>育児の時間。
半分くらい読みましたが、概ね好意的な評価が多いので普通に羨ましかったですね。
自分は反復学習と暗記が苦手だったので余計に。
かめはめ波云々も要はその年齢と興味に合った教え方をすれば、結構な論理的思考力(とそれに必要な知識)は身に付くんじゃないか?って話で、「育児の時間。」を読んだ限り、子供の興味を掻き立てる事には長けている様に見えました。
知識を身に付ける為の道具や環境も、学校設備に関しては何処の学校も同じ様なものだそうですし。
採点に至ってもいきなり論文クラスが要求されているとは思えなかったです。レポート用紙を加工してグレードAを取った話も、そりゃそこまで凝れば評価しない訳にはいかないし、だからといってAを取る為の必須条件とは思えない。何なら何年かに一人そんな凝り性の子供がいたと考えた方が自然だと思います。(或いは子供の自由研究に親が手を出す様なノリでできたレポートである可能性。)
「みにろま君とサバイバル」の出版日を見れば、「育児の時間。」は昔(余裕があった頃)の話で、英語を教える専用の教師が付いたり、上位の私立校が留学生の受け入れに熱心で受験の為のハードルが下がっていたり、学費が高ければ奨学金が出たり、セーフティネットさながらの底辺の子供をターゲットにした名門校があったり…といったサポートは今では受けられないのかも知れませんが。
それにしたって英国の教育システムは、(教師が嫌になって離職する程)しょっちゅう二転三転するというなら、サポートが受けられないのも一時的なものかも知れませんし。
お上が「読み・書き・計算」の底上げに必死になって、それに基づいたテストを数回行い、その結果が学校の評価に繋がる…という構造からも、「できない子は放置」には眉に唾を付けたくなります。
自習をしっかりする様に指導する程度しかフォローしないのかも知れませんが、そこまできたら子供本人の問題だと思いますし。
底辺校の崩壊っぷりにも、銃刀法などの治安維持に関する日本との違いも考慮しなければならず、一概に教育の所為とも言い難い。
「階級差による分断」ぐらいじゃない?日本と比べて明らかに窮屈な思いをさせられるのは。まぁ、日本にしても有名進学校から東大に入るプロセスを経なかった人らは肩身が狭いようですが。(そういう人達用のサークルがある程)
そしてそのサークルが必要な環境かどうかは実際に入ってみないと分からない。
日本人は基礎学力を身に付けてからその使い方を学ぶパターンに慣れ親しんでいるから、知識と使い方を並行して身に付けていくタイプの学習方法には現実感が湧かないのかも知れませんね。
余談ですが、以前関わった事のある英国出身のALTは、「イギリスの教師は給料が安いからなり手がいない」とか「家庭教師が来てもYouTubeばかり見て勉強してくれない生徒がいる」とか言ってましたねw
そういう親しみもあるし、親英派で勉強不足な僕から見れば、いっしゅうさんやこの道の者さん達とは別の意味で、日本もイギリスも大差ない様に思えます。
>誰もがそんな理屈を持っている。そして大なり小なり失敗をやらかす。そこから学び世界観を修正していく。
以前この板で話題にした、保守陣営の代表的論客の一人である中島 岳志氏の「永遠の微調整」なる文言を想起させる今回のエピソードでしたねぇ(↓)。
◆◆◆
私たちの「現在」は、膨大な過去の蓄積の上に成り立っています。私たちが担うべき改革のための作業は、その過去から相続した歴史的財産に対する「永遠の微調整」なのです。この「微調整」をずっと続けていくというのが、バークの思想のエッセンスであり、保守思想そのものなのです。
(100分de名著・オルテガ『大衆の反逆』p.97より)
◆◆◆
>読む本が被っている
昨年の12月初旬に私が春日武彦氏の著書を紹介していましたので、無意識の内にお互いに引き寄せられたのかもですね…それは兎も角、恐らくこれは被らないと思います(↓)。
