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編集・削除(編集済: 2025年01月02日 01:55)

水無川 渉さま 評のお礼です  相野零次

水無川 渉さま コメントありがとうございます。
3段落目、あってもなくても意味は通りますね確かに。
作者としては2段落目と4段落目の繋ぎとして、
書いた段落……だったかもしれないです。
うーん、作者としては違和感を感じませんが、比喩の少ない作品なので入れれるものなら入れたいですね。

作者は以前から最果タヒさんが好きだと公言していますが、正直この人の詩、わけわからんのです。
特に展開が唐突すぎて思いつきで書いてるようにしか思えなかったりするのですが、
鮮烈な言葉の使い方や超展開の割りには、日本語としてわかりやすくて、好きで毎日のように読んでいます。

当然、作者が書く作品にもそのあたりの影響は受けてます。
ただ作者はもっと未熟なのでただ単にわけのわからない詩にならないように気をつけています。
詩は内容を深く理解する必要はない、感じたまま思ったままを受け取ればいいと思うのですが、
じゃあこの評は必要ないのかと言われるとそんなことはありません。
意味はあるけどわかりやすすぎるとそれは詩ではなく小説や論文になってしまうと思ってます。
今はタヒさんを師匠として詩を書いているので、そのあたりを汲みとっていただければ幸いです。

編集・削除(未編集)

 感想の御礼 水無川 渉様 トキ・ケッコウ

ありがとうございます。この作品は正直に、まだ固まらないところを、勢いで走ったつもりで、そのようなものにどのような感想が、あるだろうかと、正直、怖かったのです。ともあれ、ありがとうございました。また機会があれば、読んでください。

編集・削除(未編集)

感想と評 7/29~31ご投稿分  水無川 渉

 遅くなり申し訳ありません。7/29~31ご投稿分の感想と評です。コメントで提示している解釈やアドバイスはあくまでも私の個人的意見ですので、作者の意図とは食い違っていることがあるかもしれません。参考程度に受け止めていただけたらと思います。
 なお私は詩を読む時には作品中の一人称(語り手)と作者ご本人とは区別して、たとえ作者の実体験に基づいた詩であっても、あくまでも独立した文学作品として読んでいますので、作品中の語り手については、「私」のように鉤括弧を付けて表記しています。

●荒木章太郎さん「宇宙人」
 荒木さん、こんにちは。ホラーも入ったSF風味の恋愛詩と言えばよいのでしょうか、不思議な雰囲気を持った作品ですね。
 ところで、30年ほど前に『男は火星から、女は金星からやってきた』という本がありました。原書は海外でベストセラーになり、その後日本語にも訳されました。要するに男性と女性の心理の違いを論じた本で、そのような単純な二分法には批判もありますが、同じ人間同士でも、時として宇宙人と話しているのでは、と思うほど相手を理解するのに困難を覚えることがあるのは確かです。
 作品に戻りますと、私はこの詩を、恋愛(特に思春期のそれ)における相互理解の困難さをアレゴリー風に描いたものと受け止めました。この詩では「恋」と「愛」の区別が語られます(第6連)。相手が宇宙人であることが分かった時、恋は萎んでいきますが、愛ならそんな異質な二人を結び合わせることができるのではないか……後半に出てくる天の川は、そんな希望を表しているように思えました。(ちなみに、天の川や流れ星のイメージは、「宇宙人」のイメージと統一されていて良いと思います)。終連「君が火星人であっても/僕は君を/愛せると思ったから」は良いまとめになっていると思います。
 全体的にとても面白く読めました。1点だけ気になったのは第5連の「許嫁になる約束をしたい」という告白の言葉です。この詩の主人公たちはおそらく中学生だと思うのですが、それにしてはちょっと時代がかっていて不自然な気がしました。ここはもう少し十代の若者らしい表現に変えたほうが良いかと思います。ご一考ください。評価は佳作です。

