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エイジ様、妻咲様、この度は免許皆伝まことにおめでとうございます!
お二人の詩は常々掲示板で拝見させていただいていて、その実力は十分存じ上げていましたので、免許皆伝の知らせは嬉しくはありますが驚きではありませんでした。今後は新作発表でご一緒できるのを楽しみにしています。
今後ともよろしくお願いいたします。
あさおきてまどからそとをみたら
ゆきがふっている
サラサラ サラサラ
こまかいゆきがしずかにふっている
いえのまえからみえるみずうみにも
サラサラ サラサラ
みずうみのあおさにしろいゆき
おおきなかきごおりみたいだな
おおきなかきごおりだれがたべるかな
おひさまだったらたべられるかな
みずうみいっぱいのかきごおり
おひさまだっておなかこわすね
エイジさん、妻咲さん、
このたびは、免許皆伝とのこと、
誠におめでとうございます。
おふたりの作品からはつねづね刺激を受け、
詩の深さ、広さ、おもしろさを
学ばせていただいておりました。
レギュラーメンバーとして、
今後ますますのご活躍を楽しみにしております。
エイジ様
妻咲邦香様
この度、免許皆伝、おめでとうごさいます。
私の、免許皆伝の時も、もう一人おりまして、
今回のように、お二方で、めでたいお話でした。
その時の、同期も、レギュラーメンバーとして
今も輝いています。
お互い、良い意味で、刺激し合い、
切磋琢磨して、ぜひとも、
レギュラーとして、ご活躍ください。
レギュラーとして、今度は
同じところで、
お待ちしております。
よろしくお願いいたします。
この度、下記2名の方を免許皆伝とすることが決まりましたので、発表致します。
● エイジ さん
● 妻咲邦香 さん
エイジさんは、コツコツと努力の人ですね。
少し時間がかかりましたが、でも確実に実力をつけていかれました。
今はすっかり地力がついて、安心して見ていられますし、詩風も多彩ですね。
妻咲邦香さんは、サイト「文学極道」閉鎖に伴い、移ってこられた方で、
最初はうちになかなかなじめなかったみたいですが、元々実力はかなりあったと言えます。
軌道修正されて、本来の実力を良い方向で発揮されるようになりました。
ベクトルを一定方向に操れるようになったので、伝えたいことが、ほぼ伝わるカタチに着地するようになりました。
なので、今は安心して見ていられます。
エイジさん、妻咲邦香さん、
これからのご活躍を期待しております。
この度は、免許皆伝おめでとうございます!!
2022年
12月の半ば
マリは今
大学の卒業論文が
気がかりだ
指導教官に
言葉の定義も 分析の方法も
見直しなさいと言われて
今の時期にどうせえっちゅーねん
と思いながら
フードコートで
母におごってもらった
1023円のチーズお好み焼きを食べている
ああ今わたし
こんなことで悩んでいるけれど
別の国では
寒空の下 ミサイルに怯えたり
洪水で何もかも押し流されたりした
人々がいる
悩みを比べるなんて馬鹿馬鹿しいと
わかってはいるけど
今わたしのお腹は
満たされている……
マリは心の中で問いかけた
ねえベル・エポック
悪い時代のあとには
良い時代が来るって
ほんとう?
それなら
良い時代のあとには
悪い時代が来るの?
ベル・エポックは答えた
いつの時代も
泣いて苦しんでいる人は
いたよ
みなが一つの時代を生きるのではなく
個人が個人の人生を生きていたよ
だからきっと
悲しみの種類が
変わるのだね
いつか君の頭上に
ミサイルが飛び交うようになったら
君の悩みは
今とは違うものになるだろう
そう言ったきり
ベル・エポックは黙ってしまった
マリも再び
何かを問いかけようとは
しなかった
それから食事を終えて
フードコートを後にしようとした時
はじめて
ベル・エポックはいなくなったのだ と
マリは気づいた
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マリが住む地球に原爆などあるな 渡邊白泉
肩に付いてた糸くず
そっと摘んで捨てました
そしたら吹いた風に持って行かれて
遠くまで飛んで行きました
肩に乗っかっていたかったのかな?
側から離れたくなかったのかな?
だから近くに捨てられるのが辛くて
風に乗って直ぐに離れたのかな?
