>「狼化した人間の復讐」と纏めれば物語としてもスッキリします
>動物に寄り添い仲良くしたいと考えるいろは達と、かつてそれをやろうとして叶わなかった元人間の復讐との対比
あぁ、成程ね。ニコ様の若干挙動不審気味な振舞いもそれで説明出来そうに思いますね。今回の彼女の広域レーダー探索失敗にしても、不慮の事故を装いつつ意図的に行ったように私には見えて仕方ありませんでしたし。
>『令和元年の人生ゲーム』
読了しました。う〜ん、まぁ現代の若者が抱えるある種の閉塞感を捉えているように見えなくもないんですが、作中では終始「暇に飽かせた高等遊民の遊び」しか描かれておらず、地に足の着いた生活感を全く感じませんでしたねぇ。それにしても連作群の実質の主人公である沼田を含め、揃いも揃って何でまたこんなにも承認欲求の強い他律志向の人達だらけなのか。いわゆる「Z世代」の中の、ほんの特殊な上澄み(または澱)だけに刺さる話なんじゃないのとしか思えませんでした。御大の仰る通り「自分探し」を現代風に「再パッケージしただけ」の作品なのかもしれないですねぇ。
あとはそうですね…未視聴ながら10年ちょっと前のアニメの『輪るピングドラム』のキャッチコピー「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」を思い出していました。口直しになるかどうか分かりませんが、今度朝井リョウの『何者』でも読んでみようかなぁと思います(最近『生殖記』なる新刊も上梓されたみたいですし)。
>そもそも文章が読めない人も少なくない
>そもそも考えているのか?という潜在的な問題
さっき読了した本にも同じ指摘がありましたね(↓)
●今井むつみ『学力喪失 ― 認知科学による回復への道筋 ―』
https://amzn.asia/d/d85l26D
◆◆◆
問題:子どもが14人、1れつにならんでいます。ことねさんの前に7人います。ことねさんの後ろには何人いますか。
・解答例①
(式) 14-7=7 (答) 7人
・解答例②
(式) 14×7=98 (答) 98人
[算数の文章題を解く際に]5年生でも10%以上の子どもが、小学1年生用の文章題からイメージをつくれず、問題文を読解出来ない。…… 子どもたちにとって、「式をたてる」というのは、問題文にある数字をすべて使って、思いついた計算をすることに他ならない。問題文にある数はみな使う。問題文に書かれていない数字を自分で補うなど、考えもしないことなのだ。(本書 p.4~6)
◆◆◆
塾業界に長く身を置いている私にとっては、「あ〜確かにこんな風に解答を書く子ども居るよね~。」という印象で、著者のように別に改めて驚きはしませんでした。本書後半はこういった読解力不足を抱えた生徒に対し、どのように対処すればよいかについて専門である認知科学的アプローチからの取り組みが綴られていくのですが、その部分は割愛。以下私の読後感想を綴ります。
「日本語が読めない」学生は昔も今も(恐らく)一定の割合で存在し続けたはずですが、前の掲示板でも話題になった新井紀子『AI vs.教科書が読めない子どもたち』https://amzn.asia/d/6Fx1ISq といい、近年俄然クローズアップされるようになった理由は、少子化で若者の絶対数が減っている中で読解力に問題を抱えている子どもが可視化されやすくなり、同時に何とかして読解レベルを底上げして、日本の将来に向けて少しでも良質な労働力を確保したいとの思惑が多分に含まれているからかと思いますが、どうでしょう?
