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また、詩人に向け成長を目指したいという方もこの掲示板をご利用下さい。
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ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。
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編集・削除(編集済: 2026年05月30日 02:08)

みんなの生き方  三津山破依

二、右手の意見

まあ、どうでも良いのでは?
他の意見なんか聞いていられない。
右寄りに進むだけだから。


一、左手のつぶやき

おいらはもう、
つきあっていられない。それでも
右手はうわの空。
チクショウ!
手のひらで
右肩のほこりを払ってあげたのに。

好いとこ取りは、いつも右手。
おいらは熱い茶碗を持ち、
オマエはお箸をチョイチョイと。
結構、熱いんだよな。
知らないだろ。
せめてもう少し、美しく、
お箸を使って欲しいのだけれども。

オマエは良い感じの女性の
髪を撫で、涙をぬぐい、
ヘネシーを掌で
グラス越しに香り立たせても、
おいらは大人しく
膝に手をおいている。

羨ましくなんて、ないからな

良しとしよう。
これからは好きにやらせてもらうから。
冷や汗は自分で拭けよ。


三、生きていくには

飯も食べなきゃならない。
ああやって、こうやって。
そもそも割り箸は
両手でまっすぐ裂きたいものだ。

右手なら、上手くいくのか。
左手でも、上手くいけるのか。

はてさて、
実はどこかで繋がっていて、
誰かのためにそこにいる。
右手と左手で握手してみても、
あんまり上手くはいかないんだ
けれども。

編集・削除(未編集)

お御籤  May

毎年初詣で出かける神社に小指の爪程の縁起物のおまけが入っているおみくじがある
熊手=福をかき集める
桝=益々繁盛
かえる=無事に帰る
手術を受ける予定の年
私はかえるを引当てた
脳のバイパス手術が決まり
余命宣告を受けたかのように暗かった年の始めだった
おみくじは
枝に結んだから吉凶は忘れてしまった
小さなかえるを大事に財布に仕舞い買い物の度に思い出した
まるで祈りのように

手術が終わり病室で目覚めると夫がベッドを覗き込んでいた
主治医と担当医が病室を訪れ
「僕の事、分かる?」と尋ねた
変な質問だな、と思いつつ
「黒田先生と大奈先生」と答える
「大丈夫だね」と2人の医師は部屋を去った
腑に落ちない私に夫は
「ベッドで暴れて大変だったんだ」と説明
「良かった」と安心した様子だった
仲の良い看護師さんが回診に来て
「大丈夫そうですね」と声を掛け
耳元で「おかえりなさい」と言った
ふうっと息を吐いてぼんやりした頭を振った
自分の意思じゃない
待っている人達の為に
私は帰還した

編集・削除(編集済: 2026年11月01日 11:00)

歴詩奇譚 鎌倉篇 二 「守時」

*鎌倉幕府最後の執権 北条(赤橋)守時

幕府滅亡にあたり
数奇な運命を伝えて
時代の記憶から去っていった

彼が執権になったのは
自らの資質でも努力でもない
*ある政争の果てに
指名されたに過ぎない

彼が
凡人だったか
賢人だったか
それすらわからない

彼の執権在任中
幕府は存亡の危機に瀕していた
そんな異常時
彼の本当の意志は何処にあったろうか?

京都では 後醍醐天皇の倒幕運動が激化
それを討伐する軍勢が鎌倉を出発する
その中に有力御家人・足利高氏(後の尊氏・足利幕府初代将軍)がいた
高氏は倒幕側に寝返るのではないか?
当時そんな危惧があった

ここに深刻な事情がある
足利高氏の妻女は赤橋守時の妹・登子
つまり守時は高氏の義兄
果たして高氏は幕府に反旗を翻した

ここで守時の立場は悪くなる
「赤橋 足利に同心して裏切りか?」
執権ながらその心事を幕府から疑われた
幕府は高氏出陣にあたり妻子を人質に取っていた
当然な処置である
だが高氏の妻子は人目を盗んで脱出

