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ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。

(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
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編集・削除(編集済: 2025年01月02日 01:55)

紗野玲空様 評のお礼です 紫陽花

紗野様、こんばんは。共感しながらお読み頂きありがとうございます。家族って人としての1番最初の社会で、とても大切なものだなと、年齢を重ねる度に感じます。子供、母、私にとっての人生の大きな要素は皆様にとってもやはり大きな要素と思います。私の大切な事柄をこれからも丁寧に書きたいと思います。またよろしくお願いします。

編集・削除(未編集)

青島様 評のお礼です 紫陽花

青島様 こんばんは。楽しく読んで頂けたようで嬉しいです。風、風邪笑 私も声に出して読んでみて、ぷふっと笑ってました。偶然ということにしておきましょう。青島様の最後の締めのご提案、ピシッと落ち着くと感じました。私のゆるーい感じが、きちんとしたようで。ありがとうございます。

私はいつも、頭の中で誰かがおしゃべりしてる状態で、ちょっと困ってました。でも、MYDEARで、頭の中のおしゃべりが優しく受け止められていて、今年も安心して過ごせそうです。素敵な詩になれるよう丁寧に書きたいと思います。また、よろしくお願いします。

編集・削除(未編集)

天体ショー・・夫の月命日に・・  

投票所からの帰り道
ふと西の空を見上げる
暮れかかる空の一角に
細い三日月に抱かれるように金星が接近
足を止めて見入る金色の天体ショー

急にフワッと意識が薄れ
危うく月に招き寄せられそうに

吹き渡る風が私の高まりをひんやりと沈め
かろうじて踏みとどまって
今日も夫のいない一日を生きました 

編集・削除(未編集)

三浦志郎様、ありがとうございました。  妻咲邦香

三浦志郎様、「手負いの夜に」に評をいただきありがとうございました。ある夜にふと見上げた月が巨大で血走ったように赤味を帯びて怖かったので、それをそのまま詩にしました。今にも山に隠れるかという時に、この次に見る時はきっと元に戻っているだろうと考えたら、今のは一体何だったんだろう、と。
月は絶対自分の存在に気付いてる、そう思いました。
佳作もありがとうございます。今年もよろしくお願いいたします。「インターセプター」感服いたしました。これ以上の迎撃は有りえません。マイケル・ジャクソンの「ヒール・ザ・ワールド」を思い出しました。

編集・削除(未編集)

1/2〜1/4 ご投稿分の感想です。 紗野玲空

諸事情にて、お先に評投稿させていただきます。
申し訳ございません。
1/2〜1/4 にご投稿いただいた作品の感想でございます。
素敵な詩を沢山ありがとうございました。
一所懸命、拝読させていただきました。
しかしながら、作者の意図を読み取れていない部分も多々あるかと存じます。的外れな感想を述べてしまっているかも知れませんが、詩の味わい方の一つとしてお考えいただけたら幸いです。

*******

✩「満月の夜には」 積緋露雪さま
積緋露雪様、こんにちは。
今回も御投稿いただきありがとうございました。
私にとって、今年最初に拝読させていただいた詩です。
素敵な詩で本年をスタートでき、とても感謝しております。
前作同様、大変重いテーマに(今回は死と出産ですね)じっくりと向き合い、綴られた詩句に、とても感銘を受けました。
満月の夜がもたらす生と死の不思議…初連から引き込まれました。
初連だけでも、充分に1篇の詩となり得る壮大さです。

2連から、機械によって可視化された「死」に対する疑問が、丁寧に綴られています。とても説得力があります。
2連、3連とも「死は厳粛なものである。」で始められていますが、3連で、更に2連での思いが強調されているように感じられました。
4連では出産に目は向けられ、5連で死と出産の落差に思いは向けられていきます。
6連で再び初連の満月へと視線は戻り、キラリ光る1詩文で締め括られています。
長い詩文による思考が、緻密な構成のもとに、説得力を以て訴えかけてくる力強い詩だと感じました。
年頭に相応しい力作…ありがとうございました。
佳き作品でした。