あと「少々国語力に問題があっても問題なく成立する単純労働」が昔に比べて減少している現状が、「このまま卒業するとこの子は将来AIに仕事を取られて食いはぐれるのではないか」との教師側の危機感を後押ししているからかもしれませんね。
>大統領選挙2024
こんなに大差の付く結果に終わるとはねぇ…軒並み接戦を予想していた各社&その筋の専門家の世論調査が如何に当てにならないかが良く分かりましたわ。面白かったのが、ネットのオンライン賭博のみが正しい世論動向を予測していたという記事でした(↓)。やっぱり人間ゼニが絡むと力の入れようも変わってくるってことかな。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-07/SMJKBIDWLU6800
今回の大統領選挙に関して正直私は、四つの現在進行中の刑事訴追を抱えていても大統領に返り咲けるもんなんだなぁ、米国の民主主義とやらも大したこと無いなぁ、という感想を一番に持ちました。例によって佐藤優は近著https://amzn.asia/d/iKw0fgPの中で「現在世界規模で民主主義の賞味期限切れが起きている」と述べておられますが、そういう風潮は最近特に肌身に染みて感じます。
(アメリカの)民主党に家族を人質にでも取られているのか?ってくらい日本のマスコミがこぞってハリス推しでトランプが当選しても未練がましく言い訳してるの面白い。
ちなみにトランプウォッチャー(というか反民主党?)の方によると、「65歳以上」および「高学歴白人女性」以外は共和党支持に転向している比率が大きいらしい(動画11分あたり~)ので、今回の選挙結果は民主党へのNOと見るのが妥当のように思いますね。なんでそうなったのかはバイデン政権の評価を待ちたいところ。
>貸出本
読む本のストックがなくなってきたら図書館でも人気な(したがって寄贈しやすい)新刊を選んでるんで定期的にそういうセレクトになっちゃうんだよね。
>人間のリスク
「要請」という責任を取らないくせに人を従わせようとする言葉を平気で使って、それをみんなが当然のように受け入れて、さらには要請に従わないとはどういうことだ!?と追い込むの普通にディストピアだよね。感染拡大させた事実もないのにパチンコ店がやり玉に挙がったり、自粛しない飲食店を狙い撃ちした行政処分があったり、恣意的な運用が横行する。集団的熱狂(ヒステリー)下では法の理念は希薄になる。
>放射能アレルギー同様の集団忌避反応
原発事故のときは、いわゆる終末論的な言説や世界観の作品が増えたように思います(うろ覚え)。コロナ禍に影響を受けたであろう作品は何作も目にしたし、いずれも終末感やダウナーな雰囲気を漂わせていましたね。一種の流行りだろうけど。
でも一番怖いのは人間。そこに目が向かない、向きにくいあたりが闇深いよね。
>何様のつもりなのかと
それでも読み切ってて偉い。
社会の暗部にメスを入れてますよアピールがウザい本は途中で読むのやめて図書館に返しちゃいますね。
>政治主導vs.官僚支配
そういえば小泉内閣あたりの頃に若手議員が鳴り物入りでわんさか出現してたけど、なるほど小選挙区制になったことで党の支援を受けずとも議員になれたから馴れ合いする必要がなかったわけね。でも最近騒がれたように結局徒党を組んだ方が都合がいいんだろうね(苦笑)
>マダミス
参加したメンツで言うと、年齢や性別がバラけていたので層としては意外と広い印象を持ちましたね。
仕様上の欠点としてこの作品ならこのキャラで演じたかった、犯人が実はいないパターンのやつをやりたい、みたいなことができないんですよね。ずっとガチャを引き続けなくちゃいけない。オンラインでプレイできるものや、有料のマダミスイベントも開催されていますが如何せん価格と回転率を考えると……。グッズ化できるものでもないしビジネスとして安定させるのは難しいでしょうねぇ。
とは言え、『令和元年の人生ゲーム』の貸出し順が漸く回って来たので、今週中には図書館に行ってきますわw。
>クローン人間云々って今更どうでもいい
>命や人間の尊厳、生きる意味を論じるならこっちの方が現実的で身近な問題
大谷翔平や藤井聡太の大活躍の例を見るまでも無く、作家の想像力を現実が易々と凌駕していくことは珍しくないのだなと思いますね。今週偶々読んだ本からも全く同じことを感じました(↓)。