https://www.amazon.co.jp/%E6%9E%A2%E5%AF%86%E9%99%A2-%E8%BF%91%E4%BB%A3%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%80%8C%E5%A5%A5%E3%81%AE%E9%99%A2%E3%80%8D-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E6%9C%9B%E6%9C%88-%E9%9B%85%E5%A3%AB/dp/4065285917
「枢密院」なる、どことなく禍々しい語感を持つ名称に聞き覚えはあっても、じゃあ具体的に何をやってたの?と言われると私自身全く知らなかったので、取り敢えず今回読んでみました。
Amazon評の中ではCadmium yellow氏のコメントが本書の内容を上手く要約しているように思いますね。中公新書『日本史の論点』にも記載されているように、明治憲法体制は建前としては王政復古による天皇親政ですが、その実態は天皇に政治的責任が及ばないよう周到かつ徹底的に権力を分散させる手法が取られていました。同様に枢密院も、例えば諸外国との条約締結などの内閣から上がって来た重要国務事項に対し、天皇が可否の決定(裁可or不裁可)を行う際に諮詢(しじゅん)を受ける(=参考意見を求められる)ことで、天皇の政治的責任を肩代わりする役割を担っていたのだとか。「政府への権力集中を抑制し、権力の均衡状態をはかる(p.10)」ための、いわば“政界のお目付け役”としてかの伊藤博文によって「発明」されたらしいですね。。
とはいえ帝国議会での論戦が戦時中においてさえ一般国民に公開されていた一方で、枢密院を構成する顧問官らは選挙で選ばれた訳でも無く、かつ外部への情報開示が全く義務付けられていない国家機関だったのもまた事実で、実際設立当初から既にその存在意義が問題視されていたらしい。しかし曲がりなりにも明治憲法に明文化されていたこともあり、法的根拠の一切無かった元老制度が第二次大戦前に消滅した(=元老が死に絶えた)のに対し、枢密院制度は形骸化しながらも一応戦後まで存続することとなります。
◆◆◆
近代日本の立憲制は立法、行政、司法の三機関に加え、枢密院という天皇の最高諮問機関を組み込んで成立した。枢密院は内閣に対する牽制と均衡を原理とし、政治に慎重を加えることを目的に設立されたが、そのために日本の政治は多元化し、また複雑化した。もし枢密院がなければ、近代日本の政治はどれほどシンプルであったか。…… 近代の日本は、貴族院と衆議院のほかに枢密院が存在する三院制だったのではないだろうか。…… 三院制とは、なるほどうまい表現とは思うものの、近代立憲主義の要件をなす、いわゆる三権とは関係がなく…… さらに、たとえ戦時中ではあっても、帝国議会の論議が「官報」で国民に明らかにされていたのとは対照的に、一切の議事が非公開で国民から隔絶していた密室性を合わせて勘案すれば、枢密院はむしろ諧謔の意味も込め、「奥の院」といった方がぴったりくるのではないだろうか …… その「奥の院」が衆議院から弾劾され、デモクラットたちから存在を否定されながらも、戦時体制と戦争の遂行に最も批判的な国家機関であったという事実は、近代日本のあまりにも深刻なアイロニーである。(本書エピローグp.318~329より引用)
◆◆◆
大正デモクラシー期には政党や進歩的知識人らと度々利害が衝突した一方、日中戦争以降は軍部の暴走に対する一定の歯止めとして機能したことを鑑みるに、よく言えば時代の風に安易に流されない・悪く言えば頑迷固陋かつ教条主義的な「ご意見番」的存在だったと纏められそうです… 個人的には、中世の公家と幕府の二元支配を想起させる「日本的バランス感覚」の所産だったような気がしてなりません。
以前この板で話題になったこの本(↓)の内容も思い出されます。まぁどう言い繕ってみたところで、結局は「大日本帝国」という神輿を担ぎ、最終的に開戦責任を有耶無耶にする結果へと繋がった一組織体に過ぎなかったんでしょうが。
