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拙作「一粒の嘘」を深くお読み下さり、丁寧な講評をいただき、ありがとうございます。
お褒めのお言葉を励みとし、ご指摘いただいたところは心に留めて、今後の詩作に活かしてまいります。
引き続きよろしくお願いいたします。
2月17日(火)~ 2月19日(木)ご投稿分、評と感想です。
☆カスタネット aristotles200 さん
とてもユニークな作品ですね。どこか、童謡の「おもちゃのマーチ」を彷彿させるような作品の空気がありました。また、日常と非日常が曖昧になる深夜2時という設定、オーケストラからの招待という出来事を現実であるかのようなものに思わせてくるところも面白いです。
オーケストラの演奏者は通常、フォーマルな服装で演奏されるのですが、こちらの演奏者パジャマ姿ですね。ここから、読み手として思ったのは、日常からの解放でした。そして、楽器を演奏することで生まれてくる楽しさ、内面の変化を感じさせてくれる描写。それは、読み手に楽しい想像の世界と、新しい自分の受け入れという明るさを感じさせてくれました。また、オーケストラに加わって演奏するという誇らしさも感じさせられ、音楽からもたらされたポジティブな内面が伝わってきて、あたたかな気持ちになることができました。
個人的に気になるところは三点でした。一点目は「はい」の重複。最初の「はーい」は応答の「はい」ですが、二番目の「はい?」も流れのまま応答と読み流されてしまう可能性もあるので、困惑や疑問の別の言葉を考えてみるのもよいかと思いました。二点目は「扉を開ける/警察を呼びますよ!」の部分。こちらだけ、どこか脚本の筋書きのような感じになってしまっているので、扉をこじ開けて入ってきたという表現や、閉め忘れていた扉から入ってきたという表現等を持っていくと、自然な流れになっていくと思いました。三点目は、作品後半にある、夢オチの部分です。夢オチを用いた作品は多いと思います。なので、午前二時という現実と非現実の境界とされる時間のもとに起こった出来事であることに関連付けて、夢だったのか現実だったのかをぼやけさせると面白いかなと思いました。「夢か……」という部分を省略してみるのもよいと思いました。
聴覚を刺激する楽しい雰囲気に満たされた作品。疲れた自分を解放することや、新しい自分になること、なれると思うことで広がる可能性を感じさせてくれるメッセージを、作品の内側に感じさせてくれる作品でした。今回は佳作一歩手前を。
☆春夏秋冬 喜太郎 さん
日本には四季があります。最近では不安定な気温の変動などにより、二季化しているとの見方もありますが……。しかしながら、古くから続いてきた四つの季節の情緒に、日本人は寄り添いながら、自身の心情を重ねてきたのだと感じさえてくれることは、変わらず、引き継がれていると思います。こちらの作品は、春の希望、夏の情熱、秋の哀愁、冬の温もりと寂しさという季節の移ろいに、主人公の繊細な心の流れを重ねた、情緒豊かな表現が多く見受けられる作品になっていると思いました。自然の美しさ、そして君という大切な人を想うことから生まれてくる心の豊かさを、優しく、語りかけてくるようなリズムで表現してくれていますね。
気になったところは、二連目の「心が汗をかいている」でした。他の連の比喩とは、少しだけ違って、直接的な感じがしました。全体的に同じような比喩に揃えた方がよいかなと思いました。あとは、最終連の「もう時期」です。どこか口語的な感じがするので、「やがて」などに変えてみるのもよいかなと思いました。
作品の後半にある「君がいて 君がいた」という言葉は、とても印象深い表現でした。さらに追い打ちをかけて「下から見るか 上から眺めるか/交わる所はひとつだよ」と重ねられた表現は、「君」が自身にとってどれほど大切な存在であるか、また、どんな季節においても一番の中心にいるということを強く感じさせてくれました。とても印象深い表現でした。