● 多和田葉子『献灯使』講談社2014
https://amzn.asia/d/9mi3U7n
定番の村上春樹氏に代わって、最近日本人絡みのノーベル文学賞の候補として名前が挙がるようになったこともあって初めて読んでみました。いわゆる近未来の日本を描いたディストピアもので、Amazonでも読書メーターでも割と高評価でしたが、私はちょっと受け付けませんでした。
表題作「だけ」であれば、(尻切れトンボの結末を除けば)日本語の言葉遊びをふんだんに取り入れた作者独特の陰鬱な世界観はまぁまぁ読ませる部分もありそれなりに評価出来ましたが、続いて読んだ併録された短編群から「これほどまでに日本が衰退した原因は、東日本大震災&原発事故が切欠」であることが明かされて気持ちが一気に萎えてしまいました。自分だけは安全圏(多和田氏は長年ベルリン在住で、そしてかのドイツは近隣諸国からの原発由来の電力輸入を継続したまま、昨年見事「原発全廃」を達成)に身を置きつつ、己の出身国を「相変らず危険な原発への依存をやめられない愚かな国」と高みから冷笑気味に見物しているかのごときスタンスが何様のつもりなのかと、読んでいてどうにもムカムカして仕方がありませんでしたw(毒)。
あとやっぱり、御大も指摘されている通り、コロナ禍騒動は「病気のリスク」よりも(付け加えるなら「原発のリスク」よりも)「人間のリスク」の方が遥かに恐ろしいことを浮き彫りにしましたね。「死に瀕している大切な人に寄り添いたい、それが無理なら亡くなった後にせめて心を籠めて弔いたい」という「人として当然の感情」よりも、「感染防止(それ以上にネットでの炎上防止)のため、ウチ(病院・葬儀社)では見舞いも火葬も親族といえど立ち会い厳禁のスタンス」が当たり前のように優先される状況が、取り立てて問題視されること無く実に数年間に亘り続いた…という「性質の悪い冗談」が現実に起こったんですからねぇ。このCOVID-19に対する、約10年前にピークを迎えた放射能アレルギー同様の集団忌避反応を予言した作家は、私の知る限りは居なかったように思いますが、どうでしょうか。
>結果だけ切り取って病気って言うな
>ほんとの被害者は巻き込まれた人
同感。そういや30年ほど前に私が引き籠っていた頃、定年を迎えてやることが無くなった父親も自宅でしょっちゅうへべれけになっていました。当時も医者から「アルコール依存症は病気」との説明は受けていましたが、残念ながら「自業自得だよなぁ」との気持ちは拭えませんでしたねぇ。まぁでも今思えば本当の被害者は、引き籠りと飲んだくれという「社会復帰が絶望的な社会不適合者二名」を抱えた当時の母親ですわw(未だに頭が上がりません)。
>周囲が面倒くさい。そっちは誰も助けてくれない
昔購入した実録マンガ・吾妻ひでお『失踪日記』https://amzn.asia/d/8GevIOs の一巻だけが今私の手元にあります。絵柄と話運びの巧みさもあってアルコール依存症を抱えた当の著者はどこかしら楽しそうに見受けられますが、これ身内はマジでたまったもんじゃないよなぁ(家族が拘束して強制的に精神病院送りにする描写がある)。
>マダミスは1つのタイトルにつき1度しか参加することができません
魅力的なコンテンツを絶えず開発・供給し続けなきゃいけないし、並行して新規顧客も絶えず開拓していかないとジリ貧になりそうだし…となると、門外漢の印象としてはビジネスモデルとして成り立たせるのが中々難しそうな気がしますね。
ググってみると四国でも「同好の士」が活動しているっぽいですね。中には泊りがけのイベントもあるみたいですが…少なくともある程度の纏まった余暇と心の余裕とコミュ力とが求められそうで、社畜&コミュ障の私には少々ハードルが高過ぎる(苦笑)。
>ニコ様黒幕説
スポンサー「いや、その設定はちょっと。ぬいぐるみとか商品化してるし」
東堂いづみ「クリスマス終わってからバラすからへーきへーき」
>口パク
スマイルプリキュアのウルフルンはちゃんと口動かしてたからできないことはないと思うんだけどね。だから動かさないことに意図があるのかな?って裏読みが出るんだけど。
>弱者支援
