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9/26から9/28までにご投稿分の評と感想です。
ご投稿された詩は、一生懸命書かれた詩ですので私も一生懸命読ませていただいておりますが、上手に意味を読み取れなかったり疑問を書いたり頓珍漢な感想になったりする場合もございます。申し訳ございませんがそのように感じた場合には深く心に留めず、そんな読み方もあるのだとスルーしていただけると助かります。どうぞ宜しくお願いいたします。
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「抱きしめてください」滝本政博さん
滝本政博さんこんばんは。
うわー、滝本さんだ!とびっくり&喜びの声をあげてしまいました。相変わらず、良い詩をお書きになりますね~。優しさ、切なさ、刹那、汗、意地、警告、そういったものが、ぐわっと私の中に入ってきました。この詩は滝本さん自身の回想シーンなのかもしれませんし、大切なかたへ向けてのメッセージなのかもしれませんが、私のイメージでは、制服を着た女生徒が寂しくなった商店街を疾走するシーンに感じられて、そこには色んな想いを抱えては捨てまたやっぱり抱えて、みたいな複雑な想いごと走っていながら壮観な気持ちでもあるような、そんなふうに感じました。2連目の「めーめー泣いたからって」ここは最高の表現だと思います。めーめー泣くとは、やっぱり滝本さんの表現だなあと感動しました!とても嬉しくなりました。またタイトルも良かったですね。何とも味わい深い素敵な詩を、どうもありがとうございました!
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「乗り換え駅」喜太郎さん
喜太郎さん、こんばんは。
急行と各駅停車。同じ終点まで行くのに、時間を短縮して行きたい君と、各停でのんびり行きたい僕との考え方のズレがとてもよく描かれていました。あくまで電車のことなんですが、同じレールを行く二人の人生に対する考え方の違いでもありますね。そう考えたとき、実際私は、各停だと1時間以上かかってしまう道のりを毎日往復していますが、急行と各停を両方用いながら行ったり来たりしています。理由は遠いからなんですが、ここで問題なのは理由ではなくて、目的地へ辿り着くまでの考え方なんですよね。どんな考え方でもって生きているのか、なんだとこの詩を読んで思いました。ラストでは駅を出て歩いていく。この歩くという行為には特別な気持ちが宿るものだと思います。気づかなかったものに気づく人生を生きていきたいと、この詩を読んで思いました。とっても良い詩でした。佳作といたします。
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「闇の中で」紫陽花さん
紫陽花さん、こんばんは。
私は怖い話が大好きなんですが、実は妖怪には少しうとかったんです。たまたま最近、妖怪についての詩を読んでおしゃべりする機会があったのですが、最近妖怪づいているな、とこの詩を読んで自分の周辺を振り返りました。ちなみに私が会いたい妖怪は座敷童子です。いつか遠野に行こうと姉と話しています。
さてこの詩。船乗りだったおじいちゃんのお話。舟唄を思い出しましたが舟唄は怖い唄ではなかった。この詩、怖くて面白いですね。狒狒(ヒヒ)という妖怪はそうなんですか。男性が好物だから女性に化けて誘惑して食べようとするのですか!ひ〜。怖いですね〜。しかも霧の中というのも、幻想的ではありますが、やっぱり不穏感が強い。「霧が晴れたとき」という小松左京の小説なんかも思い出しますし、映画のミストあたりも思い出します。この詩、内容が面白くてとても楽しめました。最後に自分の心理で終わるところも良いですね。暗闇の中では自分をいかに信じられるか、信じられなかった場合には狒狒に食われてしまうかもしれない恐怖。狒狒の紹介にとどまらなかったところ、良かったですね。妖怪を勉強してみようかなと思いました。佳作といたします。
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「静かな想い」エイジさん
エイジさん、こんばんは。
しみじみと切なく、とても良い詩でした。隣の空き地にグラウンドが出来る予定、という情報が、グラウンドが出来る→子供たちが遊ぶ→一戸一戸のドアの向こうの風景を想像する、など良い関連性になっておりますし、透析施術と他人の生活、というものが、なぜかとてもリンクする。私は幸いにもあまり病院にお世話になったことがなく、入院経験などもないのですが、もしそのような状況になった時に、私ももしかしたら他人の生活風景を想像するかもしれない、と思ったら、この詩は等身大のエイジさんの心の詩なのだと感じました。エイジさん、この詩は気張らずに感じたことをさらりと書いたのではないですか?このような詩がエイジさんはとても上手です。「その時抱いた気持ちで、見えた風景を書く」ということは、気持ちを言葉で書かなくてもきちんと気持ちが伝わるものです。設定を特別なものにしても良いですがしなくても良いのです。このような詩がエイジさんの強みだと思います。佳作といたします。