言葉を通じて、日本ならではの情景と心情を表現された作品、今回は佳作半歩手前を。
☆絶望という名の曖昧 トキケッコウ さん
自らが進んで捨てたものを、後に自分の一部のように感じてしまう深い喪失感と取り返しのつかない気持ちを表す絶望。そして、そこから一筋の望みを見出すために一歩踏み出そうとする思いがありありと感じられました。
一連目。自ら捨てたものの具体例が並べられていますが、五段目の豚は、後の狼に続けるために並べてくれたのかな。前連で犬猫という動物系を並べてくれていますが、誤認識を防ぐために「普段食べている」をつけて差別化いるところは細かい配慮だと思いました。フレーズ自体が少し長めになってしまっていると感じるので、「ふだん好んで食する」などと短めにすると、引き締まった感じになると思いました。二連目以降に繰り返される「私に」について。①「私が捨てたのは/私に捨てられたもの」や、②「私に/それを探す旅が/どれだけ長かったというのだろうか」どちらの「私に」もこの詩の中では意味が通るのですが、現状のままでも充分ですが、①「私が捨て去った者」②「私が/それを探す旅が」にすると、より自然に意味が伝わるように思いました。
全体的に見て、一つの単語の中に、深い意味が込められていると感じさせてくれる例えが絶妙でした。例えば……
⑴ 「牙」……作中で「絶望」の代名詞として登場させていますね。「牙」とすることで、何かに抗い、力尽きて絶望するまでの様子、「噛みつく」「歯が抜ける」「痛がる」「死んで残す」のなどの心の過程が、まるで体現するように伝わってきました。⑵ 「二月」……「曖昧」の代名詞として登場する「二月」。「二月」という、月の中盤までの厳冬と、中盤以降にほのかな春が共存することに着目し、絶望の深い底から一筋の希望を見出そうとする様子を表現した比喩は、とても独創的で印象深いものでした。とてもよい意味で「曖昧」という言葉が光ったと思います。⑶ 絶望という言葉は希望が空っぽになるという意味でもありますが、希望は絶望の後にやって来ることを思うと、作中で一筋の春を感じさせてもらう瞬間に、最終連の「肌色」という言葉に、体温を感じました。そして、「重ねる」ではなく「重ねてほしい」という歩み寄りの言葉を拝見した時、ほのかな希望を感じることができました。
絶望から一筋の希望を見出すために立ち上がる様子は、さもすれば伝えたい言葉が増えすぎて長くなりがちの作品になることが多いと思いますが、うまく、ほどよい長さにまとめられていると思いました。また、独自の発想と言葉のセレクトで、一語に多くの意味を凝縮されていると感じさせてくれるところもよかったです。佳作を。
☆「なりたい」 星影 流 さん
初めてさんですね。今回は感想のみを書かせていただきますね。
水の持つ色々な性質をしっかり見つめ、そしてその性質を自分自身の理想とすることの描写に、清流のような純粋な姿を思い浮かべさせくれました。
「偉そうでもないし」「居ても邪魔にもされず」「誰かのほんの少しに なりたいんだ」という言葉は、昨今よく時事ネタにでてくるような、お金や権力的な欲求とは、程遠く、ただ、少しでもいいから誰かの役に立ちたいんだという、とても清らかな気持ちで満ちていました。また、「無いと困る」存在であるという描写は、水が生命の源であり、あらゆる生き物にとって不可欠であることを改めて実感させてくれる言葉になっていると思います。ところで「水って無いと困るのに」が三連に渡ってリピートされていますが、そのうちの一連、「必要な時には無くて」の部分ですが、その状況を更にわかりやすくするために「水って無いと困るのに/渇水で必要な時には無くても/見つけた時には喜んでもらえる」というような感じで、実例を加えてみるのもよいと思いました。