最近だとアルコールやギャンブル依存症も病気と捉えられて、ワイドショーなんかでも「もし病気であれば治療が必要なのではないか」といった言及がほぼ定型化してるよね。正直、ムシのいい話だなって。
いや病気なのは病気なのよ。DSMとかでも定義されてるし、日本でも保険適用されるから。でも今まで好き勝手してた奴が一転して病気だからと守られるの釈然としないじゃん。
酒飲みなら家族に暴言吐いたり暴力振るったり、何かトラブル起こしたから露見して治療しろってなったわけでしょ。ギャンブルなら家の金を使い込んだり友人知人から借金して返さなかったり、家族が借金を肩代わりしたらこれ幸いとまた賭けたり。そうやって好き勝手やった奴が被害者側に回るなよって。怠惰さや思考停止、逃避を長年積み重ねた結果そうなったのにそれを結果だけ切り取って病気って言うなよ。ほんとの被害者は巻き込まれた人でしょって。
医者の見解としてスティグマ(社会的レッテルや落伍感)を避ける意味で本人の負担を減らせるから病気認定は治療に有効だって話はある。逆にそれが当事者意識や責任を遠ざける要因にもなるって見解もある。いずれにせよ、私は面倒くさいって思うよ。周囲が面倒くさい。そっちは誰も助けてくれない。
>周回遅れ
>オリジナルとクローンの葛藤
>文化人類学から見た「新型コロナ騒動」
ああ、ちょうどよかった。
っていうのもクローン人間云々って今更どうでもいいなって。だって数年前にコロナ禍で散々「大切な命!」連呼してたじゃん。そのくせ老人ホームや病院に監禁して最期を看取ってもらえない人たちを量産したわけじゃん。私の父親もその1人だったけど。命や人間の尊厳、生きる意味を論じるならこっちの方が現実的で身近な問題じゃないの?って思うよ。わざわざクローンを持ち出して人形遊びする必要がない。
コロナ禍で明確になったのは人間は「病気のリスク」よりも「人間のリスク」を一番気にするってこと。
つまり日本では「コロナ対策してますアピールができない人が排斥されるリスク」を最大に見積もるから、実際の疾病リスクなんかどうでもよくて、やってますアピールに全力で注目する。それがわかったから私は完全に無視した。どーせ数年経つ頃にはマスクしてねーだろって。現にそうなった。無職ひきこもりの最大のメリットは「人間のリスク」を踏み倒せること。シゾイドは人間関係で悩まない(ように環境を構築する)。マジ最高(シゾイドアピール)。
動画は時間のわりに中身がないし(当時からこの掲示板で言っていたような話だし)、本も図書館で10人以上待ちで内容も想像がつくから特に。
去年といい今年といい、ハロウィンの不審者注意喚起ノルマでもあるのだろうか?w
いやまぁハロウィンには悪霊も紛れているらしいから、伝統的に正しい使い方でもあるとも思いますがw
つーかガオウさん、プライベートはめっちゃ陰のあるイケメンオーラ出してますやんwこむぎが野乃はなだったら惚れてたと思うわ。
>ユキのこういう表情好き
同じくwまゆのウザ絡みに「また始まった…」って顔してるのも好き。
ダウナー変顔でユキさんの右の出る者は、今後5年は居ないと思う。
>ニコ様の制御装置をちょっと拝借してるみたいな感じ
「怒りで染めた」って言ってるけど、ニコダイヤを扱えてる事はガオウの本質は悪ではない事を示している気もしますね。
そもニコダイヤのエネルギー源って「みんなの笑顔」だし。ガオウには誰かを笑顔にできる力があるのかも知れないし、トラメとザクロが何やかんやプリキュアと楽しそうにしてたから今回の復活に繋がった仮説も立てられる。
つまりは問答は「怒り」に収斂すると思われます。たとえ義憤であったとしても、怒りに囚われる事は自分も大切な存在も傷付ける。もし、ガオウの怒りがトラメやザクロを傷付ける様な事があったとしたら…その時こそガオウの器が試されるのかも知れません。
>口が動かないの何か理由があるんでしょうか
>単純に作画が面倒とかだったりするのかもしれない
「もののけ姫」の狼(山犬?)とか、喋る時一応口を動かしてたけど全然台詞と合ってませんでしたからね。
ジブリでさえそうなのだから、人語を話す形をしていない口を人語に合わせて動かすのはほぼ不可能なのだと思います。
とはいえ、仮面着けてて口も動かさないとなれば表情で感情表現してない訳ですから、そこに何かはあるのかも知れない…
>そういう人が何年も何十年も熟成したら真っ当でキレイになるか?