●トキ・ケッコウさん「サイレン」
 トキ・ケッコウさん、こんにちは。初めての方なので感想を書かせていただきます。
 この作品は街で救急車のサイレンを聞いて着想したのでしょうか。一つ一つのサイレンの背後には、生命の危機に直面している人々が助けを求める叫び(声にならないうめきも含めて)があるはずなのですが、画一的な救急車の外観とサイレンの音が、そのような現実に私たちが目を向けることを妨げているのかもしれませんね。
 この作品ではさらにその叫びは実際に救急車に乗っている患者だけにとどまらず、日々の生活に疲れた現代人一般の心の叫びへと拡大されているようにも思えます。私は作品全体を、他者の痛みに無感覚になっている現代人への警鐘として読みました。
 普段あまり意識することのない日常の現象を新しい視点で見つめる(耳を澄ます)ことによって、新しい世界が広がってくるのは詩の醍醐味だと思いますが、この詩はそのような発見の面白さを味わえました。終連の「ニセの叫びに/耳を塞いで/わたしは/騒音と/ことばの/境目を/探す」の表現もとても印象に残りました。またの投稿をお待ちしています。

●aristotles200さん「可哀想に」
 aristotles200さん、こんにちは。この作品は核戦争後の未来社会を描いているようですが、電車やテレビなど、今の社会とあまり変わらないのが不思議です。でもそこに生きているのは「鱗人間」……。
 放射能によって人間存在が肉体レベルから変異していくという発想はSF的ですが、この作品で興味深いのは、そのことが当の鱗人間の視点から描かれていることです。この詩で描かれる鱗人間は平和を愛し、自然と共生する、理想的な種族です。対照的に「本当の」人間は放射能をばらまき、生態系を破壊し、テロを繰り返す。イメージとしてはグロテスクで違和感を覚えさせる鱗人間の方が、「人間」よりも人間らしいという皮肉がよく効いています。
 この作品は肯定と否定、どちらの角度からも読むことができると思います。人間はさまざまな失敗を繰り返しつつ、より平和的な存在へと進化していくという希望が語られていると読むか、むしろそのような希望はなく、ゆるやかに滅亡していく人類に対する哀れみが描かれているのか……。私自身はタイトルにもなっている最終連の「可哀想に」という言葉から、後者の解釈を取りますが、どうでしょうか。
 とても素晴らしい文明批評的な作品だと思うのですが、一つ大きな問題と思える部分があります。それは第一部の2つの連です。この後に続く部分からすると、語り手が自分が鱗人間であることを知らなかったというのはありえないと思うのです。「誰かに知られたら、大変なことになる」とか、周りの人間も鱗人間であることに最初は気づかなかったというのは、後半の内容と矛盾するように思います。後半では鱗人間と「人間」は自分と互いの正体をはっきりと意識しているからです。
 要するに、この作品は第一部とそれ以降の部分が噛み合っていません。作者の一番言いたい内容は後半にあると思いますので、そちらと整合性を持つように第一部を大幅に書き換える必要があると思います。着眼点や思想には素晴らしいものがあると思いますので、この点をじっくり遂行していただくと、良い作品になると思います。ご一考ください。
 評価は佳作一歩前になります。

●森山 遼さん「残念なことになったな」
 森山さん、こんにちは。この作品は形式的には非常に整っています。全8連、最終連を除きすべての連が5行からなり、各連の最終行は「◯番目 これが残念」という形になっています。
 ただし、各連の内容を辿っていくと、そこに一貫する主題を見つけるのは(少なくとも私は)できませんでした。第5連以降は芸術(絵画と音楽)におけるアーティスト同士の比較が語られ、最終連で語り手は「素直に生きてる」「あいつ」に負ける、という結末になっていますので、他者と比較して生きる人生の「残念さ」を描こうというのが作者の意図なのではないかと思いました。ただ最終連の最後から2行目、「最終的に◯◯◯」は不要ではないかと思いました。この行を削除すると、他の連と同じ5行になりますね。いずれにしても、最終連はとても良いと思います。
 このように、作品の後半だけ取り出せば、ある程度まとまった内容を見出すことが可能です。ただそれにしては、第4連までの内容がよく分かりません。連をまたいでつながる言葉やイメージの関連性が見られる部分もありますが、全体として後半の内容にどうつながっていくのかが分かりませんでした。
 最後に、「五番目」が2回重複していますが、これはおそらく数え間違いではないかと思います。「ゴッホ」の表記がカタカナなのに「ごーぎゃん」はなぜひらがななのか、等々、単純な推敲不足と思われる部分が目につきました。
 以上、部分的に光るものはあるのですが、これまでの森山さんの詩と比べると「残念な」作品になってしまったと言わざるを得ません。次作に期待したいと思います。評価は佳作一歩前です。