誰かの貢献したい、支えになりたいという詩の一連の流れからの「僕はそういうので/いたいんだ」という、言葉のつながりから浮かんできたのは、宮沢賢治さんの詩、「雨ニモマケズ」の「そういうものに私はなりたい」という結びの言葉でした。星影さんの作品は、水という身近な存在を通して、賢治さんの作品のような、自分よりも人のためにという気持ちを理想とする風景が重なる作品に思えました。「誰かのほんの少しに なりたいんだ」という謙虚な気持ちも印象深い、真水のような作品でした。
☆芯の重さ 荒木章太郎 さん
ネット社会におけるコミュニケーション、言葉のやり取りや葛藤。そして、創作の課題について描かれた力強い作品だと思いました。
実際に作品を創作することから踏み込み、さらに個々の日常の見せ方に至るまで。ネット社会では、万人受けする世界を作り上げたいという一面も一部で見受けられ。そのような社会に対する作者さんのこみ上げてくる地鳴りのようなフレーズの数々は、ネット社会では自分の感情でさえも表現の道具のようになりうるという怖さを強く感じさせてくれました。こうでなくてはならないという暗黙のルール。少しでもはみ出せば、それは生身の真実であっても、その社会で受け入れられなければ、即座にその道具は、時には、人の命を終わらせてしまう、攻撃態勢に要する兵器にまで成り代わってしまうという、とてつもない恐怖に直面するということも感じさせてくれました。
三連目の「挟まって収まっていた」はどこかつながりがうまくいっていないような気がします。「狭まって」を「窮屈に」や「無理矢理」のような言葉に変えてみてはどうでしょうか。七連目の「思い重い」ですが、こちらは意図的なのかな。どこか誤入力に勘違いされてしまいそうな気がしました。通常の「思い思いの言葉」でも伝わると感じました。
「夜に脅されていた優しさが朝の水平線にひれ伏していた」という表現は、暗闇の中で抱いていたものが、朝の光によって見出される、あるいは新たな形で向き合わされる情景が読み手の目前に広がり、とてもドラマチックでした。そして、課題解決に対する一筋の光、または「信念を持てる」という希望をも感じさせてくれました。それは、「直接ぶつけることをやめた/語れない場所で/思い重いの言葉を/削って削って芯を残せば/剥き出しの言葉より強度が上がり/それはもう振り下ろす/必要がなかった」のフレーズで、読み手の私も確信できました。
最終連では「言葉が重いのではない/俺が軽かっただけだ」だと誰を責めることもなく、静かに内省しています。真の言葉を紡ぐということは、安易な自己表現に寄りかかることでもなく、表面的な反応による評価や数値に左右されるものでもないのだ。そのようなことに振り回されず、言葉の本質を見極めることなのだという、強固な信念のようなものもたくさん伝わってきました。ネット社会における言葉の在り方について深く考えさせてくれる作品でした。今回は、ふんわりあまめの佳作を。
☆一粒の嘘 ゆづは さん
段ボール箱を片付けるという作業を通じて、過去の自分との決別や心の整理をするという内面を感じさせてくれました。
二連目。段ボールを整理して積み重ねる様子を、アコーディオンに例えるところは、とてもうまいなぁと感じました。楽器=演奏というイメージから、緊迫の糸が剥がれるような、解放された空気を感じることができました。「部屋が呼吸を取り戻す」に繋がるなぁと感じました。三連目では「剥がれきれなかった糊の跡」や「ぶつけて潰れた角の記憶」から、何らかの誰かとの過去の暮らしの様子が感じられました。「きつく縛りあげる」ということから、胸が締め付けられそうな切ない出来事であったかもしれないと思わせてくれました。四連目では、身の回りにあるものを処分することで、楽になれるという強がりや慰めにも似たものも含む、複雑な心境を感じさせてくれました。
五連目の「カッターの刃を収める」というフレーズは、内面にある深いものを感じさせてもらえました。段ボールの整理を完結させるときのカッターの刃。紐のいらない部分を切る=縁を切るを彷彿させます。静寂の中で広がるキリリと鳴るカッターの音は、聴覚を通じて過去との終結を印象付けてくれました。六連目も印象深いです。雨にふやけて~名もない繊維に還れという表現は、雨に濡れてどうにでもなれという気持ちと、できる限り自然に忘れてしまいたいという、相反する気持ちを感じさせてくれました。まだどこかまとまりのつかない過去に対する複雑な心情が伝わってきました。