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E9%96%8B%E6%88%A6%E3%81%AB%E8%B8%8F%E3%81%BF%E5%88%87%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%8B%E2%80%95%E3%80%8C%E4%B8%A1%E8%AB%96%E4%BD%B5%E8%A8%98%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%80%8C%E9%9D%9E%E6%B1%BA%E5%AE%9A%E3%80%8D%E2%80%95%EF%BC%88%E6%96%B0%E6%BD%AE%E9%81%B8%E6%9B%B8%EF%BC%89-%E6%A3%AE%E5%B1%B1%E5%84%AA-ebook/dp/B00B3Q2HS8
まさか俺の心が覗かれている!?(被害妄想)
>座敷牢
本でも説明されていたように日本では精神疾患者向けの病院が足りなかったことが背景にありますね。
じゃあヨーロッパはどうだったかというと、イギリスでは病院に収容してそこで見世物として入場料を取っていたそうです。私が昔読んだ本では客に杖を渡して小突いて遊んでいたと書かれていたような気がする。まあ、こんなもんよ。
http://psychodoc.eek.jp/abare/bedlam.html
>自分の持ってる手札を如何に遣り繰りするか?が論理的思考力
>SSRばっかの札束デッキ持ってなきゃできない空気になってるわけ?
論理的思考力を証明する方法が長文の論文を書くこと、っていう前提を抜けばそうだけど、現実は論文を書かせられるんだよねぇ。
論理的思考と言ってもそれを行うには知識も必要。漫画で言えばかめはめ波の動作原理は何か、作中人物がそれをどう使っているのか。現実との違いを指摘するには当然現実の物理法則についても知らないといけない。つまり漫画をガッツリ読みこまないといけないしそれ以外の知識も必要になる。
ちょっと前に走れメロスを検証した中学生の研究が話題になったけど、要するにそのレベルを小学生全員やれってこと。
https://www.poc39.com/archives/1766
参考までに↓は日本人の親が子どもをイギリスに留学させた体験記
http://www.news-digest.co.uk/news/component/search/?searchword=%E5%B0%8F%E9%87%8E%E3%81%BE%E3%82%8A&ordering=&searchphrase=all
そこそこの分量だけど一つ一つは短いので暇つぶしにでも。この親が入学させた小学校は地方の学校で労働者階級(医者や弁護士、大学やグラマー・スクールの教員や辞典の編集者、そして農場経営者)が主な層。在校生は著者以外全員白人。
↓は中学の課題。
http://www.news-digest.co.uk/news/archive/education-in-england/16469-18.html
この人も言っているけど、中学受験はそれなりのレベルを要求される。先生が放課後まで残って補習してくれるなんてことはない。イギリスでは家庭教師を雇うのが一般的。上を目指すなら金と教育熱心な親は必須になる。
話を戻すと①高度な学習によるふるい分け、②それに耐えられる学習環境、③できない子は放置、④階級差による分断、これらが合体したらそりゃ強烈な社会になるわけで、一連の話はそれを指摘している。別に①(論理性重視の教育)だけを批判しているわけではないよ。教育システムと社会システムの連関で論じているだけ。
論理や思考力を鍛える教育を否定しているわけではないし、原理的に金持ちしかできない教育でもない。ただ現実がそれに追いついていないから結果的にSSR持ち物検査感が強くなっている。