個人的な欲を言えば…、「死を疎んだからこそ、死の時代が訪れたといっていい。」そして、「自然はピカ一の皮肉屋なのである。」をつなぐ詩句をもう少し読んでみたかったです。

(細かいですが、1連目「納得でるのか」は「納得できるのか」、3連目「余計のだ」は「余計なのだ」で宜しいでしょうか。脱字として拝読させていただきました。)


✩「雨の大晦日」 喜太郎さま
喜太郎様、こんにちは。
今回も御投稿いただき、とても嬉しいです。 
前作の甘酸っぱい詩とは全く異なる雰囲気で、驚かされました。
こちらもなかなか素敵ですね。
何となく侘しさが募る雨の大晦日…いいですね。
尾崎放哉の名句「咳をしても一人」がふと想起されました。

ボサボサ頭でコンビニ、折れたビニール傘、ワンカップ…情景が浮かんできます。

「来年こそはと繰り返し
 いつものように年を越す」
私もまさにこの通りです。
深く共感しました。
スルメでも手土産にして、一緒にワンカップで乾杯したい感じです。

「雨のせいさと独り言」の繰り返しも、リズムがあっていいですね。
喜太郎さんは、反復法を随所に盛り込み、いつも効果的に使ってらっしゃると思います。

音読すると、更に素敵ですね。

一つだけ…「呑んで」と「飲み干し」、「呑」「飲」の使い分けの理由が少し気になりました。

佳き作品でした。
ありがとうございました。


✩「献身国民観察日記」 えんじぇるさま
えんじぇる様、こんにちは。
御投稿、ありがとうございます。
面白い詩ですね。

献身とは身を捧げること。自分の利益を顧みないで他者や物事の為に自己の力を尽くすこと…。そういう精神を持つ国民を観察した日記なのですね。
とても興味をそそられるユニークな題です。

「…まーしゅ」という一見投げやりな語尾に、えんじぇるさんが詩にこめた皮肉が感じられます。
一種の社会批判ですね。

自分のために生きている人の主張、それに反する、人のために生きている人の返答が、交互に組み合わされる構成も、とても工夫されていると思いました。

「どこに行ってもなにをやっても、みんな自分のために生きている。…」
「こうして献身国民は一生仕事にも恵まれず、社会にも組み込まれませんでした。…」
の最後の2連がえんじぇるさんが仰りたい結論ですね。
他者の為に力を尽くそうという志はあっても、こう世知辛い世の中では、なかなかその思いすらも発揮できないようです。

とてもウィットに富んだ佳き作でした。
ありがとうございました。

一つだけ…「献身国民」というえんじぇるさんのオリジナル造語の定義が、今ひとつ伝わりにくいかもしれません。
その辺りを少し補っていただけたら、より詩意が明確になるのではないかと存じます。


✩「新たな年に想うこと」 埼玉のさっちゃんさま
埼玉のさっちゃん様、こんにちは。
御投稿ありがとうございます。

年頭にあたっての力強い想いが感じられるとても素敵な詩だと思います。
今年は、元日から大きな災害、事故が続き、本当に胸の締め付けられる思いが致しました。
埼玉のさっちゃんさんの詩文一つ一つに深く共感致しました。

ただ、少し欲をいえば、普遍的すぎるかしら…。さっちゃんさんの詩として、とても勿体ない気がするので、さっちゃんさんの独自の具体的な体験などを少し盛り込むと、またオリジナリティある趣きある詩になるのではないかと思います。

読み手の心にも、新年の緊張感と願いを思わせる佳き作品でした。
ありがとうございました。


✩「砂時計」 荒木章太郎さま
荒木章太郎様、こんにちは。
御投稿、ありがとうございます。

詩句一つ一つが、とても吟味され、選び抜かれた言葉によって綴られているのを感じました。
「生活を区切る水平線」「破られた日常の境界線」と、とらえられた光景の広がりは、そのまま詩の広さにも繋がっているようです。
とても壮大なテーマのように見受けられますので、詩意を読み取れず、大きな勘違いをしているかも知れません。
お許し下さい。