気になるところは最終連でした。六連目の「雨にふやけて~」で、読み手の私の頭の中には、整理が終わって束ねられた段ボール箱の、外での様子が浮かんでいました。そこから突然出てきたのは「毛布」という言葉でした。どういう「毛布」であるのかがわからないので、結果的に物語の全体像がぼやけてしまっているような気がしました。「クローゼットにしまわれたままの毛布」「新しい毛布」等々、どういう毛布であるかというだけで情景も変わってくると思います。また、物語の全体像の枠をあと少しはっきりさせることで、どういう物語であるかという、読み手の想像性をアップさせることができるかもしれないとも感じました。繊細な心情の描写が印象深い作品でした。今回は佳作一歩手前を。
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早いものでもう三月。窓から差し込んでくる光がやわらかく感じられるこの頃です。
人のこころも、できる限りやわらかくがいいですね。穏やかな春を迎えることができますように。
みなさま、今日も一日おつかれさまです。
今回も投稿を読んでいただき誠にありがとうございます。
今回はファンタジー調をイメージした物語です。
確かにゲームの装備品でありそうな名称ですね。
宝箱から出てきそうな雰囲気です。
元ネタの伝承話や伝説は探せばありそうですが、
一から頭の中でストーリーを組み上げてみました。
もう少し背景や説明を丁寧に積み上げるべきでした。
━━━「魔力」。そうです!
暗にこの言葉の力で押し切ってしまいました。
ご指摘の文体について。
以前の評で詩は、「時には振り切って、役になりきって表現するのも良い」というお話がありました。
想いをぶつけるくらい熱いエネルギーを持った
詩行を、これからも作り上げていきたいです。
次回も、どうぞよろしくお願いいたします!
※私も大河ドラマ見ています。
主役が秀長なので、いつもの三傑視点からではなく
どのように戦国大河を描いていくのか楽しみです。
余談ですが私は現在、神奈川の金沢区に縁が深いので少し前の「鎌倉殿~」は毎週盛り上がってました。
毎週日曜日は、子供とリモコンの取り合いです。
明日もかな(笑)
今回も私の詩に丁寧なご感想を頂き、誠にありがとうございます。佳作
との評をくださり、とても励みになります。
そうですね、まさに徳川幕府こそ最大の僭称者ですね。仰るとおり、幕末が
その点をひときわくっきりと浮かび上がらせているように思います。
今後とも、どうかよろしくお願い致します。
佳作の評、ありがとうございます。
投稿するに及んで「タイトルに月を日付をいれるのはどうなのだろう?」とか「区切りに文字化けするような記号はセーフなのか?」など心配していました。好意的にとらえてくださり、ありがとうございます。
あの日、あの月じゃなかったら書けなかったとも思うのです。
ご提案のタイトル素敵です。
あの月だとウサギも窮屈そうだし、月見団子もそんなに盛れなさそう。
とか思ったりしました。
それをそのまま入れると、また長くなりそう……だから、連作という案ですよね⭐︎
松本なりに焦点を絞ってみました。
三浦さんが以前投稿されていた『WHAT'S NEW?』。
洋画の一場面がセピア色なのに鮮明に描かれた、胸が切なくなる絞り方が出来たらなぁと思います。
あそこを目指してみたけど……って意味では、まさにこの週に書けて良かったです。
ありがとうございました。
ついでに、歴史ばなし。
NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」に、ついに夜盗の親玉・蜂須賀小六正勝、登場であります。
