◆ここは「MY DEAR掲示板」です。
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あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)
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ドア一枚向こうの
あなたに呼びかけると
廊下の床を撫でるように
いつもの足音が返ってくる
着飾らない足は 少し眠たげで
足裏が床に沈み込むたび
古木の息遣いが 耳に心地好く
言葉は無くても
顔を見なくても
足音だけで あなたがわかる
それは あなたと過ごした
穏やかで確かな時間の証
ドアが大きく欠伸して
あなたの気配が流れ込み
私はさり気なく
振り向きながら 目を細める
ささやかな朝に 心は揺れて
淡い光が 二人を溶かす
青いドレスの貴女には
きっと白いチェンバロが似合うでしょう
金の蔓が柔らかな螺旋を描き
その中には真紅の薔薇が咲き誇る
繊細な音色は貴女の心
柔らかな指先からそれは生まれ
屋根を這う蔓の様に僕の心の琴線に絡みつく
青いドレスの貴女には
人には言えない過去がある
若き日々のその中に
目眩く秘密の恋の思い出
今では清楚で従順な貴女
僕と出会って蕾が開く
胸の奥から燃え上がる金の蔓と真紅の薔薇よ
今回も読んでいただき、誠にありがとうございました。
ご指導の箇所、さすが先生と大きく感嘆いたしました。だった数文字変えただけで、自分の詩がこれほどまでに変わるのかと驚きました。細やかな点まで、一文字一文字笑大切にして、これからも励みたいとおもいます。甘めの評価、嬉しかったですwありがとうございました。
今回も読んでいただき、誠にありがとうございました。アドバイスの通り、自分でも一歩何かしら踏み出せたら、一皮剥けたいと願い創作しておりますが、なかなかに難しいですね。ついつい無難な方へ逃げてしまい、可もなく不可もくと言う具合で反省です。
もっといろんなアンテナを張って感受性豊かにいこうと思います。
ありがとうございました。
蜃気楼のなかで
夢み 働き 愛していた
すべては駱駝の背で閉じられる
二つのコブは 自らを支える山
渇く民は
虚無に沈まぬよう
強き父を望んだ
だが 待っていたのは
裁き 捌き 砂漠
荒れ果てた心身は
耕されぬまま
生き延びるために
奪うことを選んだ
略奪から取引へ
取引からまた渇きへ
慈しみを知るためには
自己完結を壊し
他者のまなざしに触れるほかなかった
海の君と出会ったとき
砂漠は海辺に
潤いを映した
潮風に香る黒髪から
恋し 愛し そして捧ぐ
「すべてを捧ぐ」という
俺に概念が生まれた
靴の底は擦り減りすでに穴が開き
靴下も抜けて足裏には血が滲んでる
一歩踏み出すたびに痛みが頭に刺さる
それ以上に足が重い 重すぎる
疲れただけじゃない 辛すぎる
声援なんておくる人もいない
歩く道が荊なだけならまだしも
過去の後悔と未来の不安が
有刺鉄線のように身体にまとわり付く
倒れてしまえば痛みは一瞬で楽になれるか?
いつからかこんな事ばかり浮かんでくる
歳のせいにするのか?
社会のせいにするのか?
時代のせいにするのか?
選んだのも決めたのも
そして何もしなかったのも自分だと分かってる
でも過去の自分を責めてみても
全ての選択を変えたのなら楽な道を歩めたのか?
そんな事はない………そんなはずはない
カウントダウンの声がかすかに聞こえてる
入り口はそう遠くないところまで来ている
絡まる有刺鉄線も底の抜けた靴も血の滲む痛みも
あの頃は自分なりに懸命に選んだ結果なら
意地を張り通して前に足を出せ
痛みのたびに歩んだ跡は赤く残っている
生きている実感
今日は赤い月
湖(うみ)は濃紺
昼間には見えなかったものが
だんだん見えてくる宵の道を
不機嫌なきみを乗せていく
わたしはほんとうは知っていた
鉛のような雨粒が
きみの部屋の壁に穴をあけ
穴の中には
「おまえがわるいんだ」
と書かれていたことを
だからわたしは
山に行こうと思った
海にも行こうと思った
でも道のないところへ行くのは
どうしようもなくこわかった
(すべての人は道のないところから来たのに)
※
道のある町を歩いていると
見慣れた景色の一部が切り取られて
砂利が敷き詰められているばかり
そんなふうに 誰かの退出を
とつぜん知らされることがある
そこも「道のないところ」だったのに
誰かがそこから来て
そこへ帰っていくという場所だったのに
石の礫は手から放たれ
誰かを傷つけ地に落ちる
それが積もり積もったところがここなら
ここにいた人は解放されたのか
(隣の家の住人は 朝から道を掃いている)
※
少し動けば汗をかく
今日もろくな献立が浮かばない
毎日同じ道を走り
毎日同じ人に会う
(「つましく暮らすつまらぬ人間だからこそ かけるものもあるでしょう」※)
つましく暮らすつまらぬ人間は
ほらここに たくさん落ちている
石礫のような人間の
石礫のような生活は
それでも色彩にあふれている
たとえば
積もり積もった石くれのすき間から
あおい草が萌えいでる
今日も赤い月が出て
今日も湖は任意の色をしている
山際の空はゆるし色
ゆるしたいのかゆるされたいのか
今日も
不機嫌なきみを乗せていく
※ドラマ「広重ぶるう」の竹内孫八の台詞を元にしていますが、本詩に合わせて少し変えています。
高台を走る 電車が走る
宵の色を乗せて 電車が走る
山裾に広がる一つの平野が 暗く沈んで影になる
キラキラ ピカピカ チカリチカチカ
地上で灯る星屑が 枝葉の向こうで流れてく
手元の画面から上げた視線の
疲れた視界いっぱいに
それらが弾けて流れ行く
キラキラ ピカピカ チカリチカチカ
近しく遠い夜の街
木々の隙間に輝いて
後ろの方へと流れ行く
あっという間に通り過ぎ
私も電車も山の中
あとはおうちに帰るだけ
開いた手 見つめる
五本の指 肌色のヒトデ
握った手 力を込める
震える拳 赤い梅干し
ひとりよりふたり
ふたりよりさんにん
開いた手 繋ぐ
握った手 包む
温かい 生きてる人の体温は温かいんだよ
さんにんよりよにん
よにんよりごにん
繋いだ手 伸びる
繋いだ手 環になる
ごにんよりたくさん
たくさんの人々が祈り
たくさんの人々と繋がる
繋いだ手 掲げる
どこまでも広がる青空
平和への祈り 夏のある日
今回も丁寧な感想と評を頂きまして誠にありがとうございます。
先日、古今和歌集を読む機会がありこの歌に出会いましてビビっときました。この歌に絡めて書きたい!と(笑)
和歌の詠んでいる五月(旧暦)と詩の舞台である夏休み直前の盛夏の場面が(厳密に言ってしまえば)僅かながらズレているのですが、若者の勢いある恋心のフィーリングをぶつけて纏めることができて良かったです。
これからも様々なかたちの詩に挑戦していきたいと思います。次回もどうぞよろしくお願いいたします。