僕が走る砂浜は現実なのでしょうか。その現実とはしかし、既に先端ではなくなったにも関わらず、相変わらず暴走し続けねばならない、かつての実験都市…エネルギーや高度技術の間違った扱い方によって新たな問題を突き付けられた現実のように思われます。

変わり果てた君の姿とは、本来のあるべき世界、自然の姿、地球を指すのでしょうか。
過ちを繰り返してきた…時の重なりを、砂粒のように積もった時を、拾い集めて砂時計にする…。
そしてその砂時計を、極めて日常的に使うことによって、人間の本来あるべき生活に立ち戻ろうとしているかのようです。
或いは、君の姿とは…
意せずして別れざるを得なかった大切な人…砂時計は在りし日と失った後とを繋ぐ大切なものなのかも知れません。

色々な読み方ができ、読み手それぞれに違った感慨を呼び起こさせる素敵な佳き詩でした。
ありがとうございました。


✩「おかえり私」 紫陽花さま
紫陽花様、こんにちは。
御投稿、ありがとうございます。

前作は、御子息様への深い愛情に溢れた素敵な作品でしたが、本作は、お母様への思いが綴られていますね。

頭の中にできた小さな池とは、水辺が好きなお母様と対話なさる為に、紫陽花さんが作られた安らぎの場所なのでしょうか。
日々、色々考え続けねばならず、不安や心配事に占領されてしまう脳の中…。
求めた池は、川になり、海になり…
母というものは、そういったものだなあと、私も改めて自分の母に思いを馳せました。
いつ何時でも、自分の力となり、支えになってくれるのは母ですよね。

頭の中の小さな池はやがて海に…詩文自体も、水源から小さな流れとなり、川はやがて大洋へと静かに流れていくように、緩やかに流れるような動きがあり、とてもよかったです。

紫陽花さんの詩は、ご家族への愛情に溢れ、ほろりとさせられます。
お守りにしたいような詩ですね。
本当に素敵なとても佳き作品でした。
ありがとうございました。


以上、6作品、御投稿いただき、誠にありがとうございました。
それぞれに、素晴らしい作品で、全て佳き作とさせていただきました。
十分に読み取れていなかった部分も多かったかと存じます。
読み違いはご指摘いただけたら嬉しいです。

本年は元日から災害、事故が続き、不穏な幕開けとなりました。
犠牲になられた方にお悔やみを申し上げますと共に、極寒の地で苦しい生活を強いられている皆様が、1日も早く通常の生活に戻れますよう祈っております。
地震大国日本…明日は我が身…力を合わせて乗り越えていきたいですね。

本年も宜しくお願い致します。

編集・削除(未編集)

◎2023年12月26日~12月28日 ご投稿分、評と感想です (青島江里)

2023年12月26日~12月28日 ご投稿分、評と感想です。

(お先に失礼いたします)

今年初めての評と感想のお当番になります。レギュラーの皆様、投稿者の皆様、旧年中は、色々と勉強させていただき、ありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

※投稿者様へ
投稿された作品は、ご本人様が生み出された大切な作品です。こちらから一案をお伝えすることもありますが、ご参考程度で。また、こちらの無知などで読み切れずおわびをいれることもあります。そんな時、投稿者様は力不足だったとか、謝ったりしないでくださいね。私の担当の日は、詩の好きな人間が手紙を送ってきたくらいの気持ちで、こんな風に読む人もいるんだなぁと、お気軽に受けとめていただけるとありがたいです。2024年の投稿者様の詩生活が充実した時間となりますように。

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☆ワーグナーの楽劇と共に  積 緋露雪さん

楽しみがあるっていいですよね。特に年末に決まった楽しみがあるって、一年の締めくくりを好きなことで締めることができたという満足感にあふれて、とても幸せな気持ちになれると思いました。

コロナ禍で、舞台など、人の集まる催し物が世界的に制限されていたため、通常通りの年末を送れなかったことは、気持ちにポッカリト穴が空くくらいの寂しさに囲われてしまったというような気持ちが伝わってきました。