就労支援に通っていると当然老若男女色々居ますが…確かに高齢になるにつれて、大体やさぐれていきますね(苦笑)。
まぁやさぐれてる分モチベも低いので、積極性が無いからトラブルも起こし難いっていうのはあるかも知れない。コミュ症相手にする分の面倒臭さはあるだろうけど。
>徒花
>この映画はどうにも「周回遅れ」の感が拭えない
監督のインタビュー動画で「思い付いてから映画になるまで随分時間が掛かった」みたいな事言ってましたが、やっぱそういうのってバレるんですねぇ…(苦笑)
クローンよりオリジナル側の葛藤がメインに描かれてるみたいですが。
>医療人類学は社会に何を伝えるのか
文化人類学の中でも医療にフォーカスした分野から見た「新型コロナ騒動」。
コロナ禍で日本人がアホだったのは科学リテラシーが低いからではなく、そうせざるを得ない民族性だったから…という「人類学者ならそう言うわな」な話。
動画が非常に長いので、動画で宣伝されていた書籍のリンクも。(https://amzn.asia/d/cpQPh1J)
アホな言動の根拠と原因。その違いに優劣を付ける意味を考えるのが面白かったです。
>ラブライブ
この作品の過去のトラウマエピソードって、ホラーかってくらいガチっててゾクゾクするんだよねw(ゲス顔)
>ところで口が動かないの何か理由があるんでしょうか
>棒立ちになってるガオウをニコ様が蹴り入れれば良いのでは
実はガオウはニコ様の文字通り「操り人形」に過ぎず、腹話術を駆使して喋っているように見せかけているだけではないか、ガオウとの「戦闘」も単なる自作自演に過ぎないのではないか…と私は未だに疑って掛かっています。これまでのどこか胡散臭げな言動を鑑みるに、ニコ様はまだ一二枚手札を隠し持っているように思えて仕方が無いんですよねw(苦笑)。
>弱者が素直で真面目で心優しく、支援者に感謝の気持ちを込めてありがとうと言ってくれる、そんな都合のいい存在なわけない
プレゼン頂いた「引き籠り」関係の本は残念ながら最寄りの図書館には置いていませんでした。ただ私自身も学業途中で中退して二十代半ばまで実質引き籠っていたようなものでしたから、大体どんなことが書いてあるのか凡その想像は付きますね。あのまま「生産的な事は何も出来ない癖にプライドだけは無駄に高いヘタレメンタルの面倒臭ぇ無職」のまま抜け出せなかった未来もあり得たかもしれない…と考えると今でも正直ゾッとします。
>徒花
>カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』の二番煎じ
(↑)私も同じ事を考えましたね~。次いで思い出したのがアニメ化もされた篠原健太『彼方のアストラ』でした。「臓器移植提供のためだけに造り出された違法クローン達が、エゴイズムの塊のオリジナルどもを纏めて告発する」何とも痛快なエンタメ作品でしたが、これとて原作が完結したのは今から足掛け8年も前の2017年末(因みに『わたしを離さないで』は2005年発表)…それを鑑みるにこの映画はどうにも「周回遅れ」の感が拭えないですねぇ(毒)。
>今週の読書
ちょっと古い本で恐縮ですが(↓)
● 信田智人『政治主導vs.官僚支配 ― 自民政権、民主政権、政官20年闘争の内幕 ― 』朝日新聞出版2013
https://amzn.asia/d/5yOMG4Q
タイトル通り戦後日本の政治を支えて来た二本柱である「政治主導」と「官僚支配」のせめぎ合いがテーマの本です。著者の主張は「はじめに」で要領良く纏められているので読みやすいですね(↓)。
◆◆◆