●喜太郎さん「どこが好き?」
 喜太郎さん、こんにちは。今回も喜太郎さんお得意の青春恋愛詩ですね。場面は夏の花火大会。並んで花火を見ている二人ですが、「君」は花火をまっすぐ見ているのに対して、「僕」は「君」の横顔を見つめている、そういう体勢での二人の会話が描かれていきます。お互いの好きなところを言い合い、さらに好意を深めていく二人の姿は、読んでいて微笑ましく思いました。
 作品の内容は単純明快で、不明瞭なところはほとんどありませんでした。あえて言えば第2連の「私の事が好きで/仕方ないんだろうなぁって思わせてくれるところ」は改行の位置を変えて、「私の事が好きで仕方ないんだろうなぁって/思わせてくれるところ」とした方が意味が通じやすくなるかと思いました。
 この作品、特に大きな欠点はないのですが、その反面、読んでいて「発見」や「驚き」を味わうことも正直ありませんでした。最初から最後まで「君」の魅力と彼女に惹かれる「僕」の恋心がストレートに描かれていて、そこにはまったくブレや変化がありません。現実世界のできごととしては、こんなに幸せなことはないと思いますが、詩として読むならば、作品のプロットが平板で、先が読めてしまいます。ここが私としては物足りないところでした。喜太郎さんの作品は何度も読ませていただいていますが、今のレベルからさらに飛躍していただく期待を込めて、今回は佳作半歩前とさせていただきます。

●相野零次さん「温度」
 相野さん、こんにちは。今回の作品は、愛の「温度」について散文詩の形式で書いてくださいました。
 今回の作品を何度か読みながら考えさせられたのは、第3段落の解釈です。これは全5段落ある作品のちょうど中央に位置しています。ところが、この段落を全体の中でどう位置づけたら良いのか、悩んでしまいました。
 この段落自体は逆説的で印象的な詩的表現で書かれていてとても魅力的です。けれども、全体を通して読むと前後の内容とあまり噛み合わない気がしました。
 この作品は中央の第3段落を飛ばして読んでも意味が通ります。いやむしろその方が分かりやすいのです。冷え切ってしまった恋愛に未練を抱きながらも仕事に打ち込む「僕」。一方夜空では熱く愛を求める流れ星が光っていて、「僕」がもう一度愛を燃え立たせるように語りかけている……そんな内容だと思います。
 一方、第3段落は、熱すぎも冷た過ぎもなく、扱いやすい「素敵な温度」の愛を綺麗に包装して届けようという内容です。これはある意味では洗練された大人の恋愛作法と言えるかもしれませんが、前後の部分で語られている、情熱的な愛を燃え立たせようとする内容とはかなりの違いがあります。
 この両者をどう考えたら良いのか、悩んだ末にたどり着いた解釈は、この第3段落は「僕」が書いた「詩」だというものです。つまり、語り手の「僕」は詩人であって、第2段落の「仕事に打ち込む」とは、詩人の仕事として恋愛詩を書くということと考えました。けれどもこのような生ぬるい恋愛詩では「僕」の思いは晴れることはない。そんな「僕」に流れ星が忘れかけていた熱い愛に立ち戻るように語りかける……。
 この解釈が作者の意図と合致しているかどうかは分かりません(というより、そもそも詩を読むという行為は作者の意図と合っているかの「答え合わせ」ではありません。)しかし、このように読んだ時、私にとってはこの作品は非常に洗練された深みのある詩として楽しむことができました。この解釈を気に入っていただけるなら、第3段落は全体を「」で括って表現すると、よりその意図が伝わりやすくなるかも知れません。ご一考ください。評価は佳作です。



