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彼が
信じる
正義
と
彼が
信じる
正義
どちらが
正しいのか?
あるいは
どちらも
正しいのか?
もしかしたら
どちらも
正しくないのか?
彼と
彼は
仲良しだが
彼の正義と
彼の正義は
仲が悪い
正義は
武器ではないのに
振りかざすから
時に
人を
切り捨てる
正義に
答えは
あるのだろうか?
自分の正義が
正しいことを
証明するために
互いに構える
正義は
望んでいないのに
彼の正義と
彼の正義が
ぶつかったら
メッキが剥げた
彼の欲望と
彼の欲望が
本性を現し
戦いは止みそうにない
二人とも
正義を
履き違えている
夜な夜なつぶやくネットの世界は
ジェットコースターのように
次から次へと言葉が流れ
目を逸らした隙に消えて行く
夜に弱気になる自分
夜の天井に棲む化け物
夜の誘惑に負けない様に
小さな世界をスマホに求めてさ
髪を切るとか
メイクを変えるとか
変わりたいのか飽きたのか
気分を変えたいだけなのか
誰かに褒めてもらいたくて
誰かに見てもらいたくて
誰かに声を掛けてもらいたくて
自分に嫌気が差してさ
社会人なら当たり前とか
そんなの一般常識でしょとか
制服を着込んだら出る言葉
みんな変身が上手すぎる
どいつもこいつも勝手で
誰も自分のこと分かってなくて
取り敢えず合わせておけばいい
でも流れる涙はどうしてだろう
噴火に地震に放火に殺人
その後は明日の天気が流れ
お笑い見てカラカラと笑って
小さな画面が計画通りに流れてゆく
自分のことすら面倒見れなくて
一番の関心ごとは明日の生活で
世の中がどうなろうと
自分を見つけて生きたいだけなのさ
ジョンレノンもボブディランも死んで
清志郎だって魂になってしまって
幸せに見えたモンローだって
36歳で逝ってしまった
何のこだわりもないけれど
なにも形になってなくて
自分の人生はどうなんだろうって
まだ始まってさえいない気がする
カレンダーをめくるだけなのに
まるで身を削がれてる気分で
新しいひとつきをぼんやり眺めて
終わったひとつきは記憶のないままチリとなる
書き込むことなんかなくて
自分の誕生日すらどうでもよくて
本当は思い出の丸を増やしたくて
孤独だなんて認めたくなくてさ
綺麗な花に見惚れて
空を飛ぶ鳥に思いを馳せて
走り回る仔犬に目を細めて
カメラに収めて心の満足を保存する
いっときの喜びでもいい
いっときの慰めでもいい
いっときの安心でもいい
心が幸せと感じる瞬間が欲しいだけさ
大きな愛に抱かれる
母の腕の中
愛しい人の腕の中
髪に頬にキスをして
愛して欲しい
愛を感じたい
愛がなんなのか
愛し方から教えて欲しいだけさ
齋藤純二様へ
ご無沙汰しています。
評価を有り難うございます。
自分と、なかなか向き合えていないと感じ、
詩を書いてみました。
直して頂いた所を参考に次回作に励みたいと思います。
齋藤先生も、ウクレレを弾かれるのですね。
私は、まだまだですが、発表会に向けて練習をしています。
そして、ウクレレの音色に癒されています。
あなたは金魚が好きだった
津軽びいどろの金魚鉢にゆらゆらゆれる
色とりどりの金魚たち
俺の金魚だったらいいのに
なんて言うから
あなたが喜ぶから
タバコを止めた
お酒を止めた
爪を噛むのを止めた
情緒不安定を止めた
笑顔を止めた
話すことを止めた
家族を止めた
仕事を止めた
遂に、私は私を止めた
金魚に私要素がなかったから
そしたら、あなたは 他の女の人を愛した
私は金魚鉢から放された
全ての私を無くしてしまった金魚は
初めに言葉を思い出したくて
仕事を始めた
コールセンターで
エアコンの相談窓口だ
決められた言葉達が忙しく働いてる
コール音が鳴る
金魚は、マニュアルを読む
大変お待たせ致しました
エアコン担当きんぎょが承ります
いかがなさいましたでしょうか
ヘッドセットからか細い女性の声
