません。心理テストを信じていません。いませんけれども、ライフスタイルを診断する5つの方法の中に心理テストを入れてあります。5つ全部言いますと、「子ども時代の家族関係」「子ども時代の思い出」「夢」「特殊診断質問」「心理テスト」です。
 なんで心理テストを入れているかというと、実は、経済的なというか、社会制度上の理由なんです。アメリカやヨーロッパでは、臨床心理士に当たる「クリニカルサイコロジスト」という職種がありますが、それの独占業務が心理テストなんです。クリニカルサイコロジスト以外の例えば精神科医は心理テストやってはいけない。やってはダメどころか、結果を読んでもダメなんです。読むのも全部クリニカルサイコロジストの独占業務で、全部お願いしてやってもらわないといけない。日本でもそうしたほうがいい。日本には残念なことに、“そういう”臨床心理士の資格がありません。なんでないかというと、臨床心理士会が「相談を独占業務にする」と言ったからです。相談を独占業務にされたらみんな困ります。医者も弁護士も看護師も相談業務です。ケースワーカーもそうですし、化粧品売り場のおねえさんもそうです。相談を業務としている人はゴマンといる。それを心理職だけの独占業務にするなんて、有名無実で絶対に不可能な法律です。そんなバカなことはないので、みんな反対しました。いろいろ調整してやっと法律が国会にあがったときに、郵政改革が起こりました。小泉郵政改革です。で、そんなのはぶっ飛んで、郵政会社ができて、その法律は夢と消えました。今またちょうどあがっている。臨床心理士に関する法律があがっているんですが、これも飛びますね。消費税値上げで。なんでこんなにタイミング悪く国会へあがるんでしょう。まあ、仏様のおはからいなんでしょうね。次にあげるのに、10年くらいかかりますね。国会は法律目白押しなんです。ものすごい量の新しい法律があがる。世の中がどんどん変わっていくから。臨床心理士みたいなヒマなものに関わっている暇がない。ずっと順番待ちして、やっと順番が来ましたというところで、運が良ければ通る、運が悪ければ通らない。今回も運が悪かった。
 西洋でアドラー心理学を講習するとき、心理テストを入れておかないと臨床心理の人たちが来ないんです。入れておきますけれど、誰も信じていません。心理テストというものは当たらないと思います。少なくともライフスタイル分析以外の方法で精密に人間の性格がわかるものじゃないと思っています。ま、そんなことを言ってはいけませんね。心理テストを信じていてもらわないと臨床心理さんが困ります。保険点数も一応請求しますから、信じておいてください。(回答・野田俊作先生)

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