彼は後年、豊臣政権の無二の臣下になります。その後、一族は時代を上手く泳いで徳川大名としても生き残り、明治維新を迎えます。蜂須賀家は華族・侯爵になったのです。ここからは最近聞いた話題です。紹介したいと思います。
蜂須賀侯爵が明治天皇に謁見を賜りました。一室で天皇を待っている間、机に置いてある天皇御愛用のタバコの箱が気になりました。自分も愛煙家の蜂須賀殿は欲しいです。くすねても大丈夫だろうと思い、記念に一本、失敬しました。やがて、明治天皇、御入室。
鋭い帝はタバコが一本減っているのにお気づきになられました。部屋の状況から考え、事態は明らかでした。帝は怒るでもなく、笑いながら、こう仰ったそうです。「蜂須賀よ、血は争えぬものよのう~!」―これは蜂須賀家の先祖に夜盗説があったからです。この家に伝わる盗みの伝説。明治天皇の諧謔ぶりと蜂須賀侯爵殿の恐懼ぶりが活写されたエピソードです。 では、また。
1 松本福広さん 「三日月 2026.02.19」 2/20
注目すべき2~3連。月をこのように書くのは、もうアイデア賞的に素晴らしいです。そして、この連を起点として、詩は多くの要素に広がっていきます。
「月が膨らむ為の食べ物のこと」
「空と地上のこと」
「お月さまと”僕“の優しい触れ合い」
こういったところでしょうか。主人公は幼稚園とか小学校低学年の男の子でしょうか。子供らしく微笑ましい発想があり、メルヘン調も好感です。これは松本さんの「なりきりの功」と言えるでしょう。
ラストの3連はフィナーレに相応しい細やかさと優しさがあります。これがあるからこそ、この詩は輝きます。この詩の男の子に佳作をプレゼント致しましょう。優しい子ですね。
アフターアワーズ。
単元を示すマーク(?)もユニーク。月の写真は、この詩にぴったりです。どこか可愛い。
日付けも晴れやかにタイトル!
ここからは聞き流してください。どうも、この詩はモチーフとして、広がりを持っていそうな気がするのです。たとえば、連作形式にしてメルヘン、童話調なストーリー詩です。月と少年の触れ合い幻想のような……。「はらぺこお月さま」なんてタイトルも可愛い。
あくまで参考です。
2 上原有栖さん 「焔(ほむら)の指輪」 2/22
これはゲームの装備品かなにかでしょうか?全く予備知識を持たない人間が素の状態で読んでどんなことが書けるか、試してみたいと思います。
最初に躓くのは「装飾なぞ無く」「圧倒的な美」。「Nothing」でどうして「ALL」になるのか?この疑問です。何か裏付けとか背景は欲しいわけです。まずそこが視覚的美の問題です。次に身に付けた時の身体性の問題です。ここも「凄い、凄い」的感覚で、論理的には釈然としません。
ですが、この両面―視覚性と身体性―を統括する言葉が存在するのです。「魔力」ということです。乱暴な言い方をしてしまえば、この言葉で、とりあえず全ては文学的に完結してしまいます。僕はこの詩をそんな風に思っています。一点、面白いな、と思ったところは―、
若者よ そなたに
この指輪の
主となる資格はあるか――――
のくだりです。指輪が身に付ける人間の本質を衝いて来る。疑問を投げて来る。案外、此処がこの詩の肝かもしれない。最後に文体について触れておきます。ファンタジー性を見事に纏い、志高く品格ある詩行です。ただ、よくわからなかったので、すいません、評価はパスさせてください。
3 晶子さん 「閉経」 2/22
うーむ、デリケートなテーマですねえ。 男の僕には全くわからない領域・世界です。
同時に、割とプライベート性もあるので、評を書くのもなかなか難しいです。
3連目は“あった頃”の偽らざる思いでしょう。曰くー。
「自分ではないものと会話・修行・神聖なものを預かって・嫌ばかりではない」
このあたり、男からすると、納得と微妙が”微妙に“交錯する感じでしょうかねえ?
ちょっとヘンな例えなんですが、
A…(あー、もう女じゃないんだ……)女性である自分の証明書を失ったような喪失感。
B……「あーやっと終わった、せいせいした!」といったアッケラ感。
両方、想像できるのですが、人によって、A or B? A and B?
