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詩をある程度の期間書いている方、詩に意欲的に取り組みたい方、詩人に向け成長を目指す方はこの掲示板をご利用下さい。
あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。

(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)

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どうぞご希望に応じて、各掲示板をご利用下さい!!!

編集・削除(編集済: 2025年01月02日 01:55)

ある作曲家へ  静間安夫

なぜ、あなたは
祖国に残る道を
選んだのですか?

若くして
名声を得たあなたなら
きっと亡命を
選ぶこともできたでしょう

新しい国で
自由な国で
何の気兼ねもなく
腕を振るって
作りたい曲を
作ることもできたろうに

それでも
なぜ、あなたは
あえて困難な道を
選んだのでしょう?

猜疑心に満ちた独裁者と
狡猾な秘密警察に監視され
友人、家族までが
密告者になるような国―
収容所に送り込む人数の
数値目標がきまっている、
そんな国なのに

それでも、あなたは
祖国に残る道を
選びました
なぜなのでしょう?

作曲の方針に執拗に
干渉されるだけでなく
その出来栄えが
たった一度でも
「反革命的」と批判されれば
収容所送りではすまない―
粛清の恐怖が
待ち構えていたはずなのに

そればかりではない―
敵国の軍隊に包囲され
飢餓に苦しみ
砲弾が降り注ぐ街に
あなたの仕事場はあったのです

そのうえ、
後世の人々の
あなたに対する評価は
毀誉褒貶相半ばする状態です

なぜなら
あなたの音楽が
良くも悪くも
独裁政権に利用されたことで
「非人間的な体制に迎合した」
という汚名を
かぶらざるを得なかったから…

これもみな
あなたが祖国にとどまって
作曲を続けたゆえのこと―
その決断の真意を聞くことは
永遠にかないません
あなたがすでに
鬼籍に入った今となっては…

それにもかかわらず
あなたが残した膨大な作品に
ひたすら耳を傾け
虚心に向き合うとき
その答えが自ずから
明らかになるように思われます

もちろん
言葉で言い表すのは難しい
しかし、例えば
あの壮大で悲愴なシンフォニーを聴くとき
あなたの祖国の
広大で果てしない大地と
そこに暮らす不屈の人々が
自然に脳裏に浮かび
それとともに
描かれた対象への
深い愛着が感じられるのです

いや、
必ずしもそれだけではない―
注意深い聴き手なら
きっと気がつくでしょう
あなたの作品は
祖国の人々の
矛盾し分裂する精神の有り様を
そのまま映し出したものであるということを

「哄笑と憂鬱」あるいは
「聖性と卑俗」という
両極の間を激しく揺れ動く
パトスの表現であるということを

そして、あなたは
こうした民族の特質を
何よりも自分自身が
色濃く受け継いでいる、と
自覚していたのでしょう

だからこそ
自分の芸術は
祖国と切り離しては
成立しない―
祖国にとどまり
人々と運命を共にする以外に
選択肢はない―
そう考えたのではありませんか?

それゆえに
あなたの曲の
どのフレーズをとっても
どのテーマをとっても
その時代の苛酷な切迫した空気を
反映した表現であるだけでなく
深刻な矛盾と分裂を
内面に抱え込んだ人の
屈折したメッセージでもあるのです

ですから
あなたの作品を聴くときには
用心が必要です―
一見、権力者にすり寄り
賛美しているかのような曲が
その実
当の権力者を揶揄し
嘲笑しているかもしれないから

それどころか
独裁者への賛歌を演奏した、
その直後の一節で
打って変わって
懐に拳銃をしのばせた
反逆者の暗い情熱を口ずさむ―
この対照にこそ
あなたの音楽はあるのです

仮に
あなたが祖国を離れ
自由の国へ亡命し
安定した生活を送っていたら
こうした複雑で捉え難い作品は
決して生まれなかったでしょう

まさにその捉え難さのゆえに
あなたの芸術は
危機の時代の類まれな証言に
なり得たのです

「自らが求める音楽と体制が求める音楽との
 乖離に葛藤した悲劇の作曲家」

これが後世の批評家が
あなたに対して持っている
最大公約数的な見方です

しかし、わたしならこう書くでしょう―

「時代の混迷と矛盾を身をもって生き、ひとりの国民として
 祖国の運命を音楽で表現した不世出の作曲家」と。

編集・削除(編集済: 2025年04月21日 10:18)