ここで守時が問題なのは
その逃げる姿を
見逃してやった可能性が高い
おそらく事実だろう
おそらく妹と甥を思ってのことだろう
しかし これは明らかに利敵行為である
執権・守時は幕府により幽閉させられた

ただし
彼には幕府を裏切る心は全くない
確かな事実である
肉親と
自分が拠って立つ幕府とは
全く次元が違う

新田義貞の倒幕軍が迫っている
ともかく鎌倉の危機である
総帥・北条高時は執権・赤橋守時を召した
出陣を促す
「父祖伝来のこの地を守るがよい!」

高時としては守時の去就を試すつもりだったろう
あるいは こうも言える
守時の本心を察し
高時は守時に死に場所を与えてやった
むしろ 好意だった と

赤橋守時 執権ながら
自ら最前線に身をさらす
自らの潔白を示す為
鎌倉七口のひとつ 巨福呂(こぶくろ)坂から
洲崎にかけての戦場(いくさば)
この地で一日に六十五回の戦いを敢行し
意地でも生きて帰れない
自害した

もはや彼にとって
勝ち負けではなかった
繁栄でも滅亡でもなかった
ただ 裏切ることなく
赤心をもって幕府に従う

自らの死によって
潔白を明かすのみ
歴史に刻むのみ

利害でもなく
打算でもなく
名前でもなく
地位でもなく

与えられた
自己の“時を守る”ため



*鎌倉幕府最後の執権……よく北条高時を”最後の執権“と勘違いする向きがあるが、そうではない。最後の執権は、
通称・赤橋守時こと北条守時である。彼の生まれは赤橋流北条家で家格は本家に次いで第二位。得宗(本家総帥)の
北条高時が実務者としての執権を分家筆頭の守時に委嘱したもの。

*ある政争……次期執権を誰にするかで政争あり。北条(金沢)貞顕がなったが、反対勢力の巻き返しに遭い貞顕が恐れをなし、
十日で執権を辞任した代わりに赤橋守時が指名された。

*******************************************************

付記。

〇赤橋守時が最後に守った巨福呂(こぶくろ)坂や洲崎は私の家から近い。とりわけ洲崎は激戦地であり、彼の自刃の地。
現在、「洲崎古戦場」の碑が立っている。近くの小さな森には、その戦死者の為の供養塔が立っている。
俗に「泣き塔」と呼ばれ、昔はその塔から、むせび泣きの声が聴こえたという。この塔は今も同じ場所に現存するが、
鎌倉市再開発の対象になっている。赤橋守時の墓はその菩提寺の鎌倉市扇ガ谷・浄光明寺にある。

〇大河ドラマ「太平記」では、赤橋守時を俳優・勝野 洋が演じておりました。その意志の強さ、かっこよかったです!

洲崎古戦場碑

編集・削除(編集済: 2026年11月01日 06:54)

紫蓮花  ゆづは

宴の灯を吹き消すように
熱を帯びた季節が
冷たい首筋を撫でてゆく

あんなに高く
天を指していた指先は
今 抗うことをやめ
昏い水の階段を
一段 一段降りるたび
爪先から記憶が剥がれゆく

飾り立てた仮面の下
光を吸い込んだ紫の衣が揺れる
すべては
無音の闇へと還るための重さ
冠を脱ぎ捨て
深い眠りの淵へと 身を投じる

裁きも 嫉妬も遠く
心の楔を ひそやかに抜いてゆく

泥の底に
かつての輪郭は霞み
閉じた瞼の裏に 
幽かな光がひび割れる

誰にも見つからない場所で
終わりは 始まりの温もりを消して
凪いだ鏡面の向こう側

約束だけが
雪のように
世界のすべてを 覆っていく

編集・削除(未編集)

がむしゃらに  虹乃 衣里絵

がむしゃらに働く
外野から 何か聞こえても
気にせずマイペース
然し 迷惑だけはかけぬ様に
誠実さを忘れずに働く

がむしゃらに創作する
誰もが驚くものではなく
お涙頂戴でもなく
成る可く 等身大の視点から
媚び諂いのないものを創作する

がむしゃらに遊ぶ
へとへとになっても
次の日への余力は残したい
然し 悔いは残さずに居たいから
全力で 尚且つ節度を以て遊ぶ

がむしゃらに生きる
働く時 創作する時 遊ぶ時
どこか 抑え目になりがちだから
せめて 人生そのものは
一心不乱 節度なく生きる

文字通りの がむしゃらは
時に 大人げないものだから
でも 人生そのものは
誰の指図も受けずに
自分を信じて 歩みたい

編集・削除(未編集)