この文章はそれなりに論理的に書いたつもりで、走れメロスを例に出したり、イギリス留学の体験談を調べて書いてもいるんだけど、このプロセスと同じことを小学校から教えるのは要求水準としては低くないよ。っていうか大人でもできる人は半数いるか怪しいと思ってる。以前取り上げたPIAACの問題はこれよりもレベルが低いのに正答率が低いからね。物事を調べるためには調べるための道具や環境から整えないといけないし、それに慣れ親しんでいないとできない。
>プリズマティカリゼーション
こっちの主人公は(主体的に)考えてない系ボンクラで、その空虚感を埋めるために知識を詰め込んだってタイプだね。私と同タイプだったからめっちゃ刺さったよ(苦笑)
>潰れたトマト
これとグエルに注目が集まったせいか、ビットと普通に意思疎通してる主人公がスルーされてるの草。
親と子の呪縛にだいぶ焦点を絞った感はある。
>ギーツ
やってることは身内で集まって野良を入れながらひたすらマリカーで対戦配信してるだけだからね。
ゴーダッツ様の気持ち分かるー。
でも実力行使に出ないだけ、まだ僕は恵まれてるけどねw(謎マウンティング)
上の人間が優秀過ぎた末路って感じですね。
おいしーなタウンを彷徨うフェンネルが、ジンジャーの伝言等の痕跡を求めていたのは「師匠に止めて欲しかった」最後の良心だったのかな、と思ったり。
まぁ「実はスぺデリストーンは全部フェンネルにあげるつもりだった」とか、この期に及んで自分に都合の良い情報を探していただけかも知れませんがw
どちらにしろ、フェンネルのジンジャーへの依存度の高さは歪と言えるでしょう。その依存に応えられるだけの包容力がジンジャーにあった為に、フェンネルはジンジャーから卒業できなくなってしまった。
だから言ったんだよ。職人でも何でも先生や師匠は少し位無能な方が、弟子の自立心が育つんじゃないかって。
ある意味フェンネルとジンジャーの関係は、ゆいとよねさんの関係と鏡映しになっていると思います。所謂「逆だったかも知れねぇ…」ってアレ。
>自分に都合の良い人は徹頭徹尾他責で動く
自分の父方の血筋にその傾向があるんですよね。祖母(祖父は婿養子)の場合は、「今は反発されても最後に自分の正しさが証明される(だから悪いのはお前だ)」って信じてるパターン。ある意味今回のゆい。
父親は常日頃自己嫌悪に苛まれていて、「自分はこんなに可哀想なのだから、相手が悪いに違いない」と思ってるパターン。こっちのがゴーダッツに近いかも。
どちらにしろ、相手する人間は一方的に要求と責任を押し付けられ続けるので堪ったものじゃありませんが。
>新シリーズ
>主人公が人間では無く、異世界人
自分もその設定だけは無いと思ってたので意外でした。異世界暮らしの主人公では感情移入のしようがないと思うので。
しかしよくよく思い出してみれば、未就学児童向けイベントである「初めての友達」や「初めての学校」等の、初めての社会生活イベントを担当しているのは多くの場合異世界人のプリキュアだったんですよね。
そう考えると、斬新かつ合理的な挑戦ではないかと思えました。後、アレだ。歴代の転校生タイプの主人公の亜種ともいえますね。
>イギリスでは公共放送の番組はプロガンダと言っていいほどの自画自賛
欧米では政権など大きな力を持つものをネタにする、「批判的コメディ」なるものが流行っていると聞いた事があります。
そういうコメディが流行る下地には、その様な公共メディアの性格が影響しているのかも知れません。
つまり、その程度には大衆は鵜呑みにしていないという事ではないでしょうか。
>論理や思考力を鍛える教育
「かめはめ波は実際に撃てるかどうかを議論しなさい」で良いじゃん。
暴論かも知れないけれど、自分の持ってる手札を如何に遣り繰りするか?が論理的思考力ってヤツなんじゃないの。それが何でSSRばっかの札束デッキ持ってなきゃできない空気になってるわけ?
