MENU

強い武器や便利なロボットに解決してもらうな

>戦闘が動く癖に退屈だった
 本人たちは「○○の力だ!」みたいなこと言ってるけど実際は「意味不明レベルの強兵器」や「隠し武器」を使ってるだけなんで、パイロット自身の力量や思想戦としての重みがない。そりゃ、そんな武器使ったら勝つでしょっていう。アスランはメタ戦術駆使してたから戦闘巧者感はあったけど。


>アイの歌声を聴かせて
 やっぱミュージカル要素は私には合わないな~。
 あと異物感が強すぎる。『三十四丁目の奇蹟』が如何に絶妙だったかって話なんだけど、Aさんの問題を解決したら支持者になりました→Bさんの……ってわかりやすいけど薄っぺらいと思う。ランプの魔人かよ。
 こういう異物役の人って橋渡しになるからこそ味が出るんだと思うんだよね。妥協案をそれとなく(意図せず)出して、それに当事者たちが乗る格好の方がスマート。そこにはメンツや下心、打算もあるかもしれないけど条件が揃えばそれでも手を取り合えるところに人間の軽薄さと柔軟さがあるっていうか。それが様々な形で重なったときにあたかも奇跡が起こったかのような結果を生み出すわけで。
 便利な神様を作り出されてもそれは何か違くない?っていう。救われなければ幸せになれないんですか、あなた達は?って思う。


>過激な教育方法への風当たりが強いから、どうにかして代替手段を模索
 日本の教育に対するヘイトすげーな(苦笑)。でも、ん~、あまりピンとこないんだよねぇ。
 っていうのも以前紹介した『日本の15歳はなぜ学力が高いのか?』の著者が日本の教育方法の特徴として「算数を教えるときも身近なモノで例えながら指導していた」ことをわざわざ挙げていたんですよ。リンゴ何個とか、何人で列を作ってとかそういうことだと思うんだけど。イギリスではそのまま概念的に数字を教えているみたい。
 ってことはさ、日本の教育って認知科学的手法にそれなりに則って指導している(教師の創意工夫が蓄積されていることも著者は特徴として挙げていた)わけで、それでもなお理解できない人はもう無理だろっていう。あとは専任者付けて教えるくらいしかない。そのコスト誰が払うのかって話になる。親が教えろよって話だけど。

 日本の教育や指導法を全部を肯定しているわけじゃないけど、いわゆる詰め込み教育とか暗記教育に対してそこまで私は拒否感はないんだよね。っていうのも、これはサルに芸を仕込むのと同じだと思ってるから。理解できないなら芸として仕込むしかない。せめてこれくらいはできるようになれっていう。外国に住んでいる日本人が驚くことの一つに外国人は暗算ができないって話があるじゃん。あっちはあっちでそれで生活できてるから良いんだろうけど、最低限の水準を保つには芸を仕込むしかない。どれをその線引きの内側に入れるかって議論はあるとしてもね。


>書く側の日本語が下手
 あまり言うと自爆になるのもあるけど、パターンがちょっと複雑。
・単純に文章が下手(句読点、文章構成、言葉選びなど。元々日本語は冗長になりやすい)
・言葉の意味を間違えている。書き手が書いている事柄についてわかっていない。
・読者の知識や層を無視して書き手が一方的に書いている(本来なら明示すべき前提や情報をすっ飛ばす)

 上記は悪文になりやすい例ではあるけど読み手側との知識量の釣り合いもあるし、それこそ悪文でも面白いって人もいるから、まあ、うん(昔話題になった本を読んだら日本語が酷すぎて1ページと保たなかったことがある)。ただ、明らかに読み手が誤読して、そのままSNSなどで発信しているケースも見られるからそっちに目が行っちゃうね。

 最近こういう「お前らはアホ」論ばかり言ってるからお前何様だよ?感が出ちゃってるけど、何度も言うように、アホでも生きられる世界だからそれでいい。
 いうて算数レベルでしか理解していないからね、私。その程度でも投資はできるし、それだけで暮らしていけるようにもできる。第三種電気主任技術者の数学問題なんて中学レベルだし。第二種は微分積分入ってくるから全く太刀打ちできん。でもそれで普通に仕事できる。潮流計算して位相差がいくらとか出せる。あとは電話できて関係者と意思疎通できれば仕事になる。私からすれば文章で飯食ってる人の方がすげーよ。こっちは20年以上文章書いてて、こんなレベルだぜ。
 天才どころか秀才である必要すらなくて、小学校レベルの知力でも使い方によってはそれなりのことができる世の中だと思ってる。そこを上手くやれ、ってだけで。

編集・削除(編集済: 2024年11月14日 13:02)

東堂いづみ「人間になった動物が着替えるのが不自然ならば、

着替えられる人間を動物にすれば不自然じゃなくなる!!」

 いやそのりくつはおかしい。

 カエルが悟の動物知識の守備範囲に入っていてよかったな〜とw
 悟が知ってるかどうかが敵の脅威度の目安になるの面白いですよね。

>諦めずに歩み寄り続けるのは大事かも~とニコ様。
>あなた前回交渉決裂して対立表明してましたよね?
 ニコ様的にはプリキュアは別勢力って認識なのかも知れませんね。
 それはそれでこむぎ達が動き易い反面、ニコ様が過去作の様に独りで抱え込んで暴走しかねないので、良し悪しは半々って感じですねー…