…サンフランシスコ講和条約が発効し、連合軍による占領が終了したのは1952年。すでに政府内には省庁の縦割りの壁が高くそびえ、各省庁は自らの利益を追求し続けていた。…… 憲法の規定とは裏腹に、首相や内閣が政治主導を発揮するのは困難だった。1980年代、…… 自民党政権下では、抵抗勢力を排除するのではなく共存しつつ、コントロールする道が模索された。それが、自民党が長期政権で身につけた知恵だったのである。
1990年代には政治家や官僚のスキャンダルが相次ぎ、政治改革と強いリーダーシップを求める声が高まった。そんな中、細川護熙政権の選挙制度改革や橋本龍太郎政権の行政改革によって、派閥や族議員の影響力は弱められ、内閣機能は強化され、政治主導のための制度が確立していった。1996年に導入された小選挙区制度のおかげで生まれた小泉純一郎政権は、橋本行革で強化された内閣機能を活用し、党内外の反対を押さえて[郵政民営化に代表される]重要法案を立法化するのに成功した。……
こうして、政治主導がいったん確立されたかに見えた。しかし後継内閣[第1次安倍内閣・福田康夫内閣・麻生太郎内閣(いずれも一年そこそこの短命内閣)]のもとでは強化された制度が十分活用されず、民主党でのさらなる新制度導入で、政治主導は決定的に崩壊してしまった。民主党政権では、…… 官僚をコントロールするのではなく、排除する方針がとられた。その結果、官僚機構の縦と横のネットワークはずたずたに壊れた。政権運営の経験を持たない民主党の政治家たちによる、官僚のサポートなしに立案された政策は、実現可能性の低い机上の空論にすぎなかった。過剰な官僚排除は強い「政」をつくらず、単に「官」を弱めただけに終わったのである。
かくのごとく、制度だけでは政治主導は実現しない。むしろ必要とされるのは経験知に基づく官僚機構のコントロールだったのではないか。言われれば当たり前のようだが、民主党政権という実験が世の中に改めて示してくれた。これが本書の主張である。( p.4~6より引用 )
◆◆◆
政策の旗振り役の官邸が、縦割り行政の弊害を乗り越えて国政を前に進めるべく選挙制度改革含め制度設計を諸々やり直してみたが、制度だけいじっても中々思い通りに改革が進まない。業を煮やした民主党政権が官僚抜きでやろうとしたら見事大失敗に終わった…っていう、これまで何度となく耳にした覚えのある世評通りの内容でしたね。そういう意味では意外性の無い読書でしたが、知識の断片を一繋がりにして改めて確認出来たのは収穫でした。次に読むとしたら本書以降、憲政史上最長となる約7年8カ月続いた第2次安倍政権の「信頼するに足る」評価本かな。
>栗原さん
老い先短いしねw
お別れEND(年内いっぱいまで飼うのを許諾される)を今更プリキュアでやったところで…ってのはあるので、こむぎにスポットが当たる転換点でもちょうどいい塩梅でした。
>人類にとって「推し」とは何なのか https://amzn.asia/d/7BEPLDl
夢中になれるものがあると人生がバラ色になるけど、そうじゃないとたちまち精神が荒廃して卑屈になったり妬みっぽくなる人が書いた本。本人なりにバランスを取ってるからそれはそれでって感じだけど、現代社会の仕組みがこういう心性を加速させているのかもしれないな~と思う。
推しを持つと人生がブレなくなる!って力説してるけど、どう見てもそれ他軸だよなぁって。
>ラウリ・クースクを探して
これまたうっすいカルピスだなぁ(苦笑)
時事ネタとIT(最近だとメタバース)を足してそれっぽく仕上げたんですね、くらいしか思うことがないw
>徒花
カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』の二番煎じとしかw
意識高そうで辛気臭そうだから観る気は起きんなー。
>ちょっとしたミステリー