 以上、6篇でした。今回も素敵な詩との出会いを感謝します。
 戦争終結から80年。今も世界各地で紛争が絶えない中、少しでも多くの地域で平和が実現していくことを願ってやみません。

編集・削除(未編集)

青島江里様 評のお礼 多年音

青島江里様、評価していただきありがとうございます。
ご想像の通りで独り言、自己完結を意識して書きました。
見つめても見つめてもに関してですが、
言われてみれば確かに、私は繰り返す表現に固執していたように思えます。
「食い入るように見つめても」は素敵な表現だと思いました。
。も文が自然かどうか意識して書く事で適切な位置に置くか除くようにしようと思います。

編集・削除(未編集)

◎8月5日(火)~8月7日(木)ご投稿分、評と感想です。(青島江里)

(お先に失礼します)

◎8月5日(火)~8月7日(木)ご投稿分、評と感想です。

☆熱帯、夜を超える  荒木章太郎 さん

今年の夏は酷暑を超えてしまっていますよね。暑すぎて、まさしく「自然と無意識が溶ける」っていう感じになってしまいそうです。

三連目までは、自然のままに拝読することができましたが、四連目で引っかかってしまいました。「君」です。流れのままに拝読すると「君」は「人」であるかと思えてくるのですが、すぐ後に「何百年も繰り返してきた」とくるので「人じゃないの?」ってなってしまったのです。これらの行の前に、予告のような行を追加するか、「君」を人と誤解されないような言葉に変える必要がありそうです。

五連目からは、命に偏見を持ってはいけないよということや、人間の傲慢さなどを表現してくれようとしているのだなということを感じました。七連目なのですが、こちらも、虫のことから突如、熱帯魚という魚について書かれているところが引っかかってしまいました。虫の生活している屋外などについて、視線を映している中、突然の水中で生活する魚について続けるには、間を取り次ぐような言葉が必要な気がしました。

全体的にみると、今回は主題に関する副題があちらにもこちらにも存在してしまったことが、引っかかってしまった原因のように感じました。蛇行しそうになっているところを見直して推敲されるとよいかと思いました。

今回の作品、連を一つ一つ、ピックアップして拝読させていただくと、それぞれ、なかなか思いつけないようなレトリックに目を惹かれました。


熱帯夜で
自然と無意識が溶ける
暑さで凍りついたからだを
朝が溶かす


鳥の囀ずりが取り残した
合間をぬって蝉が泣く
先細って消える、
夢と呼ばれていた声の残響のようだ


俺のベランダでひっくり返っている
夏の骸を埋める
土に──
帰る土がない
ここを耕して俺が
土になるしかない

特に⑶は、心の、怒りにも似た勢いが感じられて印象深かったです。

レトリックは多く使うと、よい点が霞んでしまうことも多いとされることもありますので、それを片隅に置きつつ、自分の世界を描いていかれると、さらによい作品になると思いました。とても印象深い表現のある作品でした。今回は佳作一歩手前を。



☆新品の電池 多年音 さん

初めてさんですね。今回は感想のみ書かせていただきますね。

押入れ掃除不意にみつけた
小学生の時の理科の工作キッド

この二行を見つけた瞬間、私の心の中にワクワク感が走りました。そうです。ありますよね。あ!懐かしい!こんなところにあったんだ!動くかなぁ~!というワクワク感、ドキドキ感!早く次の行が読みたいなどと思いつつ、次の行に視線を移しました。