三浦様 評のお礼です。  荒木章太郎

いつも、丁寧に読んで下さりありがとうございます。私らしい詩とは何なのか。実験的な試みが本作ですが、結局、読む人に解釈を委ねる詩となってしまいました。自分をカタツムリと喩えるならば、そこは最後まで描き切らないといけない。まず私は、この掲示板で、自分の描きたいものが相手に伝わる詩を書けるようになりたい。今の私は読む人を「分からない」気持ちにさせない詩が描けるよう精進します。

編集・削除(未編集)

ことば  詩詠犬

芝生に寝っ転がって
空をみる
ああ 雲が流れている
鳥たちが 並んでとんでいる
気持ちよさそうだ

向こうから どこかでみた人が歩いてくる
山田さん? 中山さん? 渡辺さん?
と思っている間に 通りすぎてしまった

すぐそばに 小さな花が咲いている
なんていう花だろう わからない
けど なんとも言えず
美しい色をしている

そういえば 「なんとも言えず」と言いながら
「美しい」と言っている
でも「美しい」で 本当にいいのだろうか
わからない

ことばにしようとすると
なんだか とても もどかしい
その花にたいする想いは
私のなかに 
たしかにあるのだけれども

そうだ 
ことばにならないものは
いま ことばにしなくても
それで いいのだとおもう 

いや 
そのほうが いいのだとおもう

編集・削除(編集済: 2025年04月26日 10:39)

貨物列車  こすもす

ある日の夕暮れ
仕事帰りの乗り換え駅
電車は少し遅れていた
風が頬をなでる
ホームで電車を待っていると
反対側のホームに貨物列車が入って来た

列車は駅に止まらなかった
機関車が轟音をたてて走る
機関車の後ろには車両が長く連なっていた
古い車両はみなどこか錆びている
連結器の軋む音が響く
ゆっくりと目の前を通り過ぎてゆく
最後の車両がはるか向こうに見えた

通り過ぎる列車を見ていて気づく
積まれているコンテナが数えるほどしかないことに
線路と並行する道路がある
大きなトラックが列車を追い越してゆく
トラックは視界から消えた
「時代の流れなのか」
最後の車両が通り過ぎる
機関車が警笛を鳴らす
「叫んでいるのか」
時代に抗うように列車は走る

列車は次第に小さくなってゆく
駅に静けさが戻る
西の空が赤く染まっていた
夕日が沈みかけている
風がやけに冷たい
辺りには寂寥感が漂う
待っていた電車がホームに入って来た

編集・削除(未編集)

ペインキラー 上原有栖

朝が来るのが怖い
どうしてこんなに不安なんだろう
仕事の事を考えるといつも胸が痛くなる
脈拍が早まって息をするのが苦しいんだ
出勤するときの足は既にフラフラ
傍から見た俺は完全にグロッキー

だからいつもおクスリに頼るんだ
これは魔法の錠剤さ
二粒飲めば気持ちがスーッと楽になる
いやいや危ない代物なんかじゃないよ
ちゃんと処方されたものなんだから
今日も頼むぜペインキラー頼りの綱はお前だけ

気分を無理やり上げて上げて
おクスリの力に助けられて
仕事をこなして煩い上司にゴマをすったら
さあて今日もお疲れ様でした
ベットに寝転び天井を見上げると
這い寄る不安と胸痛の影

仕方がないから今夜もおクスリに頼るんだ
これは救済のカプセルさ
一錠飲めば心がパーッと冴え渡る
毎日そんなに飲んで大丈夫かって?
説明書を読んでみな
『用法用量を守って正しくお使い下さい』
ほら決められた量なら無問題ってわけ
明日も頼むぜペインキラー頼りの綱はお前だけ