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「大袈裟なぬくもり」司 龍之介さん
司 龍之介さんこんばんは。
4連目まですらすらと、少しユニークさも入っていて、とても面白く読ませていただきました。2連目の喜びに関する考え方や、3連目の俺だぞ俺!などの部分も、妙にリアルに伝わってきました。
さてこの詩。引っかかっるのは5連目でした。詳しくは5連目の5行目からラストまでの4行ですね。1連目ですでに大袈裟なぬくもりを受けているのではなかったのでしょうか?そこから始まっている詩ではなかったのですか?何となくこの部分に司 龍之介さんにしかわからない事情や空白、時間経過があるように思いました。その部分が書かれていないので、読み手に伝わらないのだと思いました。この部分の推敲をもう一度お願いいたします。先にも書きましたが、4連目まではとても良かったです。
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「位置を知るとは」積 緋露雪さん
積 緋露雪さんこんばんは。
石原吉郎、お好きなんですね。「位置」は有名な詩ですね。私は「葬式列車」が大好きです。
さて。その「位置」という詩を受けての、では自分だったらどうするかという考察が描かれています。相変わらず丁寧に描かれていて、一見読みずらそうにも思われがちな詩なんですが、読み進めるとすらすらと読めてしまうのも積 緋露雪さんの詩の特徴かもしれませんね。2連目、強盗に銃口を向けられた場合のことが書かれていますが、「ある!」と言える覚悟をお持ちなのは素晴らしいと思いました。私にはないように思えて仕方がありません。想像ではあるかも知れないと思うんですが、いざその時になると頭が真っ白、みたいになりそうなんです。ただここが比喩ではない戦場だとしたら逆に覚悟できるのかもしれないと思ったりしますが。。。この詩を読んで、日常での意識がやはり覚悟を決めさせるのだと思いました。それによって定められたもうひとつの「位置」という詩が、積 緋露雪さんの中で出来上がったのだと思います。石原吉郎氏に読んでもらいたかったですね。佳作といたします。
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以上、6作品のご投稿でした。
みなさん、大変お上手で読み応えのある作品ばかりでした。ありがとうございました。
この度は遅くなりましてすみませんでした。
人によっては綺麗に見えるが
人によっては汚く見える
そんな茶褐色の季節が
目の前まで来ている
この色を見ると
栗を想像するのだが
それと同時に
荒れた村々をも想像する
穏やかな風が吹く一方で
淀んだ風も吹き荒んでおり
逃げ惑う人や犬
そして鳥や馬までも
我を忘れてしまっている
このような季節を
誰が待っていただろう
誰が望んでいただろう
良く分からない
昔も今も
茶褐色には変わり無いが
この季節は一層
黒く汚く見える
差し伸べる手も無く
瓦礫に埋まったままの子供
突然と標的にされ
爆発する村々
そんなニュースばかりが
我々の前に現れ
消えること無く
脳裏に残る
早く紅葉色になって
僕たちの心を癒やしてほしいのだが
このような事態になった以上
その色を見るのは当分先になりそうだ
青島様、この度は評頂きありがとうございます。
自分的には十分痛い詩だと思っていたので、
さっくり読んでいただけたようでよかったです。
いつもの件はちょっと考えます。
時々あることなんだけど、
けっこううんざりするぐらいの頻度のことを表現したかったのだと、
感想を見て思いましたので、
時々に、でもしつこいくらいに
などの表現にしようと思います。
日本詩人クラブからのチラシです。松村信人さんからもらいました。
「新しい詩の声」は、新しい人を発掘するための作品募集なので、
逆に、すでに日本詩人クラブ会員の方は、応募ができません(会友は参加可です)
ご興味おありでしたら、応募してみて下さい。
心なく
ふらつく酉の
ひと心地
いざ来る夜も
知らないで
満ちた影へと
駆けてゆく
無邪気な緋い
夕空の
暗い彼方の
隠し子は
月夜の無知に
擁かれて
鋭い知恵を
ひた隠す
明るい夜の
宵の口
帰る記憶の
寄るべなく
ただ呟ける
去り際の
逢いの約束
夕ほどに
またも有らんと
こんな小夜なら
哀の手が別れにそっと挽歌を添える。
惜しみのない別れは出会いを完成させる。
さぁ、もう一度。
繰り返す別れが出会いを用意する。
さぁ、もう一度。さぁ、もう一度。
しかし、繰り返す出会いは別れを愛撫しない。
憂鬱の冷たさこそが、別れを静かに弔う。
雨ねえさん。この度はご感想をいただき、どうもありがとうございます!