論理的思考力と知識は殆んど別ものだと思う。そこをごっちゃにしている時点で、根本からズレてるなぁって思いますね。
>境界性パーソナリティ
プリズマティカリゼーション思い出すなぁw
身近な人に愛情や信頼で裏切られた場合も、「確かなもの」って分からなくなると思うんですよね…
>血溜まりの魔女
潰れたトマトよりひでぇ。
ネットはその話題ばっかりで如何にスレッタが異常者であるか?みたいな話もあったけど、ガンダム主人公は何かしら「殺人の口実」を持ってたし、今回のスレッタもプロペラおばさんから「殺人の口実」を貰ったから実行したに過ぎないんだよね。
ヤバそうに見えるのは、そこに迷いが無かったからで。その迷いだって一時的なものでしかない可能性だってある。
なもんでネット民は動揺し過ぎだと思うのよ。だからガンダムでグロは止めろとあれ程(ry
>仮面ライダーギーツ
>主人公に癖がありすぎる
癖の強い主人公は結構いたけど、ギーツはまた一段上の癖の強さだと感じてました。じゃあタイクーンやナーゴが視聴者目線かというと、この人らも極端なところがあって丁度良い塩梅のキャラがいない。
恐らく、視聴者もオーディエンスの一人という意図で、敢えて感情移入し難く創ってるんだと思われますが…
後、思ってたより情報が小出しというか、展開が遅いんですよね。年末年始でゲームどころではなくなるって散々言ったのに、まだゲームしてるし。
中盤終盤でダレる可能性を考えたらこれ位で良いのかも知れませんが…
取り敢えず、過去作ではライダーと怪人の境界が曖昧だったのに、ギーツではライダー、ジャマト、ゲーム関係者、観客の線引きが妙にハッキリしているのが気になりますね。
ここ最近でライダーとジャマトの境界が大分崩れてきたので、他の境界も今後どんどん曖昧になってくるのではないかと期待してます。
両者とも「コイツに権力を独占させるとロクな使い方をしねぇ。」との直感が働いたんでしょうかねぇ。まぁラスボスにまで落ちぶれるとは予想外だったでしょうがw。
>人を疑うことを知らない主人公vs.自分に都合のいいラスボス
>温室育ちなゆいにとってこの体験は初めて
年が明けてなお主人公の挫折&成長エピソードを盛り込んでくるとはねぇw。創作物を通じて「こちら側の論理が通じない&会話そのものが成り立たない“悪い大人”との付き合い方(あしらい方・やり過ごし方)」を教えるというのも、「教育番組」に課せられた一つの役割なのだなと感じ入りながら視聴していました。
>青がセンター
『無印』の番宣予告が頭に残っていたせいか、東映公式によるプリキュアの位置付けは「ヒーローでは無くてヒロイン」なのかなとずっと思っていました(↓)が、改めて東映のHPにアクセスすると、鷲Pが「女の子を主人公にしたヒーローもの」だと明言されていましたね(↓)。新シリーズが田中Pの言う「節目の年の集大成」を志向するとしたら、「センターがピンクでは無い」のはある意味当然の選択なのかもしれません(肝心の女児受けが心配なところですがw)
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=culVQ7siMjU
https://www.toei-anim.co.jp/tv/f_precure/story.html
それよりも主人公が(いわゆるこちら側の)人間では無く、異世界人だというのが私には驚きでした。まぁ『トロプリ』も実質ローラが主人公みたいなものだったし、いわゆる「貴種流離譚」的設定の方が、主人公の人間的成長を描きやすいというのはあるかもですね。
>とりわけユニークなのが「屋根裏の同居人」
