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ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。

(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
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編集・削除(編集済: 2025年01月02日 01:55)

秋の古夢  日向

小さな火の粉が手の甲に口付けをする
ぱちっと音を立てて
空気を恥じらいに染る
いつしか紳士は形をなして
大きなものに手を伸ばす
誰の所有物であったか
空という広大な何かを己のものと定義する
彼の歩みを誰が止められようか
白帝の調べは彼に名を与えた
 
お空はどこまでも続いている
前に前に進んだところで壁があるわけでもない
後ろに進んだところで
前やも後ろやも教えてくれる本もない
偉大な彼は飽き飽きしていた
人肌は罪深き恋
時計草はあの日の口付けで止まったまま
ぱちぱちばちっと
火の粉が飛ぶ
ぶわりと空にくしゃみした
独りお空にくしゃみした
おっきなお口で歯を見せながら
 
お空は茜色にかわる
もともと茜色だった気もする
空の色は何色か
目に映る空はいつだって茜色だ
青い空があると
だれが教えてくれるだろうか、
 
黒い羽が落ちてきた
帰る場所は溶岩か
それとも厚い氷の中か
風は冷えて炎を揺らす
孤独は炎に焼かれてく
蜜の香りがトカゲを煽る
そぞろそぞろな毛が逆立つ
ぱちぱちばちばち燃えている
落ち葉は炎の中で踊る
栄光をかたどった雲は攫われる
傲慢な僕への罰かのように
攫われた雲は僕の罪をかたどる
サラマンダーの焔が雲を吸い込んでいく
ぬくもりは僕を寂しくさせる
炎が僕を包み込んだ
空から僕を守るように
 
サラマンダーが息を吐く
熱い熱いと泣く少年
熱さはしだいに思い出となる
あの日母がくれた昂揚する心臓
目を閉じて
頬は微かに湿っていた
あたたかさは涙を乾かす
ドライヤーのようなあたたかさ
心地いいあたたかさ
すぅすぅと寝息をたてる
鼻提灯は見えたり消えたり笑ってる
 
熱さは眼を砂漠にする
水を求めて眠りから体は起こされる
少年はいなかった
代わりに僕がそこにいた
むず痒さが僕を離れない
抱きしめてもらいたい
頭を撫でてもらいたいような
そんなちっぽけなもの
サラマンダーは息を吐く
熱くて溶けしまいそうな
重いようで軽いような
私をあたためてくれる流れ
朝かも夜かも夕方かも分からない
赫く橙と揺れ光る
私を燃やす炎は彼岸花の繭になる
真っ赤な揺籃は私を寝かしつけて
炎の揺れは歌になる
泣きじゃくる子に子守唄を歌うように
かつてすべての空を手に入れた翼が
とんとんと優しく背中を叩く
母の腕の中はあたたかいと知った
 
ただ淡く哀しく燃える
そこに意味などありはしない
ほのおは揺れる
曖昧に
炎だけが私をおんぶしてくれる
炎は燃える
ときには海に咲き
空を飲み込み
大地に立つ
無邪気で優しい僕の心
太鼓が鳴り止まないかぎり
炎は僕を燃やしつづける

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散歩道  こすもす

春のある日
散歩に出かけた

土手を歩いていると
ソーダ水のようなせせらぎが聞こえてくる

住宅街を歩いていると
園児のような小鳥たちがさえずっている
すれ違う人は数えるほどしかいない

橋を歩いていると
騎士のような白鷺が小川の真ん中に立っている
長く鋭い嘴が剣のようだ

小さな神社に立ち寄る
境内の木たちが微笑んでいる
神様の前で願い事をつぶやく

家への帰り道
日差しは蜜柑のように暖かくなっていた
風の色が変わってゆく
橋まで戻り川を見たが
白い騎士はもういなかった

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しゅきピ 喜太郎

たわいもない一言だよ
「あれ?香水変えました?
春らしくて良いですね」
ただトリートメントを変えただけなのに
雑な後輩程度に思ってたのに
年下で規格外のはずだったのに
あのたわいもない一言が
私のおひとり様の心に
深く深く浸透して
あの時からあなたを見つけるとドキドキして
話すだけでしどろもどろって
今の中学生でもならないっつうの!
でもね………言わせて
あの頃に戻って可愛く言わせて
理由なんて分からないけど
『ガチでしゅき‼️しゅき‼️だいしゅき‼️』

編集・削除(未編集)

Sunday Morning 上原有栖

ジリリリ 目覚まし時計の音
今日は日曜日 僕は伸びをしてベッドから起き上がる
もう用事は済んだから今日はゆっくり過ごせるだろう
洗面所で顔を洗って鏡を見たら昨日殴られた所に青痣が出来ていた
痕が残って朝からツイてない

目が覚めたら朝食の用意をする
食パンをトースターにセットして ベーコンエッグをフライパンで香ばしく焼き上げた
サラダとバナナを皿に盛り付けてからコーヒーをカップに注いで今日のメニューは完成だ

