>18話にして入会
後方支援妖精が一気に最前線に投入された事で、大幅な配置転換が行われている印象がありますね。
研究会の面々が戦闘中に応援に来る事は流石に無いでしょうが、後ろでライト振ってるだけの行為をより具体的に現実的に理解するフェーズに入ったとすれば、所謂「ギアが上がった」展開なのかも知れません。
ズキューンの推し活を通してプリルンの「ありったけ」に共感した時、うたがどんな反応をするのか実に楽しみですw(ゲス顔)
>あ、やべ、スイッチ入った
こころが沼に沈みながらサムズアップしたシーンは涙無しには観られませんでしたねw
>メロロンやってんなぁ案件
プリルン関係の何かを封印したとしても、今の現状認識能力と整合性を取ろうとするとややこしくなるだけなので、ロックを生まれ付き持っていた所有者特権でコストを回避した…と考えるのが妥当でしょうかね。
ただまぁそれはそれで、一緒に封印しようとした罪悪感も抱えたままというのが結構過酷。
好意的に捉えれば、うたに会わせる顔が無いから、罪滅ぼしの戦闘以外では極力関わり合いになりたくないんだろうな…とは思えますけれど。
そんな自分に酔ってそうにも見えてしまうのがメロロンって奴。(ぉ
>プリルンのキャラ(崩壊懸念)
戦闘中のルックスとイケボを観ていると、かなり格好良い系お姉様に見えるんですが、一方でアイドルやキッスに相対した時の人懐っこさや屈託の無さからは、プリルンの面影を感じないでもないですね。
変身前の人間形態の外見年齢次第って感じかな〜と思います。
てゆーかサブタイに名前入るの思ったより早かったなwこれで変身バンクが出て来ない…なんて事は流石に無いよな…?(汗)
>感情が迷子系ダイナミック不謹慎致命的ギャグセンスホテルアニメ
俺はこのアニメをどんな顔で観ればいいんだ。
泣けばいいのか、笑えばいいのか、どうしたらいいんだ、教えてくれケルヴィン。
>メロロンやってんなぁ
>プリルンの記憶がないことを良いことに自分が主導権を取っている疑惑
>プリルンとやり直し(独占)を図っている
ということは、キュアキッス(メロロン)はプリルンへの想いを失っていないということか(Why?それを捧げたからこそ変身出来たんじゃないの?)…だとすると、うたとの記憶を失っている筈のズキューン(プリルン)の口を衝いて出た「キュアアイドルは私が守る」なる宣言(しかも2回)は、傍らで聞いていて何とも居たたまれなかっただろうなぁw(苦笑)。昨シリーズの初期の、ユキがまゆを独占しようとあれこれ画策した試みに似た展開が暫くは描かれるのでしょうか。
>現代は優しい時代なのでみんな褒めてくれる
>正しい挫折の仕方がわからず現実とのギャップでメンタル折れる人もいる
(↑)ウチの塾生でも「志望する大学」と「学力」とのギャップを誰からも(両親&高校教師含めて)指摘されないまま、遂に受験学年を迎えてしまった「ある意味“手遅れ”」な人は少なからずいらっしゃいますね。
勿論、そんな生徒さんご自身もまるっきり○鹿ではないので、己の学力不足に薄々気が付いてはいます。だからといってそれをこちらが迂闊に指摘する訳には参りません。「塾講師ごときに面と向かってそんな酷いことを言われる筋合いは無い!プライドを傷つけられた!」とばかりに、そのまま塾を辞めてしまうという極端な選択に走ることも珍しくはありませんから(「子どもの意向を尊重する」現代においては、親が子どもの意向に関係なく通塾を強制するケースは極めて稀ですしね)。そういった“繊細なお客さん”との言葉のやり取りには、職業柄取り分け神経を使いますw(苦笑)。
>今週の読書
久し振りに古典なんぞを。
● オノレ・ド・バルザック『ゴリオ爺さん』(1835年刊)
https://amzn.asia/d/i93Ormt
19世紀初めのフランス、ナポレオン失脚直後の復古王政期を舞台に、貴族と貧民(悪党を含む)の別を問わず人間の汚さ・愚かしさ・浅ましさをほぼ改行なしで文庫本500ページにみっしり詰め込んだ超大作ですね。
実は本作の主人公はタイトルの「ゴリオ爺さん」ではなく、親戚の伝手頼みに向こう見ずにも魑魅魍魎渦巻くパリの社交界へと単身乗り込んでいく、地方の貧乏貴族出自の大学生ラスティニャックの方です。人並み以上の成り上がり願望に満ちた、血気盛んな若者のビルドゥングスロマンと並行して、幼い頃から寵愛してきた愛娘二人にこれ以上無い程の冷酷な仕打ちでもって報いられる「ゴリオ爺さん」の、『リア王』張りの“悲劇”が切々と語られる、というのが物語の大枠です…何と言うか、当時まだ生まれたばかりの近代小説なるジャンルの「原初のマグマじみた熱量と勢い」をひしひしと感じる作品でしたね(そういや同時代のフランスではヴィクトル・ユーゴーもアレクサンドル・デュマも大活躍していましたっけ)。
あと主人公ラスティニャックが法学を専攻する学生で、実家の母や妹に金を無心する手紙を書き送る描写は、恐らくドストエフスキーが『罪と罰』のラスコーリニコフ(法学部中退という設定)を造形する際にも参考にしたのかもなぁ、なんて思いました。ちょいと読み切るのに骨が折れますが、おススメです!