同じ著者が、統合失調症が精神分裂病と呼称されたひと昔前に執筆されたこちらの本(↓)に、より詳細な事例が多数挙げられています。年末に読んで図書館に返却してしまいましたからうろ覚えで恐縮ですが、「屋根裏の同居人」の訴えはあっても「床下の同居人」のそれは皆無である理由とか、戦前を舞台とした創作物でお馴染みの「座敷牢」の実態とか、興味深い話題が満載でした。
https://www.amazon.co.jp/%E5%B1%8B%E6%A0%B9%E8%A3%8F%E3%81%AB%E8%AA%B0%E3%81%8B%E3%81%84%E3%82%8B%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%99%E3%82%88%E3%80%82-%E9%83%BD%E5%B8%82%E4%BC%9D%E8%AA%AC%E3%81%AE%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E7%97%85%E7%90%86-%E6%B2%B3%E5%87%BA%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%81%8B-17-4/dp/4309419267
>国内でレベル感がバラバラ
>イギリスの教育は仰るように移民や労働者階級の方を向いていない
やっぱりそういうことでしたかw(納得)。英国のように出自でその後の人生がほぼ規定される階級社会では、日本のように公教育に平準化を求めるという社会的インセンティブがそもそも働かないのでしょうね。
>「お前ちゃんと説明書読んだか?」って人が意外と多い。読み流しているのか、ちゃんと理解するまで読んでいないのか。
若い頃、ヒューマンエラーに関する研修を受けた際、説明書は予め最後まで読む奴は殆どいないんだな、と思ったことがありました。
物凄く割愛しますが、だいたい下の画像のような指示書が配布され、配布された者(いわば被験者)がどう行動するかを体験します。
3.~9.は忘れたのでもちろんインチキですが、要するに面倒な指示です。
で、配布時には、指示内容を制限時間内で完遂することが求められ、制限時間はかなり短いものの最後まで読んで指示通りに対応するには十分な長さです。
私はもとより遅読かつ迅速な行動も不得手なので初めから完遂などできないと諦めていたからか指示通りに対応したのですが、多くの研修参加者は制限時間経過後に研修講師から事実を告げられて初めて自らの誤り(指示通りできず突っ走ってしまったこと)に気付かされていました。
しかしこれは、もちろん説明書としては失格で、人間はそういう奴が普通だから説明書(特に安全のための注意喚起が目的の説明書)にあっては重要なことは前段に示さねばならないということを体験させるのが研修目的だった訳です。
そんなことを思い出しました。
>西日本で暮らすなんてマジあり得んすわ
私も同感ですね。
沖縄に移住した知人がいましたが、我々夫婦には「台風を思うと何がそんなに良くて・・・」としか思えませんでした。そりゃ良いところも沢山あるでしょうけど、観光で訪れるのならば別ですが住処としてはねえ。
ちなみに、関東なもので、豪雪に見舞われる北日本もダメですね。
でも、地震やミサイルは、おそらく日本全国何処でも殆ど同じだろうな、とは思います、残念ながら。
>青がセンター
さすがに空だから仕方なかったんでしょうかね、よく知らんけど。
ちなみに、妖精は?
事件を解決するだけならあの無法者をぶん殴って牢にぶち込めば終わる。
でもこれは一人の少女の世界観の話。
>血溜まりの魔女
グエルも無事父親を卒業(物理)したし、ミオリネも父親と和解できそうだし、みんなが望んだ終わり方だったな!