「それでは、次のニュースですが……」

キッチンで調理してる間に点けていたテレビでは
ニュースキャスターが淡々と昨日発生した通り魔事件の報道をしている
キャスターが伝える被害者は知人と同姓同名だった 顔写真は出ていなかったから本人なのかはまだ分からないな

食事を済ませて食器を洗っていると外の道路が騒々しい マンション前の道路を今日三回目のサイレンが忙しなく通り過ぎていく

身だしなみを整えた後に青痣をマスクで隠したら買い物に出かけることにしよう
重たいドアの鍵を施錠する時に
「グチャッ……ビチャッ……」
部屋の内側から湿ったものが落ちる音が響いた
僕はその音に一寸手を止めたが━━━━
何も聞こえなかったように部屋の鍵を半回転させた

黒のキャップ帽を目深にかぶった僕は足早にマンションの階段を降りていく
今日は『いつもの』日曜日
きっとお腹も減っただろう
食料(エサ)を買って帰るからね

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息子へ  まるまる

湯舟は
しばらく体を預けるだけで
私を芯から温めてくれる
時が来ると
ふわっと体のほどける感じ
私は お湯に溶けてしまう
至福

そうか
子どもの頃 父の言ってたのは
このことか
お湯から上がろうとする私に
まだまだ 温まっていないよ

わからなかった 
観たいテレビもあったし
もう冷たいところなんてなかった
もしかしたら
子供の体は小さくて
上から下まで温まるのに
父ほどの時間はかからなかったんじゃないかな
でも父にとっては
自分のメモリが 真実
子どもは 合わせるしかなかった

ふとそれを 思い出したのは
近所の小さな交差点
小さかった頃のうちの息子は
横断歩道のずいぶん前で
よいしょ と自転車からわざわざ降りて
青になるのを待っていた
 そんなに遠くじゃ人に当たるよ
 ぎりぎりまで来ていいんだよ
 そのたび降りたら遅くなるよ
そんな言葉をかけていた

何度目かのその時 息子は
ほんの少し声を荒げて 
 ここから先は 危ないんだよ
 坂道になってるんだよ

え そうなの?
確かにあった
横断歩道に差し掛かる所で
ほんのかすかな下りの傾斜
それは小さなキミと自転車にとって
全力で臨む関門だった
キミより力のある私には
まさかそうとは気にも留めずに
自分の正義を振りかざしていた

湯船からあがらせてくれなかった
あの頃の父と 同じだね

ごめんごめん
ひどいお母さん だったね
今さら謝っても もう遅い

これからのキミは
信号を待つ位置を決めるより
もっと大きな岐路に立つ
あの頃私がしたように
押し付けするわけには いかないね
そっと 見守るだけにするよ

自分で決めて進むんだよ
自分を信じて 自分の足で

少しは頼って欲しいけどね

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存在への恨み


空に突き刺さる
枯れ木があり
大地に燃える

ベンチには諦め切った枯れ葉が
見えない支配者を恨んで
舞い狂う
すべてのものは
あてのない怒りを

内に秘める
数千の目が
鋭く光る
ひとつのため息は

数千のため息となり
静寂のなかを染み透る

冷たく
冷たく

静を
保つ
老人が通り

若者が通る
あとには
冷たく研ぎ澄まされた
悲しみが

そっと残される
娘たちのざわめきは
一瞬こわばって
そこにころがる

来る年も
来る年も
見えない怒りは
じっと黙っている

その緊張が
何かを包み込む日を
じっと
息を閉ざして
待っている

気づかれず
存在への恨みは
この瞬間にも
復讐を用意する

神へ
自然へ
人間へ

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釜山  静間安夫

海と陸、
光と影がせめぎ合う
二千年の港-
釜山よ

古来、諸王国は
争奪を繰り広げたのだ
おまえの産み出す豊かな鉄と
天然の良港を巡って

そんな過酷な歴史には
いささかも関心を示すことなく
玄界灘の深い緑の波は
ただ岸壁に打ち寄せるだけ
単調に、物憂く

そして、おまえも
素知らぬ顔で
はにかみながら
旅人に微笑んでいる
郷愁の衣装に身を包んで

だからこそ
ユーラシア大陸の
東の果てに
辿り着いた旅人は
いつしか魅せられていく―
おまえの懐に
奇跡的に残された
古きアジアの面影に

さあ、旅人よ
ごらんなさい
釜山港に灯のともる、
このひとときの美しさを―

列をなして停泊した
イカ釣り漁船の集魚灯が
波止場を照らし出し
宙を舞う鴎の影が
舷側にちらちらと閃いている

街並みに目をやれば、
純粋なネオンの色調が
夕闇を背景に浮かび上がってくる
青、紫、黄、...
透明な光の束が
眼の奥に沁みとおる

その向こうは
海に迫り出すような山並み
すでに黒々とした
シルエットに変わっている

風が凪ぎ、
海岸市場のざわめきが
一層よく聞こえる
潮の香りが心地よい

ふと沖合で
明滅する稲光
一瞬浮かび上がったのは
対馬の島影か?

