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★★ << 2つの掲示板のご案内 >> ★★

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編集・削除(編集済: 2024年09月10日 18:37)

白い砂浜の絵  もりた りの

朝陽の差し込むリビングにいつもその絵が掛かっている
あなたと住み始めた頃にワゴンセールから探し出したもの
砂浜と題したその絵はわたしにはちっとも砂浜に見えなかった
あなたは一目気に入り誕生日のプレゼントに欲しいと言った
もっと素敵なものを贈りたかったのにあなたはそれがいいと言った
甲斐性のないわたしのことを気遣っているのかと思った
後ろめたいわたしがいた
あなたはその絵を東の窓が見える壁に掛けたいと言った

わたしはあの砂浜の白い砂になれるかしら
あなたと一緒に砂になって過ごせるかしら
いつもあなたはその絵を眺めてそう言った
わたしは絵に描かれている砂浜を探していた

ある日のあなたは綺麗なドレスを着てこの砂浜にピクニックに行きたいと言った
わたしは砂浜でドレスを着たらすぐに汚れてしまうと言った

ある日のあなたはこの砂浜に可愛いテーブルと椅子にくつろいで一日過ごしたいと言った
わたしはこんなところに一日いたら退屈してしまうと言った

ある日のあなたはこの砂浜でおいしいコーヒーを飲みたいと言った
わたしはこんなところでコーヒーは買えないと言った

ある日のあなたはこの砂浜に行くなら早春がいいと言った
わたしは風邪をひくのでもう少し暖かくなってからにしようと言った
その日のあなたは珍しくそれでは少し遅いかもしれないと
わたしはどうして遅いのかと尋ねた
あなたはただ砂浜の絵を眺めて応えてくれなかった

それからあなたは砂浜のことは言わなくなった

桜が舞う季節にふとあの砂浜に行かなければならないと焦燥した
わたしはあなたを乗せて行く先も決めずに車を走らせた
あの絵の砂浜の場所を感じるままにハンドルを切った
白い砂浜と水平線
夜明け前に視界が開けた

あなたの笑顔に救われた
何故だか間に合ったような気がした
あの絵の白い砂浜に辿り着いた
小さな丸いテーブルと椅子が二つ
紐が揺れる白いワンピースにつば広の白いレディースハット
あなたはコーヒーカップを片手にわたしを見つめていた
 
わたしはこの砂浜の白い砂になれるかしら
いつものようにあなたは言った
わたしは早朝の肌寒さを感じながら
いつものようにはぐらかした

わたしはこの砂浜の白い砂になりたいな
あなたは言った
それを決めているようだった
わたしはあなたの白いサンダルに視線を移した
これ以上わたしは逃げることができなかった
あなたに視線を移したのに霞んで見られなかった

真っ白な砂になれるよ
わたしははじめてあなたに言った
あなたはとてもうれしそうに微笑むと
手元のコーヒーが白い砂になった

コーヒーカップ
丸いテーブルと椅子
白いサンダル
ふんわりしたドレス
つば広の帽子
つぎつきと砂になり
あなたもきらきらとした白い砂になり砂浜に溶けていった

だからわたしは最期まで言いたくなかった
でもこれが最期だったから
あなたに言ってあげたかった

わたしは一人砂浜に佇み白い砂を掬い
あなたが話し掛けてくれるのをいつまでも待っていた

その日から朝になると絵のなかにあなたを探しているわたしがいる

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島様、ご詩評の御礼  もりた りの

このたびは「糸を離す」にご詩評くださりありがとうございました。
投稿直前まで思っていたのですが、詩の見た目が整っていないことを感じておりました。(本当は直してから投稿すべきなのですが、すみません)
よい詩は、意味に関わらず、文字を眺めているだけで美しさを感じるような気がしております。島様の改め案にすっきり致しました。
また「すぐに切れ」のご指摘も確かにそうでした。本当はこんな感じを表現したかったのですが→「ずっと長くつながっていた糸が、ある時ふっと関係性が崩れてその時の糸はとても切れやすかった」。すみませんでした、もっと考えてから投稿致します。
甘い秀作とても嬉しいのですが、拙作にご詩評頂けたことの方が比べられないくらい嬉しかったです。引き続き何卒よろしくお願い致します。

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三浦様、ご詩評の御礼  もりた りの

このたびは「もう死ぬというのなら」にご詩評くださりありがとうございました。
三浦様のご指摘の通り、詩を作るときにはなぜか死をとても意識してしまっております。どうせいつか死んでしまうのなら、こんな命はとてもちっぽけだし周囲の人に喜ばれて生きていたい、と頭では考えていますが、実現はとても遥か遠くに霞んでいて暗中模索です。
ガチガチの理系で詩作については全くの素人で、読まれている実感を頂けるMY DEARにはとても感謝致しております。引き続き何卒よろしくお願い致します。