>デザグラ新シーズン
ハンガー・ゲームみたいな設定になったなw
ライダーをこの時点でも見ているのは個人的にはかなり稀なことなんだけど、やっぱり主人公に癖がありすぎると思う。こいつもこいつで謎が多すぎるというか、物語の主体として見るのにあまり適していない。巻き込まれ系主人公でもないし、かといってゲームの謎を暴こうってキャラでもない。一応やろうとはしてるけど本音は母親捜しだろうし。
結局主人公もゲームを利用して利を得ようとしているように見えてしまう。そもそもこのゲームを無くそうとか、なんなのこれ?っていう核心に誰も迫らずに身内でトロフィーを回し合うゲームに成り下がっている感。
>イイ年した男の嫉妬は見苦しい
煽り耐性低そうなところもいい味出してる。
話飛ぶけど、将来何になりたい?って訊ねたらほとんどの人は職業を答えるじゃないですか。「世界征服」って答える人なんていない。居たとしてもウケ狙い。そういうことなんだよね。スケールの大きな人間なんてまずいなくて、大抵が自分が見える範囲の中で生きてる。
それを笑うこともできるけど、そこに向き合うこともまた正しい態度で、そんなおっさんを5000キロカロリーで殴るのは気持ちよさそうだよね(快楽主義)
>手のひらドリル
そのシリーズも図書館で予約してるけど同じ論調なのかw
イギリスは国として決められた教科書(雛形)があるわけじゃなくて、学習指導要領みたいなものを基に各学校や自治体が用意しているそうです。引用された文章のように国内でレベル感がバラバラ。イギリスの教育は仰るように移民や労働者階級の方を向いていない。一部の上澄みを基準にイギリスの教育水準を語ることに意味があるとは思えない。
ちなみに中国も日本と同じように反復学習メインらしいけど、万人を底上げする教育はこれがベターだろうと思います。そもそも小学生なんて「かめはめ波!」「水の呼吸! 壱の型!」とか言ってるわけで、そんなのが論文を書けると思う方がどうかしている。世の中の圧倒的多数はできない人間。書かれていることが高度=高度な教育ってわけじゃない。
>西日本で暮らすなんてマジあり得んすわ
一字一句全くそう。特に台風で九州が水没するたびに友人とそう話しています。そっちから見れば地震とか原発が爆発してるやんって話だろうけどw
うーんと、要するに後輩(シナモン)とのガチ実力勝負での跡目争いに負けたのを逆恨み ⇒ 闇落ちしたって理解で良いですか?イイ年した男の嫉妬は見苦しいなぁ…それはそうと2023年も宜しくお願い申し上げますw。
>一部と全体を比較しても何の意味もない
>ベクトルが違うだけ
奇遇ですね。年末年始にかけて、偶々同じ著者のシリーズ本『世界のニュースを日本人は何も知らない』1〜3巻を読んでいました(4巻目は図書館に無かったので未読)。
全体の論調としては、著者の主観に基づいて恣意的に取り上げたトピックについて「海外のココが凄い、それに比べて日本はてんでダメ」と「海外のココはひど過ぎる、日本人よもっと自信を持て!」の繰り返しだなぁという印象で、御大の感想に完全に同意しますね。
確かに海外滞在経験の長い著者ならではの、肌感覚から出て来たと思しき鋭い指摘も数々あります。ですが「世界のニュースを何も知らない」などと私を含めた日本人読者を揶揄するかのような物言いや、安易なレッテル貼り(例えば「ドラゴンボールの悟空のような髪型をした意識高い系の日本の若者(1巻p.51)」・「左翼の人々は恵まれた環境に産まれているので(2巻p.119)」)等々が、話の説得力と品格とを大きく損なっているように見えますね。
>学校教育については日本と正反対
>論理や思考力が試される
大分昔に、英国の中学社会の教科書の邦訳を読んだことがあったのを思い出しました(↓)。
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E3%80%90%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E3%81%AE%E8%A1%9D%E6%92%83%E3%80%91%E2%80%95%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8%E2%80%95-%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA34-%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%82%A8%E3%83%AB-%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%BC/dp/4750335487
