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申し訳ありません。
2/27〜2/29にご投稿いただいた作品の感想でございます。
素敵な詩を沢山ありがとうございました。
一所懸命、拝読させていただきました。
しかしながら、作者の意図を読み取れていない部分も多々あるかと存じます。
的外れな感想を述べてしまっているかも知れませんが、詩の味わい方の一つとして、お考えいただけたら幸いです。
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☆「気まぐれ」 喜太郎さま
喜太郎様、こんにちは。御投稿ありがとうございます。
私、喜太郎さんの恋愛詩、とても好きなんです。
ストレートな表現が素敵です。
「気まぐれ」の意味ですが……
1、気が変わりやすいこと。その時々の思いつきや気分で行動すること。また、そのさま。
2、物事の変わりやすいこと。また、そのさま。
となっています。浮気や移り気も同じ意味ですね。
なぜ、意味調べから始めたのかと申しますと、喜太郎さんが「気まぐれ」に当てはめた「気持ちのまぐれ」という言葉が、絶妙に「気まぐれ」と混ざり合い、しっくりと胸の内に収まってしまったから……。
気まぐれが気持ちのまぐれ(まぐれ・偶然による好結果)なんて……うまいことを仰るわ!と感心しながら拝読させていただきました。
エスプリのきいた言葉遊び的要素は、詩の中に生き、成功していると思います。
「気まぐれなあなた」の……気持ちのまぐれに的中した/ハマっただけ/まぐれだったのね
そう思ってしまうのとてもよくわかります。
一緒に時を重ねる内に、気持ちのまぐれでも、気まぐれでもなかったのだと、確信したくなるものですが、
「ハズレばかりがつづいて」まぐれの気まぐれは、「運命の本気」にはならなかったみたい。
「今度はまぐれじゃないサヨナラなんだね」
う〜ん。最後、私も、少し悲しくなってしまいました。
気を取り直して、少しばかり気になった点を上げさせていただきますね。
「だから その後にいくら試しても
ハズレばかりが続いて」
この辺りをもう少し……たとえば、どんな事を試したのかとか、どんな事がハズレだったのか、などを、詳しく書いていただけたら、もっと、「あなたの気まぐれ」が深く表現されたのではないかしら……と思います。
「まぐれ」「気まぐれ」二つの似た音の言葉を、うまく取り合わせて、揺れる恋心をテンポよく、さらりと読ませてくださいました。
個人的にも深く共感できる佳き作品でした。
ありがとうございました。
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☆「青炎幻舞」 鯖詰缶太郎さま
鯖詰缶太郎様、こんにちは。御投稿ありがとうございます。
一つの良質な短編小説を読んでいるような感じが致しました。
最初に頭に浮かんだのは、速水御舟画伯の「炎舞」です。
(この絵の炎は青白くはありませんが……)
我が身を焦がしながら舞う蝶の群れが怪しい輝きを放つ。光と闇のコントラストに、生と死について深く考えさせられる作品です。
更には、描かれている火炎は青蓮院の不動明王童子像(青不動)の火炎光背を参考としていると考えられており、鯖詰缶太郎さんの詩句「その美しい 浅黄色の笑顔を」や青い蝶の描写などには、この「炎舞」の裏に隠された、青不動に思いを寄せたものが含まれているのではないか……と勝手に想像してしまいました。
もう一点、作品背景として浮かんだのは、周防柳氏著の『八月の青い蝶』です。私は拝読した事はありませんが、ざっとあらすじを記します。
広島で13歳の時に被爆。急性骨髄性白血病となり、最期を自宅で過ごすことになった主人公が、65年を経て思い出した事……
それは昭和20年8月6日朝の事。中学生だった主人公は、初恋の女性と蝶の羽化を一緒に見るはずだったが、その約束は叶えられるはずもなく……。
広島で羽化しかけた愛は、原爆のせいで砕け散った。箱の中に翅の一部が焼け焦げた青い蝶を残して……。
といった内容のようです。
この物語の蝶と、鯖詰缶太郎さんの描くあおい蝶の中に、何となく共通項を見いだせるような心地がして、考え込んでしまいました。
青白い炎は原爆の象徴、或いは、原発かもしれません。そして、その周りを舞う蝶や蛾や蛍は、様々な人間の姿なのでありましょうか。