>ハイパーインフレの苦い経験
>速報性ぐらいでしか本に勝る点が無い
>AI利用
そういやフランスが少子化対策に熱心なのは、第一次世界大戦のトラウマを100年以上経過した今でも引き摺っているせいだとか何とか聞いた覚えがあるなぁ~、と思ってGeminiに投げてみたら案の定でしたw(こういう質問が出来るのも事前に本を読んでいたお陰ですねw)。とはいえ指示出しさえすれば出典まで明記してくれるとは、AIの進歩の速さに改めて驚かされました。御大のように自在に使いこなす域には到底及びませんが、趣味でも仕事でも少しずつAIを活用してゆけるようになればと思います。
◆◆◆
【質問】
フランスが少子化対策に熱心なのは、第一次世界大戦で若者の戦死者が多かった影響があると聞いたことがありますが、本当でしょうか? 本当だとしたら、何か信頼できる情報ソースを紹介して頂けないでしょうか。
【回答】
ご質問の通り、フランスが少子化対策に熱心なのは、第一次世界大戦で若者の戦死者が多かった影響が非常に大きいと言えます。これは複数の信頼できる情報源で裏付けられている事実です。
以下にその根拠となる情報源をいくつかご紹介します。
信頼できる情報ソース
1. 労働政策研究・研修機構「フランスにおける父親の育児休業制度 ―なぜ、高い就業率と特殊合計出生率が両立したのか」
o このレポートでは、フランスが世界で最初に急激な少子高齢化を迎えた国であることを指摘し、その背景として第一次世界大戦による戦死者とインフルエンザの大流行により、人口が約300万人激減したことに言及しています。
o 特に、1914年には2.34であった合計特殊出生率が、1916年には1.23にまで急落したことが明確に示されています。
o フランス政府は、この人口減少が兵力減少による国防力の低下、労働力減少による農業生産力・経済力の低下につながる国家的危機と認識し、極めて早い時期に少子化対策に取り組まざるを得なかったと説明されています。具体的には、1920年7月の中絶禁止の法制化や、1921年からの児童手当創設、託児所・幼稚園の増設などが挙げられています。
o 出典:フランスにおける父親の育児休業制度 - 労働政策研究・研修機構
2. 国立国会図書館「フランスにおける少子化と政策対応」柳沢房子
o この資料でも、1930年代にフランスで少子化による人口減少が進んでいたこと、そして第一次世界大戦中に出生数が急激に落ち込み、大戦後も若者の結婚と出生が遅れたことが述べられています。
o 出典:フランスにおける少子化と政策対応 柳沢 房子
3. 一般財団法人自治体国際化協会「フランスの子育て支援政策について」
o この資料でも、第一次世界大戦後に出生数が急激に落ち込んだことに危機感を抱いた政府が、出生数の増加を優先課題として様々な対策(家族手当、出産手当など)を実施したと述べられています。
o 出典:フランスの子育て支援政策について
第一次世界大戦におけるフランスの人的被害
第一次世界大戦におけるフランスの人的被害は甚大でした。
• 死者数:約135万8000人とされており、これは動員兵力に対して非常に高い割合でした。(「戦争による国別犠牲者数 - 人間自然科学研究所」のデータ参照)
• 特に多くの若年男性が戦場で命を落とし、それが戦後の人口構成に大きな影響を与えました。この若い世代の喪失が、少子化に対する危機感を一層高めたと考えられます。
まとめ
これらの情報源から、フランスが第一次世界大戦による甚大な人的被害、特に若年層の戦死者の多さから、国家的な危機感を抱き、その後の少子化対策に非常に熱心に取り組むようになったという経緯は紛れもない事実であると言えます。
ズキューン→アイドルが誰かわかってないけど守護らねば!……と思っている
キッス →ズキューンが誰かわかってないけどズキューンがやることは全肯定
……っていうこと!?
ハートキラリロックが変身アイテムなのは確定だけど、それを危険なアイテムと公言するのロックだなぁw
必殺技(ライブ)でデビューを印象付けて、おいおい変身シーンで正式加入(万事解決)をアピールしそうな気はしますね。それができるのも本作の強みだし。
あとは変身前の人間形態のお披露目が正式加入の前か後か。
>AI利用
ChatGPTもGeminiも「Deep Research」があるから即席で概要を知るのに便利。特に有用だと思うのは海外事情。いくら専門家が書いた本でも海外との比較が無かったり疎かったりするから簡易比較として使える。
AIにコードを書かせてプログラムの作成に成功。大抵のツールはネットを漁れば出てくるんだけど、たまにめっちゃニッチな作業(ファイル名整理とか)をダブルクリック一つで処理するみたいなの欲しくなるときがあるんだよね。
>ドイツのトラウマ
すっげーどうでもいい話として、金(ゴールド)の保有量はアメリカに次いで2位なんだよね。ハイパーインフレの苦い経験から持つようになったとかなんとか。
>それいけ!平安部
マエストロは(1冊あたり)20人待ちだったから自腹切ったけど、こっちは10人待ちだから気長に待つことにしました。
やっぱ成瀬のキャラクター性が絶妙だったね。ちょっとネジが緩んでるけど現実にギリギリ有り得そうで、それが周囲の人間に非日常感を与えるってのも納得感があった。
>電波でアホで何もしない主人公
あれは人格がインストールされた移動式カメラだと思ってる。
>アポカリプスホテル
ギャグセンスが致命的に俺と合わねぇw
推しの先輩アイドルになりました。訳が分からないよ…
「愛が重過ぎて自己犠牲に至る」にアイドルを加えると、自分的には「推しに尽くし過ぎて身も心も破滅させるドルオタ」を連想してしまいますが…(苦笑)
よくぞここまでドラマチックにアレンジしたものだと思います。どういう引き出ししてたらこんなのが思い付くのか…
ズキューンとキッスには他にも気になる点が多過ぎて、初代以来の黒キュアと白キュアである事に言及する暇が無いのヤヴァイw
>願ったら願った理由を忘れるやつ
少し違いますが「人魚姫」の「脚が生えたら声が出ない」の本末転倒感を連想しますね。
プリルンの願いが具体的になるにつれ、「キュアアイドルを守る」に収束していくのも示唆的だと思いました。
結果、戦闘中から布団の中まで守護してくれる、姐御キャラにキャラ変するのは訳分からんですがwこれ人格統合とかする気あるのか?w
いや、統合されないと一年分の「生き様で殴る」プリキュアの原理原則が成り立たないから、統合されるんでしょうけれど…?