飴色の10月  月のサカナ

不思議ね

刺さるような夏の日射しは苦手だったのに
過ぎてしまえばなんだか懐かしい気がするわ


太陽の蜂蜜色が煮詰まって
ほんの少しだけ色濃くなったような

10月は柔らかな飴色


束の間の優しさで
火照りを鎮めてくれた涼しい風は

もう少しすれば
夏の日射しよりも残酷に
肌を切り裂く冷たい刃に変わるから

暖かい寝床で
夢の首すじにしがみつく準備をしようか



日に日に空が高くなり
日に日に雲が薄くなって

夕陽が名残惜しげに投げ掛けた
最後の一条の茜が薄れ

一日が終わる度に鮮やかだった色たちが
彩りを無くしてゆく10月は

柔らかな飴色
そしてセピア色

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サクラの味  蔵

"継母(かあ)さま、
これはサクラのチョコレートだというの
マーケットでみつけたの
サクラの花は見たことあるけれど
食べたことなどないの

ねえ 継母さま、
これはサクラの味なのかしら?"

桜の味を知らないあなたが
桜の味を知るわたくしへ
届けてくれたプレゼント

甘くて、甘くて、噛むことなどもったいなくて
舌に乗る桜の風味をゆっくりと味わう

「ええ、とても、桜の味よ」
「ではこれが、サクラの味なのね」

日本の地を踏むことなく
わたくしの故郷に想いを馳せるあなた

いつかあなたと訪れることができたなら
共に桜を味わい
一緒にこの異郷に戻り
わたくしは静かに老いを生き
やがてこの土地の土へと還るのでしょう

あなたが届けてくれた
桜の味とともに

編集・削除(編集済: 2026年10月30日 15:30)

三浦志郎様 『夢とゆめ』の評の御礼 ベル

三浦様、『夢とゆめ』の評をありがとうございました。作中の〝ゆめはありますか“は小学校低学年の「ぼく」が夜空を見上げているイメージで、〝〜いくつ夢を叶えることができましたか“は大人になった「ぼく」が父ちゃんに問うてるイメージでした。
そして、これからも「ぼく」の人生はある。そんな決意表明の詩でした。
これからも自分の中から湧き出たものを詩にしていきたいと思っています。次の作品がいつになるかわかりませんが、またよろしくお願いいたします。

編集・削除(未編集)

島 秀生様 『エレクトーン』の評の御礼 ベル

島様、『エレクトーン』の評をありがとうございました。
例えば、ピアノを習いたいという女の子はたくさんいても、エレクトーンを習いたいという女の子はあまりいない(少なくとも私のまわりでは)
そんな女の子題材にエレクトーンの音と宇宙空間を繋げて書いた作品でした。
私のなんてことない詩も評をいただけたことで、作品自体が報われたような気がします。作品に対して恩返しができたような、そんな気持ちになりました。ありがとうございました。

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疾(はし)れ、韋駄天  上原有栖

駆け出したのは夜
密命は報せを届けよ 主の元へ
吐息は幾多の白花 咲いてはすぐ散った
追い手の影は未だに見えぬ
荒城と星月を飛び越えてゆけ

左胸で波打つ早鐘
空には三度目の太陽が昇った
誰よりも早く駆ける駿馬の如く
我は韋駄天 神名を借りて風となる
先へと進め 歯を食いしばり

山を越え 村を抜け
谷を過ぎ 川を渡った
右脚が上手く出せずとも
左脚に血が滲もうとも
命を賭ける意義がある

篝火が迎える故郷
石段を一足飛びに駆け上がり
門前へ飛び込んだとき
細めた目の端に笑う三日月を見た
我の使命はここまで
後は野となれ山となれ

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