楽劇の詳細についても、力の入れ方を感じました。特徴ともいえる「悪魔的な半階音の見事な手捌き」について「飲まずとも酔ひ痴れる」の表現は自分がどれほどワーグナーが好きかということを感じさせてくれます。バリトンの男性の歌声とソプラノの女声との融合についての場面では、どれほどの迫力があるのか。そして一つになるときの音楽の美しさを生き生きと表現できていると思いました。

また、必ずといっていいほど出てくる「ヒトラー」というキーワードも盛り込んでありました。途中、「ワーグナーとニーチェ」についてまで書かれていましたが、更にわかりやすくという気持ちが動いて書かれたと思いますが、三島由紀夫に関する話題についてですが、個人的には、直接関与していることとは離れており、推測や好みの話題になっていて、テーマ―の中心の楽劇についてからは、横道にそれているような気がしました。同じ行数を使うなら、その楽劇の置かれていた時代背景や、プロパガンダに利用されたという内容などを示す方がよかったのかな?とも思いました。

Crazyは褒め言葉よ……といった浅川マキの言葉を用いて語った、作者さんのワーグナーに感じる最大の魅力。「狂気が宿っている」という視点は衝撃的でした。自分の好きなことに関しての思い、勝手にたくさんあふれてくる気持ちの大きさが感じられる作品だと思いました。今回は佳作半歩手前で。



☆もし良かったら  喜太郎さん

『もし良かったら僕と付き合ってくれませんか?』
………やめいっ!!

読み始めてすぐの「やめいっ!!」……これって、関西地方の方言ですよね。以外な展開で思わず「え?こうくるんだぁ。」って思った瞬間笑ってしまいました。この展開、なかなか面白かったです。そこから先によく似た感じの言葉「自信を持ていっ!!」もありました。なかなかテンポがあってスイスイと読めたのですが、そこから先は、このようなテンポを感じさせるようなものは特にありませんでした。

言いたいことをストレートに表現できるってすっきりして気持ちがよいと思います。ストレートに言いたいことを書くって、なかなか勇気がいりますものね。そういう面ではとてもいいなって思えるのですが、反対にこの主張に対して言われる方は?と意識してみると、これは難しくなるかと思います。これが主張する方が会社の上司で聞く方が会社の部下だとしたら……などと想像するとどうでしょうか? ちょっとしんどくなっちゃうかもって思いました。そこで思ったのが、一連目にあった「やめぃ!!」の方言。作中の合間に、面白い掛け声を間に入れたりして笑いを誘うような感じにすると、自然と読むことができるのかもって思いました。あと、設定を野球などでよくみる、面白おかしく結束する円陣の場所にしてみたり。最後のプレゼンテーションという言葉で浮かんだのですが、お祭りの掛け声などを用いて、読み手を祭りのヒーロー的存在の気分にさせるような設定にするのも楽しそうかなと。色々な設定を組みなおしてみるのも一つの手かなと思いました。また、「~か?~か?~できるのか?~できるのか?~するんだ!」の文末表現が続くのも、多めの感じがするので、あと少し、言いたいことを凝縮するのもよいかなと思いました。

おかしみを取り入れることで、この作品は、既に言いたいことがしっかりかけている分、かなり面白く、楽しく読めてしまう作品になると思いました。喜太郎さんカラーの、のびしろを感じさせてくれる作品でした。今回は佳作一歩手前を。



☆冬至  麻月さん

冬の空のお話。この前自転車を止めた瞬間、空と目が合って??空の方に顔をあげると、星がたくさん光っていて。夏の頃ってこんなに星が多かったっけ?と思いました。冬は空気が澄み切っていて星がよく見えるよと聞いたことがありますが、まったくその通りで。作者さんの綴られたような作品が生まれるきっかけになるのだろうなとも感じました。