>サブタイトル詐欺
変身済みの姿が先行登場して、変身バンクが公開される回に改めてプリキュア名をサブタイに入れる…ってパターンはあった気がしますね。(未調査)
>気になった事柄に関する情報を収集するにあたっては、
>まずはその分野での信頼できる書物に頼りたい
>その上でどうしても分からないこと、確認を取りたい事だけAIに聞く
新しい古い関係無く、良い判断だと思いますよ。
所詮LLMの使ってる情報なんて、ネットの情報に過ぎませんから。速報性ぐらいでしか本に勝る点が無いのは、これまでと変わらないと思います。
まー…今後、国会図書館の蔵書の内容のみ学習したLLMなんてものを作る事ができたりしたら、その限りでは無いと思いますけれど…
>ドラえもん
>いたわりロボット
余談ですが、思い返してみれば藤子先生は「子供の一芸は認めつつも、一芸で成功した大人はあまり描きたがらない」傾向がある気がするんですよね。
これってもしかしたら、トキワ荘時代の経験が根底にあるんじゃないかなぁ…なんてふと思いました。
類い稀な才能があっても漫画家にはなれなかった人達を、嫌という程見たでしょうから…
>ガンダム
流石は世間知らずのお嬢様。検閲されてる脱出情報でよく脱出する気になられるw
電波でアホで何もしない主人公って、動かす側には楽そうで便利。
>アポカリプスホテル
主人公交代劇のあるアニメは…
最大のキレポイントが「記念碑が涅槃像っぽい事」だった…ってマニアック過ぎませんww(汗)
ヤチヨがポン子に食われ気味だとは思ったけど、どうしてこうなったのやら…w
>メロロンが自分の秘めた気持ちを伝えないまま大切な人のために犠牲になる展開はそれ自体退廃的な美しさがあります。でもそれはやっぱり歪んでいるのです。甘美で刺激的だけど毒がある。プリキュア的な文脈で言えば愛にこだわりすぎて自己犠牲に陥るみたいな話。
プリキュアシリーズはこれまで一貫して自己犠牲を肯定して来なかった記憶があるので、今回の『Hugプリ』以来2例目となる追加戦士二人同時変身も正直手放しでは喜べないですかねぇ。変身の経緯からしてキュアズキューンもキュアキッスも「咲良うたをはじめとするアイドルプリキュアたち」との想い出を失っている(らしい)というのも、これからの物語展開に不穏さしか感じさせませんし…今年のシリーズはまたエラく尖った脚本をブッコんできたものですねぇ(呆れ)。
>『婚活マエストロ』
>正直肩透かし
婚活なるテーマと、中の人の持ち味である「悪人が一切登場しない」作風との相性がよろしくなかったという感じなのかな。最新刊https://amzn.asia/d/1HVSgDUは、成瀬シリーズ同様の青春モノみたいですからそっちを読んでみましょうかw(最寄りの図書館で8人待ち)。
>中山七里『作家刑事 毒島の暴言』
図書館で予約してほぼ7カ月後に漸く読めましたw。筒井康隆の『大いなる助走』(1979年刊行)を思わせるテーマですね(粗筋はWikiを参照してください)。勿論筒井作品では時代的に本作で登場する「作家養成スクール」のようなビジネスモデルは登場しないのですが、「文学賞選考委員らの票を獲得するためであれば買収であれ色仕掛けであれ手段を選ばない主人公」・「物書きの才能が皆無なのにも拘わらずそれを頑なに認めようとしない自称“作家のタマゴ”」・鮮烈なデビューを飾ったものの2作目以降が続かず消えていった“一発屋”」等々、出版界の舞台裏で蠢く人間模様は今も昔も変わらないなぁという印象でした。
あと、実在の宗教団体(と政党)をモデルとしたと思しき最終話も、やはり筒井氏の初期短編『堕地獄仏法』を彷彿とさせますねぇ…しかし今覚えば、当該団体の教勢華やかなりし当時、よくこんな毒塗れの作品が出版媒体で発表出来たものだなぁw(呆れ)。
>NotebookLMでポッドキャストを生成
>ラジオのパーソナリティ風
へぇ~、どっかの政治系Youtuberが配信していた動画音声です、と言われても違和感ないレベルの出来ですね。テキストも的を射た記述に思えますし、今や無料版でもここまで出来てしまう技術水準に達したのかとちょっとばかり怖いですね(苦笑)。恐らくWikipediaの記事も、徐々に生成AIによる文章へ順次置き換わっていっているんじゃないかと思いますね~、目立たないだけで。
それでも私はやっぱり古い人間なので、気になった事柄に関する情報を収集するにあたっては、まずはその分野での信頼できる書物に頼りたいなというのが正直な感想です(その上でどうしても分からないこと、確認を取りたい事だけAIに聞くスタンス)。
>民主主義の限界っつーか、多数決で決めて良い話とダメな話があるよねって気がするなぁ。……って思ってAIに投げたら記事のとおりとなりました
私が最近読んだ本だと、(ほぼAIの指摘の通りですが)この辺りの記述が該当するでしょうか(↓)。
◆◆◆