>最近はネットを出せれば勝ち確
 最近は盾の強度は不安定ですが、捕縛系の技はどのシリーズも安定して強い気がしますね。

>人間がガオウの姿になった
 考えてみれば、ガオウのキャラデザも妙ですね。眷属二人は狼形態と人形態を使い分けられるのに、ガオウは何時も狼とも人ともつかない姿をしている…
 果たしてガオウは狼になろうとした人間なのか?はたまた人間になろうとした狼なのか?
 元人間だろうと元狼だろうと、個人的にはあまりガオウの行動が原因で狼が絶滅した展開は考え難いかな…?
 ガオウに罪悪感とか自罰感情とかを持たせてしまうと、フレッシュのせつなみたいな「自分は幸せになってはいけない…」的な感情に向き合う事になるので。


>冷凍みかんさん続投
 伊達にプレミアムバンダイで高級なモフルンの縫い包みを売ろうとしてなかったか…稼ぐ気概を感じる。
 話の内容的には他のシリーズに存在する後日談小説と同じスケールっぽい印象を感じますね。
 しっかし…土曜とはいえ、深夜2時はキツいなぁ…(苦笑)


>サプライズインジャ観て来ました。
 先週のニチアサの休みに何とか捩じ込みました。
 思うに戦争もので悪の科学者にラスボスは務まらないのだと思います。故に話のスケールが小さく感じてしまう。
 後は戦闘が動く癖に退屈だった。あれはどういう現象なんでしょうね。

>アイの歌声を聴かせて
 偶に良い映画だと聞くので視聴。
 動脈硬化しかかった学校生活に、異物投入して解きほぐす…という有り触れた内容。
 異物役のAIも設定がデタラメで、AIである必然性が無い。そういう怪異だという設定でも充分通じる。
 ただ…その平凡さが怖かった。「平凡な日常」というものが砂上の楼閣でしかなく、誰もが薄氷を履む様にその「平凡な日常」を生きている。
 そんな現状に対して「幸せになれ!幸せになれ!」って言われるのって、ある意味目茶苦茶キツくない?…そんな事を感じた映画でした。


>「日本語が読めない」
 「書く側の日本語が下手」って話にならないの笑うw
 まぁ昭和以前からそれこそ虐待紛いの方法で、社会不適合者予備軍を社会に適合させてきた国ならさもありなんか…?
 最近はそういう過激な教育方法への風当たりが強いから、どうにかして代替手段を模索する必要に迫られて「教育が〜」とか言ってんじゃないかと自分なんかは思いますがね。


>一番怖いのは人間。そこに目が向かない、向きにくいあたりが闇深い
 大分昔の終末系SF作品「愛人」にも、終盤有害か無害かよく分からない病気のパンデミックが起きて、暴徒化した非感染(を主張する)の人々に迫害される感染者達…ってエピソードがちょろっとありましたね。
 主人公にはあまり関係無い話だから本当にちょろっとなんだけど、大した先見の明だったのかも知れません。


>ノーベル文学賞
 あれって翻訳者ガチャらしいっすよ。
 原文を面白く翻訳できるかどうかで評価が変わるとか…或いは、翻訳された時に面白くなる様に日本語を書けるかどうか?って話かも知れない。
 考えてみれば、幾ら審査員がエリートでも審査する時に原文で読んでる訳は、そりゃないよなぁ…(苦笑)


>マーダーミステリー
 この情報化社会で、一時的でもよく成立したよなぁ…って感心しますね。
 (うろ覚えの)人狼の方は、ジョブとスキルが書かれたカードか何かを配られるだけだったのと比較すると、かなり役割が緻密に見えますね。
 こういう現象はTRPGでも起こってて、GMが用意した設定やストーリー付きのキャラをプレイヤーが選ぶ…なんてシステムもありましたね…まぁ、約20年前の経験談ですが。(苦)

編集・削除(未編集)

【朗報】冷凍みかんさん続投



 コスチュームもマイナーチェンジされているし、同窓会的だった『オトナプリキュア』よりも続編として意識されている印象はありますね。


>掲示板の字数制限
 1万文字まではOKだけど、リンク(URL)が1投稿あたり5個までなのでそっちで引っかかったっぽいですね。上限上げることもできるんですが、レアケースだとも思うので変更はしません。


>朝井リョウ『何者』
 だいぶ前に映画版を見たきりだったので私も原作を手にとってみたんですが、意外と映画とほぼ同じでしたね。ただ、今読むと登場人物の言動がアナログ的だし、ネットの使い方も下手じゃね?(裏垢使うくらいならSNSメディア自体を変える)感はある。
 『生殖記』はう~ん、『正欲』がいじけたマイノリティの主張に留まっていた作品だったからなぁ。流行りに乗っかってる感あるんだよなぁ。