ただし、この詩は「それでも」以降、非常に爽やかな意志の高まりを感じます。ここが主要部。
これを境に、どうぞ、新たな人生の局面を晴れやかに過ごしてください。ある意味、書きにくいことを、よくぞ書いてくださいました。その意義の佳作です。
アフターアワーズ。
ある人によると、人それぞれとしながらも、最初、Bで月日が経ってからAが来たそうです。今はもう、全然慣れたそうです。
こういう事を見聞きし、その他もろもろ、女性は本当に大変だと、つくづく思います。真に尊敬されるべきは女性でしょう。
そこいくと、男なんて粗野で単純なもんですよ。
4 Emaさん 「はなつけ」 2/22 初めてのかたなので、今回は感想のみになります。
この詩は日記風、エッセイ風ですが、なかなか面白いことが書かれていて感じ入った次第です。
基調になるのは、雪の日の選挙です。選挙は全国共通でしたが、雪は地域差があったかもしれない。前半は雪以外は普通の休日描写です。外に出て「近くの学校に向かう」が、この詩の主要部分の導入です。無事投票を終えての帰り道。雪の山茶花。白に紅が映えたことでしょう。選挙のせいでしょう。花のイメージは思わぬところに向かいます。開票結果、当選者につけられる花マーク。タイトルにもなった「はなつけ」です。「一票にのっかったであろう/雪の重みをおもう」―このあたり、雪の選挙日を美しく表して印象的です。最後は「世間とわたし」とも言えそうなテーマ性を帯び、大きく終わっています。詩は各方面に少しづつ触れ、それでいて違和感がない。個性的な日を上手く捉えて綴られています。いいですね。
また書いてみてください。
5 相野零次さん 「仲間」 2/22
人間賛歌です。人間とは生ける多面体と思うのですが、もちろん悪い面も持っていますが、僕は良い面の方が多いと思っています。
それは先天的なものに加えて、後天的なもの―つまり人間自身や社会が生み出したもの、マナー・慣習・常識・道徳・法律など―が人間を良質に補佐していると思うからです。この詩はいわゆる「性善説」に沿って書かれ、何の批判も受けない立場を取っています。
このタイトルはおそらく「人間同士」とも置き換えられるでしょう。「仲間」としたことで、人間の美点や平等や連帯が、フワリと身近に舞い下りて来たような、そんな印象を持つことができます。けっして長い詩ではないところで、言っている。
その思い切りの良さも、むしろ爽快。当然の佳作です。
6 小林大鬼さん 「如月刻」 2/23
今年の春節は2/17。 休暇は 2/15~2/23だったようです。
初連は「新年おめでとうございます」といった意味あいでしょうか。ただ次が「消え去りて」。
最後が「終わりを告げよ」で、どこか寂しい感じなんです。中間は比喩的叙景です。「一羽の鶴」
何らかの隠喩でしょう。投稿日付けが春節の終わる日なので、そういった詩なのか、それとも春節全般に関わる中国社会事情を暗示したものか。政府が渡航自粛を呼び掛けているようだし、ひところの大挙訪日・爆買いなども影を潜めたようですし、春節自体が変わりつつあるのかもしれません。それらも含めて、よくわかりませんでした。すみませんが、評価はパスさせてください。
アフターアワーズ。
ただし、旅行者は増えているようです。飛行機は減便しているようですが、そのあたりのアンバランスもよくわかりません。
7 静間安夫さん 「僭称者」 2/23
「せんしょうしゃ」 「僭越」の「せん」ですね。調べると……