…… 関連して、もう一つ考えておきたいことがある。それは、デモクラシーにおけるエリートの役割やテクノクラシーの位置づけについてである。ここでいうテクノクラシーとは、専門的な知識をもとにエリートが政策形成する統治のあり方を指す。あらかじめ断っておけば、デモス(民衆)が自らの選好について自由に表明でき、選挙を通じて政治指導者の首をすげ替えることができるデモクラシーは価値のあるものだという前提のうえでの話である。
じっさいに存在する普通の民主的政治体を素のままに見ると、そこにはデモスによる直接的な制御の効かない、ないし効きにくい組織や機能が散見されるはずである。日本の場合だと、法的安定性を図る内閣法制局、競争政策を執行する公正取引委員会、予算策定をつかさどる財務省主計局、ひいては(政府からは外れるが)通貨政策に責任を持つ日本銀行など、参加民主主義が貫徹すれば、大混乱が起こることが確実な組織や機能が存在する。つまり、これらにおいては、その時々の民意によって、財政・金利・競争政策が過度に歪められないよう設計されているわけである。…… EUは一面で、そうした機能をつかさどる組織なのである。もちろん、究極的にはデモクラシーの制御を受けねばならないのは当然なのだが、この観点からすると、EUはデモクラシーの直接的な制御を受けてはならない面を持ちあわせているということである。…… いずれにしても、EU自体がデモクラシーでない、あるいは希薄なデモクラシーしか持ち合わせていないという問題は現在のEUを占ううえで非常に重いとしても、話はそれだけは済まず、デモクラシーが貫徹さえすればうまくいくという性質のものでもない。デモクラシーとテクノクラシーは相互に緊張関係に立つが、持続可能であるためにはお互いを必要とするのである。
(遠藤 乾『欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界』中公新書2016 https://amzn.asia/d/fO5tADL、p.231~233より抜粋引用)
◆◆◆
なお同書ではさらに進んで、米国のさる経済学者が唱えた「世界経済の政治的トリレンマ」なる仮説も紹介されていました(試してみたところ、AIの回答にほぼ同じ)。この仮説が正しいとすると、「国家主権(=国策におけるフリーハンド))と国内の「民主主義的決定(=国民投票)」とを優先したイギリスが、グローバル化を切り捨てることとなった(=EUを離脱した)のは当然の帰結、ということになるのでしょうし、また現行のトランプ政権下における米合衆国の「自国ファーストの経済政策」も同様に説明出来るのかもしれないですね(↓)。
◆◆◆
ダニ・ロドリックは主著『グローバリゼーション・パラドックス』(原著2011年)で、〈 グローバル化=国家主権=民主主義 〉はトリレンマ状態にあり、同時に三つは並びえないと論じた。たとえば国家主権と民主主義の連結により、労働や金融など選択的に市場を閉めると決め、グローバル化に背を向けることはできる。また、国家主権がグローバル化と結びつき、民主主義を犠牲にすることも可能だ。あるいは、国家主権はこのさい犠牲にして、グローバル・ガバナンスと世界民主主義の組み合わせを構想することもできる。けれども、三つを同時に成立させることはできないというのである。
ロドリックの議論は、現代における先進国リスクを暗示している点で優れている。それは …… ほぼ例外なく民主主義的である先進国の悩みを言いあてているのである。つまり、中国のような一党独裁国やシンガポールのような権威主義国は、主権とグローバル化の組み合わせで前身できるのに対し、先進国は、自国の民主主義に敏感にならざるをえない分、グローバル化がいっそう深化すると、トリレンマに陥る。
規制緩和と自由化を軸とする単純なグローバル化主義者は、統治権力=国家主権と結び、この民主主義的側面、ならびにそれを行使する中間層の人びとを、えてして「非合理」と軽視してきた。EUもまた、複数の統治権力=国家主権を束ねるところまではよかったが、民衆と民主主義を軽んじた。今起きているのは、やせ細る中間層以下からのしっぺ返しである。(同前、p.254~256より)
◆◆◆
あとちょっと面白かったのは「なぜドイツはEU離脱をチラつかせるギリシャに対して頑なに財政緊縮を強要したのか?」なる問いに対する、AIも指摘しなかった回答(の一つ)が書かれていたことですね(↓)。
◆◆◆
[イギリスのEU離脱により]ヨーロッパの国際政治を強大なドイツのくびきの下にあると描けば済むかというと、そう簡単ではない。というのも、ナチスを経験したドイツは、伝統的に自身への不安を育んできているからである。…… もちろん、ドイツ人は自身を取り戻し、ときに傲慢に振るまうようにもなった。しかし、この不安は簡単にはぬぐえず、厄介な現れ方をする。先に述べた緊縮財政も、みずからが権力的に課したというより、規律やルールの陰に隠れ、それが経済的合理性をもつという観念のもとで実行される。その合理性神話が、自身に関するもう一つの神話、つまり勤勉家・節約家であるという自意識や両独統一後の成功体験と結びつき、手に負えないほど硬い国民的コンセンサスをなしている。