月の近くにはいくつか明るい星がありますよね。昔、金星が月の近くにあると聞いて、私にも探せるのだと感動したことを思いだしました。木星!実際に地球から見えると感じると感動しますよね。木星の明るさ。半分欠けた月の横にあるというのが魅力的ですね。木星の輝きの強さを感じました。単に「木星がひときわ明るく輝いています」とするよりも絶対、効果的だと思いました。

一番夜が長い日。つまり冬至をさしますよね。夜が長いということは、必然的に星の輝く時間も長いということにも通じますよね。星の光って、今光っている光は、今光ったものではなくて、かなり前に瞬いた光なのですよね。それを感じさせてくれる「木星が会いにやってきた」「とおいとおい彼方から木星がやってきた」は、一見、ありきたりのような表現に思うかもしれませんが、じっくりみつめると、作者さんの空を見て宇宙の広大さを感じている様子を思い浮かばせてくれる表現になっているともとれるなぁと感じました。

この星の光の応用編のような表現。木星と月が出会って会話しているという設定。「瞬きほどの逢瀬に/言葉などなく/見つめあうだけ」のあとの「やがて朝が来て/また離れていった/そのあとに/木星の言葉を/遅れて聞くのかもしれない」……これは人の会話ではありえない状況ですね。星の光を会話とみなして、遅れてから届く言葉とするところ。なかなかのイマジネーション。冬の星の物語。ロマンチックだけど甘すぎない、さらっとしたロマンチックがいいですね。とても静かで平和な空気の感じられる作品だと思いました。



☆俯瞰中毒  理蝶さん

高いところから人を見渡すこと。本来ならこのような所作は、困った人がどこかにいないかと探すことに役立つ所作であってほしいのですが、残念ながら簡単に、そうはいかず。誰が偉いとか、誰が無知だとか違うとか。顔のわからない世界の中で繰り広げられる議論。誰でも参加できるとはいうものの、激しいたたき合いになると、命にまでかかわってくることもあるという恐ろしさ。どうしてこんな時代になってしまったのだろうか。そのようなことも作品を拝見して思いました。

「電子の街で街宣する 喚き合う」
こちらの言葉があって、書かれている詩の背景がわかりやすかったです。視界がパッと広がる感じがしました。またトマトを投げるという表現もスペインのトマト祭りを思い起こさせ、あの凄まじい迫力のあるお祭りの様子と重ねつつ、拝見させていただくことができました。

気になったところは、二連目の「少しの冷静さがあれば/誰だってできることなのに」です。少しの冷静さがあれば誰だってできる → 誰が何を? と、返してみると、「物事を見下ろすことで、自分の立場までもがそこまで登ってゆくと錯覚すること」にかかることになってしまいます。冷静になってできることは「物事を見下ろすことで自分の立場までもがそこまでも登っていけると錯覚しないこと」ではないのかな?となると「少しの冷静さがあれば、誰だってそうじゃないってわかることなのに」というような内容に変更する必要があると思いました。あと、「誰より幼く誰より守っている」ですが、一連目の「子供の幼い反応」からきているのはわかるのですが、「幼く守る」と続けてしまうと、個人的には、どこかしっくりしない感じがしました。一連目の「単純な防御」を前出しにして、「誰より幼い単純な防御/自らを俯瞰することでまた自らを守る」このような感じにしてみてもいいかなと思いました。

後半では、俯瞰する人を俯瞰することで自らを守っているという自分に落胆している気持ちを表現されていると感じました。そのあとの最後の着地がすごいと思いました。

神のない貧しい 心の冬には
こんな詩が生まれる

何とも言えない虚しさ、切なさを感じる二行でした。時代に対する大きなため息と息苦しさを感じさせてくれる作品だと思いました。今回は佳作半歩手前で。



☆冬の風は  紫陽花さん

使い込んだ窓のどこかからくるすきま風。あれって、隙間からくるのに結構な寒さですよね。

「すきま風はそのまま/部屋の隅っこに落ち着いた/すきま風は歯をカタカタ鳴らしている」
すきま風の擬人化の仕方が面白いですね。すきま風で窓がカタカタなっている様子を、歯をカタカタ鳴らして震えているとしているところ。なぜ震えているのかというと、風邪をひいているようだとするところ。う~ん、風が風邪をひいている?え?ダジャレ?単なる偶然ですよね(笑)