「五十年に一度」というのはよくわからないのですが、想像を逞しくすれば、原子力による災害はそれくらいのスパンで起こり得る……という警鐘なのでしょうか。
会うはずであった初恋の女性は舞姫、病で今まさに死にゆく主人公を翁と、そんな想像をしながら読んでみました。
「二頭の蝶」…あえて頭した表現の裏に、何か別にヒントがあるのでしょうね。
残念ながら、これ以上はわかりませんでした。
何れにせよ、美しい描写だからこそでしょうか……。
青白い炎は、私には何やら不気味なものに映り、蝶は、飛んで火に入る夏の虫の如く……後先考えず舞い、その場限りの快楽を求め、死の炎の中に身を投じていく人間を象徴しているように感じました。
恐らくは、全く異なる、鯖詰缶太郎さん独自の物語による詩なのであり、それをそのまま受け取るべきだったかも知れません。
既存の作品へのこじつけのようになってしまい、申し訳ないですが、この青炎、舞姫、翁、蝶……青白い怪しげな雰囲気の中描かれた、不思議な世界の意味する処、隠されたメッセージを、それ程強く読み解きたく思った故とお許しくださいませ。
とても美しい物語の詩だと思います。
物語として読ませるだけの詩とするのか、社会批判や問題提起などのメッセージを盛り込んだ上での物語の詩とするのか、メッセージとして訴えるものがあるのならば、もう少し核心をついたものがあってもよかったかもしれません。
読み応えのある素敵な佳き作品でした。
ありがとうございました。
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☆「質問」 大杉司さま
大杉司様、こんにちは。御投稿ありがとうございます。
4行5連できれいにまとめましたね。
型にはめようとすると、私などは無理が生じてしまい、詩句が乱雑になりがちですが、行を形成する言葉の選び方、連毎の主張もはっきり伝わってきて、素晴らしいと思います。
内容は申すまでもなく、仰られている通り……
世界で起こっている事、私達が直面している問題です。
「分かり合う」のは非常に難しく
手を繋ぐことができない
その通りですよね。
ずっと、深く頷きながら拝読させていただきました。
「質問」として敢えてとどめたのも、詩としては一つの着地点だったと思います。
ただ、欲を申し上げるならば、希望か絶望か、意見が分かれる質問を、質問としながらも、大杉さんなりの手法で解き始める処まで読んでみたかった気がします。
現状を描き、嘆く……普遍的な問題の上に、個としての独自の見方を、質問の中に織り交ぜていただけたら、更にぐっと大杉さんらしさが出てくると思います。
忘れてはならない世界に起こっている問題に目を向けさせてくれる、佳き作品でした。
ありがとうございました。
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☆「そうして今はぼんやりとした灰色猫」 紫陽花さま
紫陽花様、こんにちは。御投稿ありがとうございます。
まず、題がとてもいいですね。
そうして今はぼんやりとした……?なんだろう?と思わされます。
そして……私は、紫陽花さんの作品、いつも最後まで読み通せないんです。
何故かと申しますと、途中で必ず泣かされるからです。
それはそれは綺麗な黒い子猫…でも、きっとお腹も黒い、と書かれています。ちょっとクスッとさせられます。
そして、この子猫はお母さんが大好きなのですね。
この立派なお母さん猫、これは紫陽花さん、そして子猫は御子息ですね。
「1歩外に出たらみんな敵だ」……
私は以前、紫陽花さんの「夜を知りたい息子へ」を拝読させていただきました。
故に、この2連以降からは、いよいよ、母猫から見た子猫の描写の細かさ、具体的な描写の中に、紫陽花さんの御子息への愛情の深さを感ぜずにはいられませんでした。胸が詰まりました。
「じっと見られる時間の方が長かったから
その時間が本当に大事だったから」
子育て中、母親が子供をまっすぐと見つめる視線……。
そう、かけがえのない時間だった……と、私も自分を重ね、涙してしまいました。
やがて、子猫は信条を掲げ、独り立ちの時を迎えますね。
お母さん猫は、ぽいっと子猫を放り出してしまいます。
「思い当たる節があるとすれば……」の連は、あの、夜を知りたがった子猫の言動を指しているのでしょうか。