このドイツに、みずからの図体が大きくなり、その一挙動が権力性を帯びてしまっているという自覚は薄く、それに見合う責任意識はなかなか生まれない。したがって、緊縮を緩め、投資を促し、場合によっては債務を軽減することで成長を呼び込み、そのことでヨーロッパじゅうの中間層の厚みを増すという、客観的にEUを円滑かつ持続可能なかたちで運営していくための措置は取られないままである。
言ってみれば、いまのドイツは戦間期のアメリカに近く、自身の権力と責任(意識)とが乖離した状況にある。じつは、いまヨーロッパで必要とされるのは、責任に応じたより一層のドイツの権力行使であり、正しい権力の使い方なのだが、「ドイツの覇権が復活した(ので警戒せねばならない)」とだけ述べる多くの言説は、その必要を覆い隠してしまうのである。(同前、p.245~246より)
◆◆◆
やんちゃの限りを尽くした過去が根深いトラウマとなって、ドイツに「欧州における責任あるリーダー」として振舞うのを躊躇させている…ということか、興味深い視点ですね。
因みに昨今の報道によると、ドイツでは反EUを党是とする極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が徐々に台頭し、今年2月のドイツ連邦議会選挙では大幅に躍進し152議席を獲得して第2党にまで上り詰めたんだとか。今やドイツに「責任あるリーダー」としての役割を求めるのはますます難しくなりつつあるようです。
>ロックは淑女の嗜みでして
相変わらず演奏描写が御大の言う「魔法バトル」なのはご愛嬌ですねw。主人公りりさの面倒見の良さには好感が持てますし、話の運びも王道なのでストレスなく視聴出来るのは有難いです。
>身をやつすの変遷
あと単純に語感として「やつす」が「やつれる」の意味で取りやすいんだよね。
>ポッドキャスト
これあれだ、アニメとかの感想スレのURL入れて纏めさせるのが一番シンプルに遊べるわ。
>プラザ合意後、円高不況を防ぐために日本は低金利政策に転じるまで一時的に金利が高かった
っていうか、それ以前から高かったよ。何しろ1970年の大卒初任給は4万円とかそんなだったから。私の父親がよく毎年のように給料が上がったと言ってたけど、何のことはなく単純にインフレしてそれに見合った金利がついてただけ。だから(インフレが落ち着いたあとの)10年定期預金はほんと儲かったとよく言っていましたね。おそらく日本の民間保険で貯蓄型保険がやたら作られたのもこの影響でしょう。今ではゴミだけど。
>EUの頭の硬さ
でも金借りてるのはお前じゃん、俺の頭が硬いんじゃなくてお前の財布がユルユルなんだよ!っていう感情的な話にはなるなw
EUは2400億ユーロ(約32兆円)。欧州安定メカニズム(ESM)は619億ユーロ(約7兆8200億円)出したみたいだけど、それみんなの金だよね。つまり金を貸してる側はそれぞれの自国民に対して用途の説明責任がある。
そもそも論として国民投票を持ち出してるけど、それってどこまで正当性・合理性があるものなの?という疑問が浮かぶな~。
政治、経済、財政、国際関係とかめっちゃ複雑に絡むわけじゃん。国民はその内実なんて1ミリも知らねーじゃん。それを国民投票にかけて賛成多数だからどうにかしろ!ってのは通るの?w 金借りている分際で?w 選挙を経ていないテクノクラ―トって言ってもそれは国民から委任されているって格好なわけでしょ。独裁国家で縁故採用されてるってなら別だけど。民主主義って言えば聞こえは良いけどそれってギリシャ国内の政治問題とか為政者の責任逃れなんじゃないの? 野球やったこともねー奴がTV見ながら「ほら見ろ、俺の言う通りにしていれば!」って言うようなものじゃないの?
その辺が民主主義の限界っつーか、多数決で決めて良い話とダメな話があるよねって気がするなぁ。……って思ってAIに投げたら記事のとおりとなりました。そらそうよ。
>両論併記しないのは却って不誠実
わかりやすさ優先で過剰な情報を削るのは良いけど、それで雑に断定とかされると却って理解の妨げになるんだよね。ただでさえ人間は先入観が強い(最初に得た情報に引っ張られやすい)から、入門書ならその辺の丁寧さはなおさら必要。
>『あの国の本当の思惑を見抜く地政学』
20人待ちの大行列で無理ぽ。
今回は何故か全体的にあざとかった気がしますwお陰でプリルンまでが何だか美少女に見えてきて…はっ!?
>流れ的にも新メンバー予想を促している感じ
地味に小道具も色々ばら撒かれていて、どれが何のアイテムになるのか予想が捗りますw
ハートキラリロックにマイクスプーンに集めたリボン…どれが変身アイテムになって、どれが必殺技アイテムになるのか?或いは兼ねるのか…?