三連目からは、いいように使われている便利屋さん的な人間のことを彷彿させるようなことも綴られていたりしますね。作者さんのそんな人をほっとけない優しさが行と行のあいだにみえるような感じがしました。冷たい風も温まると春風めいた風になるっていう発想も面白いですね。

気になったところは「ほんのり春風めいてきて/話す度に私に春風が/するーんと吹いてきて」の部分。春風めくということは、春風になり切っていないと思うので、私に春風が吹くとするところに、個人的にはちょっと違和感がありました。「するーん」もちょっと寒い感じが。私ならこんな感じにするかな。「私に話しかけるたびに/ふぅわぁんとした風が吹いてくる」

最後の方の「本当の春までここにいていいよ」っていう言葉、温かさが感じられていいなぁと思いました。この部分を強調する感じで「冷たい冬の窓の日々/ここにいていいよ/本当の春の日がくるまで」……こんな感じもありかなぁと思いました。

あたたかくファンタジックな雰囲気と、擬人化のユニークな設定が印象深く。今回はふんわりあまめの佳作を。



☆クリスマスの夜  小林大鬼さん

実際に小林さんから写真を見せていただいたわけではないのに「筑波山」の姿が勝手に頭の中に浮かんでいました。というのも、以前投稿していただいた小林さんの投稿していただいた詩の世界が、今回の投稿していただいた作品の風景と再び重なって、私はその風景の中にいたのです。不思議ですね。作者さんの思い入れのある風景や、なじみの風景は、作者さん自身によって丁寧に刻まれることで、他の人の心の中にも自然と刻まれていくのですね。

もの寂しさという空気が、うまく表現できていると思いました。クリスマスという、にぎやかさを醸し出す言葉と、バスを降りて夜道を行くという対比。寂しいを通り越して、少し怖いくらいの静けさを感じました。そこからの月明かり。そしてなじみの山の幽かな影。こうもってくることによって、ちょっとした安堵感が生まれて、見渡す静かな夜の世界が広がりました。

時々通る車の光が
私の影を追い越してゆく

三連目のこの表現。誰一人いない寂しさと、追い越すものは車の光のみ。私ではなく、私の影としたところがとても良いと思いました。

四連目では、更に独り身とにぎやかさを醸し出すクリスマスのお祝いという対比があります。更に五連目では更に輪をかけて、もっとにぎやかさを醸し出す、日曜日のクリスマスイブに重ねて、過ぎたクリスマスという表現がありました。最終連では、一人夜道を行くという言葉で着地していますが、ただ単に歩いていくとせずに、人恋しさに行くとされています。誰かの影を探すことの難しいという状況の中での人恋しさ。これはものすごい寂しさを感じずにはいられませんでした。寂しさという言葉を自分なりの言葉をかけあわせて深堀りしていかれる作品。気負うことなく、かっこいいとか悪いとか関係なく、ただ心の奥底から湧き上がってくるものを自然に表現された作品だと思いました。佳作を。



☆草を喰む我は牛なり  荒木章太郎さん

非常に独創的な表現だと思いました。

言葉を飲み込むことと食することを混ぜ合わしながら表現されているような感じもしました。本来、おにぎりひとつであっても、食というものはその場所の空気であったり、できあがったものをよくみたり、用意してくださった方々のことを思いつつ、ゆったりとした時間の中で味わうもの。ある意味、芸術鑑賞に似たような要素を持つものでもあるのに、時代の流れの中で流れ作業のようなものに変わってしまっている部分もあるような気がしませんか…….そのような声が私の中に響いてきました。

二連目なのですが、「食はエンターテイメントだ」のあとの「動物になりたい」「人間になりたい」の二つですが、誰がなりたいのか。食自身が発している言葉なのか。とある人間が発している言葉なのか。これがちょっとわかりにくい感じがしました。