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だるま落とし  朝霧綾め

だるま落としの青、黄、緑を
ぽんぽんぽんと木槌で打てば
だるまはぐんぐん下に落ち
上にのっかる青、黄、緑

きらい、きらい、きらいとばかりに
ぽんぽんぽんと体を叩けば
のせられもしない青、黄、緑
あれれ、わたしの好きになるはやさは
きらいになるはやさに追いつかれちゃう

打たれ残った赤い首を
最後にぽーんと
遠くへとばせば
退屈して
床でも叩くわたしの木槌

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「私はなにも」  水野 耕助

私は知っている

どんなに
追い詰められ
絶望しようとも

どこかしらに
抜け道は存在し

望みが
完全に断たれる
間際

いたずらに
一筋の光は
差し出される

時々私は思う

なにもかもを
あきらめられたなら

どんなにか
楽であろうと

何者かが
絶望を与え続ける

いくらかの
余白を残しながら
ずっと・・

そして、なぜそれが
そうなっているのか

本当のところなど
私は
なにも知らない

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三浦様へ御礼  緋夢灯

今回は新掲示板への移行に伴い、歓迎のお言葉をありがとうございます。
今回の投稿作について、挨拶は別途記載し評不要の記載もしなかったのですが、挨拶と理解されてしまった。
そして、例え不評の内容だったとしても、昔の投稿作が印象に残っていらっしゃるとのこと。
これは現投稿作へ、何かコメントを寄せる魅力が無かったと言うことと理解致しました。
半年以上もの期間で、過去作しかも初回を超えられていない現状。
厳しい現状ではありますが課題とし、成長へと繋げたいです。
今回はありがとうございます。
今後とも御指導御鞭撻のほど、よろしくお願い致します。

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評のお礼  朝霧綾め

三浦様、「湖」に評をくださりありがとうございます!
「湖」は憧れや感動といった感情をもとに書きました。いきなり「あの子」が出てきたりして、読み手がどう感じるか不安だったのですが、受け取ってくださりうれしいです。
過去作も読んでいただいたようでありがとうございます!
これからもよろしくお願い致します。

島様、「夜風」の詩評、ありがとうございます!
「星のような針をいくつも出して回転する」はわかりにくかったと思います。
回転するのは涙で視界がぼやけているのと、その前にある木々がゆれているからなのですが、読み手にちゃんと伝わるかどうかはあまり考えていませんでした…
読む人に映像が浮かぶような表現を心がけたいと思います!
これからもよろしくお願い致します。


新掲示板の開設、ありがとうございました!
字体も読みやすく、かわいくて好きです。

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評のお礼です。  妻咲邦香

島秀生様、「ジェリービーンズ」に評をいただきありがとうございました。
まずはお返事が遅れて申し訳ありません。そして新掲示板のご用意を感謝申し上げます。デザインも色使いも大変見やすく、素晴らしいと思います。またこの場所から様々なドラマが紡がれていくのでしょうね。
さて詩ですが意識は、やっぱりしましたね。譲れる範囲内で何処まで出来るのかという、半分挑戦的な意味合いもあって、でも結果的には今までにないトーンのものが書けた気がするので、その点では島様には本当に感謝であります。
シリーズにしてみるのは面白いかなとも思いましたが、私が安易にやると手癖に陥る恐れもあるので、それは追々様子を見ながら、がいいと思います。秀作もありがとうございました。ちなみに半分実話です。実際はもっと長いやり取りがありました。
私もジェリービーンズはご無沙汰です。書いてたら食べたくなって来ました。またいずれよろしくお願いいたします。


夏生様、「フィドル」に評をいただきありがとうございました。はじめまして、だったでしょうか? 私も意外です。はっきり覚えてないのですが、ご一緒したことあるような気がしてたので、すみません。
何故フィドルなのか、これは各々の中で想像して頂くというのが一番の答えなのですが、強いて述べるならフィドルの音色を聴いて思い浮かんだ情景だからというのが理由です。もしかしたら誰でも一度は経験したことがあるかもしれない出来事として、読み手の中にフィードバックしてもらえたら、と思って書きました。関係性を具体的に書いてしまうと感情の流れの焦点がぼやけてしまうような気がしたので、敢えて伝えたいこと以外は省きました。
丁寧に読んで頂きありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。

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新掲示板、おめでとうございます  秋さやか

私も無事に引っ越して来られました!

新掲示板の開設、有難うございました。
カラーリングは前掲示板の名残を感じられて落ち着きますね。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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夏生様へ、感想の御礼  秋さやか

短い詩でしたが、丁寧に読んでいただき、温かいお言葉を有難うございます。
娘の発言が可愛くて新鮮だったので、詩に残しておきたいなと思いました。
クリームソーダはフィクションですが、恋と合っている気がしました。
また宜しくお願いいたします。

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