…ところでみんなフェスの事忘れてない?スケジュール大丈夫??
>無職のプロからのアドバイス
>そのまま株価ベースの運用で良いと思うけど
わ!有り難う御座います。
まぁこちらも大して動かせるお金も無かったので、証券会社の人も「会社が金利の商品売りたいって方針でねー」って感じの世間話程度で言ってましたから…
因みにChatGPTが言う所の、
・プラザ合意(1985年)後、円高不況を防ぐために日本は低金利政策に転じるまで一時的に金利が高かった時期があります。
・1980年代半ば〜後半、郵便貯金の定額貯金などは6%~8%程度の金利が付いていました。
・特に「10年定額貯金」では、複利で運用されるため、利息の効果が非常に大きかった。
…な話も世間話の中で出て来ましたが、流石にこの歴史は繰り返さんだろ〜ww
>身をやつす
>生成AIが送り出す文章は…その時点の世間一般でどのように使用されているかを色濃く映し出す
現在主流の生成AIに使われてるLLMは、次に来る単語を統計的に選び出す仕組みだったと思うので、その解釈は結構的を射ていると感じますね〜。
今回の「身をやつす」は、「時と共に言葉の意味が変わる」のケーススタディにもなると思ったので、ChatGPTに時系列順に整理して貰いました。(↓)
時代 | 意味の変化
古典(平安時代) | 質素な服装・身なりにする/身分を低くする
中世〜近世(鎌倉〜江戸) | 目的のために身分を偽る/変装する
近世〜近代(江戸〜明治) | 熱中するあまり身を粗末にする(芸事・職業など)
現代 | 何かに打ち込み身を顧みない(自己犠牲・没頭)
>いたわりロボット
確かに人間の承認欲求に働き掛ける機械の登場を予見したのは流石ですが、「甘ったれは乞食になる」というオチは、昭和の説教のコピペでやや浅いと感じますね。
実際、アニメ化されたこのエピソードの一つには、落ちぶれつつも(ロボットが肯定してくれたお陰で)あやとりの達人となったのび太も描かれてましたし、更に今の時代に即して考えれば「あやとり系YouTuber」なり何なりとしてのニーズがあり得るとも考えられます。
…なーんて。この程度の事はF先生も分かった上でしょうけれど。短編で矛盾する思想を捩じ込むなんて、素人でも分かる悪手ですもんねw(←面倒臭いファン)
>ロックは淑女の嗜みでして
成る程、環は音羽に頭が上がらない…と。そらーバンド組んで貰えませんわー…w
バンド活動にのめり込めばのめり込む程、「こいつら家に何て言い訳してんだろうなー?」が気になってきてしまう…それこそ野暮以外の何物でもないんですが(苦笑)。
セレブは基本放任なんでしょう…きっと。(汗)
八百屋お七から転じて、今回はポーランド映画界の巨匠アンジェイ・ワイダ監督の傑作『灰とダイヤモンド』を彷彿とさせる内容でした。初めて視聴したのは中坊の頃、NHKの『世界名画劇場』を通じてでしたが、ラストの長尺での「ジレンマを抱えた主人公が、街外れのゴミ捨て場で独り絶命するシーン」に心を大きく揺さぶられたのを覚えています。まぁ映画とは違い(今のところ)カッティーは悲劇的な結末を免れられそうではありますが。
>身をやつす
生成AIが広く普及する以前に書かれたと思しき記事を見つけました(↓)。
【「身をやつす」とは?意味や使い方をわかりやすく解説! – スッキリ】
https://gimon-sukkiri.jp/enthrall/
もともとは上記記事の意味②「目的があってわざと目立たない格好をしている際に使う(=みすぼらしい格好をしていても、単に貧しくなったからみすぼらしい格好をしているという場合には使うことは出来ない)」だったけれど、意味①「みすぼらしい恰好になるほど何かに熱中する」に含意される、“(意図していた訳でなく)結果的にみすぼらしくなってしまった”ニュアンスが追加された結果、生成AIの指摘する「(広義には)落ちぶれて貧しい暮らしをするようになる」意味が新たに生まれたという経過を辿っているように思いますね。まぁ言葉の正誤なんてものはその時代時代の多数決によって決まるものですから、生成AIが送り出す文章は単語やイディオムがその時点の世間一般でどのように使用されているかを色濃く映し出すものになっているのかもしれません。
>どうやって(AIの)真偽を見定めるんだ?