>日本の将来に向けて少しでも良質な労働力を確保したいとの思惑
 不安を煽って売り込む商法にしか見えないw 研究者なら研究費欲しいだろうし。
 運動音痴にスポーツチームに入ってレギュラー取れるくらいの実力をつけろ!とは誰も言わないのに、それを頭の話になるとやれって言うの酷だなぁ。小1の問題すら解けない人なんて机に座るのすら拒否したいだろうに。俺は体育嫌いだったよ。教育関係者ってすぐ「教育を~」みたいなこと言うけど、当人たちは教育されたいなんて思ってないって。


>係争中の人が大統領に
>アメリカの民主主義
 これ右派・左派問わず根深い問題っぽいよ。元々最高裁判所の裁判官の頭数(保守派、左派の数)問題とかあったし。↓の記事のように本来は軽微な罪状をおおごとにした上に都合の良い判決が出るように仕向けたりとか。自分に有利なジャッジを下すレフリーを用意した側が勝つシステムになっちゃってるくさいんだよね。
https://diamond.jp/zai/articles/-/1034197

編集・削除(編集済: 2024年11月13日 10:39)

メッセージが入りきらなかったので続き

>今週の他の読書

 ●郷原信郎『「単純化」という病 安部政治が日本に残したもの』朝日新書2023
  https://amzn.asia/d/05QBlEy
 いわゆるモリ・カケ問題、「桜を見る会」問題、安倍元首相「国葬」実施問題を通じて、日本の政治に「法令順守と多数決ですべてが解決する」風潮が如何に蔓延・定着したかを問い掛ける内容です。

◆◆◆

 森友学園問題は、地下から大量のゴミが“発見”され、その処理費用をどのように見積もるかという特殊な問題が売却価格に影響した「極めて複雑な国有地売却問題」だった。しかし、それについて国会で、最初に質問を受けた際に、安倍氏は、「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞める」と答弁し、「自分や妻の関与の有無」という「争点」を自ら設定し、それに「政局的位置づけ」まで与えた。それによって、この問題は、「安倍首相と明恵氏の関与の有無」に「単純化」されていくことになった。その「挑発的問題設定」を受け、野党側は「政局的追求」を行った。…… このゴミが埋まっていた国有地売却に関しては、売却価格や条件が違法・不当なものではなく、「法令順守」上問題は確認されなかった。この問題は、すべて、選挙に勝利し衆参両院で多数を占める「強大な権力者」であった安倍氏の国会答弁が招いた「単純化」によって起きた事象であった。

 加計学園問題は、規制緩和と行政の対応の問題、国家戦略特区をめぐるコンプライアンスに関する議論などの重要な論点が絡み合った複雑な問題だったが、野党・マスコミの追及は、総理大臣が「腹心の友」に有利な指示・意向を示したか、という点に集中し、問題は「単純化」された。一方の安倍首相や政府・与党側の対応は、国家戦略特区における獣医学部新設の手続きが「法令に基づき適切に行われた」と説明するだけに「単純化」された。そして、全く嚙み合うことのなかった議論は、最終的には、衆議院解散総選挙で、野党側が「希望の党」騒ぎで自滅し、安倍政権側が圧勝したことで、一旦収束することになった。……

 本書冒頭の「はじめに」でも述べたように、安倍内閣においては、「選挙で多数の国民の支持を受けていること」を背景に、何か問題が指摘されると「法令に違反していない」と開き直り、そう言えない時には「閣議決定で法令解釈を変更した」として、すべての物事を問題ないことにして済ますやり方がまかり通った。それに加えて、「法令違反」を客観的に糺す立場の検察が、政権に忖度や配慮をするということになると、「法令順守と多数決」による「単純化」は、まさに「完結」することになるのである。(本書 p.192~199より抜粋)

◆◆◆
 
 要するに郷原氏は、あくまで「勝てば官軍」を押し通す安倍首相サイドの論理に対し、野党も検察もマスコミも私を含めた一般国民も皆、売り言葉に買い言葉的な脊髄反射レベルの稚拙な批判を試みるか、あるいは「寄らば大樹の陰」とばかりに過剰なまでに迎合(忖度)していくかのどちらかを行うしか能が無かったのだと言いたいみたいですね。まぁ当時のマスコミの「空騒ぎ」振りを思い浮かべるに、確かにその指摘は分からないでもありません(苦笑)。

 ただ、氏の言う「単純化」は別に第二次安倍政権から始まったことでは無く、既に2005年に「郵政民営化」の是非を問うというワンイシューのみに「単純化」して、衆議院解散から与党議席大幅増へと繋げた小泉純一郎内閣も同じようなことをやっていたと記憶していますけれども(2001年の第一次内閣成立直後なんて内閣支持率が歴代最高の85%を記録しましたしね。あとイラク戦争時の党首討論で非戦闘地域の定義について質問された際、「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域」なんて“名(迷)言”も飛び出しましたっけw)。結局著者も含めて日本人は昔からおしなべて「熱し易く冷め易く忘れ易く、物事を突き詰めて考えるのが苦手」ということなんでしょう(毒)。