私も糸くずみたいなモノだよ
社会から消えても何も変わることはないし
ただ摘んで捨てられないだけ
もし捨てられたら乗せてくれる風は吹くのかな
隣を歩く人に聞いてみたら
不思議そうな顔をして
何も変わらないかもしれないけれど
隣の人は悲しむだろうねって言ってくれた
私みたいな糸くずを
肩に乗せたまま歩いてくれてる
あなたはそんな人なんだな
私から手を繋いだ
斃れたものの上に
冷たくも美しい雪を降り積もらせ
疾風怒濤の日本海の海鳴りが轟く。
肉体から離れし白き聖霊は
己の肉体の周りを一巡りし
さうして己の生に別れを告げた。
それら聖霊たちの援軍を受け
冬将軍はその力を遺憾なく発揮するのだらう。
風神雷神もその力に嬉嬉としてゐる。
荒波立つ海上には竜巻が暴れ回り
漏斗雲はその触手を町に伸ばさうかと
うねりまくる。
冬将軍は白馬に乗って駆り
恐怖の矢矢を放つ。
その矢矢は悉く大地震で壊滅状態の能登の町に降り注ぎ
それを合図に雷神風神が暴れ回る。
西方浄土ならぬ西方は
能登半島の冬には地獄の在処にしか思へぬ。
――この冬だけは………。
といふ人間の祈りは冬将軍に蹴散らかされて
白馬を駆っては恐怖の矢を放ち続ける。
その背後には聖霊たちが立ち竦み
凍て付く冷気を吐き続ける。
辺りは死の匂ひに蔽はれ
冬将軍は
――かっかっかっ。
と哄笑する。
また一つ命が消えゆき
冷気に生者も生きた心地がせずに
冬将軍の恐怖に濡れた仔犬の如くぶるぶると震へるばかり。
鬼神の如き冬将軍は
かっと目を見開いたかと思ふと
ごうっと息を吐いては
疾風が暴れまくる。
さうして能登の地は
一瞬で凍り
氷柱が風で折れて次次と地に刺さり行く。
ごうっといふ疾風の音と共に
避難所はゆらりと揺れて
地の神も暴れ出す。
ぐらりとゆらす地震が起きて
バキバキバキと一斉に氷柱が落ち行く。
――さあ、征くぞ!
との合図として
冬将軍は右手を挙げて
一気に能登に攻め込む。
分厚い黒雲が漏斗雲を引っさげ
一気に能登を呑み込む。
既に大地震で地の神により羸弱となった能登は
冬将軍のなすがままに
彼方此方で雪崩を起こし
崩れてゐた家家は豪雪に堪へきれず
バリッと音を立ててはぺしゃんこに潰れ行く。
人人の祈りは更に虚しさだけを残して
海の華のみ宙を舞ふ。
それは聖霊たちの涙の徴。
然し乍ら、聖霊たちは生者の命を奪ひ行く。
それを見て
風神雷神は腹を抱へて嗤ふ。
風神雷神は聖霊のなすことの矛盾がをかしくて仕方がないのだ。
泣きながら生者の命を強奪する聖霊たちは
旋風を起こしては海の華で能登全体の宙を埋め尽くす。
それらは雪と混ざりて白き恐怖の嵐が能登を襲ふ。
冬将軍の恐怖の矢矢は
放てし止まん。
島秀生様、「ホルスタイン」に評をいただきありがとうございました。
まずは名作代表作入りのお礼を申し上げます。ありがとうございます。かなりの変化球を投げたつもりだったのですが、読み取っていただけてほっとしています。
そしてこの詩の内容、お察しの通り実体験です。ホルスタインはフィクションですが、事故はそのままの状況でした。ぶつかる寸前の所でハンドルを切って、避けることは出来ませんでしたが、わずかに掠るだけで済みました。状況的には相手の不注意という扱いになりましたが、私も大いに反省。慢心してたのも事実です。車は怖い、気を付けようと思いました。
そして都会の空は広いというくだり、これも実際に知人から聞いた話です。普通は逆だと思うのですが面白かったので印象に残っていたのです。
今回の能登の震災に限らず、SNSはどんどん残酷になってきている気がします。善意がそのまま善意として伝わらない、反応するタイムラグによって攻撃が永遠に続く、みたいな感じになって単に媒体が変わっただけではない、発信の仕方も根本から見直さざるを得ないようになってきた気がします。
長くなりましたがありがとうございました。また次回よろしくお願いいたします。
今会いたい すぐ会いたい
今抱きたい すぐ抱きたい
今歌いたい すぐ歌いたい
今踊りたい すぐ踊りたい
いつだってどんな時も行動あるのみ
そんなに考え込むのが好きなら
いつまでもそうしてなよ
早くしないと置いて行っちゃうよ
まるで旅人のように行き先を決めたなら
あとは進むだけだよ
たとえ何が待ち受けていようと僕は止まらない
人生一度きりなんだから
こんなところで立ち止まってなんかいられない
絶対に叶えたい夢だってある
そのためならなんだって犠牲にできる
この偽善だらけの世界で
いつの日か僕も君も泡のように
消えてなくなる時が来るとしても
この握った手は決して離さない
気に食わない現実を壊して
届かない真実に手を伸ばす
誰に笑われてもかまわない
いつか必ず手に入れる
勝敗は早い者勝ちだって昔誰かが言ってたっけ
それなら僕にピッタリかもね
すぐに行動するのは得意だから
優しい夢の中僕を呼ぶ声がする
すぐ行ってあげなくちゃ
でも体が思うように動かない 少し疲れてるのかな
こんな時くらいゆっくりしててもいいよね
なるほど これが負けるってことなんだね
悪くない気分だ とてもいい経験になった
もう少し休んでいよう
ああ 今眠りたい すぐ眠りたい