>行き着くところは宗教
先日、自分が真偽をある程度判定できるテーマで何度か生成AI(無料版Google Gemini)を試してみたんですが、割と精度の高い返答がなされたかなぁという印象でした…まぁでも自分の詳しくない分野でAIの記述を鵜呑みにするつもりは今のところは無いですね。所詮人間のすることに完全はありませんからw(←「この道」スタンスからの宗教的発言)。
>AI誘発性心理反応
そういや小学生の頃『ドラえもん』のひみつ道具で、「どんな発言・振舞いでも全肯定してくれるロボット」が確か登場していたっけなぁ…と思ってさっきググってみたら、既に記事として纏められていましたねw(苦笑)。星新一作品とかもそうですけれど、天才と称される方々による「人間なるものへの洞察力」の深さを改めて感じずにはいられません。
https://togetter.com/li/2546000
>読んだ感想は「中途半端」
>お前の感想なのか、一般論なのか、説教なのか何なのかわからない
数年前に買って読んで、先日読み返しもしたんですが、あの時も今も御大と同じ感想を概ね私も抱きました(笑)。例えば貨幣(通貨)の起源を「倉庫に預けた余剰農作物の預かり証」だと断定していますが、少なくともマルクス『資本論』における説明とは大きく異なっていたので不思議に思っていたんですよねぇ。
因みにGoogle Geminiの回答は以下の通り(↓)で、個人的にはこちらのほうがよっぽど納得感が高かったです。
◆◆◆
【質問】 貨幣の起源については幾つかの学説がありますが、それらについて説明してください。
【回答】 貨幣の起源については、経済学や歴史学の分野で様々な学説が提唱されています。主な学説は以下の通りです。
1. 商品貨幣説(物々交換仮説、自然発生説)
• 概要: この学説は、貨幣が物々交換の不便さを解消するために、自然発生的に誕生したと考えるものです。人々が多様な商品を交換する中で、「誰もが欲しがり、価値が安定しており、分割や携帯が容易である」といった特性を持つ特定の商品(例:穀物、家畜、布、後に貴金属である金や銀など)が、交換の媒介物として選ばれるようになったという考え方です。
• 代表的論者: アダム・スミス、カール・マルクス(ただし、マルクスは商品貨幣が発展して信用貨幣に移行すると考える)、カール・メンガーなど。
• 特徴: 貨幣がその素材自体に価値を持つ「商品」であるという点に重点を置きます。
2. 信用貨幣説(負債説、国家貨幣説、貨幣国定説)
• 概要: この学説は、貨幣が物々交換から自然発生したのではなく、むしろ社会における「負債」や「信用」の関係から生まれた、あるいは国家などの権力によって「法制」として定められたものと考えるものです。古代の負債の記録や、神殿や国家が発行する負債証書が貨幣の原型であるとされます。
• 代表的論者: ゲオルク・フリードリヒ・クナップ(「貨幣国定説」を提唱)、A. Mitchell Innes、ジョン・メイナード・ケインズ(信用貨幣説に親和的)、現代のMMT(現代貨幣理論)など。
• 特徴: 貨幣がその素材自体の価値ではなく、発行体や社会の信用によって価値を維持するという点に重点を置きます。例えば、政府が税金の支払いに特定の貨幣を要求することで、その貨幣に価値が与えられるという考え方もあります。
3. 社会契約説(人為的起源説)
• 概要: 貨幣は、人々が社会的な合意や約束、あるいは法律や慣習に基づいて人為的に作り出した制度であると考える学説です。物々交換の不便さや、社会における公平な交換の必要性から、人々が共通の価値尺度として貨幣を作り出したとされます。
• 代表的論者: 古代ギリシャのアリストテレスは、貨幣が人々の「申し合わせ」によって創造されたと論じています。
• 特徴: 貨幣の起源を、人間の合理的な選択や社会的な取り決めに求める点にあります。
その他の視点
• 原始貨幣説: 特定の地域や時代、民族において、独自の「原始貨幣」(例:貝貨、石貨、塩など)が存在し、それが貨幣生成の起源になったとする考え方です。これは商品貨幣説の一種とも見なせますが、より多様な形態の貨幣の存在に着目します。
• 多機能進化説: 貨幣が交換手段、価値尺度、価値貯蔵手段といった複数の機能を備えるに至った過程を、社会の発展や複雑化とともに説明するものです。特定の機能から他の機能が派生したというより、様々な要因が複合的に作用して貨幣が進化してきたと捉えます。
これらの学説は、それぞれ貨幣の異なる側面や歴史的段階に焦点を当てており、どれか一つが完全に正しいというよりも、貨幣が多様な背景と過程を経て形成されてきたことを示唆しています。現代の貨幣システムは、商品貨幣的な側面(歴史的な貴金属との関連性など)と信用貨幣的な側面(銀行預金や法定通貨など)の両方を持ち合わせています。
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この回答に拠ると著者バルファキスの立場は2.ということになるようですね。誰も歴史的経過を目撃した訳ではないですからどれか一つの説に断定できるはずも無く、本書が「初学者への啓蒙書」を執筆目的としている以上、両論併記しないのは却って不誠実なのではないかと思いました。
>『黒い匣 ~』追加感想
・ ギリシャ国民に対し半ば恫喝的に忍従を求めるEU債権団の追加融資協定&財政再建案は吞めません。私達が十分実現可能な債務再建案を作ったので一度検討してみてください。→ 関連組織内で「たらい回し」にされた挙句、結局一顧だにされず。
・ 国民投票を実施した結果、60%超の国民が協定に反対しています。何卒検討宜しくお願いします。→ 「選挙によって経済政策を変えることは許されません(p.256)」とやっぱりガン無視される(なのに実現可能な対案は全く示されない)。