そんな日々を繰り返し
周りを騙し騙し生活してきたけれど
身体も心もそろそろ限界が近づいている
そんな時 後輩ちゃんに言われたよ
「先輩って他人の気持ちに無頓着ですよね」って

その言葉は俺のボロボロの心に響いたなあ
痛みを忘れる代わりにぽっかり空いた風穴ひとつ
そこから心の涙が溢れ出す
どうか頼むぜペインキラー頼りの綱はお前だけ
この痛みを早く止めておくれよ

編集・削除(未編集)

芸術  相野零次

 優しい朝によく焼けたパンを一枚食べる 香りのよいコーヒーを味わう 朝の光に包まれるとそれだけで幸せを感じる よく晴れた青空にはさまざまな形の雲が浮かんでいる さながら博物館や水族館や動物園のようだ 不意に雨が降るときもある 傘をひらいてぽつぽつと傘に落ちる水滴のハーモニーに耳を澄ます 雨のあとに小さな虹がかかり空を彩る 自然はそれだけで一枚の絵画となる
 雨がすっかりあがったあとの透き通った青空は心をどこまでも遠くへと旅立たせる 夕方には西日がさして茜色の空に眼を細める 夕日はさまざまな郷愁を誘う ここが生まれ故郷だというのにまるで遠い異国に何か忘れてきたような気がする 暗くなると夜空を星が彩る きらきら光る星の数が想い出の数そのもの 
 朝昼夜の繰り返しは人生の繰り返し 繰り返される人生のなかで僕は何を得て何を失っているのだろう やがて全ての存在が永遠の眠りにつくそれは朝でもなく昼でもなく夜でもなく 新たな地平線や水平線へと旅立つのだろう 四季の存在も忘れてはいけない 春には桜が咲く 夏には海へ泳ぎに行く 秋には紅葉に彩られ 冬には親しきものたちが身体を温め合う 
 人生とは何て美しいのだろう しかしこの美しさの全てを感じて受け入れることはできないのだ だから人は芸術を生み出した 絵画で彫刻で写真で 肉体で衣服で 言葉で歌で踊りで 詩で小説で その他さまざまな表現で 通り過ぎてしまう美をなんとか形にして留めていくのだ
 それは僕も同様だ 人生の美しさを僕は形にして残したい だから歌をうたっている 詩を書いている 恋や愛の詩を描きたい それを好きな人に贈りたい 一枚の恋文を素敵な散文詩として残したい それはまた別の機会に考えよう 今はただ詩を描くという儚い喜びと美しさを伝えたい
 世界には言葉が満ち溢れている そのなかのひとつ 挨拶も僕は芸術だと思う おはよう おやすみ こんにちは さようなら ごめんなさい ありがとう 挨拶と挨拶のあいだにはさまざまなドラマが秘められているのだ これらの挨拶は朝昼夜の繰り返しそのものを表している そして生きることは芸術との出会いと別れの繰り返しだ さまざまな人との出会いと別れの繰り返しだ
 切なさと喜びがないまぜになって繰り返される その美しさを後世に残したい そして僕は僕の人生を終える 神様に与えられた役割を終えて次の世代へと伝える 僕はまだその術を知らないがいつか分かり合える人と出会いたい その人に生涯最後のさようならとありがとうを伝えたい
 今はただ平凡のように思える今日を終え明日へ向かう
 明後日を迎え一週間を迎え
 一か月を終え一年を終え
 十年を越え 百年を超え   
 そのあとのことは僕は知らない
 さようなら今日の僕 さようなら今日のみんな
 さようなら今日の僕と過ごした芸術たち
 今はただ疲れた心と身体を癒して
 明日もまたお元気でおやすみなさい

編集・削除(編集済: 2025年04月17日 23:12)

島秀生様 評のお礼です  白猫の夜

島様、お忙しい中、評をありがとうございます。
また、名作&代表作入りという評価をありがとうございます、嬉しく思います。
森…少し考えてみます。終連の「?」も、確かに、「!」の方がしっくりときました。
ご指摘ありがとうございます、もっと精進します。
また、よろしくお願い致します。

編集・削除(未編集)