>集団的熱狂(ヒステリー)下では法の理念は希薄になる
>一番怖いのは人間。そこに目が向かない、向きにくいあたりが闇深い

 ちょっと前に読んだ本ですが、ジョゼ・サラマーゴ『白の闇』(1995発表)は、そのあたりの「人間の闇深さ」をかなり緻密に描いていたと記憶しています。https://amzn.asia/d/1zgma07 人間の尊厳をかなぐり捨てた「俄か盲人」らが獣性を剥き出しにして右往左往する物語で、そのリアリティ溢れる描写力にはある意味脱帽しますが、メンタルが弱っている時に読むのはあまりおススメしません(苦笑)。
 

>それでも読み切ってて偉い

 いぇいぇ、どんなに不味い料理でも完食しないと食レポする資格無しと思っていますから、極力最後まで読むように心掛けています(ただ横書きだけはカンベンしてほしい…)。

編集・削除(未編集)

今年の紫は歴代最高レベルの胡散臭さだなぁ(呆れ)

>「狼化した人間の復讐」と纏めれば物語としてもスッキリします
>動物に寄り添い仲良くしたいと考えるいろは達と、かつてそれをやろうとして叶わなかった元人間の復讐との対比

 あぁ、成程ね。ニコ様の若干挙動不審気味な振舞いもそれで説明出来そうに思いますね。今回の彼女の広域レーダー探索失敗にしても、不慮の事故を装いつつ意図的に行ったように私には見えて仕方ありませんでしたし。


>『令和元年の人生ゲーム』

 読了しました。う〜ん、まぁ現代の若者が抱えるある種の閉塞感を捉えているように見えなくもないんですが、作中では終始「暇に飽かせた高等遊民の遊び」しか描かれておらず、地に足の着いた生活感を全く感じませんでしたねぇ。それにしても連作群の実質の主人公である沼田を含め、揃いも揃って何でまたこんなにも承認欲求の強い他律志向の人達だらけなのか。いわゆる「Z世代」の中の、ほんの特殊な上澄み(または澱)だけに刺さる話なんじゃないのとしか思えませんでした。御大の仰る通り「自分探し」を現代風に「再パッケージしただけ」の作品なのかもしれないですねぇ。

 あとはそうですね…未視聴ながら10年ちょっと前のアニメの『輪るピングドラム』のキャッチコピー「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」を思い出していました。口直しになるかどうか分かりませんが、今度朝井リョウの『何者』でも読んでみようかなぁと思います(最近『生殖記』なる新刊も上梓されたみたいですし)。


>そもそも文章が読めない人も少なくない
>そもそも考えているのか?という潜在的な問題

 さっき読了した本にも同じ指摘がありましたね(↓)
 ●今井むつみ『学力喪失 ― 認知科学による回復への道筋 ―』
 https://amzn.asia/d/d85l26D

◆◆◆

 問題:子どもが14人、1れつにならんでいます。ことねさんの前に7人います。ことねさんの後ろには何人いますか。

・解答例①
 (式) 14-7=7  (答) 7人
・解答例②
 (式) 14×7=98 (答) 98人

 [算数の文章題を解く際に]5年生でも10%以上の子どもが、小学1年生用の文章題からイメージをつくれず、問題文を読解出来ない。…… 子どもたちにとって、「式をたてる」というのは、問題文にある数字をすべて使って、思いついた計算をすることに他ならない。問題文にある数はみな使う。問題文に書かれていない数字を自分で補うなど、考えもしないことなのだ。(本書 p.4~6)

◆◆◆

 塾業界に長く身を置いている私にとっては、「あ〜確かにこんな風に解答を書く子ども居るよね~。」という印象で、著者のように別に改めて驚きはしませんでした。本書後半はこういった読解力不足を抱えた生徒に対し、どのように対処すればよいかについて専門である認知科学的アプローチからの取り組みが綴られていくのですが、その部分は割愛。以下私の読後感想を綴ります。

 「日本語が読めない」学生は昔も今も(恐らく)一定の割合で存在し続けたはずですが、前の掲示板でも話題になった新井紀子『AI vs.教科書が読めない子どもたち』https://amzn.asia/d/6Fx1ISq といい、近年俄然クローズアップされるようになった理由は、少子化で若者の絶対数が減っている中で読解力に問題を抱えている子どもが可視化されやすくなり、同時に何とかして読解レベルを底上げして、日本の将来に向けて少しでも良質な労働力を確保したいとの思惑が多分に含まれているからかと思いますが、どうでしょう?
 