株式投資のおかげで無職生活満喫できる私からすると資本主義バンザイ。俺が勝てるゲームならそれが正解。って素直に考えるねw
わんだふるはプリキュアでも比較的前後編が多い印象だったので、今回もそれくらい拗れるかも…と思ってましたが、出オチレベルで整理されたシチュエーションだったかと思います。
いろははヤキモキしていたけれど、あの状況とこむぎの権能からの選択肢は決して多くない。だからやる事が非常にシンプルだったと思います。
つまりは、栗原さんが知らない2年間。いろはが知らないマロン。その情報と感情を擦り合わせた上で、こむぎが総括する…これ以外に道は無かったかと。
>いろはのワンダフル、こむぎのわんだふる
「一番の人」を見付けた傍らで、「一番が一人だって誰が決めた?」をやってくれるの痛快ですねw
交友関係の序列を気にしなくて良いのは、育ちの良さと幼さの証拠だと思います。
しかしギャルゲーのハーレムルートの如くいかないのが人の性。こむぎの更なる飛躍が楽しみです。
…とか思ってたら次回、闇堕ち!?!?この流れで!?この文脈で!?ガオウ一体何したんや!?!?
>日本人ならではの推し活と宗教との類似性【北関なう】
そういえば昔、「ネット上に神を創ろうとする読み切り漫画」がありましたね…読み終わる前に、何処で読めるのかもタイトルも分からなくなっちゃいましたが…
後、臓器提供の葛藤といえば、近日公開された「徒花」って映画が「臓器提供用クローン人間」を扱っているのだとか…僕の住んでる所では観られないんですがね。
https://adabana-movie.jp/
>教育を受けた人間が現実見えてないの面白いよね
僕みたいな落ち零れがルサンチマン混じりに批判するのはまだ分かり易いですが、「偏差値受験楽勝でした」な高学歴の意識高い人の中にも日本の教育批判する人が居るの、ちょっとしたミステリーよね。
恐らく留学とかしてるだろうからその時のカルチャーショックと、アジア式教育を受けた「そこそこ同質で、そこそこ高品質」な労働者達が、国際競争力の面で大して稼いでいる様に見えないのが原因なのでしょうが…
元飼い主(栗原さん)からしても諦めが付くと言うか。今後いろはがこむぎ(マロン)を連れてちょくちょく老人ホーム(?)を訪問することで無事に納まりそうですし。元飼い主からしたら大切に飼ってくれさえしたら、専門業者に預けるか個人に預けるかの違いなんて些細な問題でしょうしね。
>今週の読書
● 宮内悠介『ラウリ・クースクを探して』2023朝日新聞出版
https://amzn.asia/d/cOVhNGn
『令和元年の人生ゲーム』(←図書館の貸出し待ち)の一半期前の直木賞候補作で今年度(2024年)の高校生直木賞受賞作。Amazon評や個人ブログの感想とかをざっと見るに概ね好評なんですが、コンピューターオタクという以外にさしたる取り柄のない一般人の淡々とした半生を描いた本作は、正直私には薄味過ぎて物足りなかった。同じ著者なら『あとは野となれ大和撫子』の方がエンタメ的に見て遥かに面白かったかなぁ。
まぁ、一番私が引っ掛かったのが、作中の「エストニアの経済通信省のアドバイザー」なる人物の台詞でしたけれど(↓)。
◆◆◆
「この国は小さく、隣にはロシアがある。いつまた占領されるかもわからない。国を領土とするならば、領土を失ったとき、わたしたちはまた国をうしなうことになる。(略) わたしたちは国とは領土ではなくデータであると考える。だから領土をうしなっても、国と国民のデータさえあれば、いつでも、どこからでも国は再興できる」(本書p.144より)
◆◆◆