英国史に関する記述(アングロ=サクソン七王国や、それらを最終的に征服し滅ぼしたノルマン人(ヴァイキング)の活躍はおろか、古代ローマ帝国属州のブリタニアすらも)がごっそり削られていて、新大陸アメリカへの入植(1607年の最初の北米植民地ジェームズタウンの建設)から書き起こしていたのには正直驚かされたものです。個別事項の暗記ではなく、確か「あなたがマウントバッテン卿(=第二次世界大戦直後のインド総督)なら、以上のような主張を掲げる反英独立運動に対してどのように対処しますか。話し合ってみましょう。」みたいなグループディスカッションを促す設問が多々あったように記憶しています。
正直教える先生と教えられる生徒共々に並々ならぬ力量が無いと、この教科書を用いた授業は成立しないんじゃないか、どうやって教育現場はこれを使いこなしているのだろう、と職業柄常々疑問に思っていました。が、今回著者の本を読んで疑問が氷解しました(↓)。
◆◆◆
イギリスについていえば、私立と公立の教育格差は凄まじく、私立学校の教育内容は公立学校の三年以上、先をいっていることもあるほどです。…… さらに公立学校間の格差も凄まじく、住んでいる地区によって学校のレベルが大きく異なります。トップ校は全国統一試験で首位を競うほどなのに、「底辺校」は刑務所帰りの生徒がいたり、学校の周りで麻薬取引が行われていたり、ナイフで生徒同士が抗争を繰り広げていたり、といった感じです。…… 低所得の外国人も多く、イギリスの場合、生徒の80%以上が外国人で、英語が不自由なために授業が進まないということもあります。親があまりにも貧困なため、一日の中でまともな食事は学校の給食だけで、さらにその給食費を政府から免除されている家庭もたくさんある。…… 反対に、「トップ」のレベルも日本とは雲泥の差といっていいでしょう。私立の場合、学費は一年間で500万や600万というところも存在します。これでは日本と比べものにならないくらい教育格差が生まれるのも当然です。(2巻 p.92~95より引用)
◆◆◆
要するにこんな高度な教育に付いていくためには生徒側に素養があるだけでは足りず、それこそSPY&FAMILYのイーデン校のような私学に通えるだけの財力と有力なコネとを備えた「親ガチャ」に恵まれた家庭 ― つまり著氏が言うところの、大量の移民の流入によって今や「絶滅動物のようになってしまった」生え抜きのプロテスタント白人エリート層に生まれる必要があるということなんですね。よくよく考えて見るに教科書で扱っている内容からして広義の帝王学っぽいし、生活基盤が劣悪で結果モラルも低い移民や労働者階級は端から対象外と見做しているのでしょうね。
>結局「隣の芝生は青い」と思うのが人間の性
あと諺を付け加えるなら「住めば都」も当てはまるんじゃないかと思います。給料が30年間上がらないことを含めた「ある意味慣れ親しんだ想定内の不自由さや不満」については、人は割と耐え忍べるものではないでしょうか。例えば四国に暮らす私からすると、年末の新潟とかの豪雪のニュースを聞くたびに「東日本では到底暮らせないなぁ」と思いますが、東北や北海道に居を構える方からすると「高確率で当たる“台風ガチャ”に毎年強制参加させられる西日本で暮らすなんてマジあり得んすわ」らしいですし。
ただこれが「ご近所さんがみんな等しく不自由」とかならまだ我慢できるんでしょうが、例えばこの中から早々にFIREを達成して悠々自適な暮らしを送る階層が出現するようになると、欧米同様一気に社会が不安定化するのだろうし、実際その方向に移行しているんじゃないかとも思いますね。そういやちょっと前に再読した故・山本七平著『昭和東京ものがたり』でも、関東大震災から五・一五事件、ニ・二六事件を経て日中戦争勃発へと至るまで、社会格差が徐々に拡大していくと同時に、社会不安もまた増大していったことについて触れていましたっけ。
>『最貧困女子』
読了しました…が、正直著者の鈴木氏のメンタルが余りに繊細過ぎるのが気になって、記事内容が余り頭に入って来ませんでしたw(苦笑)。
それはさて置き、一読して思ったことは、ズブの素人が一時の情に絆されて迂闊に手を出すべき案件では無いように感じました。(冷たい言い方かもしれませんが)「トコトンまで関わる覚悟も具体的な救出ノウハウも持ち合わせていないのなら、そんな「面倒くさくて可愛らしくない」彼女らに最初から係わるな」と著者には言いたいですかねぇ~。
>鎌状赤血球症とマラリアの関係
似たような話だとこの記事を思い出しましたね(↓)。まぁ鎌状赤血球症と下戸であることとでは、その深刻度に置いて雲泥の差がありますが。
https://toyokeizai.net/articles/-/578311