 あと「少々国語力に問題があっても問題なく成立する単純労働」が昔に比べて減少している現状が、「このまま卒業するとこの子は将来AIに仕事を取られて食いはぐれるのではないか」との教師側の危機感を後押ししているからかもしれませんね。


>大統領選挙2024

 こんなに大差の付く結果に終わるとはねぇ…軒並み接戦を予想していた各社&その筋の専門家の世論調査が如何に当てにならないかが良く分かりましたわ。面白かったのが、ネットのオンライン賭博のみが正しい世論動向を予測していたという記事でした(↓)。やっぱり人間ゼニが絡むと力の入れようも変わってくるってことかな。
 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-07/SMJKBIDWLU6800
 
 今回の大統領選挙に関して正直私は、四つの現在進行中の刑事訴追を抱えていても大統領に返り咲けるもんなんだなぁ、米国の民主主義とやらも大したこと無いなぁ、という感想を一番に持ちました。例によって佐藤優は近著https://amzn.asia/d/iKw0fgPの中で「現在世界規模で民主主義の賞味期限切れが起きている」と述べておられますが、そういう風潮は最近特に肌身に染みて感じます。

編集・削除(編集済: 2024年11月12日 23:41)

アメリカ大統領選ってエンタメ感すごいよね

 (アメリカの)民主党に家族を人質にでも取られているのか?ってくらい日本のマスコミがこぞってハリス推しでトランプが当選しても未練がましく言い訳してるの面白い。

 ちなみにトランプウォッチャー(というか反民主党?)の方によると、「65歳以上」および「高学歴白人女性」以外は共和党支持に転向している比率が大きいらしい(動画11分あたり~)ので、今回の選挙結果は民主党へのNOと見るのが妥当のように思いますね。なんでそうなったのかはバイデン政権の評価を待ちたいところ。




>貸出本
 読む本のストックがなくなってきたら図書館でも人気な(したがって寄贈しやすい)新刊を選んでるんで定期的にそういうセレクトになっちゃうんだよね。


>人間のリスク
 「要請」という責任を取らないくせに人を従わせようとする言葉を平気で使って、それをみんなが当然のように受け入れて、さらには要請に従わないとはどういうことだ!?と追い込むの普通にディストピアだよね。感染拡大させた事実もないのにパチンコ店がやり玉に挙がったり、自粛しない飲食店を狙い撃ちした行政処分があったり、恣意的な運用が横行する。集団的熱狂(ヒステリー)下では法の理念は希薄になる。

>放射能アレルギー同様の集団忌避反応
 原発事故のときは、いわゆる終末論的な言説や世界観の作品が増えたように思います(うろ覚え)。コロナ禍に影響を受けたであろう作品は何作も目にしたし、いずれも終末感やダウナーな雰囲気を漂わせていましたね。一種の流行りだろうけど。
 でも一番怖いのは人間。そこに目が向かない、向きにくいあたりが闇深いよね。


>何様のつもりなのかと
 それでも読み切ってて偉い。
 社会の暗部にメスを入れてますよアピールがウザい本は途中で読むのやめて図書館に返しちゃいますね。


>政治主導vs.官僚支配
 そういえば小泉内閣あたりの頃に若手議員が鳴り物入りでわんさか出現してたけど、なるほど小選挙区制になったことで党の支援を受けずとも議員になれたから馴れ合いする必要がなかったわけね。でも最近騒がれたように結局徒党を組んだ方が都合がいいんだろうね(苦笑)


>マダミス
 参加したメンツで言うと、年齢や性別がバラけていたので層としては意外と広い印象を持ちましたね。
 仕様上の欠点としてこの作品ならこのキャラで演じたかった、犯人が実はいないパターンのやつをやりたい、みたいなことができないんですよね。ずっとガチャを引き続けなくちゃいけない。オンラインでプレイできるものや、有料のマダミスイベントも開催されていますが如何せん価格と回転率を考えると……。グッズ化できるものでもないしビジネスとして安定させるのは難しいでしょうねぇ。

編集・削除(編集済: 2024年11月07日 14:42)

最近の御大のプレゼン本って大体貸出し待ちなんですよねぇ

 とは言え、『令和元年の人生ゲーム』の貸出し順が漸く回って来たので、今週中には図書館に行ってきますわw。

>クローン人間云々って今更どうでもいい
>命や人間の尊厳、生きる意味を論じるならこっちの方が現実的で身近な問題

 大谷翔平や藤井聡太の大活躍の例を見るまでも無く、作家の想像力を現実が易々と凌駕していくことは珍しくないのだなと思いますね。今週偶々読んだ本からも全く同じことを感じました(↓)。
 
● 多和田葉子『献灯使』講談社2014 
 https://amzn.asia/d/9mi3U7n

 定番の村上春樹氏に代わって、最近日本人絡みのノーベル文学賞の候補として名前が挙がるようになったこともあって初めて読んでみました。いわゆる近未来の日本を描いたディストピアもので、Amazonでも読書メーターでも割と高評価でしたが、私はちょっと受け付けませんでした。