許しの傷  温泉郷

ガラスの割れる音
床に散った白い破片
子どもが割れた皿を見ている
モップを持った店員
客の視線が集まる
子どもはじっと
割れた皿を見つめている

トイレから出てきた母が
割れた皿を見て
子どもを叱り
会計をして
その手を引いて
店を出ようとする

子どもは出ようとしない
母は強く手を引き
出口に向かう
子どもは
振り返り
振り返り
何度も振り返り
言いたかった一言が
言えないままに
泣き出して
店を出て行った
最後まで振り返りながら

先生の言葉がよみがえる

子どもはそんなに傷つかないと
思ってはいけないよ
子どもはやさしいから
傷ついても許して忘れる
子どもの傷は
傷つけた人を恨まない
許しの傷だ
でも大人になると
また
血がにじむことがある……

今日
あの子にも
小さな許しの
傷が残った

大人たちの小さな古傷が
その痛みを受け取った

編集・削除(未編集)

三浦志郎様 評のお礼です  白猫の夜

三浦様、お忙しい中、評をありがとうございます。
また、佳作の評価をありがとうございます、嬉しく思うと共に、今後も励みたいと思います。
今回の詩は、「わたし」が「貴女」に対して抱いている愛情や悲しさを、語りかけるようにして描く、
ということを重視して書いたので、先生にその心情を愛惜と読み取っていただき嬉しく思います。
また、よろしくお願い致します。

編集・削除(未編集)

gold moon/とある青年の独白

コールタールで染まったような、星ひとつ見えない真っ暗な夜空。
それでも月だけは存在感を放っている。
黄金色に輝く月を見て、単純な俺は思う。
「あそこに黄金があるに違いない」と。

街を歩けば、ナイフをちらつかせる奴らばかり。
時折、銃声が響く。
誰もが獲物を探す目つきで、内輪にだけはフレンドリーだ。
だが、どこか腹を探り合っている。
お世辞にも上品とは言えない治安の街。
俺はそこで生まれ育った。

こんな街で生きるには、成り上がるか、一発当てるしかない。
腕っぷしもコネもない俺には、一発当てるしか道はない。
だから、輝く月に希望をかけた。
あの月には、夜も眠れないほど眩しい黄金があるはずだ。

勉強? 好きじゃない。
でも、月に行くには学が必要なんだろ?
それくらいは俺にも分かる。
本ってやつは、まるで眠り粉をまく生き物だ。ちくしょう。
こんな本を作る奴らは、誰も彼も俺に月に行ってほしくないんだろう。

(中略)

勉強の途中で「日本」って国を知った。
変わった国だ。
治安は抜群に良いらしい。一人で夜の街を歩いても、警察に袖の下を渡さずとも安全だ。
そんな国なのに、仲間意識は強いが、個人はバラバラ。まるで俺たちの街みたいだ。
有名なコミックも読んだよ。
それによると、日本はジサツが多く、先行きが見えない悩みを抱える子どもや大人が多いらしい。
子どもは学校や会社の選択に悩み、大人は生活苦に喘ぐ。
病気は別として、なんて贅沢な悩みだ。
俺はいつも金がなく、学校や会社を選べる身分じゃない。
死にたければ、街を歩く厳つい奴に唾を吐けば、鉛の弾で返してくれそうだ。

(中略)

文字が読めるようになり、難しい本にも手を伸ばせるようになった。
ようやく月についての本を開いた。
最初は科学的な話がちんぷんかんぷんで、すぐに閉じた。
苦労して分かったのは……月には黄金なんてなかったこと。
海と呼ばれる場所にも水はなく、一色の荒野が広がるだけだった。
生きるためにしがみついた、か細い希望の糸。
それが切れたような気がした。

希望が多すぎる日本人。
希望が少なすぎる俺。
希望の数は、いくつあればいい?
希望の質なんて、分からないまま生きてきた。
ジサツを選んだ奴らは、どんな希望の質があれば、
世界を美しいと思えたのだろうか。


※ジサツの表記は掲示板の仕様のためカタカナで表記しています。

編集・削除(編集済: 2025年04月24日 16:46)
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