三行目以降がまた面白いのですよね。詩の主役は「小学生の時の理科の工作キッド」なのかと思いきや、なんと、そこに入れる電池になっていく展開が面白かったです。

「双子の電池」っていう表現はなかなかの可愛らしさでしたし、電池に関して「どっちが新品かなんて当てようがない/中身は全く違うのに」と思うところも暮らしのあるある感がいっぱい出ていて、興味をそそられました。

四連目の「見つめても見つめても。」ですが「。」はこだわりがないようなら、無しの方が自然かなと思いました。また、同じ言葉を繰り返すのも良いと思いますが、ジィッと見るという意味合いにしたいのなら「食い入るように見つめても」という方法もアリかと思いました。

五連目から最終連にかけては、予想外の展開。まさか宝石や爆弾に例えるとは。なんだかんだいいながら、誰かに何の答えを求めることもなく、すべてが自己完結で終わっているところ。こういうのってあるよなぁって、思いました。みんなが知らないだけで、個々、自分ひとりでいる時、むにゃむにゃと、他愛のないことを考えたり、呟いたりして自己完結することが。

そして、何が面白いのかっていうのは、作者さんがこのような、何気ない暮らしのあるあるを詩にしたいなって思えること。そして、ちょっと皮肉っぽいものを織りまぜながら、独自の詩の空間を完成させてしまうこと。しかも堅苦しさが全くなく、それでいて、個性的なスタイルになっているところが、とても面白かったです。



☆世界 喜太郎 さん

世界は広いですね。地球だけではなく、宇宙単位で考えたら、それは計り知れないものだと思います。そしてさまざまな生き物の命が繰り広げる世界のことを考えると、これまた、計り知れない世界がどんどん膨らんできますね。ゆっくりとした静かなリズムと空気を感じられる詩行。無限の世界を想う様子を、素直なままの言葉で描いてくれましたね。

四連目の「微笑めたら」ですが、このままでも良いと思いますが、「微笑むことができたら」の方がしっくりとくるのではないかと思いました。

最終連の「と思う」ですが、これもまた、このままでも良いと思うのですが、「踏み出してみたい」としても良いかと思います。元々、思ったことを書いているので、「と思う」という言葉がなくても充分に伝わると思います。

三連目。この作品の中で、個人的には一番いいなぁと思った連です。人生の所作、動作を背伸び、しゃがむ等、身近な動きでわかりやすく表現してくれたところがよかったと思いました。

五連目。三連目と同じくらいよかったです。

「それは心の方が世界より大きく広いから」

何が良いかというと、大人が書いた作品なのですが、まるで本当に純粋な子供が書いたような表現になっているからです。全然、純粋な子供のような気持ちを狙った感じもなく、さらさらと自然に詩行の流れで行き着いたように思わせてくれるところがよかったです。細かいことを言うなら「大きく」のところは「大きくて」にする方が良いかと思いました。