 表題作「だけ」であれば、(尻切れトンボの結末を除けば)日本語の言葉遊びをふんだんに取り入れた作者独特の陰鬱な世界観はまぁまぁ読ませる部分もありそれなりに評価出来ましたが、続いて読んだ併録された短編群から「これほどまでに日本が衰退した原因は、東日本大震災&原発事故が切欠」であることが明かされて気持ちが一気に萎えてしまいました。自分だけは安全圏(多和田氏は長年ベルリン在住で、そしてかのドイツは近隣諸国からの原発由来の電力輸入を継続したまま、昨年見事「原発全廃」を達成)に身を置きつつ、己の出身国を「相変らず危険な原発への依存をやめられない愚かな国」と高みから冷笑気味に見物しているかのごときスタンスが何様のつもりなのかと、読んでいてどうにもムカムカして仕方がありませんでしたw(毒)。

 あとやっぱり、御大も指摘されている通り、コロナ禍騒動は「病気のリスク」よりも(付け加えるなら「原発のリスク」よりも)「人間のリスク」の方が遥かに恐ろしいことを浮き彫りにしましたね。「死に瀕している大切な人に寄り添いたい、それが無理なら亡くなった後にせめて心を籠めて弔いたい」という「人として当然の感情」よりも、「感染防止(それ以上にネットでの炎上防止)のため、ウチ(病院・葬儀社)では見舞いも火葬も親族といえど立ち会い厳禁のスタンス」が当たり前のように優先される状況が、取り立てて問題視されること無く実に数年間に亘り続いた…という「性質の悪い冗談」が現実に起こったんですからねぇ。このCOVID-19に対する、約10年前にピークを迎えた放射能アレルギー同様の集団忌避反応を予言した作家は、私の知る限りは居なかったように思いますが、どうでしょうか。


>結果だけ切り取って病気って言うな
>ほんとの被害者は巻き込まれた人

 同感。そういや30年ほど前に私が引き籠っていた頃、定年を迎えてやることが無くなった父親も自宅でしょっちゅうへべれけになっていました。当時も医者から「アルコール依存症は病気」との説明は受けていましたが、残念ながら「自業自得だよなぁ」との気持ちは拭えませんでしたねぇ。まぁでも今思えば本当の被害者は、引き籠りと飲んだくれという「社会復帰が絶望的な社会不適合者二名」を抱えた当時の母親ですわw(未だに頭が上がりません)。


>周囲が面倒くさい。そっちは誰も助けてくれない

 昔購入した実録マンガ・吾妻ひでお『失踪日記』https://amzn.asia/d/8GevIOs の一巻だけが今私の手元にあります。絵柄と話運びの巧みさもあってアルコール依存症を抱えた当の著者はどこかしら楽しそうに見受けられますが、これ身内はマジでたまったもんじゃないよなぁ(家族が拘束して強制的に精神病院送りにする描写がある)。


>マダミスは1つのタイトルにつき1度しか参加することができません

 魅力的なコンテンツを絶えず開発・供給し続けなきゃいけないし、並行して新規顧客も絶えず開拓していかないとジリ貧になりそうだし…となると、門外漢の印象としてはビジネスモデルとして成り立たせるのが中々難しそうな気がしますね。

 ググってみると四国でも「同好の士」が活動しているっぽいですね。中には泊りがけのイベントもあるみたいですが…少なくともある程度の纏まった余暇と心の余裕とコミュ力とが求められそうで、社畜&コミュ障の私には少々ハードルが高過ぎる(苦笑)。

編集・削除(編集済: 2024年11月06日 00:02)

エルレインとニコ様、どこで差がついたのか

>ニコ様黒幕説
スポンサー「いや、その設定はちょっと。ぬいぐるみとか商品化してるし」
東堂いづみ「クリスマス終わってからバラすからへーきへーき」

>口パク
 スマイルプリキュアのウルフルンはちゃんと口動かしてたからできないことはないと思うんだけどね。だから動かさないことに意図があるのかな?って裏読みが出るんだけど。


>弱者支援
 最近だとアルコールやギャンブル依存症も病気と捉えられて、ワイドショーなんかでも「もし病気であれば治療が必要なのではないか」といった言及がほぼ定型化してるよね。正直、ムシのいい話だなって。
 いや病気なのは病気なのよ。DSMとかでも定義されてるし、日本でも保険適用されるから。でも今まで好き勝手してた奴が一転して病気だからと守られるの釈然としないじゃん。
 酒飲みなら家族に暴言吐いたり暴力振るったり、何かトラブル起こしたから露見して治療しろってなったわけでしょ。ギャンブルなら家の金を使い込んだり友人知人から借金して返さなかったり、家族が借金を肩代わりしたらこれ幸いとまた賭けたり。そうやって好き勝手やった奴が被害者側に回るなよって。怠惰さや思考停止、逃避を長年積み重ねた結果そうなったのにそれを結果だけ切り取って病気って言うなよ。ほんとの被害者は巻き込まれた人でしょって。
 医者の見解としてスティグマ(社会的レッテルや落伍感)を避ける意味で本人の負担を減らせるから病気認定は治療に有効だって話はある。逆にそれが当事者意識や責任を遠ざける要因にもなるって見解もある。いずれにせよ、私は面倒くさいって思うよ。周囲が面倒くさい。そっちは誰も助けてくれない。