大変好意的に読んでくださって、久しぶりに雨ねえのお言葉にふれることが出来て、とても嬉しかったてす。
三軒茶屋にお住いだったのですか!人気の街なんですよね~。なるほどそうでしたか~。思いがけない発見でした!嬉しい。
またいつかどうぞ宜しくお願いいたします。
この度はお忙しいなか、どうもありがとうございました!
先ずは評を頂き、ありがとうございます。
青島様のご指摘の箇所、とてもわかりやすくて、とても勉強になりました。今後に活かしていこうと思います。
今回もありがとうございました。
年老いた男性が座るベンチの横
車椅子に老婦人
秋晴れの下
老婦人のズレかけた膝掛けを
ゆっくりと正面に周り直す年老いた男性
婦人を見上げる男性が
見つめながら声をかける
『寒くないかい?』
婦人の笑顔が優しさに満ち溢れ
男性の笑顔が愛しさに満ち溢れている
男性は水筒を取り出すと
カップに注ぐ
カップからの湯気が白く
それをそっと婦人に渡す
男性の膝は地についたまま
婦人の膝に男性の手が置かれていて
二人を秋の日差しが
木々の間からキラキラと照らしていて
まるでお姫様にプロポーズしている王子様の様
そこだけがゆっくりと時間が流れている
僕は隣のベンチに座っていて
その隣にはウトウトと肩に寄りかかる彼女が
そっと彼女の頭に右頬を当ててみた
彼女の髪の香り
ここも時間が少しだけゆっくり流れている気がした
一色
アスファルトに
鮮やかな忘れもの
一輪
路上に置きざり
はぐれた花
薔薇が落ちている
どういう事情があったのか
まだたっぷりと
赤みを残しているのに
おりから雨が襲う
これでもか と ばかりに
花弁を打つ
しずくが蹂躙する
花は棘で抗うこともなく
運命にひれ伏している
けれども この街に
彩りの在り処を
知らせることを忘れない
花も生きものとするなら
紛れもなく死に瀕している
たとえ雨がやんだとしても
事態は好転しないだろう
見ようによっては惨劇である
私は急に立ち止まり
傘を閉じた
目を閉じた
しずくが頬から喉元を過ぎ
心にまで染み入る気がした
他人の肩が軽くぶつかる
すれ違うように雨の音は蘇る
( SAME OLD STORY )―よくある話さ
過ぎ去る人々はそう思いつつ
視線を柔らかにして
気持ちだけ薔薇の姿に
白いヴェールを掛けていく
それだけだ
薔薇を救う手立てはある
キザでも何でもない
恥ずかしがることはない
黙って拾い
胸ポケットに差せばいい
持ち帰り
リビングの花瓶で生かせばいい
しかし世間は敢えてしようとはしない
自分は? といえば
優しいピアノの音を思い浮かべ
雨のトレモロのように口ずさんだ
薔薇に届けばいいのだが
( I AM GONE )―さよなら もう行くよ
その旋律のまま立ち去った
見つめたまま何もしなかった
所詮は
私も世間という名の一人
くだらぬ男だ
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滝本政博様
評者就任、おめでとうございます。お祝いにまいりました。
記念に軽くコメント下されば幸いであります。