静かな空をひとり、ゆっくりと眺めながら人生を考えるような空気の流れる作品でした。今回はふんわりあまめの佳作を。



+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

このような酷暑の中でも、作品を生み出し、投稿作品で溢れる掲示板を見つめていると、
見習わなくてはという気持ちでいっぱいになりました。

暑すぎる毎日ですが、どうぞお元気で。
みなさま、今日も一日、お疲れさまでした。

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サボテンと秋を待つ  温泉郷

手記出版のお祝いにと
母がもらった
シャコバサボテン
水と液肥だけで
20年
生きてきた

朝鮮半島から
引き揚げてきた
幼い母
遺体に群がる
無数の虫
雪の上に残る
黒い人影

「これの世話だけはお願いね」

ほかの植物は
すべて人に託し
サボテンだけを残して
母は町を離れ
施設に行った

たまに
片付けにくるだけの私は
水やりを忘れないよう
サボテンは
ベランダから
玄関のポーチに

多忙と焦燥の酷暑
久しぶりに行くと
サボテンの葉が
白くなり
鉢の土に届くほどに
垂れ下がっていた
それは
誰かの代わりに
身を絞る乾きを
耐えているようだった

蘇生の水と薄緑の液肥
毎週の懺悔の儀式

しばらくして
サボテンの葉は
ピンと上向き
緑を取り戻した
しかし
緩んだ姿のまま
元にはまだ 戻らない…

水は砂の間をめぐって
根にしみ込んでいく
肉厚の葉は
命の やわらかさ
命の 無言の抵抗

誰も鑑賞しない
サボテンは
玄関で淡々と
何かをまとって
生きている

サイレンと黙とうの夏
サボテンの
あの白かった葉
その揺らぎ
その乾きは
ずっと刺さったまま

母にはまだ何も
話す勇気がなく
サボテンとともに
静かに秋を待つ

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時間という川  こすもす

時間とは
不思議なものだ
速く流れたり
遅く流れたりする

楽しい時
何かに夢中になっている時
好きな人と一緒にいる時は
速く流れる
あっという間だ

眠れない時
何もすることがない時
苦手な人と一緒にいる時は
遅く流れる
時計ばかり見てしまう

速く流れる時
心は透き通っている
渓流のように

遅く流れる時
余計なものが溜まり
心は淀む

決して
流れが止まることはない
時間という川

ある時は速く
ある時は遅い
そんな流れの中を
今日も漂っている

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鍋  相野零次

ぐつぐつ、ぐつぐつと煮えたぎる生命の音がする
愛とか蝶とか、春とか光る朝とか
生命そのものを味わうための具を選ぶ
最終的には僕自身が具の一部となるのだろう
闇のナイフで切り刻む
腐ったキャベツや熟れ過ぎたトマトを
生命そのものを脅かすような輩を全て切り刻む
そうして煮込んでいる鍋にぶちまける
生命そのものの疑問全てをぶちまける
ああ 明日はもうこないのだろうか
昨日の疑惑を夢の中にしまい込んで
僕は銃口の狙いを自分自身に定めて
もうお手上げだと銃を撃った
ばんばん、ばんばんと今日と共鳴する音がする
生命そのものの驚きが一緒になって
僕の魂だけが生き返った
魂だけになった僕の周りに絵を描こう
生命そのものがキャンバスには散らばっているから
より鮮明に絵の具と筆を使って蘇らせよう
ああ 明日は来るんだと僕は悟った
朝になれば誰の元にも
愛を冒涜した僕の元にも朝は来るんだ
そして愛の太陽で焼け死んだ僕のむくろは
誰かの鍋にまた放り込まれるのだろう

編集・削除(編集済: 2025年08月16日 21:48)

評遅れのお詫び  水無川 渉

7/29~31投稿分の評ですが、諸事情により遅くなります。申し訳ありませんが、よろしくご了承ください。

お待ちの評者の方がいらっしゃいましたら、お先にお願いします。

編集・削除(未編集)

社不  希望

海はどこまでも海で 知らない世界へと続く
僕はどうしたって僕で いつも少しだけ疲れている

0にも100にもなれない毎日を 振り子のように揺れて
真ん中で止まっては また何かに動かされていく

階段を上っているのか 下っているのか
どちらが正解なのか 50でいたいのか

答えのない答えを 軸を 光を 小さな闇を
求めていた 今日も夜が始まる


砂時計の砂が全て落ちても 時は流れ続ける
空白の中にも 何かが存在している

僕の心の空白も 埋めなくて良いのかもしれない
僕はどこまでも僕で 知らない世界へと続く

いつかの知っている世界に 夢の中の約束のように静かに佇んでいる記憶がある

ガラス玉や万華鏡 木漏れ日や誰かの優しさ 楽しそうな子供

そんな眩しさが 確かな 触れられそうな希望が

僕の答えで

軸で

光で

小さな闇を 
照らしてくれるのかもしれない


今日も朝が始まる

編集・削除(編集済: 2025年08月14日 15:33)
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