最終連がまた見事です。
「本当は白猫だった私……」
子猫のために黒くなっていた事がわかります。
そして子猫も……優しい灰色に。
だから、「そうして今はぼんやりとした灰色猫」なのですね。
紫陽花さんは、猫に託した詩が多いように思います。
今回も、母と息子の長い歴史を猫になぞらえ、更にその心情の移り行きを毛色の変化でもって表す……最後の最後、はっとさせられる結末。
素晴らしい作品でした。
最終連の前の連をもう少し整理し、連分けを施したりしたならば、或いはもっと、最終連が生きてくるかも知れません。
今回も、親子の情に溢れた素敵な佳き作品でした。
ありがとうございました。
以上、4作品、御投稿いただき、誠にありがとうございました。
それぞれに、素晴らしい作品で、全て佳き作とさせていただきました。
十分に読み取れていなかった部分も多かったかと存じます。
読み違いはご指摘いただけたら嬉しいです。
私事ですが、誕生日を挟み、評を担当させていただきました。
素敵な詩…プレゼントをいただき、とても嬉しかったです。
同時に、敬愛する井嶋りゅうさんの受賞の知らせ……嬉しくて嬉しくて、素晴らしい誕生日になりました。
ありがとうございました。
明日は桃の節句……花もほころんでまいりました。
健やかな春となりますように祈っております。
島 秀生さん、紗野 玲空さん、かすみ じゅんさん、三浦 志郎さん、秋冬さん、富士伊 真夜さん、荻座 利守さん、青島 江里さん、山下 英治さん、水無川 渉さん、齋藤 純二さん、瀬未さん、妻咲 邦香さん、井嶋 りゅうさん、滝本 政博さん
私の中日詩人会入会にお祝いの言葉をいただきまして誠にありがとうございました。
詩人会がどういうものか、正直よく分かっておらず、
今後 何がどうしてどうなるのやら、ドキドキとワクワクが止まりませんが、
精一杯がんばってみようと思います。
貴重なチャンスを与えてくれた MY DEAR、特にご尽力いただいた島さんに感謝しながら…
今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。とても勉強になります。詩を書いている時にも気持ちがあちらこちらと散ってしまい整理がつかなくなることに気がつきました。窓ガラスはスマートフォンやPCのモニターといったWEB上のバーチャルな世界と現実との境界線を表現したかったのですが、途中、窓ガラス(人工物)とカラス(動物)に注意が移ってしまいました。ガラスの濁点を外せばカラスだと一人感動して「濁音を取り去り」に至りました...。詩を作り上げて他者に伝えるところまでを「詩を書く」と捉え、楽しめるよう精進したいと思います。今後ともよろしくお願い致します。
父よただいま
貴方が死んで
ますます僕は
貴方に似てくる
困ったものだ
いのちの繋がり
しみじみ感じる
炭化するまで見送ったのち
見知らぬ者の蝋燭と線香の煙と
交ざりあう僧侶は誰に祈っているのか
区別もつかずいつの間にか
僕は父に取って代わった
化石化された遺伝子
紐解いている間に
母はまだ遥か前を歩いていた
僕らは祖父なる帝国の反乱軍
母や妹は祖母の呪いに縛られていた
父を建てて陰にまわるよう躾けられていた
役割の歯車が"とおりゃんせ"を奏でる
やに臭い季節は過ぎた
信号が青に変わると
超高齢の母が横断歩道を駆け抜ける
乳がんを患い乳房を切り取り
胃癌を患い胃袋を切り取り
一度でも人にもたれかかると
生きていけなくなると
孤独の道を駆け抜けていた
全ての人工物から距離を置き
野生の如くと
雑草の如くと
想いとは裏腹に遠回りをしていた
母を旧態依然から解放するため
僕は市役所に連れて行こうと思った
父と同じ轍で道を壊さぬよう
気をつけながら
後ろから母の手を取ろうとしたが
やめることにした
ありがとうございます。佳作いただき嬉しいです。掲示板を始めてから胸に秘めていた最初の目標。ようやく辿り着けた思いです。詩を書くことの楽しさ喜びから、厳しさも感じ始めた時期ですのでとても励みになります。引き続きどうぞよろしくお願い致します。
山雀ぐり様
このたびは中日詩人会のご入会おめでとうございます。
詩集の出版に続き、山雀さんの創作の世界が広がってゆきますね。
ご活躍を心よりお祈りいたします。
山雀ぐり さん。
この度は、中日詩人会へのご入会、誠におめでとうございました!!