各組織の幹部らとオフレコで話す分にはギリシャに割と同情的なコメントも多いんですが、オフィシャルな立場だと揃いも揃って強硬姿勢に転じるのは、タテマエとホンネとを巧みに使い分ける権力者あるあるですね…まぁ全員「ラスボス」たるメルケル(当時ドイツ首相)の顔色を窺っていたからこそ、そう振舞わざるを得なかったみたいですがw(苦笑)。
結局著者はEUの圧力に屈して財務大臣を辞任、泣く泣く追加融資協定を受け入れたギリシャは賃金&年金カット・増税など国民に更なる負担を強いたものの2018年にはめでたく完済したとのこと。その間2016年に英国がまさかのEU離脱(ブレグジット)を議会で可決したとの報道にすっかりかき消されてしまって、本書で記されるギリシャを巡る一連の騒動も今や「歴史の1ページ」になってしまった感があります。
取り敢えず結果オーライということみたいですが、当時ギリシャがEUを離脱すればそれはそれでEUが大ダメージを喰らうことが見えていただろうに、ここまでメルケル(の意向を受けたお偉方ら)が頑なに著者サイドの提案を拒絶し続けた理由が正直良く分からないかなぁ。ギリシャの言い分を特例として認めてしまったら最後、他のEU圏の弱小加盟国(スペインとかポルトガルとか)らが一斉に反旗を翻しかねないとでも考えたんですかねぇ…あるいは経済合理性の追求とは無縁の「大国のメンツを潰しやがって」的な、極めて人間臭い理由によるものなのかもですね(笑)。
なお本書の感想は無いかと色々とググってみて私がそこそこ納得がいったのは、神戸大学の経済学部教授を名乗る方によるコレ(↓)でした。そこでも指摘されている通り、本書は全体的にどことなくカフカっぽい「話の通じなさ・不条理さ」に満ちた、ヨーロッパの一つの現実を切り取っているように思いました。
https://kaikaji.hatenablog.com/entry/2019/05/12/235432
最後に、著者の主張に一向に耳を貸そうとしない当時のドイツの財務大臣が、交渉の中で著者に一瞬「ホンネ」を垣間見せたエピソードを記して、感想を終わります。
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「…… しばらくの間、私たちが大臣だということを忘れましょう。アドバイスをください。何をなすべきかではなくて、アドバイスをおっしゃってください。…… もしあなたが私の立場だったら、あのMOU[=対ギリシャ改革案リスト]に署名しますか?」
私は、彼がいつもどおりの無意味な議論を付けて、この状況ではほかに方法はないと答えるだろうと予想した。しかし違った。彼は窓の外に目をやった。その日は、ベルリンにしては暖かい晴れた日だった。彼は私に向かい、衝撃の答えを口にした。
「一人の愛国者として、ノーです。あれは人々のためになりません」
…… その日、私が別れを告げようとした時、そこにいたのは手段を選ばない独裁者ではなかった。そこにいたのは、表向きはヨーロッパでほぼ最高の権力者でありながら、自分が正しいと分かっていることを実行するにはあまりに無力だと感じている、気落ちした男だった。偉大な悲劇作家が教えてくれたように、最高の権威とまったく無力の組み合わせほど、悲惨なものはないのだ。(p.437~438)
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>今週の読書
●社會部部長『あの国の本当の思惑を見抜く地政学』サンマーク出版2025
https://amzn.asia/d/dhoQIAk
この方の動画はこの板でも何度か取り上げられましたね。これまで地政学関係の本は何冊か読んで来ましたが、本書前半における主張の明快さ・内容の纏まりの良さでは類書の中では群を抜いて優れているように思います。私にとっては既知の事柄も多かったですが、「勝率6割。「最強の国」アメリカは実は弱い(p.99)」とか「北朝鮮の真の恐ろしさは軍事力ではなく、行動が予想できないこと(p.63)」とかは興味深い視点だと感じました。
一方個別案件を取り上げた後半は断言口調がやや鼻に付き、また独自研究と思しき主張も多めのように映りました。確かに参考文献は豊富に記載されてはいるんですが、大半が英文ソースによるものなのでファクトチェックがしづらいのはマイナスポイントですかねぇ(苦笑)。まぁもし図書館にあれば前半だけでも一読して損は無いかと思います。
>どうやって(AIの)真偽を見定めるんだ?
そりゃ「信じる」か「信じない」かじゃない?w 行き着くところは宗教よ。
AI誘発性心理反応とかいう『イヴの時間』でいうところのドリ系(アンドロイドにどっぷりハマるやつ)現象も現れ始めているみたいだけど、人間は何をやっても、作っても面倒なことになるなぁ(苦笑)
>証券会社の人
彼らは金融商品を売るプロであって運用のプロでも投資のプロでもないからなぁ。それができるなら自分で稼げばいいわけで。
ちなみにアメリカ株は年初の水準に戻っているので(円ベースで見るとまだマイナスだけど)、そのまま株価ベースの運用で良いと思うけどね。
金利って債権やスワップ取引きあたりだと思うけど金利で儲けた!って人、山師か専業プロしか聞いたことねーんだよな(苦笑)
>マチュの好感度
盗んだガンダムで走り出すのはお約束だしそうしないと話が進まないからいいとして、クスリ(キラキラ)の快感忘れられなくて反社とつるんで非合法活動(クラバト)やったあげくその金を盗んで逃げる、ってヤク中が闇バイトするのと変わらない。
転落人生ものとして見れば綺麗な流れだけど、それが等身大の思春期かって言われたら首を捻るw
結局主人公のエピソードが本筋にほとんど関係ないんだよね。ストーリー的には「特別なシステムを動かせる希少な人間」が必要なだけ。それがどんな人間かは今のところストーリーに影響がない。語り手がシャリア・ブルになっていることもマチュの空気感に拍車をかけている。物語の語り手でもなく、好感度もなく、物語を動かしてもいない。
強いてマチュを見て何を思うって、普通であることは何もしないことではなく、普通になるための努力をしているってことだね。