そうかなぁ?『日本沈没』含めた一連の作品で故・小松左京氏が生涯を掛けて取り組み続けた壮大なテーマをそんなにあっさり纏められてもねぇ、何だかなぁという気持ちにはなりますね。一言で言うと、外部の人間がAI先進国と言われる現在のエストニアから逆算して無理くり拵えたかのような物語でした(毒)。
●マーヴィン・ハリス『食と文化の謎』1988岩波書店
https://amzn.asia/d/3FPIUdO
ちょっと古い本ですけれど語り口がキレッキレでメチャメチャ面白かった。簡単に纏めると、文化や地域、時代によってある食材を好んで食べたりタブー視して食べなかったりするのには、それ相応の合理的理由があるんだよっていう話ですね。ただ訳者あとがきによると、理由付けを行おうとした著者のスタンスそのものが、ただあるがままの現象だけを記述しようとしていた当時の同業者(人類学者)らから大ブーイングを喰らったみたいです(唯物論者だのマルキストだのとこき下ろされたらしいですが、今や何とも時代を感じる悪口ですね)。
◆◆◆
一つの動物種は、それが結果として有用であるか有害であるかによって、神聖視されたり忌み嫌われたりする。ヒンドゥー教徒が食べない雌牛は、雄牛とミルクと糞をもたらしてくれる。だから神聖視される。欧米人が食べない馬は、戦場では勝利をもたらし、畑ではスキをひいてくれる。だから高貴な動物である。イスラム教徒とユダヤ人が食べないブタは、役立たずである ― スキもひかなければミルクも出さず、戦争の役にもたたない。だから忌み嫌われる。欧米人が食べない昆虫は、そういう豚よりももっと悪い。(本書p.226より)
◆◆◆
別に普通じゃん? 現代から見れば「どこが批判の対象になるの?」と正直思いますね。ただ出典が巻末に纏めて書いてあるだけで、過去の研究からの引用と著者自身のオリジナルな見解とがはっきり区別されてないのがマイナスポイントかな。
>じゃあアジア式の教育を評価しろよww
欧米人からすれば「意地でも評価したくなかった」んで、当時何やかやあって偶々上位に食い込んだフィンランドをこれ幸いと過大評価したように私には映りますね。そう考えるとPISAなるものも中立を装いながら割に政治的なニオイがプンプンしますよねw。
>日本人ならではの推し活と宗教との類似性
同感。日本人も(自覚が無いだけで)割に宗教的な民族なんだなぁと思いますね。佐藤優氏も仰るように「カトリックかプロテスタントか、プロテスタントでもルター派かカルヴァン派に属するかは個人の“趣味”の範疇に属する事柄」ですから。
>日本人ならではの推し活と宗教との類似性【北関なう】
偶然見つけた動画だったけど、ごっこ遊び(アニミズム、同一化、ロールプレイング)的な側面での推し活論が面白かった。
>アジア型の「暗記&詰込み教育」
そもそもさ、PISAの結果を見ても当初からアジア勢って上位にいたわけじゃん? じゃあアジア式の教育を評価しろよww 教育を受けた人間が現実見えてないの面白いよね。
あと、PISAが小学生でも解けるような内容なのに正答率がそこまで高くないことにツッコミを入れる人が少ないのも面白いよね。小学校レベルをマスターできたら人類の上澄みって現実にもっと目を向けるべきじゃないの?っていう。
>古文&漢文が極めて重要な統合ツール
「(想像の上)日本人」を形成するものって歴史観ではなく文脈だと思うから、別に古文がなかったところでって感じはするけどね。同じ給食を食べる、努力すればできる、宗教、風習、慣習、カルチャーを通じて同質性(共通性)を獲得していくと思ってるから。かといって古文の代わりにアニメ・漫画史やりますとはならないだろうけどw
>2040年の日本が直面する危機と“希望”「働き手不足1100万人」の衝撃
ちょっと前に読んだけど「でしょうね」としか。一般人の対策としては都市部に住むくらいしかない。