かすかに
春雷の轟が
海を渡ってくる今こそ
旅人よ
きみの胸底に深く
留め置かんことを

海と陸、
光と影がせめぎ合う
二千年の港-
釜山の姿を

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せめて友のままに  白猫の夜

揺れる瞳を隠すように
かたく瞼を閉じまして
声に出すことなく手折った枝を
葉っぱでつくった舟にのせ
揺れる川面に浮かべてみますと
どこか胸のすく思いがしました

あなたが触れる手に熱を感じて
振り解けるほどの理性は無くて
あなたの口から溢れる友愛に
ひどく ひどく
心が痛んでしまうのです

あなたの左の薬指
眩しく輝く指輪がひとつ
代表スピーチは任せるわね、なんて
地獄へ突き落としたすぐ後に
舞いあがらせてしまうのだから
惚れたが負けとはこのことでしょう

そう あなたは友なのです
想いを告げればきっとギクシャクと
元の通りにはならないでしょう
あなたに微笑みかえされたいので
この想いには別れを告げて
せめてそのままでいられるように…

人に言えない恋をしました
決して罪ではないけれど
決して罪ではないのだけれど
この先ずっと苦しめるのならと
切り刻むことを選びました

人に言えない恋をしました
決して罪ではないのだけれど
私は罪だと思ってしまうから
小さく小さく切り刻んで
花の小枝を笹舟に乗せて
涙が一筋川に零れて
流れていくのをじっと眺めて…

神様という方がいらっしゃるなら
ここらでどうかお許しください

編集・削除(未編集)

手と手は  月乃にこ

手と手を繋ぐ                  
誰かと手を繋ぐ
手を繋ぐとどうなるか
それを知ってしまったから
誰かと手を繋ぎたくなる

手を繋ぐために
差し伸べる手
誰に手を差し伸べるのか
誰かが手を差し伸べ返す
差し伸べられた手を
繋ぎ返せるのか
躊躇するのは何故なのか
繋ぎたい手は誰の手なのか

手をほどく
いや、手を振りほどかれた
せっかく繋げた手を
振り払われた
手を繋いだらどうなるかを
知っていたはずなのに
繋ぎ続けられなかった
手をほどいたら温もりが消えて
途端に震え出す手

手で顔を覆う
指の隙間から嗚咽が漏れ
頭の中で繰り返される
何故 何故 何故
けれど、胸の奥の方では確信している
先に手を緩めたのはどちらなのかを

手を胸に当てる
とくとくと
心臓が打つ音を感じない
冷えきった手だから
拍動は伝わってこないのか
息を大きく吸い込んでみる
さほど胸は膨らまない
肋骨の存在だけが冷めたい手に食い込む
滑らかではないぼこぼこした胸を
手で擦る
冷え切った手に温もりが戻り
感じなかったはずの鼓動に気づけるだろうか

手を組む
胸の前で手を組む
願いよ叶えとばかりに
きつく手を組むと
置き去りにした胸の奥の確信が目を覚ます
手を緩めてもよかったのだ
手が離れてもよかったのだ
思う存分悲しみを味わった
それで十分だ
と骨の下から声が発せられ
きつく組んだ手の中で熱が生まれる
手の中に籠ることを好しとしない
生まれでた熱は身体中を巡り
手を組むという意味は変換される
願いではなく
祈りへ
ただただ祈るだけで
生まれる安寧
手を繋いだ時に感じた
安らぎと悦びが甦る
思い出したその手は
繋ぎたかったあの人の手

手を広げる
遂に願いが叶えられたので
組んでいた手をほどいて
天に向けて広げる
太陽の熱をも吸収するために
手を広げながら
手を繋ぐことを否定しない
悦びを拡散するために
手を広げる
手を広げなければ
誰も胸に飛び込んではこない
手を広げなければ
自由に飛び立つことはできない

再び手と手を繋ぐ
互いの手の形 手の大きさ 
手を握る力が変わっても
互いに握り返し
絆が熟れる

手を繋ぐ
誰と手を繋ぐか
誰と手を繋ぎたいか
誰と手を繋いできたか
もう一度振り返ってみる

編集・削除(編集済: 2025年03月25日 18:18)

象徴を描く  荒木章太郎

俺は画家の頭だ

象徴を描く

抽象画ではない

写実しても現実には触れられないと

やさぐれていた
愛されたことがないから

愛を描くこともできないと

燃えさかる山のように

心は揺れた
だが

象徴で水を描けば

山火事は鎮まる

これが魔法というものか
触れられぬ現実を

思考でなぞり

我を山に放ち

他者を思えば

愛を知ることができた
これが信じるということか
ただ 苦しいのは

余白がなくなることだ
揺らげ 悩め

炎よ 燃やせ

意味を加えながら生きる

これが人間というものか

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