「僭称者」……身分制度の下で、本人の身分を超えた地位や称号を名乗ること」。専ら他者からの評価としての言葉です。これは歴史が関わってきますなー。この定義のみに局限した場合、弊害は大きくないのですが、“僭称的な”者が政権を簒奪した場合をこの詩は扱っています。たとえば、日本の三大幕府と豊臣政権は明らかに身分や格が下の者に倒されています。そういった意味で、この詩の主旨は合っています。僕が興味深いのは、6連です。ここでは、例えば徳川家康です。「力こそ正義」で、旧主・豊臣家の滅ぼし方はもう犯罪的なのですが、結果の江戸幕府とは長期にわたる安定社会でした。つまり、この詩では7~8連がそれを表しています。しかし、それ以降はこの“元僭称者”にも滅びは来るのですね。このくだり、僕はどうも幕末がイメージしやすいです。時代の動きで今まで振り向かれもしなかった天皇が担ぎ出される。天皇という「正統」から見れば、徳川など僭称も甚だしいわけです。9連目以降最後までも迫力がありますね。そして、最後、現代にも通じる部分。ここは人間が本来的に持つ「性(さが)」のことと思います。「5」 相野さんの稿でも触れたのですが、多面体としての人間の良くない面が今も時代を越えて存在する。そういった意味で終連は警句でもあるでしょう。歴史社会学。「静間史観」とでも言いましょうか。通史的にも大変参考になりました。佳作です。
評のおわりに。
さて、3月。
じっとカレンダーを見ます。
3/1が日曜日。
2/1も日曜日。
(それがどした)
2月の日数が半端だった偶然です。
(それがどした)
もうすぐひな祭りです。
では また。
評価をありがとうございます。
何気ない日常と埼玉県でも雪が降った時の事を詩に書いてみました。
変化する天気と心情を詩に書けないものかと思いました。
アドバイスを参考に次回作に繋げたいと思います。
夜になって
家の外は騒がしくなった
群衆が
酒臭い息を吐きながら
大通りを練り歩いていく
手に持つのは
燃えあがる松明
錆びた農具を振り回したり
古びた猟銃を携える者もいる
年端もいかないそばかす顔の青年は
隊列の隅っこで
威勢よく木の棒を振り回していた
喧騒に息巻く父に連れられて
五歳年上の兄様は
お揃いの黒いバンダナを首に巻き
意気揚々と路上へ繰り出す
丸い瞳は
熱にうかされたように輝いていた
二人は嬉しそうに闇に消えていった
「馬鹿なことはおやめなさい」
母の忠告が耳に残っている
どうして男の人はみんな騒いでいるの
怪我をしたらどうするつもり
少女は寝室へと駆け上がる
どこからか野太い雄叫びが聞こえて
少女は思わず布団に潜り込んだ
『怖い』
震えを止めたくて
枕で
頭が隠れるように覆ってみる
伸ばした髪の毛が
ヒリついた空気で逆立った
石畳を靴が踏み締める音が
次第に遠くなっていく
みんな どこへ向かっているのだろう
みんな だれに向かっていくのだろう
少女には分からなかった
分からなかったから
いつも一緒に寝ている縫いぐるみに
訊ねてみる
「ねえ みんなは何がしたいのかしら」
ランプに照らされた相棒は
この時ばかりは口を閉ざしていた
大通りが静かになったと思ったら
旧市街の教会の鐘が鳴りだした
外を歩く野良犬の遠吠えが聞こえる
どこかの家で赤ん坊が泣いている
今日は夜になっても街が眠らない
『やっぱり怖い』
少女はまだ震えていた
外の様子が気になったから
窓を少し開いて覗いてみる
石畳の端に
焼け焦げた縫いぐるみが落ちていた
こちらを見つめる光の無い目と
見つめ合ったとき少女は思った
「この世界は醜いわ」
こんばんは。
遅くなりましたが島さん今回もじっくり読み込んでいただき評をありがとうございました。
名作&代表作入りとのこと、全く実感がわきませんが嬉しいです、ありがとうございます…!
ご指摘いただいたヒントの少なさですが、実はあえて少なめにしたところがあります。結果不親切になったり、読みにくくしてしまうことにつながったかなと思っています。意図としては自分の書く詩はあまりにも読み手を誘導しすぎて解釈の幅を狭めてしまっているのではないかとの思いがあったからです…このあたりの落としどころが掴めません…。
コーヒーの粒子については散々語彙選択に迷った箇所です!笑
懸念通りになってしまいました…微粒子という単語は思いつきませんでした、これならコーヒーそのものを想起させることを回避できそうですね、ありがとうございます。
少し前から苦手意識のあった短詩をひたすら書くようにしていたのですが、迷路に入り込んでしまったようにスランプにはまっています…書くペースを落としていますが、ずっと感覚が迷子です…またどうぞよろしくお願いします。