>周回遅れ
>オリジナルとクローンの葛藤
>文化人類学から見た「新型コロナ騒動」
 ああ、ちょうどよかった。
 っていうのもクローン人間云々って今更どうでもいいなって。だって数年前にコロナ禍で散々「大切な命!」連呼してたじゃん。そのくせ老人ホームや病院に監禁して最期を看取ってもらえない人たちを量産したわけじゃん。私の父親もその1人だったけど。命や人間の尊厳、生きる意味を論じるならこっちの方が現実的で身近な問題じゃないの?って思うよ。わざわざクローンを持ち出して人形遊びする必要がない。

 コロナ禍で明確になったのは人間は「病気のリスク」よりも「人間のリスク」を一番気にするってこと。
 つまり日本では「コロナ対策してますアピールができない人が排斥されるリスク」を最大に見積もるから、実際の疾病リスクなんかどうでもよくて、やってますアピールに全力で注目する。それがわかったから私は完全に無視した。どーせ数年経つ頃にはマスクしてねーだろって。現にそうなった。無職ひきこもりの最大のメリットは「人間のリスク」を踏み倒せること。シゾイドは人間関係で悩まない(ように環境を構築する)。マジ最高(シゾイドアピール)。
 動画は時間のわりに中身がないし(当時からこの掲示板で言っていたような話だし)、本も図書館で10人以上待ちで内容も想像がつくから特に。

編集・削除(編集済: 2024年10月30日 13:24)

倒れたニコ様放置されてて草w

 去年といい今年といい、ハロウィンの不審者注意喚起ノルマでもあるのだろうか?w
 いやまぁハロウィンには悪霊も紛れているらしいから、伝統的に正しい使い方でもあるとも思いますがw
 つーかガオウさん、プライベートはめっちゃ陰のあるイケメンオーラ出してますやんwこむぎが野乃はなだったら惚れてたと思うわ。

>ユキのこういう表情好き
 同じくwまゆのウザ絡みに「また始まった…」って顔してるのも好き。
 ダウナー変顔でユキさんの右の出る者は、今後5年は居ないと思う。

>ニコ様の制御装置をちょっと拝借してるみたいな感じ
 「怒りで染めた」って言ってるけど、ニコダイヤを扱えてる事はガオウの本質は悪ではない事を示している気もしますね。
 そもニコダイヤのエネルギー源って「みんなの笑顔」だし。ガオウには誰かを笑顔にできる力があるのかも知れないし、トラメとザクロが何やかんやプリキュアと楽しそうにしてたから今回の復活に繋がった仮説も立てられる。
 つまりは問答は「怒り」に収斂すると思われます。たとえ義憤であったとしても、怒りに囚われる事は自分も大切な存在も傷付ける。もし、ガオウの怒りがトラメやザクロを傷付ける様な事があったとしたら…その時こそガオウの器が試されるのかも知れません。

>口が動かないの何か理由があるんでしょうか
>単純に作画が面倒とかだったりするのかもしれない
 「もののけ姫」の狼(山犬?)とか、喋る時一応口を動かしてたけど全然台詞と合ってませんでしたからね。
 ジブリでさえそうなのだから、人語を話す形をしていない口を人語に合わせて動かすのはほぼ不可能なのだと思います。
 とはいえ、仮面着けてて口も動かさないとなれば表情で感情表現してない訳ですから、そこに何かはあるのかも知れない…


>そういう人が何年も何十年も熟成したら真っ当でキレイになるか?
 就労支援に通っていると当然老若男女色々居ますが…確かに高齢になるにつれて、大体やさぐれていきますね(苦笑)。
 まぁやさぐれてる分モチベも低いので、積極性が無いからトラブルも起こし難いっていうのはあるかも知れない。コミュ症相手にする分の面倒臭さはあるだろうけど。


>徒花
>この映画はどうにも「周回遅れ」の感が拭えない
 監督のインタビュー動画で「思い付いてから映画になるまで随分時間が掛かった」みたいな事言ってましたが、やっぱそういうのってバレるんですねぇ…(苦笑)
 クローンよりオリジナル側の葛藤がメインに描かれてるみたいですが。


>医療人類学は社会に何を伝えるのか

?si=zzVgT4uzALsDCff5
 文化人類学の中でも医療にフォーカスした分野から見た「新型コロナ騒動」。
 コロナ禍で日本人がアホだったのは科学リテラシーが低いからではなく、そうせざるを得ない民族性だったから…という「人類学者ならそう言うわな」な話。
 動画が非常に長いので、動画で宣伝されていた書籍のリンクも。(https://amzn.asia/d/cpQPh1J
 アホな言動の根拠と原因。その違いに優劣を付ける意味を考えるのが面白かったです。


>ラブライブ
 この作品の過去のトラウマエピソードって、ホラーかってくらいガチっててゾクゾクするんだよねw(ゲス顔)

編集・削除(未編集)