私にちょうどいい温度は何度ですか?教えてください。私にぴったりの温度が分からないんです。
ああ、ここにも自分を無くした女がいた
さあ、今こそ、金魚鉢から飛び出そう
赤い夕焼けのあとには
大人びた濃紺の夜がくる
やさしい夜につつまれて
人々は静かに目を閉じる
夜は、おかあさん
私たちはその子供
夜がくると
平等な、まるい世界になる
おかあさんは、子供たちを
同じくらい愛している
ふかふかのベッドで眠る子も
路地裏のコンクリートで眠る子も
羊の番をしながらまどろむ子も
みんなみんないい夢をみる
夜はどんな子にも
かならずいい夢をおいていくから
安らかな寝息を聞いて
夜が微笑みながら去ると
まぶしい朝がやってくる
朝の世界はまだ、
平等ではないけれど
すこしでもまるくするために
今日も私は学校に行く
「いってきまーす!」
陰鬱で重くどんよりした
北の空をじっと見つめ
絶え間なく降る雨に
打たれる飛べない鶏
大地を踏み締め
鶏冠が垂れ
毛がずぶ濡れ
皮膚が透けて
北の空をじっと見つめる鶏
雨が染み入る眼
微かな光を集めてギラつき
一切の瞬きを忘れ暗闇を突き刺す
右脚に掛けられていた重い鎖
足首を自ら引き千切り
左脚一本立ちでびくともせず
真っ暗闇より暗い空を見つめる
鎖に縛られているくらいなら
右脚を失くしたほうが
あいつのところにゆける
奴の右脚に鎖を掛けてやると
ズタズタに引き裂かれてボロ雑巾のように
捨てられる夢を見た。誰か一緒にいてくれる
人がいれば抱きしめてもらうシーンだよ。
深層心理の現れなのかな。
僕は何かに怯えている?いったい何に?
過去の出来事に関係あるのかな。
「まったく馬鹿だなあ、そんなの考えすぎだよ」
って誰か笑い飛ばしてくれないかな。
電気は消えたまま膝を抱えて小刻みに震えてた。
僕らしくもない。気持ちを切り替えるのに
時間はかからなかった。ペットボトルの水を
飲み干し、深呼吸を一つ。これで一日が始まる。
お気に入りのご機嫌な曲を聴いて徐々に自分を
奮い立たせる。サビの部分でテンションはMAX
これで今日もイケる。自信満々。目玉焼きも
上手くいったし、可愛いあの子も振り向いて
くれるかも。「それは自意識過剰だろ」
誰かに言われそう。でもあんな夢の事も
吹っ飛ばした僕なんだから今日なら何が来ても
心配無用なはず。
お昼のコーヒーは目当ての彼女と一緒に。
きっと恋の味がする。他愛のない話をして
少し微笑む彼女を見つめる。彼女はちょっぴり
照れて目をそらす。仕事を終え帰り道、
手を握り「家に寄ってかない?」
君は「うん」と答えた。まるで夢のようだ。
ガバっ!と起き上がった。
なんだ。。。夢か。
なんで一番大切だと思って
赤で書いた文字が
真っ先に消えてしまうのだろうね
日に炙られ
風に吹かれ
雨に降られ
もう留まっていることさえ難しい
剥がされることさえ忘れられた看板
伝えたいことは伝えられたかい
今はもう通り過ぎる人達に君は見えなくて
剥がれ落ちればゴミになってしまうね
せめて作ってくれた人にお別れを言いたいけど
大切な赤い文字が消えて
恥ずかしくて
情けなくて
会えなくなっちゃったね
小ちゃい文字まで読んでくれたら
もしかしたらわかってもらえるかも知れないけれど
もう消えたものが大き過ぎて
君でさえ君を疑って
消えたいって願ってしまったんだね
それでも君が貼り付いていることが当たり前の道だったんだよ
バスでたっているおとしよりに
「どうぞ」がいえなかった
おうちでおさらをわっちゃった
「ごめん」がいえなかった
がっこうでけしごむをかりた
「ありがとう」がいえなかった
「どうぞ」「ごめん」「ありがとう」
たったひとつのゆうき
わかっているのに
いいたいのに
ことばがでない
せんせいがわたしにいった
ひとつのことばでえがおがでるよ
ひとつのゆうきできみのこころが
おおきくなれるよ
せんせいのおはなしで
わたしはゆうきをもらった
ひとつのゆうき
わたしはだいじにしていきたい