もう立派な詩人さんですね。
さまざまな場所でのご活躍、楽しみにしております。
これからもどうぞ宜しくお願いいたします。
島 秀生さん、水無川 渉さん、富士伊真夜さん、三浦志郎さん、齋藤純二さん、澤 一織さん、山下英治さん、瀬未さん、紗野玲空さん、滝本政博さん、妻咲邦香さん、山雀ぐりさん、秋冬さん、青島江里さん、荻座利守さん、かすみ じゅんさん、雨音さん、夏生さん、木村孝夫さん、紫陽花さん。
この度も受賞お祝いのお言葉をどうもありがとうございました。
優しいお言葉、かっこいいお言葉、しびれるお言葉、ありがたいお言葉、楽しいお言葉など、沢山の素敵なお言葉に囲まれて、私はとても幸せな気持ちになりました。私がここまでやってこれたのもやはり島さんをはじめ、三浦さん、雨音さんなどMYDEARの存在と、ここに関わるすべての皆さんのおかげでございます。恩返しが出来ますよう、これからもがんばっていきますので、引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。
あぁ うぐしじゃあ
うぐしが歩きよらぁや
石 投げちゃろか
唖者を子どもたちは うぐしと呼び
手酷くからかった
砂浜の低い堤防の下
近所の製材所から拾ってきた
板切れを使って
一人寝れるほどの小屋を組み立て
住んでいた
うぐし
なぜ
みんなは馬鹿にし
蔑むのか
小さなぼくには分からなかった
ある時
お昼用にお弁当をつくってもらったので
浜へ行き
おむすびを食べた
うぐしが寄ってきて
欲しそうにしてたので
食べる?
おむすびを一個渡した
彼は受け取るとペロリとたいらげた
食べ終わると
ううう
ぐぐぐ
言葉にならないことばを放った
もう一つあげた
すると彼の目から一雫の涙が零(こぼ)れた
余程ひもじかったのだろう
顔は浅黒く汚れていたが
目は澄みきって陽の光を湛えていた
それから
ぼくは時々浜へ行き
いっしょに遊んだ
言葉は必要なかった
ぼくには親しい友がきとてなかったから
とても嬉しかった
うぐしはいつもにこにこ笑い
器用で
板切れを巧みに削り
小船を作ってくれた
ぼくはそれを肌身離さず持ち歩き
大事にした
季節は巡り
はつ冬を迎えようとしていた
小春日和のその日 久々に
浜へ行ったが
彼の姿はなかった
どこへ行ったんだろうか?
次の日も居なかった
また次の日も…
水飴を求めて 近所の
駄菓子屋に行ったとき
店のおばさんが
他の客と小声で話してるのを聞いた
浜のうぐしが死んだげな…
死因はよく分からない
死というものが
まるで理解できなかった ぼく
浜へ駈けて行き うぐしを捜したが
いない
ただ 寄せる波の音があるばかりだ
またひとりぼっちになった
と悟った
潮風が冷たく頬を叩いた
うぐしの死より ぼっちになったことが
悲しく 目から涙が溢れた
ぼくにとって
彼は果たして何者だったのだろうか
孤独な自分に 天が授けた
使者だったのか
いまもたまに夢に現れ
うぐしはぼくに笑いかけて来る
ぼくも応える
楽しかった浜の思い出とともに
うぐしの零した
一粒の涙の中の輝く虹を
思い出す
山雀ぐり様、中日詩人会へのご入会おめでとうございます。「夕陽の勇者」の最終連素晴らしいです。こんな鋭い観察眼が私にもあったらなあなどと思いながら、今後の益々のご活躍を期待しております。