ガオウ=アクダイカーン説を唱えてみる

>ところで口が動かないの何か理由があるんでしょうか
>棒立ちになってるガオウをニコ様が蹴り入れれば良いのでは

 実はガオウはニコ様の文字通り「操り人形」に過ぎず、腹話術を駆使して喋っているように見せかけているだけではないか、ガオウとの「戦闘」も単なる自作自演に過ぎないのではないか…と私は未だに疑って掛かっています。これまでのどこか胡散臭げな言動を鑑みるに、ニコ様はまだ一二枚手札を隠し持っているように思えて仕方が無いんですよねw(苦笑)。


>弱者が素直で真面目で心優しく、支援者に感謝の気持ちを込めてありがとうと言ってくれる、そんな都合のいい存在なわけない

 プレゼン頂いた「引き籠り」関係の本は残念ながら最寄りの図書館には置いていませんでした。ただ私自身も学業途中で中退して二十代半ばまで実質引き籠っていたようなものでしたから、大体どんなことが書いてあるのか凡その想像は付きますね。あのまま「生産的な事は何も出来ない癖にプライドだけは無駄に高いヘタレメンタルの面倒臭ぇ無職」のまま抜け出せなかった未来もあり得たかもしれない…と考えると今でも正直ゾッとします。


>徒花
>カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』の二番煎じ

 (↑)私も同じ事を考えましたね~。次いで思い出したのがアニメ化もされた篠原健太『彼方のアストラ』でした。「臓器移植提供のためだけに造り出された違法クローン達が、エゴイズムの塊のオリジナルどもを纏めて告発する」何とも痛快なエンタメ作品でしたが、これとて原作が完結したのは今から足掛け8年も前の2017年末(因みに『わたしを離さないで』は2005年発表)…それを鑑みるにこの映画はどうにも「周回遅れ」の感が拭えないですねぇ(毒)。


>今週の読書
 ちょっと古い本で恐縮ですが(↓)

 ● 信田智人『政治主導vs.官僚支配 ― 自民政権、民主政権、政官20年闘争の内幕 ― 』朝日新聞出版2013
  https://amzn.asia/d/5yOMG4Q

 タイトル通り戦後日本の政治を支えて来た二本柱である「政治主導」と「官僚支配」のせめぎ合いがテーマの本です。著者の主張は「はじめに」で要領良く纏められているので読みやすいですね(↓)。

◆◆◆

 …サンフランシスコ講和条約が発効し、連合軍による占領が終了したのは1952年。すでに政府内には省庁の縦割りの壁が高くそびえ、各省庁は自らの利益を追求し続けていた。…… 憲法の規定とは裏腹に、首相や内閣が政治主導を発揮するのは困難だった。1980年代、…… 自民党政権下では、抵抗勢力を排除するのではなく共存しつつ、コントロールする道が模索された。それが、自民党が長期政権で身につけた知恵だったのである。

 1990年代には政治家や官僚のスキャンダルが相次ぎ、政治改革と強いリーダーシップを求める声が高まった。そんな中、細川護熙政権の選挙制度改革や橋本龍太郎政権の行政改革によって、派閥や族議員の影響力は弱められ、内閣機能は強化され、政治主導のための制度が確立していった。1996年に導入された小選挙区制度のおかげで生まれた小泉純一郎政権は、橋本行革で強化された内閣機能を活用し、党内外の反対を押さえて[郵政民営化に代表される]重要法案を立法化するのに成功した。……

 こうして、政治主導がいったん確立されたかに見えた。しかし後継内閣[第1次安倍内閣・福田康夫内閣・麻生太郎内閣(いずれも一年そこそこの短命内閣)]のもとでは強化された制度が十分活用されず、民主党でのさらなる新制度導入で、政治主導は決定的に崩壊してしまった。民主党政権では、…… 官僚をコントロールするのではなく、排除する方針がとられた。その結果、官僚機構の縦と横のネットワークはずたずたに壊れた。政権運営の経験を持たない民主党の政治家たちによる、官僚のサポートなしに立案された政策は、実現可能性の低い机上の空論にすぎなかった。過剰な官僚排除は強い「政」をつくらず、単に「官」を弱めただけに終わったのである。

 かくのごとく、制度だけでは政治主導は実現しない。むしろ必要とされるのは経験知に基づく官僚機構のコントロールだったのではないか。言われれば当たり前のようだが、民主党政権という実験が世の中に改めて示してくれた。これが本書の主張である。( p.4~6より引用 )

◆◆◆

 政策の旗振り役の官邸が、縦割り行政の弊害を乗り越えて国政を前に進めるべく選挙制度改革含め制度設計を諸々やり直してみたが、制度だけいじっても中々思い通りに改革が進まない。業を煮やした民主党政権が官僚抜きでやろうとしたら見事大失敗に終わった…っていう、これまで何度となく耳にした覚えのある世評通りの内容でしたね。そういう意味では意外性の無い読書でしたが、知識の断片を一繋がりにして改めて確認出来たのは収穫でした。次に読むとしたら本書以降、憲政史上最長となる約7年8カ月続いた第2次安倍政権の「信頼するに足る」評価本かな。

編集・削除(編集済: 2024年10月29日 05:57)
合計527件 (投稿527, 返信0)

ロケットBBS

Page Top