三連目で思い浮かんだのは、話題の観光地を旅する人たちを例にあげて、話題や流行に踊らされていることの残念さを伝えているような気もしました。牛とされているところで、私は、牛舎から外に囲いのある牧場に出されて草を食んでいる姿と、自然を満喫しているようで、実は自然というよりは、あらかじめ人の手でセッティングされた流行の自然を泳がされている人の様子をみて感じたことを、重ねて表現できる連のようにも思えました。三連目はとてもメッセージ性を感じる連でした。「脇道へ逸れて/考えて食べなさい」食に限らず、食以外の何かを味わうことについて、誰かが話題にしたものを、そのまま追いかけたり、受け止めるような受動的な姿勢ではなく、自らの気持ちを大切にして、その場その場で感じたことを、ありのままに味わうことを大切にしてくださいね。自分をなくしてしまわないでね……そのようなことが響いてきました。

この作品は、人によって色々な見方をすることができる作品だと思いました。掘り下げてみれば見るほど、違う味わい方のできる作品ではないかとも思いました。


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

2024年の年明け、大変辛いことが起きてしまいました。

失われた貴重な命に対して心から哀悼の意を表します。
恐ろしい思いをされた皆様が、心身の不安から、一日も早く解放されますように。
大変な環境の中、救済、支援活動をしてくださっている皆様、ありがとうございます。

どんな言葉を発しても薄っぺらな言葉にしかならない私ですが、
生きている今に感謝して、これからも生活していかないと......そう思いました。

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三浦志郎様 詩の評のお礼  エイジ

三浦志郎様、詩の評をありがとうございました。

はい、三浦様の認識された通り「見えないものを見る」ということの追求の過程で書いた詩で、一見、見当違いと思われるものでも、捉え方によって自在に詩になるのではないかと思い、不思議な感じを詩ってみました。

年末の忙しさですごく切羽詰まっていた状況で書いたのですが、高評価を頂けてひと安心です。次につなげていく大きなヒントとなりました。「コレクションで上位に入る」と言っていただけてとても嬉しいです。今までそのように評されたことはほとんどありませんので。

次も頑張りますのでよろしくお願いします。

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三浦志郎様  御礼  静間安夫

今回も拙作に丁寧なご感想を頂き、誠にありがとうございます。
確かにおっしゃるように、「見ないで~」の部分が全体とよく
かみ合っていませんね...。また練り直してみます。
本年もどうかよろしくご指導のほど、お願い申し上げます。

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三浦志郎様 評のお礼です 上田一眞

おはようございます。上田です。

詩のジャンルに物語詩というものがあるとはご指摘を受けるまで知りませんでした。長いものになって拙いなあと思っておりましたからご評価頂けましたことは望外の喜びです。

作中のユウセンさんはわが家に二回来られています。私が中学二年のときと結婚して直ぐの頃です。その間も折にふれ文通していましたから、アメリカの日系人の情報はふんだんに入手しておりました。面白いなと思ったのは「北米タイムス」という日本語の新聞があるのですが、活字が旧仮名遣いなのです。アメリカにわたった日本人は明治人なので、旧仮名が残ってるんですね。

私の姪がアメリカに留学したときユウセンさんに会ってるんですが、歳を召されて日本語で話すことは苦しかったようです。時は容赦なく私たちの頭に降り積もっていきますね。

佳作の評価ありがとうございました。
また、投稿しますので宜しくお願い致します。

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おんがえし  妻咲邦香

ことば
に、たすけてもらったから
ことば
に、おんがえしをしたい
そんなこと
できるはずない
のに
せめておれいをいいたくて
ことばのちからをかりて
だれにもわからないことば
つむいでおくる
ことばだけはわかってくれる

おねがい、いきて
と、いのるように
おねがい、きいて
と、こえにしながら
ことばがわたしを
とびだして
わたしひとりぼっちになって
さびしいこころがからっぽで
ほんとにさびしいからっぽで
それでもおんがえしはつづく
あめあがりのにじ
おいかけて

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